DXを推進するAIポータルメディア「AIsmiley」| AI製品・サービスの比較・検索サイト
03-6452-4750 10:00〜18:00 年末年始除く

Gemini 3.7 Flashとは?3.6との違い・料金・性能を解説

最終更新日:2026/08/17

Gemini 3.7 Flashは、Googleが2026年8月に発表したFlashシリーズの最新モデルです。前バージョンのGemini 3.6 Flashからわずか3週間というスピードで投入されました。「また検証が必要なのか」「今のモデルから切り替えるべきか」と迷う場面もあるでしょう。

本記事では、3.6 Flashとの性能差やAPI料金、安全性設計、対応機能を公式情報から整理します。あわせてClaudeChatGPTなど主要AIモデルとの比較や、企業が移行を判断するためのチェックリストまで解説します。

Gemini 3.7 Flashとは

Gemini 3.7 Flashは、Googleが2026年8月13日(現地時間、日本時間では8月14日)に発表した、Flashシリーズの最新モデルです。Googleは本モデルを「コーディングおよびエージェント向けの最も高性能な主力モデル」と説明しています。業務文書の処理も得意とする主力モデルという扱いです。軽量版という位置づけの「Flash-Lite」とは階層が異なる点に注意しましょう。

前モデルのGemini 3.6 Flashからわずか3週間というリリース間隔が、もっとも話題になっています。Googleは開発者からのフィードバックとアルゴリズムの改善により、この短期間での進化を実現したと説明しています。

企業での検証を考えるうえで重要なのは、Gemini 3.7 Flashがプレビュー版ではない点です。一般提供(GA:Generally Available)として公開されており、Google公式ドキュメントでも「本番利用の準備が整っている」と明記されています。そのため、企業でも本番利用を見据えた検証対象にしやすいモデルと言えます(契約条件やリージョン、社内ガバナンス上の確認は別途必要です)。

出典:Gemini 3.7 Flashを発表|GoogleWhat’s new in Gemini 3.7 Flash|Google AI for Developers

Gemini 3.6 Flashとの違い|性能をベンチマークで比較

Gemini 3.7 Flashは、Gemini 3.6 Flashと比べてスコアが向上しています。対象はコーディング・Web開発・専門知識を要する文書処理など幅広い分野です。Googleが公表した複数のベンチマーク結果を見ると、その進化幅の大きさが分かります。

ベンチマーク 3.6 Flash 3.7 Flash 主な評価対象
FrontierCode 1.1 Main 34.4% 43.6% コーディング能力
DeepSWE v1.1 49.0% 65.3% ソフトウェア開発タスク
WebDev Arena(Eloスコア) 1538 1588 Web開発・UI生成の品質
GDP.pdf 22.0% 34.0% 専門分野文書の理解・推論
AutomationBench 17.0% 30.4% 業務自動化・多段階タスク

※本表はGoogle公式ブログ(2026年8月14日公開)の数値に基づきます。なお、DeepSWE v1.1におけるGemini 3.6 Flashのスコアは、公式ブログでは49.0%、Google DeepMindのモデルカードでは48.6%と表記が異なります。本記事では公式ブログの数値に統一していますが、引用の際は出典によって数値が異なる場合がある点にご注意ください。

特にコーディング関連の指標での伸びが大きく、開発支援やエージェント用途での活用を見込んだ強化であることがうかがえます。一方で、ベンチマークスコアの向上がそのまま自社業務での体感差になるとは限りません。実際の業務データで比較検証することをおすすめします。

出典:Gemini 3.7 Flashを発表|Google

料金|2026年末までの導入価格と2027年以降の標準価格

Gemini 3.7 FlashのAPI料金(Paid Tier)は、2026年12月31日まで入力・出力ともに期間限定の導入価格が適用されます。2027年1月1日からは標準価格に切り替わる予定です。

区分 〜2026年12月31日 2027年1月1日〜
入力(100万トークンあたり) $0.75 $1.50
出力(100万トークンあたり、思考トークン含む) $3.75 $7.50

Googleはこの導入価格を、3.6 Flashの従来価格に対して半額の水準と説明しています。なお現在はGemini 3.6 Flashにも同じ導入価格が適用されているため、「3.7 Flashが3.6 Flashより安い」という比較ではなく、「新しい導入価格が両モデルに適用されている」という理解が正確です。

料金プランはPaid Tierのほかに、無料で利用できるFree Tierも用意されています。ただしFree TierとPaid Tierでは送信データの取り扱いが異なるため、企業利用では料金とあわせて確認が必要です。詳しくは後述の「安全性」の章で解説します。

