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AI面接とは?企業向けサービス比較・選び方・法規制を解説

最終更新日:2026/08/13

AI面接を活用すれば、面接日程の調整や一次選考の負担を軽減できます。一方で、AIが担当する工程と、人が最終判断する工程は、導入前に明確にしておくことが重要です。候補者への説明方法や、録画・音声データの管理方法もあわせて確認しましょう。

AI面接には、録画回答をAIが分析するタイプと、AIが回答に応じて質問を深掘りするタイプがあります。本記事では、AI面接の仕組みからメリット・デメリット、サービスの選び方、導入手順、国内外の法規制まで、人事・DX担当者向けに解説します。

AI面接とは?仕組みとWeb面接との違い

本記事で紹介する主要サービスでは、AIが候補者への質問、回答の収集、評価支援などを担い、その結果を企業の選考判断に活用する形式が中心です。合否を決める範囲や人の関与方法は、サービスと導入企業の運用によって異なります。

大きく分けると「対話型」と「録画型」の2タイプがあります。

対話型AI面接

対話型AI面接は、AIが候補者とリアルタイムに対話し、回答に応じて次の質問を深掘りする形式です。代表例としては、PeopleX AI面接、SHaiN、HireVue AI Interviewer、harutaka AI面接などが挙げられます。PeopleX AI面接やSHaiNなど、日程調整なしで24時間受検できるサービスもあります。

出典:PeopleX AI面接SHaiN

録画型AI面接・AI評価

録画型AI面接・AI評価は、候補者が設問に録画で回答し、AIが内容やコミュニケーション要素を解析する形式です。JMAM(日本能率協会マネジメントセンター)の「QAmatch」では、約15分の録画面接から、話す内容の緻密さや話し方までを分析します。

出典:QAmatch™|日本能率協会マネジメントセンター

AI面接・録画選考・Web面接・AIロープレの違い

似た名称のサービスと混同しないよう、目的の違いを整理しておきましょう。

  • AI面接:AIが選考の質問・評価支援を行う(本記事の主題)
  • 録画選考:候補者の録画動画を確認する初期スクリーニング
  • Web面接(ライブ):人間の面接官がオンラインで実施する面接。AI要約機能が付くサービスもありますが、進行・評価をAIが単独で担うわけではありません。たとえば「SOKUMEN」は、有人のWeb面接にAI要約や背景フィルター等を加えるツールで、「AI面接官」とは性質が異なります
  • AIロープレ:面接練習・従業員育成を目的とした対話型AIサービス。採用選考のAI面接とは目的が異なる関連サービスです

AI面接が注目される背景と受検・評価フロー

AI面接への関心が高まる背景には、多数の応募者への対応、面接日程の調整、評価基準のばらつきといった採用実務上の課題があります。新卒・中途採用のほか、アルバイト採用や自治体の職員採用でも活用例があります。

対話型・録画型それぞれの受検・評価フロー

対話型では、候補者が案内されたURLからAIと対話形式で回答します。録画型では、候補者が設問ごとに録画を提出し、AIが後日まとめて解析するのが一般的です。いずれもAIは記録・整理・スコアリングを担います。

AIの評価結果を人が確認する工程

AIによる採用面接・人事評価サービス協議会(AIAC)の「AI面接サービス事業者ガイドライン」では、人間の介在と最終決定権の確保が遵守事項とされています。AIのスコアだけで合否を決めず、担当者が確認したうえで判断する運用が重要です(詳細は後述の法規制セクションで解説します)。

AI面接を導入するメリット

AI面接の主なメリットは、面接工数を削減し、質問や評価基準を統一しやすくすることです。ただし、評価の妥当性は継続的に検証する必要があります。

  • 工数を削減しやすい:AIが一次面接を担うことで、採用担当者は結果確認や次の選考に注力できます
  • 評価基準を統一しやすい:全候補者に同じ質問・評価軸を適用でき、面接官ごとのばらつきを抑えやすくなります
  • 時間や場所に制約されにくい:24時間受検できるサービスでは、遠方の候補者や在職中の転職希望者も、自分の都合に合わせて選考に参加しやすくなります
  • 面接データを採用改善に活用できる:回答や評価スコアが蓄積され、質問設計の改善につなげられます

