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最終更新日:2025/07/18
Grokとは?
日本でもユーザーの多いX(旧Twitter)で公開されているGrokは、イーロン・マスク氏が設立した企業のxAI社が手掛ける対話型AIです。最新モデルでは、リアルタイム情報へのアクセスや画像生成など高度な機能を備えており、単なる生成AIアプリの位置付けを超えたユーザビリティが注目を集めています。
本記事では、Grokの概要や特徴、使い方や料金体系、主な活用シーンなどについて詳しく解説します。実際のGrokでの回答例も紹介しますので、LLMモデルや生成AIツールの比較検討にお役立て下さい。

Grok(グロック)とは、イーロン・マスク氏が創設したxAI社によって開発されたLLMモデルです。「ほぼすべての質問やタスクに対応する」ことを目的とし、2023年11月にX(旧Twitter)アプリ上で公開されました。
Grokでは、一般的な対話型AIの機能だけでなく、複雑なプロンプトへの応答やXでのリアルタイム情報の活用など、より幅広いシーンに対応しています。また、人間味のあるユーモアな回答を強みとし、他の対話型AIでは回答できないような道徳や社会に反するような内容にも対応している点は大きな特徴です。
xAI社は、イーロン・マスク氏が2023年7月に設立したAI企業です。イーロン・マスク氏によれば、xAI社の目標は「宇宙の理解を目的としたAGI(汎用人工知能)の構築」としています。
AGI(汎用人工知能)では、人間のような幅広いタスクや課題の理解や対処が可能になります。xAI社は2023年11月にGrokをリリースし、2024年3月にはバージョンアップした「Grok-1.5」を、8月には最新モデルの「Grok-2」公表しました。

Grokの主な特徴を紹介します。
Grokでは、「レギュラーモード」と「ファンモード」という2つのモードを選択可能です。ファンモードを利用することで、ユーモアのある回答を生成できます。一般的な生成AIチャットボットによる回答を好む場合はレギュラーモードがおすすめです。
また、他の生成AIには見られないような冗談交じりの対話や個性ある回答を求める場合にはファンモードを選ぶと良いでしょう。モードの切り替えは、Grokの画面上部「Grok-2」のタブをクリックし、「ファンモード」のチェックをONにするだけで完了します。
Grokは、X上でリアルタイムな情報にアクセスでき、最新情報に基づいた回答を作成することが可能です。ChatGPTなどでは、少し前までの情報のみを参照しますが、Grokは最新情報も利用できるため、より高精度な回答を得られる可能性が高まります。
また、2024年5月には新機能としてトレンド要約機能「Stories on X」も発表しています。
Stories on Xは、トレンドやニュースからユーザー個人に合った内容を要約し、キュレーションする機能です。GrokがユーザーのX上の投稿を分析し、それを基にして要約を生成することで情報収集の効率化を促します。
Grokでは、他の生成AIツールでは答えられないような質問やタスクにも対応できる場合があります。ChatGPTでは、暴力や差別など社会の道義に反するものや他人を不快にさせる内容を「不適切なコンテンツ」として定め、関連する質問には応答しないように設定されています。
一方、Grokでは、一般的には不適切とされるコンテンツも扱えると公式サイトにて公表されています。Claudeなどでは拒否されるような挑戦的な質問や、あいまいな内容にも対応できる可能性があり、ユーザーが求める情報をより幅広く提供できる可能性があります。
Grokではマルチタスクが可能です。通常の画面を分割して複数のチャットを同時進行できるため、画面切り替えに伴う時間のロスを削減できます。
具体的には、複数のプログラミング言語を同時にチェックするといった使い方も可能です。データの比較と確認を効率的に行えるため、生産性の向上につながります。

