生成AI

最終更新日:2026/09/03
SeaArt(シーアート)は、テキストや画像をもとにイラストや写真風の画像を作れる画像生成AIです。無料で試せて日本語にも対応しているため、画像生成を始めたい個人から、SNSやマーケティングの担当者まで、幅広く関心を集めています。
一方で「無料でどこまで使えるのか」「商用利用しても問題ないのか」「安全性は大丈夫か」といった疑問から使用に二の足を踏む担当者も多いです。この記事では、SeaArtの基本機能・料金・使い方・ほかの画像生成AIとの違い・商用利用や著作権の注意点を公式情報をもとに紹介します。

SeaArtを運営するのは、シンガポールに本社を置くSTAR CLUSTER PTE. LTD.です。2021年6月に設立された企業で、日本市場では2023年8月1日に正式にサービスをリリースしました。
SeaArtはブラウザだけで使える画像生成AIで、ソフトのインストールは不要です。日本語に対応し、無料で使える枠も用意されているため、初めて画像生成AIに触れる人でも始めやすくなっています。技術的にはStable Diffusion(テキストから画像を生成する代表的なAIモデル)系をはじめとする多様なAIモデルを統合しており、多彩なモデルから選んで画像を作れます。
SeaArtの中心は画像生成ですが、機能はそれだけにとどまりません。生成した画像を作り変える編集機能・画風を決めるモデルやLoRA(Low-Rank Adaptation/既存のモデルに少量のデータを追加学習させて、特定の画風やキャラクターを再現する仕組み)の活用・さらに静止画を動かす動画生成まで、創作に関わる機能がひと通りそろっています。
SeaArtは個人のクリエイターを中心に使われてきたサービスです。無料枠とテンプレートが充実しているため、基本的には自由な個人制作向きですが、SNSに載せる画像のたたき台づくりや、企画段階のアイデア出しといった用途にも使用できます。企業が業務で使う場合は、後述する商用利用や著作権の確認が欠かせません。

SeaArtの機能は、画像生成・編集・モデルのカスタマイズ・動画生成の4つに大きく分けられます。
SeaArtの基本は、プロンプト(AIへの指示文)を入力して画像を作る機能です。作りたい内容を文章で書き、モデルを選んで生成すると、数枚の候補が出てきます。
文章を一から考えるのが面倒な場合は、用意されたテンプレートから選ぶ方法もあります。テンプレートは人物・イラスト・風景などジャンルごとに分かれており、初心者やSNS担当者が手早く形にしたいときに便利です。

SeaArtには、ゼロから作るだけでなく既存の画像を加工する機能も搭載されています。img2img(画像をもとに別の画像を生成する手法)では、手持ちの画像を読み込ませて構図やテイストを変えられます。
アップスケール機能は、画像の内容を変えずに解像度を引き上げます。他にも、顔の入れ替え・人物の手足の修復・背景の削除といったツールも用意されています。

アップスケールや背景消去などの編集機能
SeaArtには、「コントロールネット(ControlNet)」と呼ばれる、画像の構図やポーズを細かく指定できる機能もあります。参照したい画像をアップロードすると、その輪郭・奥行き・人物のポーズなどを保ったまま、別の人物や画風で画像を生成できる便利な機能です。
人物のポーズを骨格として読み取る「OpenPose Full」や、線画として輪郭を抽出する「Canny」などがあり、コントロールの強度(コントロールウェイト)はスライダーで調整できます。数値が高いほど、参照画像の影響が強くなります。
元画像に寄せたい場合は強めに、自由度を残したい場合は弱めに設定し、生成結果を見ながら調整するのがコツです。(SeaArt公式「コントロールネット」)
「狙ったポーズで人物を描き分けたい」「既存の構図はそのままに画風だけを変えたい」といった、プロンプトだけでは難しい指定をしたいときに役立つ機能です。
SeaArtの特徴は、画風を決めるモデルを自分で選べる点です。写実的なSDXL系・アニメ調のシリーズ・イラスト向けのシリーズなど、目的に合わせて切り替えられます。さらにLoRAを組み合わせると、表現の幅が広がります。
このLoRAやモデルを自分で作ることもできます。高性能なパソコンやGPU(画像処理向けの高性能な演算装置)がなくても、クラウド上で学習できる仕組みが用意されているため、画像をアップロードして設定するだけで、自分専用のモデルを作成できます(SeaArt公式「AIモデル・LoRAトレーニング」)。