評価基準を統一しやすいことは、バイアスが自動的になくなることを意味しません。AIの設計や学習データ次第で、新たな偏りが生じうる点は次項で解説します。

AI面接のデメリットと候補者体験への配慮

AI面接には、評価の根拠が分かりにくい、候補者が心理的抵抗を感じる、データ管理負担が生じるといった注意点があります。

AIの評価結果が常に正しいとは限らない

AIの評価は質問設計や学習データの質に左右され、人間の面接と同様に偏りが生じうる前提で運用することが大切です。評価対象もサービスによって異なります。HireVueは、顔認識や映像を回答評価に使用せず、発言内容を中心に評価する方針を公表しています。2026年提供の「AI Interviewer」は音声で候補者と対話し、回答内容を企業が設定したルーブリックと比較します。そのうえで、スコアと評価理由を提示する設計です。一方、PeopleX AI面接の評価レポートは言語力・非言語表現・行動特性など多角的な項目を扱い、QAmatchのような録画型は話し方や表情も分析対象に含みます。検討中のサービスがどの情報を評価対象にしているか、個別に確認しましょう。

出典:AI in Hiring: Exploring Facts and MythsAI InterviewerPeopleX AI面接

候補者が心理的抵抗を感じる可能性がある

候補者によっては、「AIに自分の意図が正しく伝わるのか」「どの情報が評価されるのか」と不安を感じる可能性があります。一方、対人面接特有の緊張が和らぎ話しやすいと感じる候補者もおり、受け止め方には個人差がある前提で案内文を用意しましょう。

録画・音声・評価データの管理が必要になる

AI面接では、候補者の録画・音声・評価スコアといった個人情報を扱います。保存場所や保存期間、暗号化方式、AIモデルへの再学習利用の有無を、選定時にあわせて確認する必要があります。

候補者へ事前に伝えるべき項目

選考前には、AIを利用すること、取得するデータと利用目的・保存期間、人が判断する工程、問い合わせ先、必要に応じた代替手段を案内すると、候補者の安心感につながります。

AI面接を希望しない候補者への代替手段

通信環境や障害等の事情で受検が難しい候補者には、電話や対面など代替の選考手段を用意しておくことも、公正な選考機会の確保につながります。

AI面接に関する法規制・ガイドラインの最新動向

AI面接は採用という重要な判断に使われるため、個人情報保護や公正な採用選考に加え、AI固有のガイドラインや、海外拠点・海外の候補者が関係する場合の域外規制も確認する必要があります。

日本国内のルールとガイドライン

事業者団体「AIによる採用面接・人事評価サービス協議会」(AIAC)は、2025年10月30日に「AI面接サービス事業者ガイドライン」を制定しました。遵守事項として、差別的評価の排除と人間の介在・最終決定権の確保、法令遵守、個人情報の適正な管理、導入企業への事前通知が挙げられています。

AIACは、このガイドラインへの適合を審査する「人事AI倫理適合認証」制度も運営しています。2026年4月23日には、制度開始後初の認証としてPeopleXとROXXの2社が取得しました。選定時は、取得企業だけでなく、対象サービスと最新の認証状況をAIAC公式サイトで確認するとよいでしょう。

AI面接の導入企業は、AIACの業界ガイドラインに加え、AI開発者・提供者・利用者に共通する総務省・経済産業省の「AI事業者ガイドライン」(2026年3月31日に第1.2版を公表)も参照するとよいでしょう。

個人情報保護は「同意さえ取得すれば良い」という単純な話ではありません。企業には、①利用目的の特定、②本人への通知・公表、③安全管理措置が求められます。要配慮個人情報の取得や、個人データの第三者提供には、法令上の例外を除き、原則として本人の同意が必要です。あわせて職業安定法の指針では、応募者の適性・能力に関係のない情報を収集しないよう配慮することが求められています。録画・音声・評価結果の取扱いは、利用目的、委託先、第三者提供の有無を整理したうえで確認してください。

出典:「AI面接サービス事業者ガイドライン」を制定し、認証制度を開始「人事AI倫理適合認証」初の認証が決定AI事業者ガイドライン(第1.2版)公正な採用選考の基本個人情報保護法ガイドライン(通則編)

海外の法規制

EU域内でAI面接サービスを提供・利用する場合や、AIの出力がEU域内で利用される場合は、EU AI Actの適用可能性を確認しましょう。具体的な適用関係は、提供者・導入企業・候補者の所在地や利用方法によって判断してください。

EU AI Actでは、採用候補者の評価に使うAIが「高リスクAI」(Annex III)に分類されています。2026年7月8日付で採択され、7月24日にEU官報へ掲載、7月27日に発効した「Regulation(EU)2026/1744」により、単体型の高リスクAIに関する主な義務は2027年12月2日から適用されます。一方、AIと対話していることを利用者に知らせる透明性義務(Article 50)は、この延期の対象外です。2026年8月2日にすでに適用が始まっているため、EU域内でAI面接を利用する場合は、候補者がAIと対話していると明確に認識できる案内が必要です。

