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最終更新日:2026/08/27
Grok Botは、SpaceXAI(xAI)が2026年8月11日に公開した常時稼働型のAIエージェントです。クラウド上の専用コンピューターを使い、Webサービスやアプリを操作しながら業務を最後まで進めます。料金はいくらか、通常のGrokと何が違うのか。ChatGPT WorkやClaude Coworkとの違い、法人での安全性も気になるところです。
本記事では2026年8月時点の各社公式情報を基に整理します。対象は機能・料金・対応OS・使い方・セキュリティです。

Grok Botとは、SpaceXAI(xAI/法人名X.AI LLC)が2026年8月11日に発表したAIエージェントです。ユーザー専用のクラウドコンピューターを持ち、常時稼働します。公式サイトでは「AIチームメイト」と表現されており、会話相手ではなく実際の業務を任せられる存在として位置づけられています。
もとはSpaceXAI社内のプロトタイプでした。営業やマーケティング、オフィス業務の担当チームが使い込んだ結果、社外公開に至ったとのことです。2026年8月時点では、対象プランのユーザーに「アーリーベータ」として提供されています。正式な一般提供の時期は未発表です。
通常版のGrokとは役割が異なります。具体的な違いは「Grok Botと通常のGrokの違い」で比較します。
出典:Introducing Grok Bot|SpaceXAI/Grok Bot Overview|SpaceXAI Docs

Grok Botの特徴は4つに整理できます。専用のクラウドコンピューターを持つこと、メッセージするだけで依頼できることの2点がまず挙げられます。加えて、複数のBotが連携すること、作業を見せるだけで学習することも重要な特徴です。
各Botは、ユーザーごとに割り当てられたクラウドの仮想マシンを共有して動作します。ブラウザ・ファイルシステム・ターミナルを備え、API連携がないサービスでもブラウザ操作で扱える設計です。
注意したいのは「Botごとに独立したコンピューターがある」わけではない点です。同じユーザーの複数Botは1台のクラウドコンピューターを共有し、ファイルやブラウザのログイン状態も引き継がれます。連携はしやすくなる一方、権限管理には独特の注意点も生まれるので要注意です。
ワークフローの事前設計は不要です。同僚にメッセージを送る感覚でタスクを依頼するだけで、Botが着手します。ユーザーに差し戻されるのは、承認が必要な場面だけです。
複数のBotを同じスレッドやグループチャットに置くと、タスクを受け渡しながら動きます。SpaceXAI社内では、営業支援や経理処理、バグ修正を担う複数のBotが活躍しているとのことです。それらを統括役の「チーフ・オブ・スタッフ」Botがまとめる例も紹介されています。これは社内事例であり、第三者による効果検証ではない点にご留意ください。
「Teach a task」機能では、ユーザーがブラウザ上の作業を一度実演すると、Botがその手順を下書きの「スキル」として作成します。スキルは作業の進め方を再利用するためのもので、定期的に自動実行したい場合は別途「ルーティン」として実行タイミングを設定する仕組みです。実演の記録は最大10分間までで、Teach a task自体も段階的に提供(ロールアウト)されている機能です。
出典:Introducing Grok Bot|SpaceXAI/Grok Bot Overview|SpaceXAI Docs/FAQ|SpaceXAI Docs

最大の違いは、「会話に応じるアシスタント」か「作業を完了させる常駐エージェント」かという点です。通常のGrokはgrok.comやiOS・Androidアプリで使えます。チャット・画像生成・音声対話・ファイル分析といった機能を備えた会話型アシスタントです。一方のGrok Botは、専用のクラウドコンピューター上でアプリを実際に操作し、複数工程をまたぐ仕事を完了させます。
| 比較項目 | 通常のGrok | Grok Bot |
| 役割 | 会話・検索・創作を行うアシスタント | 業務を最後まで完了させる常駐エージェント |
| 作業環境 | Web/モバイルアプリでの対話 | 専用のクラウドコンピューター |
| 外部ツール利用 | コネクタ経由で対応サービスに接続 | ブラウザ操作でAPI・MCP非対応サービスも扱える |
| 継続性 | 会話履歴・設定を端末間で同期 | ラップトップを閉じても作業を継続 |
| 複数エージェント | grok-4.20-multi-agentなど一部の専用モデル・機能でマルチエージェントに対応 | 複数の永続Botが役割分担し、直接連携・引き継ぎができる |
| 利用条件 | 無料プランあり、SuperGrokで拡張 | SuperGrok Heavy/Cursor Ultra/Cursor Premium Teams等が対象 |
出典:FAQ|SpaceXAI Docs/Welcome to Grok|SpaceXAI Docs/Multi Agent|SpaceXAI Docs

