生成AI
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最終更新日:2024/06/26
山梨大学の研究グループは、ぶどう摘粒作業を効率化するAI技術を開発しました。スマートフォンアプリとして全国のぶどう生産者に無料提供されます。
このAIニュースのポイント
山梨大学の茅暁陽理事率いる研究グループが開発したスマートフォンアプリ「粒羅」(tsubura)が、ぶどう摘粒作業の効率化に向けて、5月30日よりテスト版の運用を開始しました。このアプリは、全国のぶどう生産者に向けて無料で提供されます。
ぶどうの摘粒作業は、最終房型を形成するうえで特に重要な作業ですが、経験者でも時間がかかることが課題となっていました。
そこで茅理事の研究グループは、山梨県内の農業生産法人ドリームファームと協力し、スマートグラスに装着されたカメラの映像から、作業中の房に含まれる粒数を推定できるAI技術を開発しました。また、この技術は令和2年度に特許も取得しています。
開発当初の技術ではスマートフォンへの実装が難しいとされ、推定計算に高速GPUサーバーが必要でしたが、高速物体検出ディープニューラルネットワークモデルに独自のパラメータ推定アルゴリズムを組み合わせることで、この問題の解決に至りました。研究グループはこの実証実験を、広島県農業経営発展課が実施した「ひろしま型スマート農業推進事業 未来に向けた農業経営DX~ぶどう~」(令和3~5年度)において行われました。
さらに、令和4年度からは山梨大学を中心にしたコンソーシアムが結成され、戦略的スマート農業技術等の開発・改良事業の支援がありました。これにより、さらなるモデルの小型化と精度向上、安定した動作を可能にしています。
テスト版「粒羅」の無料利用期間は1年間で、利用者からのフィードバックを基にさらなる改良を行い、大学発スタートアップによる製品化を目指しています。
出典:山梨大学
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