生成AI

最終更新日:2026/06/24
「Copilotの無料版でどこまでできるの?」「有料版とは何が違う?」「業務で使っても安全?」
Microsoftの生成AI「Copilot(コパイロット)」を使い始めるとき、こうした疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。実はCopilotの無料版には、個人向けと法人向けの2種類があり、使える機能やデータの扱いも異なります。
この記事では、Copilot無料版でできること・できないこと、有料版との違い、料金、始め方までを解説します。読み終えるころには、自社や自分にとって無料版で十分か、有料版を検討すべきかを判断できる状態になります。

Microsoft Copilotは、Microsoftが提供する生成AIアシスタントです。基本的な機能は、ブラウザやアプリから無料で利用できます。
CopilotはOpenAIのGPTなどのAIモデルをベースにしており、質問への回答、文章作成の支援、画像の作成などを行えます。もともとは「Bing Chat」という名称で提供されていたサービスが発展し、現在の「Copilot」へと名称が統一されました。
利用できる場所も幅広く用意されています。Webブラウザ(copilot.microsoft.com)やWindowsのタスクバー、Microsoft Edge、スマートフォンアプリ(iOS/Android)などです。
ここで注意したいのが、「Copilot」は複数の製品の総称だという点です。同じCopilotという名前でも、無料で使えるものから法人向けの有料版まで種類があります。本記事では、このうち「無料で使えるCopilot」を中心に解説します。
出典: PC、Mac、モバイルなどで、Copilotによる AI アシスタンスをどこでも活用する|Microsoft

無料で使えるCopilotには、「個人向けのMicrosoft Copilot」と「法人向けのMicrosoft 365 Copilot Chat」の2種類があります。多くの解説記事ではこの2つが混同されがちですが、対象者やデータの扱いが異なるため、まず違いを押さえておきましょう。
それぞれの特徴を整理すると、次のとおりです。
| 項目 | Microsoft Copilot (個人向け・無料) |
Microsoft 365 Copilot Chat (法人向け・無料※条件あり) |
| 対象 | 誰でも利用可(個人用Microsoftアカウント) | 対象のMicrosoft 365ライセンスを持つ組織のユーザー |
| サインイン | 不要でも利用可(履歴などはサインインで利用) | Entra ID(職場・学校アカウント)でサインイン |
| データ保護 | 商用データ保護は基本的になし | エンタープライズデータ保護(EDP)あり |
| 主な利用場所 | copilot.microsoft.com・アプリ・Edge | Microsoft 365 Copilotアプリ・Web |
※2026年6月時点の公式情報に基づきます。
「Entra ID(エントラ・アイディー)」とは、Microsoftが提供する組織向けのID管理サービスのことです。会社から付与された職場アカウントがこれにあたります。
自分が使っているのがどちらかを見分けるポイントは、ログインに使うアカウントです。個人で取得したMicrosoftアカウントなら、個人向けのMicrosoft Copilotが利用できます。会社や学校から配布された職場・学校アカウントなら、法人向けのMicrosoft 365 Copilot Chatが利用できる可能性があります。
特に業務で使う場合は、この違いがデータの安全性に関わります。詳しくは後述の「無料版を業務で使うときのデータ保護の注意点」で解説します。
出典: Microsoft 365 のMicrosoft Copilot (無料) と Copilot の違い|Microsoft Support

Copilot無料版でも、調べ物から文章作成、画像生成まで、日常業務の多くをカバーできます。ここでは代表的な7つの機能を紹介します。
Copilotは、Web上の最新情報を参照して回答を作成できます。公式によると、特定のテーマについてWebを検索し、ソース(出典)を含む簡潔な要約を提供できるとされています。調べ物の際に、回答とあわせて参考にしたURLが示される点は便利です。
メールの返信文、ブログの構成、SNSの投稿文などを、短い指示で作成できます。また、長いPDFやWebページの内容を要約することも可能です。読む時間がないときに、要点を素早く把握できます。
作りたいイメージを言葉で指示するだけで、イラストや写真のような画像を生成できます。資料に載せるイメージやブログ用の素材づくりにも活用できます。なお、生成またはアップロードした画像は一定期間(公式では18か月)利用でき、その後システムから削除されると案内されています。
英語と日本語の相互翻訳をはじめ、多言語の翻訳に対応しています。文脈に合った言い回しを提案してくれるため、ビジネスメールの英訳などにも役立ちます。
スマートフォンアプリでは、マイクに話しかけて指示や質問ができます。移動中や手が離せないときに、思いついたアイデアをその場で形にできます。
Microsoft Edgeを使っている場合、右上のCopilotアイコンからサイドバーを開けます。閲覧中のページをその場で要約したり、内容を深掘りしたりできます。
個人用Microsoftアカウントでサインインすると、利用できる機能が広がります。公式によると、サインインによってチャット履歴、画像の作成、長い会話、音声操作などにアクセスできるようになるとされています。
出典: PC、Mac、モバイルなどで、Copilotによる AI アシスタンスをどこでも活用する|Microsoft / Microsoft Copilotでのイメージ生成の使用|Microsoft Support