出典:Gemini Developer API pricing|Google AI for DevelopersGemini 3.7 Flashを発表|Google

仕様・対応機能と既知の制約

Gemini 3.7 Flashは、最大1,048,576トークン(約104万トークン)の入力に対応しています。長文資料や複数ファイルを扱う用途でも検討しやすいモデルです。出力の上限は65,536トークン(約6万5,000トークン)です。

対応する入力形式はテキスト・画像・動画・音声・PDFと幅広く、出力はテキストのみとなります。用途に応じて「思考(Thinking)」の深さをLow・Medium・Highの3段階で調整できる点も特徴です。コード実行や関数呼び出し、検索によるグラウンディング、構造化出力などの機能に対応する一方、画像生成・音声生成・Live APIには非対応です。多機能なモデルですが、非対応機能も踏まえて用途を検討しましょう。

利用にあたって知っておきたい制約もあります。知識カットオフ(学習データの基準時点)は2026年3月ですが、分野によっては2025年1月までの情報に限られる場合があるとGoogle DeepMindは説明しています。最新情報を扱う際は、検索グラウンディング機能や外部情報とあわせて使うことをおすすめします。また、他の生成AIモデルと同様にハルシネーション(事実と異なる出力)のリスクや、まれな遅延・タイムアウトが発生する可能性もある点は留意しておきましょう。

出典:Gemini 3.7 Flash|Google AI for DevelopersGemini 3.7 Flash – Model Card|Google DeepMind

どこで使える?提供先とAI Studioで試す手順

Gemini 3.7 Flashは、開発者向け・法人向け・個人向けの3系統で提供されています。

  • 開発者向けGoogle AI Studio、Android Studio(Gemini API連携)、エージェント向けの開発環境であるGoogle Antigravity
  • 法人向け:Gemini Enterprise Agent Platform、Gemini Enterprise アプリ。法人向け提供では、管理者側での設定作業が必要になる場合があります。詳細は自社の管理者向けドキュメントをご確認ください
  • 個人向け:Google AI Pro/Ultraプランに加入しているユーザーは、Geminiアプリ内のパーソナルエージェント「Spark」を通じて利用できます。Sparkは160か国以上で展開されています。

非エンジニアの方でも、Google AI Studioなら次の手順で手軽に試せます。

  1. Google AI Studioにアクセスする
  2. モデル一覧から「gemini-3.7-flash」を選択する
  3. 自社業務で実際に使っているプロンプトを入力し、出力結果を確認する

いきなり全社導入を検討するのではなく、まずは代表的な業務プロンプトで3.6 Flashとの精度・速度・出力品質を見比べることが、移行判断の第一歩になります。

出典:Gemini 3.7 Flashを発表|GoogleGemini 3.7 Flash|Google AI for Developers

安全性|CBRN評価と企業側に求められる統制

Gemini 3.7 Flashには、化学・生物・放射性物質・核(CBRN)領域やサイバー攻撃領域における悪用を防ぐための安全対策が組み込まれています。Google DeepMindの評価では、CBRN領域の重大な能力レベル(Critical Capability Level、以下CCL)そのものには到達していません。一方で、その警戒基準となるalert threshold(警戒しきい値)には到達したという判定です。専門家によるレッドチーミングでは明示的な誘導が必要だったものの、一部の評価で正確かつ実行可能な情報を引き出せたケースが報告されています。「危険な情報が一切出てこない」と単純に捉えず、業務での利用範囲を自社側でも制御する姿勢が重要です。

もう一つ確認しておきたいのが、料金のセクションでも触れたデータ取り扱いの違いです。Free Tierで送信した内容は製品改善に利用されますが、Paid Tierでは利用されません。機密情報を扱う業務では、Paid Tierを前提に利用範囲を検討しましょう。

そのうえで、情シス・DX担当者に求められるのは、モデル提供元の安全対策を過信せず、自社側のガバナンスを併走させることです。具体的には、①データ分類に応じて入力可能な情報を定める運用ルール、②利用できる機能・データ範囲を段階的に広げるアクセス権限設計、③利用状況を定期的に確認できる監査体制、の3点を最低限検討するとよいでしょう。モデル提供元の対策は、自社のガバナンスや権限管理を代替しません。

出典:Gemini 3.7 Flash – Model Card|Google DeepMindGemini Developer API pricing|Google AI for Developers