モデルを選択
SeaArtは画像だけでなく、動画生成にも対応しています。テキストから動画を生成する方式と、画像をもとに動画を生成する方式の両方が用意されており、執筆時点ではSeedance 2.0・Kling 3.0・Veo 3.1・Sora 2・Wan 2.6など複数の動画モデルから選べます。モデルによっては音声生成やカメラワークの制御にも対応しており、ショート動画の試作にも使いやすくなっています。
ただし動画生成は画像生成よりも消費スタミナが大きいため、無料枠で試せる回数は限られます。対応モデルは入れ替わりが激しいため、最新の状況は公式画面で確認してください。
加えて、会話形式で画像や動画の作成を進める「エージェント」機能もベータ版として提供されており、今後の展開が注目されています。

SeaArtでは、利用クレジットを「スタミナ」と「コイン」という2種類の値で管理します。
スタミナは、画像生成や編集などの創作機能に使う値です。
スタミナは毎日日本時間の午前9時ごろ(UTC 0:00基準)にリセットされ、当日分として利用します。残量は翌日に持ち越されず、リセット時に上限へ戻るため、使い切れなかった分が翌日に加算されるわけではありません。
2026年6月時点のログイン後の画面では、無料ユーザーのスタミナ残高が130と表示されています。
無料枠を効率よく使うには、いくつかの工夫があります。プロンプトを入力する際にネガティブプロンプト(生成したくない要素の指定)をあわせて設定すると、「歪んだ手」「崩れた顔」のような避けたい仕上がりを抑えやすくなり、描き直しによる無駄打ちを減らせます。
また、一度に生成する枚数を試作段階で1〜2枚に絞る・消費量が大きい機能やモデルは必要な場面だけ使う・構図の確認は軽量なモデルで行い高品質なモデルは仕上げに回す、といった使い分けも効果的です。
一方のコインは、有料モデルの利用やモデルの学習など、特定の機能で直接消費される仕組みです。2026年4月1日以降に獲得したイベントコインは入手日から90日〜2年、購入コインは購入日から2年の有効期限が設定される点にも注意が必要です。スタミナやコインの付与条件は変更される可能性があるため、利用時はログイン後の画面や公式の料金ページで最新表示を確認してください。
より多く生成したい場合は、有料プランを選んでください。有料プランに切り替えると毎日付与されるスタミナが増えるほか、以下のメリットがあります。
プラン名や金額は改定されることがあるため、契約前に公式の料金ページで最新の内容を確認してください。
まずは無料枠で操作感や画質を試し、生成する量が増えてきたら有料プランを検討する流れが現実的です。業務で日常的に使う場合は、必要な生成量と同時に処理できる本数を基準に選ぶと判断しやすいでしょう。

ここでは、アカウント登録から画像を生成し、調整するまでの基本的な流れを説明します。
SeaArtを使うには、まず公式サイトでアカウントを登録します。画面右上のボタンから、Googleアカウントやメールアドレスなどでログインできます。
メールアドレスがあれば登録でき、電話番号は必須ではありません。登録が済むと、そのまま無料で画像生成を始められます。


「ログイン」ボタンを押すとGoogleアカウントなどを選択できる
画像生成までの流れは、以下の通りです。
詳しく説明します。まずは「作成」から画像生成を選び、作りたい画風に合うモデルを指定します。次に、作りたい内容を文章で入力します。
そして「創作」ボタンを押すと、数枚の候補画像が生成されます。気に入った画像を選んで保存すれば完成です。一度に生成する枚数を増やすと、その分スタミナを多く消費するため、試作の段階では枚数を絞ると無駄を防げます。

