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自然言語処理-NLP-
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最終更新日: 2024/02/27

自然言語処理-NLP-とは?

自然言語処理とは、私たちが使用している言葉(自然言語)をコンピューターによって処理させる技術のことを指します。なお、自然言語と対比する言葉として挙げられるのが人工言語です。人工言語は一般的に「プログラミング言語」といわれているのですが、これら2つの言語の大きな違いとしては「曖昧性」が挙げられるでしょう。

たとえば、「黒い目の大きな猫」という言葉があったとします。この場合、「目が黒くて、大きな猫」「目の大きな、黒い猫」という2通りの解釈ができるわけです。自然言語には、こういった「曖昧性」があることが特徴といえます。

一方、「5+7=12」といった計算式などには曖昧性が存在しません。プログラミング言語は、コンピューターの制御を確実に行うためのプログラムを記述する言語であるため、自然言語のような曖昧性は一切存在していないのです。そして、こういった曖昧性のある自然言語を、機械学習や深層学習を行うAIによって処理していくことを自然言語処理と呼びます。

自然言語処理の工程は、4つの解析技術からなります。

形態素解析
構文解析
意味解析
文脈解析

形態素解析、構文解析はコンピューターの得意分野ですが、意味解析や文脈解析は曖昧な表現や文化による違いなどルール化が難しく、自動翻訳を使ったことがある人はその文章の不自然さに気がつくと思います。有名なGoogleやYahooの検索エンジンによる検索、自動翻訳サイトや、AppleのSiriやGoogleEchoの音声認識などに自然言語処理の技術は使われています。

この課題を解決するためにAI・人工知能が活用されています。大量のデータを高速にコンピューターに学習できる「機械学習」の技術が進歩したことで、より人間に近いような精度に向上しました。
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機能・用語解説

自然言語処理-NLP-サービス・企業一覧

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Drug Discovery AI Factoryロゴ

Drug Discovery AI Factory 株式会社FRONTEO

創薬研究の大幅な効率化・加速化・成功確率向上を支援株式会社FRONTEOが提供する「Drug Discovery AI Factory」は、創薬とAIへの豊富な知見を持つ研究者が、自社開発のAIエンジンを用いて新規性の高い標的分子やバイオマーカーの探索・評価、適応症提案、シーズ評価などのエビデンスに基づく仮説を生成・提供します。

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KIBIT Amanogawaロゴ

KIBIT Amanogawa 株式会社FRONTEO

予想外の論文を発見し、新たな着想を得る株式会社FRONTEOが提供する「KIBIT Amanogawa」は、単語や文章を入力すると、AIがPubMed内の膨大なデータから、関連性の高い情報を検出します。キーワード検索では発見できない情報が見つかり、創薬研究における客観的・網羅的な分析を実現します。

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伴走型AI/ LLMソリューション 株式会社QuackShift

Quackshiftは、テキスト情報や画像情報などのデータを活用し、AI導入を通じて現場の業務プロセス改善や新規価値創出を実現するスタートアップ企業です。AIサービス構築や社内サービス等に迅速にAI技術を組み込むことができます。

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70万円/月〜 なし なし あり
KIBIT WordSonar for VoiceViewロゴ

KIBIT WordSonar for VoiceView 株式会社FRONTEO

声に潜むビジネスチャンスの種を発見する企業が想定していなかった未知の視点による顧客のニーズの変化・予兆を発見し、検証すべき声への早期アクセスが可能になります。潜在ニーズの発見頻度を高め、ビジネスチャンスの創出に寄与します。

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KIBIT Eye 株式会社FRONTEO

日常のモニタリング業務の工数を大幅に削減するとともに、内在するリスクを可視化することで経営危機から企業を守ります

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alivorte(アリヴォルテ) EITAIテクノロジーズ株式会社

EITAIテクノロジーズ株式会社が提供する「alivorte(アリヴォルテ)」は、メールでのお客様対応の品質向上に貢献することのできるクラウドサービスです。また、担当者ごとのメール対応状況(受信・返信・未返信の件数など)も可視化します。

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<年間利用料>
5名様まで: 9万円
6名様以降〜: 9万円 + 9,600円×利用人数−5
なし あり あり
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TASUKI Annotation ソフトバンク株式会社

ソフトバンク株式会社が提供する「TASUKI Annotation」は社内データの構造化の代行により、RAGの検索精度向上の支援を行います。特に、ChatGPT等のLLMが解釈を苦手としている図表などの情報も回答させることが可能になります。