ニューヨーク市の「Local Law 144」は、市内の職務に関する採用・昇進で自動雇用判断ツール(AEDT)を使用する企業・職業紹介事業者を規制しています。対象となる場合、直近1年以内のバイアス監査、結果概要の公表、使用開始10営業日前までの候補者への通知が求められます。グローバルに展開する企業は、対象拠点でのAI面接活用にあたって確認しておきましょう。

出典:Regulation(EU)2026/1744Safer and more transparent AIAutomated Employment Decision Tools

法規制への対応方法はサービスによって異なります。次章では、評価方式やデータ管理、認証、料金を含めた選び方を解説します。

AI面接サービスの選び方

AI面接サービスは、AIが担当する工程、評価対象、候補者の使いやすさ、データ管理、AIガバナンス、情報セキュリティ、ATS(採用管理システム)連携、年間総コストの8点で比較すると選びやすくなります。

  • AIが担当する範囲と人の関与方法:質問・進行・一次評価をどこまでAIが担い、誰が最終判断するか
  • AIが評価する情報・しない情報:言語中心か、話し方・表情まで含むか
  • 候補者の使いやすさ:スマホ対応、所要時間、練習機能の有無
  • データの保存・削除・学習利用条件:保存場所、暗号化方式、AIモデルへの転用有無
  • AI倫理・ガバナンス:AIAC認証の取得状況、人間の最終判断、評価対象の説明方法
  • 情報セキュリティ:ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)やSOC 2等の取得状況、暗号化、アクセス制御、データ保管場所
  • ATSとの連携:既存の採用管理フローに組み込めるか

年間総コストの試算方法

料金体系は従量課金・月額固定・年間契約などさまざまです。「AI面接=安価」と単純化せず、次の式で年間総コストを試算して比較しましょう。

年間総コスト=初期費用+月額固定費×12カ月+1面接あたりの従量料金×年間受検者数+オプション料金+初期設計・運用支援費

料金が非公開のサービスに見積もりを依頼する際は、年間受検者数・対象職種数・管理者数・ATS連携の有無を伝え、同条件で複数社を比較しましょう。

AI面接サービス比較

関連サービスは、AIが候補者と対話する「対話型」、録画回答を分析する「録画型AI評価」、有人面接を支援する「周辺ツール」の3つに分類できます。料金だけでなく、AIが担う役割と評価対象を確認して比較しましょう。

比較表1:対話型AI面接

サービス名 AIの役割 評価対象 最終判断に関する公式説明 料金体系
PeopleX AI面接 対話・深掘り質問、評価レポート作成 言語力・非言語表現・行動特性など 合否判断は導入企業が行う 初期費用+月額費用+従量料金。詳細は要問い合わせ
SHaiN 独自の「戦略採用メソッド」に基づき対話・評価レポート作成 資質・コンピテンシー。評価項目はプランにより異なる 企業が評価レポートを選考に活用 標準プラン5,000円/件、アルバイトプラン1,000円/件(税別)。無料トライアルあり
HireVue AI Interviewer 音声対話・ルーブリック評価 回答内容中心。顔認識・映像は回答評価に使用しない方針 人がスコアと評価理由を確認して活用 要問い合わせ(エンタープライズ向け)
harutaka AI面接 AIアバターが対話・深掘り質問、情報整理 回答の論理構造・一貫性・具体性等(カルチャーフィット等は人が補う) 最終判断は採用担当者が行う 要問い合わせ
AI RECOMEN AIが対話・スコアリング 企業が設定した質問・評価基準 要問い合わせ 初期費用0円、1面接700円〜

比較表2:録画型AI面接・AI評価

サービス名 AIの役割 評価対象 最終判断に関する公式説明 料金体系
QAmatch(JMAM) 録画回答を解析・レポート化 話す内容(論理性等)+話し方・表情等のコミュニケーション要素 面接前スクリーニングとして活用、判断は企業が行う 初期費用0円、1名3,000円(税別)、無料トライアルあり

比較表3:Web面接・録画選考の周辺ツール(AIが単独で進行・評価するタイプとは性質が異なります)

サービス名 主な機能
SOKUMEN 有人Web面接+AI要約・背景フィルター等
harutaka(Web面接・録画選考機能) Web面接、録画選考(AI面接機能とは別メニュー)

※各社公式サイトの情報に基づきます(2026年8月時点)。料金・仕様は変更される可能性があるため、最新情報は各社にお問い合わせください。セキュリティ認証の取得状況やデータ保存条件は、比較表に記載のない項目も含めて個別にご確認ください。従量単価のほか、最低利用件数やシステム利用料などの条件が設定されている場合があります。契約前に公式料金ページまたは見積書でご確認ください。

出典:PeopleX AI面接SHaiN 料金体系HireVue AI Interviewerharutaka AI面接AI RECOMENQAmatchSOKUMEN

