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Pythonでできることとは?機械学習を使ったAI開発をはじめとした実例を紹介

最終更新日:2024/02/21

AI、ブロックチェーンなど現在、そして将来的に高い需要が見込まれる分野の開発をするための言語として注目を集めるPython。プログラム言語のなかでは比較的習得しやすいのも注目を集める理由の一つです。

本記事では、Pythonを習得することでどういったことが可能になるのか、どのようなビジネスに活用できるのかについて解説します。

また、Pythonが苦手なことや、初心者におすすめの勉強法も併せて紹介しますので、これから習得をしたいといった方はぜひ、参考にしてください。

Python・AIについて詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
【初心者向け】Pythonは独学できる?学習の流れとおすすめの勉強法

初心者向けのPython学習サービス比較と企業一覧

Pythonとは

Pythonとは、簡易的なプログラミング言語の一種で、スクリプト言語というアプリケーションソフトウェアの作成を行うものです。比較的文法が単純なため、初心者でも習得がしやすいのが大きな特徴といえます。

また、Web開発やデータベース、画像処理で活用できるプログラム集であるライブラリが豊富で効率的なプログラミングが可能。Windowsやmac、LinuxなどどのOSでも同じ動きをするため、OSごとに記述し直す必要がないのも初心者向けとしておすすめできる理由の一つです。

Pythonを使って開発されたサービス例

Pythonを使って開発されたサービスは、機械学習分野、Webアプリケーション、デスクトップアプリケーションなどさまざまな分野で提供されています。代表的なものとして挙げられるのは次のとおりです。

Pepper

2014年6月に誕生した身長121cmの人型ロボット、Pepperの音声認識、行動機能開発にpythonが活用されています。

YouTube

世界最大級の動画共有サイト、YouTubeの検索機能、動画再生機能、アカウント管理機能などにPythonが活用されています。

Dropbox

オンラインストレージサービスのDropboxは、すべてがPythonで開発されています。

Bender

オープンソースの3DCGソフトウェア、BenderもまたPythonを使って開発されています。

Pythonが得意な分野とできること

Pythonが得意とする分野、Pythonを使ってできる主なことは次のとおりです。

機械学習を使ったAI開発

機械学習を使ったAI開発はPythonが得意とする分野で、大きな注目を集めるようになった理由の一つです。

具体的には、大量のデータをコンピュータに学習させ、分類・回帰・推論といった人間の知能を模した機能を持つロボットの制作を行うための言語としてPythonが使われます。

Pythonには、機械学習を使ったAIを開発するためのフレームワークやライブラリが豊富に用意されているため、比較的容易にAIの開発が可能です。

WebサービスやWebアプリの開発

前項で紹介したYouTubeやDropboxのほか、InstagramやPinterestなど画像共有サービスもPythonで開発されています。

Pythonは画像解析分野や自然言語処理分野などを得意としているため、これらWebサービスの画像検索、テキスト検索などで大きな力を発揮します。

WebサービスやWebアプリ開発でPythonが使われるもう一つの理由は、WindowsやMac、LinuxなどOSの種類を問わないこと。

そして、パソコン、スマートフォン、タブレットなどデバイスが異なっても同じように動作させられる点です。それぞれで別々に仕様を変える必要がないため、エンジニアの負担を大きく軽減し、効率化を実現します。

ブロックチェーン開発

ブロックチェーンとは、世界中にあるコンピュータにデータを分散させてつくられるネットワーク上のシステムです。

これまでの中央集権型とは異なり、データの改ざん、窃取が難しくなるため、金融機関での決済や投資、融資のほか、仮想通貨の取引にも利用されています。

Pythonは、数値計算のライブラリが豊富なのに加え、HTTPリクエストを操作が可能です。また、主要ライブラリであるハッシュ関数、hashibを備えていることから、ブロックチェーン開発に多用されています。

データの処理や分析

Pythonは大量のデータを自動かつ迅速に処理・分析することが可能です。データベースの並び替え、指示したデータのみを抽出してExcelに書き出すといったことを瞬時に行います。