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案件詳細を伺ってお見積りいたします。 なし なし なし
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生成AI向け「LLM開発用日本語データセット作成代行サービス」 FastLabel株式会社

FastLabel株式会社が提供する「LLM開発用データセット作成代行サービス」はLLMに特化したプロフェッショナル人材を登用しており、日本語のQ&Aなどのデータをゼロから作成することで権利リスクがない高品質なデータセットをご提供いたします。

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匠KIBITロゴ

匠KIBIT 株式会社FRONTEO

〜匠の技術を企業の力に〜エキスパートが過去に行った回答データから適切な内容を抽出し、エキスパートの問い合わせ対応工数を大幅に削減するとともに、質問者が自分で解決できたり、類似の案件を学ぶ機会にもなり、若手の育成に繋がります。

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KIBIT WordSonar for AccidentView

KIBIT WordSonar for AccidentView 株式会社FRONTEO

製造・建設現場の事故リスクの発見・予測を支援し、労働災害防止をサポートするAIシステムです。その日の作業内容を入力すると、関連性の高いリスクや労働災害事例を抽出・提示し、効果的な対策を支援します。

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saki-moriロゴ

saki-mori 株式会社FRONTEO

〜FRONTEOが提案する「AI不正調査」サービス〜運用期間は1~3か月。Web上でデータを送付するだけでOK。ハラスメント、経費不正請求、キックバック、情報持ち出し、カルテル・癒着など企業不正の予兆、不穏な動きの早期発見と早期対応に役立ちます。

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Swoooロゴ

生成AI×アプリ 開発支援サービス「Swooo」 合同会社ゼロイチスタート

Swoooは、AIを活用した「コーディング不要のノーコードツール(bubble)を活用し、従来よりもコストを抑え、そして早く実現させる」webシステム開発サービスです。 Swoooは、開発の速さ・安さだけでなく、ビジネス視点からも伴走できる新規事業×プロダクト開発をビジネス企画・デザイン・開発・保守までワンストップソリューション提供致します。

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120万円〜 0円 なし なし
株式会社Eastgate Software Japan

生成AI開発 自然言語処理 画像/映像解析 株式会社Eastgate Software Japan

株式会社Eastgate Software Japanが提供する「生成AI開発 自然言語処理 画像/映像解析」はドイツ大手電機メーカー(シーメンス社)をはじめ、世界15カ国、製造や物流、金融など50社以上の企業様へ開発した実績があり、特に生成AIや自然言語処理 、画像/映像解析等の開発を得意としております。

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お問合せください お問合せください なし あり
キカガクロゴ

AI受託開発支援 株式会社キカガク

株式会社キカガクが提供する「AIコンサルティングサービス」は、DX・AIでビジネス成果を支援します。AIシステム開発、データ分析・活用、データ分析基盤構築、ChatGPT/Azure OpenAI 導入支援といった様々なソリューションをご用意しています。

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要相談 要相談 なし なし

AimeMasking 株式会社アイメソフト・ジャパン

株式会社アイメソフト・ジャパンが提供する「AimeMasking」は人名、組織名、場所名などを統計上・自然言語処理上の意味を変更せずにマスキングさせることが可能なデータマスキングツールです。

利用料金 初期費用 無料プラン 無料トライアル
月額3万円〜 30万円〜 なし あり
AI Writerロゴ

AI Writer 合同会社ゼロイチスタート

ゼロイチスタートが提供する「AI Writer」は、記事作成をAIによって効率化するサービスです。 知識がない方でも簡単に導入でき、コスト削減に繋がります。

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5万円/月〜 0円 なし あり
スマ箋ロゴ

アナログとデジタルを融合する「スマ箋」 Sumasen株式会社

Sumasen株式会社が提供する「スマ箋」は、デジタルデータのみならず、アナログ文書や音声を全文検索で検索できるようにする為のツールです。 アナログ文書はAI-OCRでデジタル文書に、音声は音声認識で文章に変換します。このように変換した情報や、元からデジタルである文書をPDFにした上で「全文検索」に取り込み、あらゆる情報を検索対象にすることができるようになります。 「スマ箋」を通して膨大な社内文書の高速検索が可能になります。

利用料金 初期費用 無料プラン 無料トライアル
スマ箋クラウド
運用費
年単位………………… 450,000円/年
月単位 ………………… 45,000円/月
運用日指定……………… 3,000円/日
VPC管理(オプション)… 10,000円/月