Grokは、2023年11月に公開されて以来、段階的な進化を遂げてきました。ここでは、GrokのプロトタイプであるGrok0以降の「Grok1」モデルから、現時点での最新モデル「Grok2」までの変遷を紹介します。
Grok-1は、330億パラメータのプロトタイプ(Grok-0)をトレーニングして開発されたモデルです。Llama2(70B)とほぼ同程度の性能を示していたGrok-0を2ヶ月間トレーニングし、推論能力とコーディング能力の向上を実現しました。
コーディング能力や問題解決能力を評価する「HumanEvalにおいて63.2%、広範な知識理解(MMLU)では73%のスコアを達成しており、GPT-3.5モデルを上回っています。
2024年3月にリリースされた「Grok-1.5」モデルは、マルチモーダルに対応しました。画像や図、写真など幅広い視覚情報の処理ができるようになり、イラストや画像データのテキストへの変換・作成が実現しています。
また、前モデルに比べて数学や推論能力、コーディング、長文理解といった項目のベンチマークが向上しています。同社が実施したテストでは、数学で50.6%、数学用推論データセット(GSM8K)検証で90%という高スコアを記録しました。コーディング能力や問題解決能力を評価する「HumanEval」は74.1%のスコアを打ち出しています。
さらに、Grok-1.5では、Grok-1の最大16倍もの記憶容量を持ち合わせてています。最大128Kトークンの長文を理解し、読み取った情報を活用することが可能です。
2024年8月13日には、最新モデルとなる「Grok-2」と「Grok-2 mini(β版)」をリリースしました。
Grok-2の最大の特徴は、画像生成機能です。Stable Diffusionモデルの開発に携わったチーム「Black Forest Labs(BFL)」が手掛ける画像生成AI「FLUX.1」を採用し、Grok-2にて直接画像を生成できます。
また、Xアプリ上でのリアルタイム情報の統合や、チャットやコーディング、推論のフロンティア機能などについても、前モデルから進化を遂げています。
Grok-2の初期モデルについて、学術ベンチマークではOpenAI社の「GPT-4-Turbo」やAnthropic社の「Claude 3.5 Sonnet」などを上回る性能を記録しています。特に、専門知識やマルチモーダルの理解においては高い水準を打ち出しており、安定的に高い性能を発揮することが期待できます。
「Grok-2 mini(β版)」は、回答スピードと品質のバランスを重視したGrok-2の軽量バージョンで、よりスピーディな応答が求められる場面で有用です。
Grok 3は、xAI社が開発した最新の対話型AIモデルであり、検索・推論・学習能力のすべてにおいて大幅な進化を遂げています。
まず注目すべきは、「DeepSearch」と呼ばれるリアルタイム検索機能です。この機能は、インターネット上の情報だけでなく、X(旧Twitter)上の投稿まで横断的に検索・要約できる点が特徴で、ChatGPTの「Deep Research」機能と似た用途を持ちつつも、よりソーシャルな文脈に強みを持ちます。これにより、ユーザーは常に最新かつ関連性の高い情報をもとにした回答を得ることができます。
さらに、Grok 3は圧倒的な推論能力を備えています。「Grok 3 Reasoning」や「Grok 3 mini Reasoning」などの推論専用モデルでは、強化学習とチェイン・オブ・ソート(CoT)を組み合わせることで、試行錯誤を経た高度な思考プロセスを実現。特に「Think」モードや「Big Brain」モードでは、複雑な問題に対しても柔軟にアプローチし、精度の高い回答を導き出します。
また、Grok 3は学習手法の面でも先進的です。多様なシナリオを想定した合成データセットを用いることで、学習効率を高めつつ、個人情報などのデータプライバシーへの配慮も行われています。加えて、AI自身が自らの誤りを検出して修正する自己修正機能や、人間からのフィードバックを取り入れる仕組みも搭載されており、ハルシネーション(事実でない情報の生成)の抑制にも寄与しています。
このように、Grok 3は検索・推論・学習の各機能において、従来のモデルを大きく上回る性能を発揮する次世代型の対話AIといえるでしょう。

Grokの使い方は簡単で、X(旧Twitter)のアカウントで登録するだけで始められます。Xのアカウントをまだ持っていない場合は、以下の手順でアカウントを取得しましょう。
アカウントの開設後、Grokメニューから有料プランの契約が可能です。すでにXのアカウントを持っている人も同様に、ホーム画面の「Grok」をクリックしてプランを選択しましょう。
登録には電話番号認証が必要なため、未登録の場合は画面の案内に従って認証を完了する必要があります。プランについては、次で詳しく解説します。
現在、Xには登録のみの無料プランの他に3つの有料プランが用意されています。Grokを利用するには、有料プランのうち「プレミアム」「プレミアム+」のいずれかの契約が必要です。
3つの有料プランの利用料金は、以下の通りです。
| 名称 | 料金 |
| X Premium+プラン | 6,080円/月または60,040円/年(月額換算857円) |
| Super Grokプラン | 4,500円/月または45,000円/年(月額換算1,713円) |
コストパフォーマンスを優先してGrok2を使用したい場合はプレミアムを、広告の完全非表示や記事投稿などより充実した機能を試したい場合はプレミアム+を選ぶと良いでしょう。

