生成AI

最終更新日:2026/08/06
世界生成AI特許動向最新レポート
WIPO(世界知的所有権機関)は、生成AIのグローバル特許動向に関する最新レポートを公開しました。2024年から2025年にかけて生成AI関連の公開特許ファミリー数は約2倍に増加し、企業別特許数ではソフトバンクが世界首位となりました。
このニュースのポイント
WIPO(世界知的所有権機関)は、生成AIの特許動向に関する最新レポートを公開しました。
本レポートによると、2024年に18,862件だった生成AIの特許公開数は、2025年には37,808件へと約2倍に急増しました。WIPOはこの結果を、2022年末の「ChatGPT」のリリースを契機とした研究開発の波が特許データとして本格的に表れたものと分析しています。
また、2つ以上の法域で公開された特許である国際特許ファミリー(IPF)を見ると、別の視点が得られます。IPFの数は、2025年に3,297件へ増加しましたが、生成AI特許全体に占める割合は約9%にとどまっており、中国をはじめ、多くの出願が自国内にとどまっている実態も示されています。

AI関連特許全体に占める生成AIの割合も増加傾向にあり、2017年の4.2%、2023年の6.1%から、2025年には過去最高の8.7%へと達しました。

特許保有者ランキングでは、日本のソフトバンクが2014年から2025年にかけて累計2,985件の特許ファミリーを公開し、成長する中国の大手企業を抑えて世界首位となりました。この結果は、ソフトバンクによる生成AI関連技術への取り組みの拡大を示しています。
同社はAIインフラへ多額の投資を行っており、国内での大規模GPU基盤構築やOpenAIへの出資に加え、子会社のSB Intuitionsを通じて日本語特化の大規模言語モデル「Sarashina」の開発も進めています。この特許活動は、インフラからモデル、アプリケーションまでを網羅するAI戦略を追求する、新たなタイプの特許保有者として台頭したことを示唆しています。
このほか、2024年版レポートのランキングで上位を占めた中国企業のテンセント、平安保険、百度は、依然として累積特許保有数で上位にランクインしています。米国企業の中ではアルファベットが1,083件で国内トップとなり、エヌビディアなどの新規参入も目立ちます。
一方、ChatGPTを開発したOpenAIの特許保有数は、2025年後半時点で世界で35件にとどまっています。同社は特許の取得を補完的なものとし、企業秘密と開発スピードを競争優位性の源泉とする戦略をとっていると分析されています。

国別の動向では、中国が2024年と2025年だけで43,000件以上の特許を公開し、世界首位を維持しています。米国は2位に続き、日本はソフトバンクの躍進によって韓国を抜き世界3位へ浮上しました。

開発されるAIモデルの種類では、大規模言語モデル(LLM)が敵対的生成ネットワーク(GAN)を上回り、最大のカテゴリーとなりました。2025年までにLLMの特許公開数は14,100件超に増加し、GANの約3倍の規模に達しています。

入出力されるデータのモード別に見ると、画像や動画カテゴリーが依然として最大ですが、テキスト関連の特許も過去2年間で3倍以上に増加しました。そのほか、ソフトウェアやコードなども小規模ながら最も急速に成長しているカテゴリーの一つとなっています。
WIPOは、今後もLLMやマルチモーダルシステムなどの生成AI技術がより多くの製品やアプリケーションに採用されるにつれ、特許出願は上昇傾向が続くと分析しています。
出典:WIPO
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