スマ箋オンプレ
年間保守費……………販売費用の20%
運用教育費 …………… 30,000円/人

スマ箋パーソナル
運用費用
月単位(30パック) ………1,900円/月
月単位(50パック)……… 2,500円/月
月単位(100パック)………4,000円/月
+10パックオプション……… 500円
スマ箋クラウド
初期費用
法人登録(1部門あたり)…10,000円
ユーザー登録…………………1,000円/人
単語登録…………………………10円/単語
専用V P C設定費……………問い合わせ

スマ箋オンプレ………………問い合わせ
・HPワークステーション
・HPレーザープリンタ
・初期設定

スマ箋パーソナル
初期費用
ユーザー登録………………3,000円/人
なし あり(問い合わせ)
Niuman AIロゴ

Niuman AI 株式会社ニュウジア

海外にて多数の導入実績があることでサービスの安定性が高く、導入企業の経営の合理化や売上の増加などへの寄与を実現しています。株式会社ニュウジアが提供する「Niuman AI」は様々なビジネス分野での活用が可能です。 ・多言語対応 ・ショップアシスタント ・企業の広報、観光案内 ・モデルやイメージキャラクター AIデジタルヒューマンには病気もケガもなく、24時間365日稼働し続けます。

利用料金 初期費用 無料プラン 無料トライアル
月額16.7万円~(一年契約となります) デフォルトアバターか貴社オリジナルアバターか等により応相談 なし なし
arsenロゴ

arsen 株式会社KEIアドバンス

~真の”個別最適化”により​教育体験をアップデート~ 河合塾グループのAI・アルゴリズム開発会社である株式会社KEIアドバンスのAI受託開発サービス「arsen」は、教育セクターのプレイヤーのみなさまが抱える課題の解決、ならびに各教育機関や教育事業者ごとの未来の教育体験創造をご支援いたします。

利用料金 初期費用 無料プラン 無料トライアル
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株式会社電算ロゴ

AIナレッジマネジメントシステム「SmartKMS」 株式会社電算

社内に埋もれた知識/経験/ノウハウを有効活用株式会社電算が提供する「AIナレッジマネジメントシステム SmartKMS」は、組織の持つ有益な情報・知識(ナレッジ)を一元管理するナレッジマネジメントシステムです。AIを活用して情報の重みづけ、関連度計算を行うことで、ワンランク上の検索性を実現します。

利用料金 初期費用 無料プラン 無料トライアル
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自然言語処理-NLP-機能比較表

製品名

EmmaTools

AI搭載・自動英文校正ツールTrinka

AI suite(エーアイスイート)

SpectA KY-Tool

機能

コンテンツの“足りない”がわかる AI文章作成搭載のSEOライティングツール

さまざまなAI技術と連携ができる機能を持つAPI群

安全管理業務における危険予知の高度化・現場改善をAIがサポート

利用料金 Entryプラン:300,000円/年、30,000円/月
Standardプラン:600,000円/年、65,000円/月
■Trinka Cloud
1ユーザー|月払い 20ドル/年払い 80ドル
■Trinka API
お問合せください
※日本法人とのご契約、日本円でお支払いいただくことが可能です。
要件によって異なりますのでお問い合わせください お問合せください
初期費用 なし ■Trinka Cloud
無料(カスタマイズが必要な場合は別途ご相談)
■Trinka API
お問合せください
要件によって異なりますのでお問い合わせください お問合せください
無料プラン お問合わせください
無料
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お問合わせください お問合わせください
製品リンク 「EmmaTools」の
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「AI搭載・自動英文校正ツールTrinka」の
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「AI suite(エーアイスイート)」の
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「SpectA KY-Tool」の
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自然言語処理-NLP-の機能・用語解説