生成枚数の選択画面
思いどおりの画像にならないときは、以下のような手法が有効です。
上記に加えて生成した画像をさらに高解像度にしたり、背景を差し替えたりすれば、用途に合わせた仕上げに近づけられます。

既存の画像に対して、アプリ「背景変換」を使い、背景のみ差し替えた

SeaArtの強みは、画風を決めるモデルやLoRAを自分で選び、必要なら自作できる自由度の高さにあります。
業務での導入を検討する際の参考として、SeaArtと主要な画像生成AIの位置づけを比較すると次のようになります。
| ツール | 商用利用の安全性 | 日本語対応 | 無料枠 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| SeaArt | 条件付き(モデル・LoRA・UGCの権利確認が必要) | 対応 | あり(ログイン後画面では130スタミナと表示) | モデル・LoRAの自由度と無料枠の使いやすさ |
| Midjourney | 有料プランで商用利用可(大規模企業はProまたはMegaプランが必要) | 英語中心 | 基本なし | アート性の高い出力 |
| Adobe Firefly | 高い(商用利用に配慮して設計。Adobe Stock素材などで学習) | 対応 | あり(無料のデイリー生成あり) | 商用安全性とAdobe製品連携 |
| ChatGPT画像生成(DALL-E 3など) | 可能(OpenAIの規約・ポリシーに従う) | 対応 | あり(制限あり) | プロンプト理解の高さと手軽さ |
権利関係の安全性を重視する場合はAdobe Firefly・アート性の高い表現を求める場合はMidjourney・ChatGPT上で手軽に使いたい場合はChatGPT画像生成・無料スタミナを使って幅広く試したい場合はSeaArtが候補になります。
ただし、商用利用の条件や無料枠の内容はサービスごとに異なり、変更されることもあります。業務で使う前には、各サービスの公式情報を確認してください。
画像生成AIには、MidjourneyやAdobe Fireflyのように、提供側が用意したモデルにおまかせで生成するタイプもあります。こうしたタイプは、設定を意識せずに高品質な画像を出せる手軽さが魅力です。
これに対してSeaArtは、数多くのモデルやLoRAから選び、組み合わせて使えます。同じ指示でも、選ぶモデルによって仕上がりが大きく変わるため、狙った画風に近づけやすい点が異なります。
SeaArtは、Stable Diffusion系の自由度を、ブラウザだけで使える点も特徴です。Stable Diffusionを自分のパソコンで動かすには、環境構築や高性能なGPUが必要になります。
SeaArtはその手間をかけずに、近い自由度をクラウド上で利用できます。日本語に対応し、無料枠もあるため、専門知識がなくても始めやすいサービスです。
ただし、自由度の高さは注意点と隣り合わせです。誰でもモデルやLoRAを作って公開できるということは、なかには他者の権利に触れるおそれのあるものも混じります。
だからこそ、商用で使う前には権利関係の確認が欠かせません。