PythonはWebサービスやAI開発だけではなく、ExcelやAccessなど多くの企業が通常業務で利用するツールのデータ処理・分析も得意分野です。Pythonの活用により、一部の部署だけではなく、さまざまな部署で業務効率化・生産性向上が期待できます。

Web上の情報の収集

競合他社の製品情報、価格情報、株価情報などを、Web上をクロールして抽出(スクレイピング)するのもPythonの得意分野です。

また、あらかじめ用意されたURLリストを基にHTML情報をプログラムで取得するクローリングをするのにもPythonがよく使われます。

また、上述したようにPythonは、テキストだけではなく画像解析分野も得意としているため、Web上から画像データを収集してくることも可能です。

Web上の情報収集が自動化により、これまで手作業で行ってきたデータ収集の手間がなくなり、業務効率化が実現します。

IoTの開発

「モノのインターネット」であるIoTの開発もPythonが得意とする分野です。ロボット掃除機やセンサーライトなど、センサーやカメラ、無線通信などを搭載したスマート家電の制御にPythonが使われています。

IoTはAIと並び、将来的に大きな需要が見込まれる分野です。特にスマート家電は今後、多くの家庭で当たり前のように利用されることが予測されるため、Pythonの重要性はさらに増していくといえるでしょう。

ゲーム開発

Pythonには、ゲーム開発を行うためのライブラリやフレームワークもあり、3D、2Dのゲーム開発も行えます。

ただし、ブラウザで動くような簡単なゲームが中心で、短期間かつ低コストでの開発を目的としたものにPythonがよく使われるようです。

Pythonが苦手な分野

機械学習を使ったAI、WebサービスやWebアプリ、IoT、ブロックチェーンなど今、大きな注目を集める分野の開発を得意とするPython。しかし、苦手とする分野も存在します。

具体的には、「スマホアプリやデスクトップアプリの開発」や「高速な処理が必要な開発」です。それぞれの理由について詳しく解説します。

スマホアプリ・デスクトップアプリの開発

Pythonがスマホアプリやデスクトップアプリの開発を苦手とする理由は、メジャーなライブラリが揃っていない点が挙げられます。

また、デスクトップアプリに関しては、特にWindowsにおいて、マイクロソフトが開発したプログラミング言語、C#が多用されるため、Pythonを使って開発が行われるケースは多くはありません。

もちろん、Pythonを使ってスマホアプリもデスクトップアプリも開発することは可能です。ただ、上述した理由から、Python以外のプログラミング言語が使われているケースがほとんどです。

高速な処理が必要な開発

Pythonの得意分野、できることでゲーム開発を紹介しましたが、複雑な処理が求められるゲームや高速処理が求められるゲームの開発は苦手としています。

Pythonでゲーム開発を行うためのライブラリを活用すれば、ある程度の高速処理は可能ですが、それでも大規模なゲーム開発には不向きといえるでしょう。

また、基幹システムも高速処理が求められるため、Pythonでの開発は基本的に行われていません。Pythonは処理速度が遅いというデメリットがあり、大規模なゲームや基幹システムといった複雑かつ高速処理が求められるものの開発は苦手です。

Pythonの知識・経験を活用した職種

これからPythonを習得しようと考えている方のなかには、すでにどのような職種に就きたいかが決まっている場合も多いでしょう。

しかし、注目されているから、将来的に需要が高まるからといった漠然とした理由で習得を考えている方も多いのではないでしょうか?

そこで、ここではPythonを習得した知識、経験を活用することでどのような職種で活躍が可能なのかについて解説します。

AI(人工知能)エンジニア

現在、IT人材不足は多くの業種で問題となっています。そのなかでも、AIやIoTといった先端ITを扱える人材の不足は喫緊の課題です。

AIやIoTはPythonが得意とする分野であり、特に機械学習や深層学習(ディープラーニング)の開発にはPythonの習得が欠かせません。

現在、IT人材は不足している状態ではありますが、将来的により高い需要があるのは先端IT人材です。

AI開発を行えるAIエンジニアは日本はもとより世界中で高いニーズがあるため、世界で活躍できるエンジニアになりたいといった場合、Pythonの習得は必須といえるでしょう。