AI・DX用語集
機能名・用語 解説
あいまい検索 ドキュメントから、入力された質問文と似通っているものを検索していく技術のことを指します。検索文の分解を行い、「出現頻度」「出現集中度」「出現位置」などを考慮した上でスコア化されます。
意図理解 マルチモーダル自然言語理解技術により、会話音声から顧客の意図を汲み取ることができるとされる機能です。IVRでの入力作業も削減可能になります。
機械可読辞書 「コンピューターが単語の総体である語彙(ごい)を理解するために必要となる辞書」のことです。書き言葉の書籍情報や関連情報などを機械が正しく読み込むことができるように置き換えた通信規格です。
議事録自動作成AI 会議の音声を自動で文字起こし(テキスト化)してくれるツールのことです。AI(人工知能)が搭載されているため、音声認識機能を活用し、高い精度で人が話す言葉を文字列に変換させることができます。
コーパス 自然言語処理を行う際に必要となる「自然言語の文章を構造化して大規模に集積したもの」を指します。このコーパスの分析を行うことで、状況に適した言葉の意味、使い方を理解することができます。
セマンティック検索 利用者が入力した検索文の意味に合ったデータを優先して、検索上位に表示します。検索文と検索対象の双方に、同社が独自に開発したAIによる構文解析と意味解析を行います。
全文検索 複数の文書から特定の文章が含まれているものを検索することです。パソコンに格納されているファイル(文書)の中から、特定のキーワード文章が含まれているファイルを検索することも指します。
対話型AI NLP(自然言語処理) 技術を駆使することで、人間のような会話を自然に行うことができるため、リアルタイムでの顧客支援が可能です。
逐次検索 ユーザーが文字を入力するたびに検索を実行します。 全体を入力する前に検索を開始し、一文字進むごとに検索結果が更新されるのが特徴です。
BERT Bidirectional Encoder Representations from Transformersを略した自然言語処理モデルであり、2018年10月にGoogle社のJacob Devlin氏らが発表した。特徴として、「文脈を読めるようになったこと」が挙げられます。
NLP(自然言語処理) 私たちが使用している言葉(自然言語)をコンピューターによって処理させる技術のことを指します。なお、自然言語と対比する言葉として挙げられるのが人工言語です。
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自然言語処理導入前の注意点

自然言語処理とは、人間が使用している言葉である「自然言語」をコンピュータ上で処理する技術のことです。自然言語はこれまでコンピューター上での処理が難しいとされてきました。しかし機械学習の発展により、近年ではチャットボットや音声認識などさまざまな分野で活用されています。

そんな自然言語処理の歴史は古く、1940〜1960年頃に黎明期と呼ばれ、1946年に初めてコンピュータが誕生しました。1990年頃から現在までは「発展期」と呼ばれており、2010年代に入ると、画像認識や音声認識といったさまざまなタスクにおいて、大幅な精度の向上が見受けられるようになりました。

ここからは、自然言語処理の導入を検討されている方に向けて、導入前の注意点をご紹介します。

課題・目的を明確にする

自然言語処理の導入にあたり重要なことは、自社で「解決したい課題」や「目的」を明確にすることです。たとえば、以下のような課題・目的が考えられます。

  • 例1
    課題:チャットボットの活用率が低い
    目的:選択式ではなく自然言語に対応させて、顧客満足度を向上させたい
  • 例2
    課題:社内での書類保管・管理はクラウド上で行っているが、探す際に時間がかかる
    目的:検索システムに自然言語処理を導入し、すぐに書類が見つかるようにしたい
  • 例3
    課題:外国語の資料を読解するのに手間がかかる
    目的:翻訳の手間を省くため、機械に翻訳させたい

自然言語処理導入前の注意点

以上のように目的と課題をできるだけ具体的にしておくと、プロダクトやサービスの検討が進めやすくなります。

自然言語処理の仕組み

自然言語は、プログラミング言語とは異なり曖昧性が存在するわけですが、その曖昧性を克服し、適切な形でテキストデータを活用するために用いられるのが「自然言語処理」という技術です。そんな自然言語処理を行うためには、「機械可読辞書」と「コーパス」の2つが欠かせません。

機械可読辞書

機械可読辞書とは、「コンピューターが単語の総体である語彙(ごい)を理解するために必要となる辞書」のことです。書き言葉の書籍情報や関連情報などを機械が正しく読み込むことができるように置き換えた通信規格であり、いわば「ロボットの目」のような役割を担っています。

コーパス

コーパスとは、自然言語処理を行う際に必要となる「自然言語の文章を構造化して大規模に集積したもの」を指します。このコーパスの分析を行うことで、状況に適した言葉の意味、使い方を理解することができるようになるわけです。最近では、コンピューター自体の処理性能や記憶容量も高まってきている状況にあるため、より大規模なコーパスを利用して言語処理を行うことができるようになっています。

形態素解析

機械可読辞書とコーパスの用意が完了すると、次に行われるのが形態素解析という作業です。「形態素」は言語学の用語であり、意味を持つ表現要素の最小単位のことです。これだけでは意味が分からない方も多いかと思いますので、先ほどの「黒い目の大きい金魚」という言葉を用いて解説していきます。

この「黒い目の大きい金魚」というフレーズは、「黒い」「目」「の」「大きい」「金魚」という形態素で分割することができるわけです。このように分割していく作業を「形態素解析」と呼びます。