Grokの代表的な利用例を紹介します。
Grokでは、他のテキストAIチャットと同様に質問への応答や文章、コードの生成、言語翻訳などのタスクに対応しています。また、Xならではの情報共有のスピード感を活かしたトレンドの把握や、SNS上でバズったコンテンツ(ミーム)の説明にも役立ちます。
実際にGrokを使って、モードの違いを試してみました。今回は「ゴールデンウィークって何?」という質問を投げかけて回答を比較してみます。
まずレギュラーモードで質問した場合の回答です。

ゴールデンウィークの定義について、具体的かつわかりやすく説明しています。文章はフォーマルな形式で、直近の2024年の日付も盛り込まれています。
続いて、同じ質問をファンモードで入力してみます。

文章の雰囲気だけでなく、内容も大幅に異なるものになりました。言葉の具体的な意味よりは、位置付けやニュアンスのようなあいまいな情報をまとめていて、カジュアルな印象を受けます。
ただ、質問内容によってはレギュラーモードとファンモードとで違いが見られない可能性もあります。

Grokを使う際に気をつけたいポイントについて解説します。
Grokで生成されたコンテンツは、他の生成AIと同様に、著作権の侵害やプライバシー、セキュリティに留意する必要があります。また、倫理性や道徳性にも配慮し、不快な内容が生成されないようガイドラインに従って使用することが大切です。
プライバシー保護の観点から、プロンプトには個人情報や社内の機密情報を含めないことも重要です。
Black Forest Labsにより提供されているGrokの画像生成AI「FLUX.1」は、複数のバージョンがあります。Grokで生成した画像をビジネス用途で使用する場合には、商業利用が許可されている「FLUX.1 pro」もしくは「FLUX.1 schnell」のいずれかの登録が必要です。
FLUX.1 proは、最上位ライセンスで、APIアクセスや企業向けカスタマイズも可能です。また、FLUX.1 schnellは、ローカル開発や個人利用に適しています。
現時点では、Grokとの対話において日本語のプロンプトが使えますが、画像生成では日本語のテキストを出力することはできません。生成した画像に日本語の文字を含めたい場合、Grok上のタスクだけでは対応できないため注意が必要です。
Grokは、xAI社が開発した生成AIモデルで、最新モデルのGrok2ではXアプリ上でテキストや画像を生成できます。リアルタイム情報にアクセスできる上、ChatGPTなどでは対応できないような挑戦的な質問やトピックも扱える点が、他の生成AIと大きく異なるポイントです。
Grokの利用には、Xの有料プランの登録が必要です。現時点では画像内に日本語のテキストを含めることができませんが、今後のアップデートによって対応範囲や機能は拡大していくと予測されます。
生成AIサービスの提供企業リストを、以下より無料でご請求いただけます。自社での生成AIツールの活用を検討する際に、ぜひご活用ください。
GrokとChatGPTとでは、以下のような点で違いが見られます。
ChatGPTの最上位モデルGPT-4oでも、2023年4月までのデータしかカバーしていないため、直近の情報を得ることはできません。
「Browse with Bing」の機能を使えば、外部連携によりWeb検索が可能になりますが、利用には制約があります。
一方、GrokはX上でリアルタイム情報を取得し、最新のニュースやトピックについて回答を出力することが可能です。また、ChatGPTでは答えられないように設定されている内容や答えにくいテーマにも対応できる可能性があります。
加えて、OpenAI社はChatGPTのコードは非公開としていますが、Grokは2024年3月11日にイーロン・マスク氏がオープンソース化することを表明しており、一般公開されています。
2023年11月にGrokの英語版が公開された後、2024年1月に正式に日本語が適用されています。また、2024年5月より日本国内でGrokの利用がスタートしました。
当時は、プレミアム+プランのユーザーのみに提供されていましたが、現在はプレミアムプランでも利用可能です。
なお、プロンプトは日本語に対応していますが、画像生成における日本語テキストの盛り込みには対応していません。日本語での質問の理解と回答の出力はスムーズに対応できます。
2023年11月にGrokの英語版が公開された後、2024年1月に正式に日本語が適用されています。
また、2024年5月より日本国内でGrokの利用がスタートしました。
当時は、プレミアム+プランのユーザーのみに提供されていましたが、現在はプレミアムプランでも利用可能です。
なお、プロンプトは日本語に対応していますが、画像生成における日本語テキストの盛り込みには対応していません。日本語での質問の理解と回答の出力はスムーズに対応できます。
GitHubからGrokをダウンロード・導入する場合は、動作環境に注意しましょう。ダウンロード時には300GB以上の容量を消費するため、十分な空きスペースが必要です。
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