Grok Bot、ChatGPT Work、Claude Coworkは、いずれも会話だけでなく実作業まで進めるAIエージェントです。ただし実行環境や複数エージェント連携、常時稼働の仕組みには違いがあります。
比較対象としてよく挙がる「ChatGPT agent」は、2026年8月時点で提供が終了しています。OpenAIは公式ヘルプで、長時間・複数ステップのタスクや完成成果物の作成に「ChatGPT Work」を利用するよう案内しています※。本記事ではこの鮮度の高い訂正情報(ChatGPT agentの提供終了とChatGPT Workの利用案内)をお伝えしたうえで比較します。
※同ページには旧agent modeの仕様説明も一部残りますが、これは過去の記述です。冒頭の「提供終了」案内が現在のステータスを示す一次情報です。
| 比較項目 | Grok Bot | ChatGPT Work | Claude Cowork |
| 提供元 | SpaceXAI(xAI) | OpenAI | Anthropic |
| 主な用途 | 業務の継続委任・複数Bot連携 | 長時間の複数手順タスクと成果物作成 | ファイル・ツールを横断するナレッジワーク |
| 実行環境 | ユーザー専用のクラウドLinux仮想マシン(Bot間で共有) | クラウド実行+プラン次第でデスクトップのローカルファイルも利用 | Web/デスクトップ/モバイルで利用可能。Web・モバイルはベータとして順次展開中 |
| 複数エージェント連携 | ○(複数の永続Botがスレッド・グループチャットで直接連携) | 公式情報では確認できず | サブエージェント機能あり。ただしGrok Botのような複数の永続Bot間連携とは仕組みが異なる |
| バックグラウンド実行 | ○(ラップトップを閉じても継続) | ○(クラウドタスクとして継続) | ○(閉じても継続、任意頻度でスケジュール可) |
| 定期実行 | ○(スキルをルーティンとして設定し、スケジュール実行) | ○(一回限り・繰り返しタスクを設定可能) | ○(日次・週次・月次のスケジュールタスクに対応) |
| 対象プラン | SuperGrok Heavy/Cursor Ultra/Cursor Premium Teams等 | デスクトップは全プラン。Web/モバイルはPlus以上 | 有料プランで利用可(デスクトップが軸) |
出典:FAQ|SpaceXAI Docs/ChatGPT agent|OpenAI/ChatGPT Work and Codex|OpenAI/ChatGPT Work for every team|OpenAI/Claude Cowork|Anthropic

Grok Botは単独販売ではなく、既存プランへの付帯・トライアル・従量課金の組み合わせで提供されます。2026年8月時点の条件は、個人・セルフサーブチーム・エンタープライズの3層で整理できます。
| 利用者区分 | 利用方法 | 料金・条件 |
| 個人 | SuperGrok Heavy/Cursor Ultra(月額200ドル)/一回限りのトライアル | SuperGrok Heavyの月額は公式サイトで確認できず。最新価格は公式サイトをご確認ください |
| セルフサーブチーム | Cursor Premium Teams(1席あたり月額120ドル) | Premium seatは週次利用枠込み。Standard seatは無料トライアルまたはオンデマンド利用が可能 |
| エンタープライズ | 段階的に展開中(rolling out) | Cursorのアカウント担当者への問い合わせが必要 |
追加利用分はモデル・トークンのコストに応じた従量課金ですが、具体的な料金表は2026年8月時点で非公開です。料金・対象プラン・利用枠は変更の可能性があるため、契約前に公式サイトの最新情報を確認してください。
出典:Grok Bot: A new kind of colleague|SpaceXAI/FAQ|SpaceXAI Docs/Grok Bot for teams and enterprises|SpaceXAI Docs

Grok Botは2026年8月時点で、macOS(Apple silicon/Intel)・Windows(x64/Arm64)・iPhone(iOS 18以降)に対応します。Linuxデスクトップアプリ・Android・iPadは、初期提供時点では非対応です。
| OS・デバイス | 初期提供時点の対応状況 |
| macOS(Apple silicon/Intel) | 対応 |
| Windows(x64/Arm64) | 対応 |
| iPhone(iOS 18以降) | 対応 |
| Linuxデスクトップ | 非対応 |
| Android | 非対応 |
| iPad | 非対応 |
Linuxは、公式ダウンロードページにDebian/Ubuntu向け.debファイルがある一方、公式FAQと公式ドキュメント(Teams and enterprises)の両方で「デスクトップアプリとしては非対応」と明記されています。配布ファイルの有無と正式なサポート対象は別物です。利用可否は公式ドキュメントのサポート表記を基準に判断してください。
出典:Grok Bot: A new kind of colleague|SpaceXAI/FAQ|SpaceXAI Docs/Get started|SpaceXAI Docs/Grok Bot for teams and enterprises|SpaceXAI Docs