構文解析

構文解析とは、「一つひとつの形態素データがどの形態素データと隣り合わせになっているのか」を確認していく工程のことです。日本語の構文解析では、形態素解析によって分割された単語同士の関連性を解析した上で、「分節感の係り受け構造を見つけてツリー化(図式化)していくこと」が主な目的となっています。そんな構文解析には、以下2つの解析手法が存在します。

1. 依存構造解析

依存構造とは、単語や文節間における「修飾・被修飾関係」「係り受け関係」などの依存関係をもとに、文章の構造を表したものです。単語・文節を接点とするツリーによって表現されます。つまり依存構造解析は、文章内における「単語間の係り受け関係」を調べた上で、「どの単語がどの単語に係るのか」を構文的に解析していく作業というわけです。

2.意味解析

意味解析とは、構文解析された文章内の意味を解釈していく工程のことです。日本語の場合、ひとつの原文に対して複数の解釈ができるケースも少なくありません。その一例として、以下のような文章が挙げられるでしょう。

「私は冷たいビールとメロンが好きだ。」

この文章の場合、「私は|冷たい|ビールとメロン|が好きだ。」という解釈であればどちらも「冷たい」と認識できます。しかし、「私は|冷たいビール|と|メロン|が好きだ。」という解釈であれば、メロンの冷たさは問わないことになるわけです。
このように、複数の解釈ができる文章において、正しい解釈を選択するために必要となるのが意味解析です。

文脈解析

文脈解析とは、文章の繋がり(文脈)を考えていく工程のことです。複数の文に対して「文同士のつながり」を解析するためには、文章の背景など複雑な情報も必要になります。

そのため、意味解析よりもさらに難易度は高く、現状では実用分野への応用が難しいといわれています。

自然言語処理の導入によるメリット・デメリット

では、自然言語処理を導入した場合、どのようなメリットが得られるのでしょうか。また、どのようなデメリットが生じる可能性があるのでしょうか。メリット・デメリットを詳しくみていきましょう。

自然言語処理導入のメリット

自然言語処理を導入するメリットとして挙げられるのは、SNSの普及に伴いチャットツールの需要が高まっていることが挙げられるでしょう。今後さらにチャットツールの利用は増加していくことが予想されており、テキストデータ量は増加していくため、もはやテキストデータの活用は必要不可欠と言っても過言ではありません。

そのような中で自然言語処理を有効活用できれば、さらなる業務効率化を実現したり、多くの企業が課題としている人材不足を解消したりと、さまざまなメリットを得ることができます。

自然言語処理導入のデメリット

自然言語処理のデメリットとして挙げられるのは、必ずしも言語を正しく処理できるとは限らないという点です。特に、感情を正しく認識するのは難しい傾向にあり、発言と感情が一致せずにニュアンスが伝わりにくくなってしまうというケースは多く見受けられます。

そのため、テキストから感情認識した場合と、音声から感情認識した場合で結果が異なってしまうことがある点は、自然言語処理の課題(デメリット)の一つといえるでしょう。とはいえ、自然言語処理の分野は日々進歩しているため、今後これらの課題が解消されていく課題も十分にあります。そのため、今後期待されるポイントとして捉えることもできるでしょう。

自然言語処理を活用したAIサービスの種類

「自社の課題が、自然言語処理導入によって解決されるのか分からない」という方に向けて、自然言語処理を活用されている分野をご紹介します。

検索システム

「検索システム」はGoogle検索などさまざまな場面で使用されています。それらの検索システムの中でも、キーワードごとに区切らなくても自然言語で検索できるシステムには、自然言語処理が用いられています。

精度の高い「検索システム」は、目的のデータと完全に一致しない言葉で検索した場合でも、言語から正しく意味を解釈し目的の検索結果を探し当てることができます。

チャットボット

「チャットボット」は自然言語処理が用いられている代表的なサービスの1つです。ユーザーが入力した文に対して、文脈や意味を読み取り最適な回答を導き出します。

特に日本語では文中で主語が省略されがちですが、自然言語処理を導入したチャットボットであれば直前の会話に出てきた主語を記録し意味をくみ取ることも可能です。

音声認識

「音声認識」は、認識された音声をテキスト化する際に自然言語処理を用いています。この技術は、議事録の作成によく用いられています。自然言語処理搭載の音声認識AIを使用すれば、会議が終了するタイミングで議事録は概ね完成します。

AI-OCR(文字認識)