企業がSeaArtを使う際は、商用利用・著作権・安全性の扱いを事前に確認しておく必要があります。
SeaArtで作った画像を商用利用できるかどうかは、多くの企業が気にする点です。公式FAQでは、生成したコンテンツの知的財産権は利用者に帰属し、自分の作品の商用利用は禁止していないと説明されています。
一方で、他人の作品やUGCを使う場合は、所有者の許可や個別のライセンス条件の確認が必要で、商用利用に伴うリスクは利用者自身が負うとされています(SeaArt公式FAQ)。利用規約でもUGCは原則として個人的・非商業的な利用に限るとされているため、「自由に商用利用してよい」と言い切れるわけではなく、リスクの管理は使う側の責任です。
特に注意したいのが、モデルやLoRAの出どころです。SeaArtには、既存のキャラクターや権利者の許可が確認できない人物・作品を再現するLoRAが公開されている場合があります。こうしたLoRAは、作成や公開の時点で著作権や肖像権を侵害している恐れがあり、それを使って作った画像を公開・商用利用すれば、利用者も権利侵害に問われかねません。
利用規約でも他者の権利を侵害するコンテンツは禁止されていますが、実態として線引きが曖昧なものも見られます。出どころや権利関係が不明なモデル・LoRAは使わず、自社の素材だけで学習させた自作モデルなど、権利関係がはっきりしたものを使うのが安全です。
SeaArtには、NSFW(Not Safe For Workの略で、職場や公共の場での閲覧に適さない表現)に関する判定や公開設定の仕組みがあります。生成した画像は健全度が判定され、公開・非公開を選べます。
利用規約では、違法・わいせつ・児童性的内容・他者の権利を侵害するコンテンツなどが禁止されており、違反時には公開拒否・削除・アカウント停止などの措置が取られる場合があります。2025年後半以降「コンテンツに関する審査が厳しくなった」と感じるユーザーの声も見られます。
企業がSeaArtを使用するのは健全な用途に限り、公式の利用規約と画面上の公開設定を確認しながら運用するのが前提です。
SeaArtを業務で使うなら、入力するデータの扱いには細心の注意を払ってください。社外秘の情報や個人情報をプロンプトや参考画像として入れるのは避けること。
また、生成した画像を公開・配布する際は、公開設定を確認し、第三者の権利を侵害していないかをチェックする流れを社内で決めておくと、トラブルを防ぎやすくなります。

具体的には、以下のようなシーンで活用することで、企画や検討のスピードを大幅に向上させられます。
無料枠と豊富なテンプレートを活用すれば短時間で複数のバリエーションを提示できるため、手戻りがないスムーズな意思決定が可能になります。
生成した画像をSNSのクリエイティブや広告など、外部へ直接公開する素材として使用する場合は、細心の注意を払う必要があります。
使用したモデルやテンプレート、LoRA(追加学習データ)が商用利用に対応しているか、他者の権利を侵害していないか、事前の厳格なリーガルチェックが不可欠です。成果物の公開レベルが高くなるほど、権利関係の安全性を確実に担保してください。
SeaArtは、iOS(App Store)およびAndroid(Google Play)向けにスマホアプリも提供しています。同一アカウントで連携できるため、外出先で思いついたアイデアを試したい時や、スマホで撮影した写真をその場で加工・編集する際に非常に便利です。
ただし、緻密なプロンプト調整や高度なカスタマイズはPCブラウザ版の方が操作性に優れているため、「外出先での簡易的な生成・確認はスマホアプリ、本格的な追い込み作業はPC版」と用途に合わせて使い分けるのが最適です。
SeaArtは、無料で始められ、モデルやLoRAを自分で選んで使える自由度の高い画像生成AIです。日本語に対応し、ブラウザだけで本格的な生成ができるため、個人クリエイターはもちろん、SNSやマーケティングの素材づくりにも活用できます。
一方で、商用利用・著作権・コンテンツポリシーは、使う側で確認する必要があります。まずは、たたき台やアイデア出しなど社内検討の用途から使うとよいでしょう。
アイスマイリーでは、生成AIのサービス比較と企業一覧を無料配布しています。課題や目的に応じたサービスを比較検討できますので、ぜひこの機会にお問い合わせください。
無料で使えます。公式の料金ページでは、無料の基本ユーザーに1日130のスタミナが付与され、21枚の画像創作が可能と案内されています(付与量は時期や仕様によって変わることがあります)。 スタミナは当日限りで、翌日には持ち越せません。より多く生成したい場合は有料プランを選びます。
公式FAQでは、商用利用を禁止していないとされています。ただし、他人の作品を使う場合は許可が必要で、リスクは利用者が負います。モデルやLoRAごとに商用可否が異なるため、利用前に各モデルの許可範囲を確認してください。
運営会社が明確で、ブラウザだけで使える一般的なサービスです。注意すべきは、出どころの不明なモデルやLoRAを使うことで生じる権利上のリスクです。健全度の判定や公開設定を使い、健全な用途で利用する分には、過度に恐れる必要はありません。
使えます。執筆時点では、App StoreとGoogle Playでアプリが提供されています。同じアカウントで利用できるため、ブラウザ版とアプリ版を端末によって使い分けられます。
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