他の主要AIモデルとの比較|Claude Sonnet 5・GPT-5.6・Grok 4.6

Gemini 3.7 Flashを検討する際は、他社の主要AIモデルとあわせて比較したいという方も多いでしょう。ただし、各社が公表しているベンチマークは評価方法や対象タスクが異なるため、スコアだけを単純に並べて優劣を判断するのは避けるべきです。ここでは、各社が公式に発表している料金と位置づけを軸に整理します。

モデル 提供元 発表時期 位置づけ(公式説明) 料金(入力/出力・100万トークンあたり)
Gemini 3.7 Flash Google 2026年8月 Flashシリーズの主力(ワークホース)モデル $0.75/$3.75(〜2026年末、以降$1.50/$7.50)
Claude Sonnet 5 Anthropic 2026年6月 コーディング・エージェント型業務向けの高性能モデル $2.00/$10.00(導入価格を恒久化)
GPT-5.6 Terra OpenAI 2026年7月 GPT-5.6ファミリーの日常業務向けバランス型モデル $2.00/$12.00(2026年7月30日に約20%値下げ)
Grok 4.6 xAI 2026年8月 長時間実行するエージェント・複雑なタスク向け $2.00/$6.00(Fast variantは2倍)

※料金は各社の公式情報をもとに、2026年8月17日時点の価格を掲載しています。料金体系や提供条件は変更される可能性があるため、導入時は各社の公式サイトで最新情報をご確認ください。

これら4モデルは、各社のラインアップ上の役割が完全に同じではありません。Gemini 3.7 FlashはGoogleが主力の「workhorseモデル」、GPT-5.6 TerraはOpenAIが日常業務向けのバランス型モデルと位置づけています。Claude Sonnet 5やGrok 4.6も想定用途や強みが異なるため、「同じ階層のモデル同士」というより、企業が実務で比較候補にしやすい主要モデルとして見るのが適切です。API料金で見るとGemini 3.7 Flashが比較対象の中で低価格ですが、ベンチマークの評価方法や対象タスクは各社で異なります。スコアの単純比較よりも、自社の代表的な業務で実際に試して判断することをおすすめします。

出典:Gemini 3.7 Flashを発表|GoogleIntroducing Claude Sonnet 5|AnthropicAdvancing the price-performance frontier with GPT-5.6|OpenAIGrok 4.6|xAI

Gemini 3.6 Flashから3.7へ移行すべき?企業の導入判断チェックリスト

Gemini 3.6 Flashから3.7 Flashへ、すぐに全面移行する必要はありません。判断のポイントは「今の業務で困りごとがあるか」と「期間限定価格をどう活かすか」の2軸です。

3.7 Flashの検証を優先したい企業

  • コーディング支援や複雑な文書処理で3.6 Flashの精度に課題がある
  • 2026年内の導入価格を活用して比較検証し、2027年以降の標準価格でも費用対効果が成立するか確認したい

3.6 Flashを継続してもよい企業

  • 現行モデルで業務要件を十分満たせている
  • 出力の受け入れ基準(合格ラインの定義)がまだ整っていない
  • 2027年以降の標準価格を前提にした予算合意が取れていない

移行を検討する場合は、次のチェックリストで準備状況を確認しましょう。

  1. 「回答が自然だった」ではなく、具体的な合格基準を事前に決めているか
  2. 初回の出力精度と、修正を重ねた後の最終的な精度を分けて評価しているか
  3. 検索やファイル参照など、機能ごとに権限を段階的に広げる設計になっているか
  4. 2027年以降の標準価格を前提にコストを試算しているか
  5. モデル名を業務プロセスから分離して管理し、モデルの切り替えがしやすい構成にしているか

コストは、入力・出力それぞれのトークン数を分けて見積もる必要があります。

以下はあくまで目安の試算例です。

想定規模 月間入力トークン 月間出力トークン 〜2026年末の概算コスト 2027年以降の概算コスト
小規模 1,000万 200万 約$15.0 約$30.0
中規模 5,000万 1,000万 約$75.0 約$150.0
大規模 1億 2,000万 約$150.0 約$300.0

※キャッシュ利用やバッチ処理などの割引・追加料金は含めていない概算です。実際のコストは利用状況により変動するため、公式の料金ページで最新情報をご確認のうえ試算してください。

出典:Gemini Developer API pricing|Google AI for Developers

3週間で次モデルが出る時代に情シスはどう対応する?