公式ドキュメントによると、セットアップは以下の6ステップです。
本セクションはSpaceXAIの公式セットアップガイドに基づく解説です。編集部が実機で検証したレビューではない点をご了承ください。

Grok Botは、承認フロー(Auto Review)、ローカルPCへのアクセス制御、最小権限の運用、チーム管理者による一元管理という複数の仕組みで、業務委任と安全性のバランスを取ります。
送信・公開・購入・削除・本番環境の変更といった操作は、承認が必要なアクションとして扱えます。Auto Reviewでは、特定の操作に必ず承認を求める「Require Approval」と、条件に合う操作を許可する「Always Allow」というルールを設定できます。ただしAlways Allowを設定していても、別の安全上の理由が検知されれば停止することがあり、両方のルールが一致した場合はRequire Approvalが優先されます。パスワードや二段階認証コードはチャット上でBotに渡さず、「Agent Computer」の操作権限をユーザーが一時的に取り戻して入力します。
法人担当者が誤解しやすいポイントです。同じユーザーの複数Botは、1台のクラウドコンピューター(Linux仮想マシン)を共有します。ファイル・ブラウザのログインセッション・ローカルPCへのアクセス許可は、Bot単位ではなくユーザー単位で管理される仕組みです。「Botを分けているから安全」という考え方は成り立ちません。不要なログインはサインアウトし、機密性の高い一時ファイルは作業後に削除するといった運用が求められます。
Grok Botの利用には、クラウド上でのデータ保存が必須です。Cursorの「Legacy Privacy Mode」を有効にしているアカウントでは、そのままでは利用できません。標準のプライバシーモードでは利用できますが、切り替えが必要になる場合がある点は事前に確認しておきましょう。
チーム・エンタープライズ環境では、Cursorダッシュボードから一元管理が可能です。既存のTeam Rules、MCPサーバーの許可・拒否リスト、静的な送信元IPアドレスといった設定がGrok Botにも適用されます。必要に応じて、Team Setupスクリプトを使ってパスワードマネージャーを導入し、組織のポリシーとして利用を徹底することもできます。
一方、Bot操作の詳細な監査ログ(audit view)は「近日提供」とされ、2026年8月時点でダッシュボードから確認できるのは利用状況と支出のみです。組織管理者は、メンバーのクラウドコンピューターを「Kill(削除)」できます。実行中の仮想マシンは削除されますが、永続ストレージ(durable storage)は保持される仕組みです。次回セッションでは、保持されたデータを引き継いだ新しいコンピューターが作成されます。
出典:Approvals, security, and privacy|SpaceXAI Docs/FAQ|SpaceXAI Docs/Grok Bot for teams and enterprises|SpaceXAI Docs

公式ドキュメントでは、「担当する成果物が明確な役割」を持たせる活用が推奨されています。代表的な例は次の通りです。
いずれもSpaceXAI社内の活用例、または公式ドキュメントが示す推奨シナリオであり、第三者による効果検証ではない点にご留意ください。
出典:Introducing Grok Bot|SpaceXAI/Use cases|SpaceXAI Docs

Grok Botは発表直後のアーリーベータで、未確定の要素が複数あります。導入検討では次の点を確認しましょう。
現時点で確認できていること
まだ確認できていないこと
流動的な情報は、契約・導入検討の前に公式サイトで必ず最新状況を確認してください。
出典:FAQ|SpaceXAI Docs/Grok Bot for teams and enterprises|SpaceXAI Docs

Grok Botは、SpaceXAI(xAI)が2026年8月11日に公開した、専用のクラウドコンピューターを持つ常時稼働型のAIエージェントです。要点は次の4つです。
導入を検討する場合は、まず対象プランの契約状況を確認し、影響範囲の小さい業務から試すことをおすすめします。ChatGPT WorkやClaude Coworkなど他のAIエージェントと比較しながら選びたい方は、AIsmileyの関連記事や比較コンテンツもあわせてご参照ください。
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