データサイエンティスト

データサイエンティストとは、さまざまなデータから必要な情報を収集し、分析をするものです。

日本ではまだあまり聞きなれない職種ではありますが、欧米ではすでに人気の職種として確立しています。

データサイエンティストの業務は、たとえばユーザーの行動分析、Webサイトのアクセス解析などさまざまなデータの分析・解析が欠かせません。

しかし、それぞれのデータを収集し、そのなかから必要なデータだけを抽出するのはかなりの手間がかかり、手作業で行うのは非効率です。

そこで、Pythonが得意とするデータ処理・分析が大きな力を発揮します。Pythonを活用し、データ処理・分析を自動化、高速化させれば、業務の大幅な効率化が可能です。

また、その分の時間を解析業務に回せるため、より質の高い解析結果を導き出せるようになるでしょう。

Webエンジニア

YouTubeやDropbox、Instagram、Pinterestなど大規模なWebアプリケーションの開発にも使われるPythonを習得すれば、Webエンジニアとしての活躍も期待できます。

Pythonには、Web開発に適したフレームワークが豊富に用意されているため、効率的な開発が可能です。従来、Webアプリケーションの多くは別のプログラミング言語が用いられていました。しかし、前述したフレームワークの多さから、徐々にPythonに移行しつつあるのが現状です。

今後はさらにPythonの需要が増えることが予測されるため、Webアプリケーションの開発に興味がある、仕事として関わりたいといった場合は、Pythonの習得が必須といえるでしょう。

マーケター

データサイエンティストになるには、Pythonの習得が必須であると説明しましたが、マーケターになるにもPythonの習得は欠かせません。特にWebマーケティングにおいては、Pythonの習得により大幅な効率化が可能です。

マーケターは、さまざまなデータを活用し、自社製品が売れるための仕組みを考えるのが主な業務です。そのため、Web上から市場動向、競合製品情報、顧客情報などを収集・分析する必要があります。

そこで、活躍するのがPythonです。スクレイピングを使い、必要な情報の収集・分析を自動化させることで業務効率化が可能になります。

Python初心者におすすめの勉強法

Pythonはほかのプログラミング言語に比べ、習得がしやすいと言われています。しかし、ほかのプログラミング言語をすでに習得している方以外は、簡単といっても何から勉強するのがよいかわからないのではないでしょうか。

そこで、特に初心者におすすめのPython勉強法を紹介します。

独学で習得する

Pythonは初心者であっても、独学で習得が可能なプログラミング言語です。もちろん、向き不向きはありますが、注目を集めているプログラミング言語だけに、多くの書籍が刊行されています。

また、Web上でもPythonを無料で学習できるWebサイトや動画が多く公開されているので、これらを使って勉強するのもよいでしょう。

プログラミングスクールへ通って習得する

独学で習得するのは少しハードルが高いと思う方に適しているのが、プログラミングスクールです。スクールにもよりますが、月々数千円から学べるものもあるため、自身に合ったスクールを探してみましょう。

Pythonの勉強法をより詳しく知りたい方は、下記記事もご参考ください。

【初心者向け】Pythonは独学できる?学習の流れとおすすめの勉強法

Pythonはさまざまなビジネスに活かせる!

Pythonを習得して活かせるのは、AIエンジニアやWebエンジニアといった開発系のビジネスだけではありません。データサイエンティストやマーケターのようなデータ分析・解析を行うビジネスにも応用可能です。

どれも将来的に高い需要のあるビジネスのため、これからプログラミング言語を習得したいという方にとってPythonはもっともおすすめといえます。

また、将来性のあるプログラミング言語ではあるものの、ほかのプログラミング言語に比べて比較的習得がしやすいのも、おすすめする理由の一つです。

独学でも習得が可能なため、今すぐに始めたい方にPythonは最適なプログラミング言語といえるでしょう。

初心者向けのPython学習サービス比較と企業一覧

ディープラーニングについて詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
ディープラーニングとは?仕組みやできること、実用例をわかりやすく紹介

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機械学習とは何か?種類や仕組みをわかりやすく簡単に説明

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AI・人工知能とは?定義・歴史・種類・仕組みから事例まで徹底解説

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