Gemini 3.6 Flashから3.7 Flashまでの間隔は、わずか3週間でした。このように短期間で新モデルが投入されるケースでは、「新モデルが出るたびに一から検証をやり直す」という進め方では、情シス・DX部門の負担が大きくなります。

現実的なのは、更新のたびに全面移行を目指すのではなく、継続的に軽く検証できる体制を整えておくことです。具体的には、次のような工夫が考えられます。

  • 業務プロセスの設計をモデル名から切り離し、モデルを差し替えやすい構成にしておく
  • 一度作成した評価用のテストケース(代表的な業務プロンプトと合格基準)を使い回せる形で保管しておく
  • 公式ブログやモデルカードなど、更新情報のキャッチアップ先をあらかじめ決めておく
  • 「様子見でよいモデル」と「早期検証すべきモデル」を仕分ける簡易的な判断基準を社内で共有しておく

こうした体制を整えておけば、次にどのモデルが発表されても、慌てずに必要な範囲だけ検証を回せるようになります。

よくある質問(FAQ)

Q1. Gemini 3.7 Flashは無料で使えますか?

はい。Gemini 3.7 FlashのGemini APIにはFree Tierがあり、Google AI Studioから無料で試せます。ただしFree Tierで送信した内容はGoogleの製品改善に利用されるため、企業で機密情報を扱う場合は利用条件と社内ルールを確認してください。

Q2. Gemini 3.7 Flashと3.6 Flashの違いは何ですか?

コーディングやWeb開発、専門文書の理解など複数のベンチマークで性能が向上しています。詳しくは本記事の比較表をご覧ください。

Q3. Gemini 3.6 Flashは今後使えなくなりますか?

本記事の執筆時点(2026年8月17日)で、Gemini 3.6 FlashはGoogle公式のモデル一覧にStable(安定版)として掲載されており、提供終了モデルには分類されていません。ただし将来の提供状況は変わる可能性があるため、導入時は公式のモデル一覧でご確認ください。

Q4. 期間限定の料金はいつまでで、何が変わりますか?

2026年12月31日までは入力$0.75/出力$3.75(100万トークンあたり)の導入価格が適用され、2027年1月1日からは入力$1.50/出力$7.50に切り替わる予定です。

Q5. 企業で機密情報を扱う際に注意すべきことはありますか?

Paid Tierであれば送信内容は製品改善に利用されませんが、モデル提供元の安全対策だけに頼らず、自社側でも入力ルールやアクセス権限の管理を行うことが重要です。

出典:Gemini Developer API pricing|Google AI for DevelopersModels|Google AI for Developers

まとめ

Gemini 3.7 Flashは、3.6 Flashからわずか3週間で投入された、Flashシリーズの主力モデルです。コーディングや業務自動化など複数のベンチマークで性能が向上し、2026年末までは導入価格でAPIを利用できます。一方で、安全性やデータ取り扱いについては、自社側のガバナンスとあわせて確認が必要です。

現在の3.6 Flashで精度や再試行回数に課題がある企業は、まず代表的な業務タスクに絞ってGoogle AI Studioで3.7 Flashとの比較検証を行うとよいでしょう。そのうえで2027年以降の標準価格も含めて費用対効果を確認し、Claude・GPT・Grokなど他社モデルとの比較やAIモデル更新への向き合い方もあわせて検討することで、自社に合った選択がしやすくなります。

アイスマイリーでは、生成AI のサービス比較と企業一覧を無料配布しています。課題や目的に応じたサービスを比較検討できますので、ぜひこの機会にお問い合わせください。

AIsmiley編集部

株式会社アイスマイリーが運営するAIポータルメディア「AIsmiley」は、AIの専門家によるコンテンツ配信とプロダクト紹介を行うWebメディアです。AI資格を保有した編集部がDX推進の事例や人工知能ソリューションの活用方法、ニュース、トレンド情報を発信しています。

・Facebookでも発信しています @AIsmiley.inc
・Xもフォローください @AIsmiley_inc
・Youtubeのチャンネル登録もお願いいたします@aismiley
メルマガに登録する

AIサービス
生成AI
LLM
DX推進
DXトレンドマガジン メールマガジン登録

業務の課題解決に繋がる最新DX・情報をお届けいたします。
メールマガジンの配信をご希望の方は、下記フォームよりご登録ください。登録無料です。

お名前 - 姓・名

お名前を入力してください

メールアドレス

メールアドレスを入力してください

AI・人工知能記事カテゴリ一覧

今注目のカテゴリー

生成AI

チャットボット

AI-OCR

フィジカルAI

生成AI

チャットボット

AI-OCR

フィジカルAI

AI活用のご相談したい企業様はこちら

03-6452-4750

AI製品・ソリューションの掲載を
希望される企業様はこちら