手書きの文書や帳票を読み取って電子化する技術である「AI-OCR(文字認識)」にも、自然言語処理が活用されています。手書き文字の認識において、自然言語処理を用いるとAI自身が文字の特徴抽出やモデル学習を行えます。

対話システム

SiriやAlexaのようなスマートスピーカーに用いられている対話システムも、自然言語処理によって実現しています。自然言語で話しかけた場合でも的確に意図を解釈し指示に従うことができます。

テキストマイニング

テキストマイニングは、膨大なテキストデータから目的の情報を探し出す際に用いられます。自然言語処理は、テキストマイニングでビッグデータからデータを分析する段階で、テキストを適切な構造データに変換する際に用いられます。

自然言語処理検討時に知っておきたいこと

文章を名詞・形容詞・動詞などの単語に分割し、単語同士の相関関係や出現頻度を分析することで有益な情報を判断し抽出します。

前述した事例以外にも、自然言語処理が活用されている事例はたくさんあります。導入を検討されている場合は、一度開発会社やサービス提供会社に相談してみることをおすすめします。

ビッグデータ・・・従来のシステムでは管理、分析が難しいような巨大なデータ群

自然言語処理製品の選び方

自社の目的に合う最適な自然言語処理製品を選ぶためのコツをご紹介します。

自社の課題・目的が属する領域を明確にする

自然言語処理は幅広い分野で活用されているため、まずは自社の課題・目的が属する「分野」を明確にすることをおすすめします。

例)検索システムの開発が必要な場合
検索システム開発の実績やノウハウを保有している会社に相談することで業務設計が円滑に進むことが期待できます。

対応環境・対応言語を確認する

自然言語処理は製品やサービスによって動作環境が異なりますので、自社で使用予定の環境が対象に含まれるか確認をしておくことが重要です。

例)チャットボットを導入する場合
LINEやMicrosoft Teams/365に対応しているかなどが確認のポイントになるでしょう。

自然言語処理製品の選び方

また、複数の言語に自然言語処理を活用したい場合は対応言語を確認することも欠かせません。

コストや使用感を確認する

製品を導入する際にかかるコストや、対応環境、対応言語の使いやすさなどを検討することも非常に大切です。魅力的な機能が多く搭載されている製品であっても、その製品の導入・運用コストが自社の予算を大幅に上回ってしまっては意味がありません。そのため、自社の予算を明確化した上で、その予算に見合う最適な製品を検討していくと良いでしょう。

また、最近では無料で使用感を試すことができる製品も存在するため、それらをお試しで活用してみるのも一つの手段といえるでしょう。

データ量や出力の精度を確認する

データ量や出力の精度を確認しておくことも、非常に重要なポイントの一つです。製品ごとに出力の精度は異なるため、より高い精度を実現できる製品を見極めなければなりません。最近では、無料トライアルが設けられている製品も存在するため、トライアルを活用して自社との相性をチェックしていくのも効果的な手段といえるでしょう。

自然言語処理カオスマップ

数ある「自然言語処理」の中から、自社の課題や導入の目的にあった「自然言語処理」を選び出すのは容易ではありません。そんな時に役立つのが、用途別にセグメントされた自然言語処理カオスマップです。

この便利なカオスマップとサービスベンダー一覧は、以下の「​​カオスマップと自然言語処理サービスベンダー一覧を無料でダウンロードする」ボタンより無料でダウンロードできます。

カオスマップと自然言語処理サービスベンダー一覧を無料でダウンロードする

自然言語処理導入後の運用のポイントや課題

自然言語処理の精度は日々向上していますが、下記の様に処理が困難な場合もあります。円滑な運用を行うために、自動言語処理で注意が必要な点を押さえておきましょう。

解釈が異なる文脈の読み取り

自然言語処理の文脈解析は、まだ精度が十分な実用性に達していません。「それはやばいですね」などのように文脈によって解釈が異なる言語には注意が必要です。

一般常識を持たない

自然言語処理は人間と異なり一般常識を持っていません。そのため、「毎日空を飛んで出勤する」という文章に対して人間は「おかしい」と判断できますが、自然言語処理では簡単に判断することはできません。

言語の違いへの対処

言語によって文章の体系は大きく異なります。そのため、自然言語処理がその違いにどう対処していくかというのは課題の1つです。システムのアルゴリズムが、対象言語に大きく依存しないよう対処する難易度は非常に高いと言えます。

自然言語処理導入後の運用のポイント

以上のような自然言語処理の難易度が高い点に関しては、重点的に学習をさせチューニングを行うことで対策すると良いでしょう。

AIsmiley編集部

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