料金だけでなく、AIが評価する範囲、人の関与方法、データ管理条件まで比較することが重要です。自社に合うサービスを検討したい方は、各社の資料をまとめて比較してください。

AI面接を導入する手順とPoCの評価指標

AI面接は、目的設定、評価基準の設計、法務確認、候補者への説明、PoC(試験導入)、導入後の検証という順序で進めます。サービスを契約するだけでは十分な効果を得られません。

  1. 採用課題と導入目的を明確にする
  2. AIに任せる工程と人が判断する工程を決める
  3. 質問項目・評価基準を設計する
  4. 個人情報・法務・セキュリティ要件を確認する
  5. 候補者への説明文と代替手段を整備する
  6. 一部の職種や応募者でPoCを実施する
  7. PoCの指標を検証し、本格導入を判断する
  8. 導入後も評価の偏りと候補者体験を定期的に確認する

PoCで確認する評価指標

以下は編集部が推奨する確認例です。自社の課題に合わせて設計してください。

  • AI面接の完了率
  • 候補者からの問い合わせ・苦情件数
  • AI評価と複数の面接官による人的評価の一致傾向
  • 次選考への通過率・選考辞退率
  • 採用担当者の確認・レビュー工数
  • 選考業務で適正に取得・利用している情報の範囲で、応募経路や職種などの候補者群ごとに不合理な評価差が生じていないか

一致率を高めること自体を目的にせず、不一致が見つかった場合はどちらが正しいかを即断せず、質問内容・評価基準・評価者間のばらつきをあわせて検証しましょう。バイアス検証を目的とする場合でも、選考に不要な人種・信条・家族状況等の情報を新たに収集しないでください。

出典:公正な採用選考の基本

本格導入へ進むか判断する基準

PoCでは工数削減の効果だけでなく、候補者体験と評価の妥当性もあわせて確認します。目標値を下回る項目があれば、質問内容や評価基準を見直したうえで判断しましょう。

自社の採用課題に合うAIサービスを選びきれない場合は、無料相談の活用も一つの方法です。

AI面接の導入事例

AI面接は、民間企業だけでなく、自治体の職員採用でも活用されています。

導入目的は組織によって異なります。キリンホールディングスとKDDIアイレットでは選考プロセスへのAI活用、君津市では職員採用へのSHaiN活用が公表されています。具体的な背景や成果は、各事例記事で確認してください。

まとめ|目的とリスクを整理してAI面接サービスを比較しよう

AI面接は対話型と録画型に大別され、工数削減や評価基準の統一といったメリットがある一方、評価の妥当性や候補者体験、データ管理には配慮が必要です。導入時は、AIACや総務省・経済産業省のガイドラインを確認しましょう。海外で利用する場合は、EU AI Actなどの法規制も確認が必要です。そのうえで、自社の採用課題に合うサービスを比較してください。

まずは本記事の比較表を参考にサービスを絞り込み、PoCで評価指標を確認しながら段階的に導入を進めることをおすすめします。

AI面接の方式や必要な機能は、応募者数や対象職種、選考フローによって異なります。AIsmileyでは、導入目的や予算に合うAI・HR Techサービスの比較を無料で支援しています。

アイスマイリーでは、生成AI のサービス比較と企業一覧を無料配布しています。課題や目的に応じたサービスを比較検討できますので、ぜひこの機会にお問い合わせください。

よくある質問

AI面接とWeb面接は何が違いますか?

AI面接はAIが質問・進行・評価支援を担う選考手法です。Web面接は人間の面接官がオンラインで実施し、AI要約機能が付いても進行・評価は人が行います。

AI面接だけで候補者の合否を決められますか?

本記事で紹介する主要サービスでは、AIが面接や評価を支援し、企業側が最終判断する運用が中心です。導入時には、AIが担う範囲と人が判断する範囲を確認してください。

AI面接では表情・声・回答内容のどれを評価しますか?

サービスにより異なります。発言内容中心のサービスもあれば、録画型のように話し方や表情まで含むサービスもあるため、個別に確認してください。

AI面接を希望しない候補者にはどう対応すべきですか?

通信環境や障害等の事情がある候補者には、電話や対面など代替の選考手段を用意しておくことが望まれます。

AI面接の料金を比較するときは何を確認すべきですか?

初期費用・月額固定費・従量料金・オプション料金を合算した年間総コストで比較すると、体系の異なるサービスも比較しやすくなります。

AI面接の録画や評価データはいつ削除されますか?

保存期間や削除条件はサービスにより異なります。契約前に保存場所・期間・削除方法を確認しましょう。

AI面接サービスは無料トライアルを利用できますか?

SHaiNやQAmatchなど、無料トライアルを用意しているサービスもあります。利用件数・期間・対象企業などの条件は各社で異なるため、申込前に確認してください。

AIsmiley編集部

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