無料版は日常的な用途には十分ですが、業務の本格的な活用にはいくつかの制限があります。導入を検討する前に、できないことを把握しておきましょう。
無料版の主な制限は、次のとおりです。
なお、一部のメディアでは「無料版は1日に約300回まで利用できる」といった目安が報告されていますが、これはMicrosoftが公式に明示している数値ではありません。実際の上限は変更される可能性があるため、最新の条件は公式サイトでご確認ください。
とはいえ、調べ物・要約・文章作成・画像生成といった日常的な用途であれば、無料版でも十分に活用できます。「Officeアプリと連携して業務を自動化したいか」が、有料版を検討する一つの分かれ目になります。
出典: Microsoft 365 のMicrosoft Copilot (無料) と Copilot の違い|Microsoft Support

無料版と有料版の最大の違いは、「Microsoft 365アプリ(Word・Excelなど)との連携」と「データ保護の強さ」にあります。
主な項目を比較すると、次のとおりです。
| 項目 | 無料版 | 有料版(Microsoft 365 Copilotなど) |
| チャット・Web検索・画像生成 | ○ | ○ |
| Word・Excel・PowerPoint連携 | × | ○ |
| 社内データ参照(Graph連携) | × | ○(法人向け) |
| 応答の優先度・利用上限 | 制限あり | 優先・上限が緩和 |
| データ保護 | 限定的(法人向け無料版はEDPあり) | 強固 |
| 料金 | 0円 | 月額制(後述) |
※2026年6月時点の公式情報に基づきます。
有料版の真価は、Officeアプリ内での作業の自動化にあります。たとえば、Outlookで長いメールスレッドを要約したり、Wordで作った文書をPowerPointのスライドに展開したりといった作業は、有料版でなければ実現できません。
判断の目安はシンプルです。調べ物や文章作成、画像生成が中心であれば無料版で十分です。一方、Office業務そのものをAIで効率化したい場合は、有料版が選択肢になります。
出典: Microsoft 365 のMicrosoft Copilot (無料) と Copilot の違い|Microsoft Support
Copilotには、無料で使える2種類に加えて、個人向け・法人向けの有料プランがあります。全体像を整理しておきましょう。
主なプランと料金は、次のとおりです。
| プラン | 区分 | 料金(目安) | 主な特徴 |
| Microsoft Copilot | 個人・無料 | 0円 | チャット・検索・画像生成 |
| Microsoft 365 Copilot Chat | 法人・無料※条件あり | 0円 | EDP付きのAIチャット |
| Microsoft 365 Personal | 個人・有料 | 月額2,130円/年額21,300円 | Officeアプリ+Copilot |
| Microsoft 365 Family | 個人・有料 | 月額2,740円/年額27,400円 | 最大6人で利用可 |
| Microsoft 365 Premium | 個人・有料 | 月額3,200円/年額32,000円 | 個人向けでAI機能が最上位 |
| Microsoft 365 Copilot | 法人・有料 | 1ユーザー月額制(年間契約) | アプリ連携+社内データ参照 |
※料金は2026年6月時点の公式価格です。最新の価格・キャンペーンは公式サイトでご確認ください。
ここで注意したい点があります。個人向けの有料プランだった「Copilot Pro」は、2025年10月に廃止され、新たに「Microsoft 365 Premium」へ統合されました。古い解説記事では「Copilot Pro」という名称で紹介されている場合がありますが、現在は提供されていないため注意が必要です。
また、Microsoft 365 Personal・Family・PremiumのAI機能は、サブスクリプションの所有者のみが利用でき、家族間などで共有できない点も公式で案内されています。
なお、法人向けプランについては、2026年7月に商用ライセンスの価格改定が予定されています。導入を検討する際は、最新の料金を公式サイトで確認することをおすすめします。
出典: Microsoft 365 のプラン & 価格を比較|Microsoft Store / Microsoft 365 Premium|Microsoft Support
業務でCopilot無料版を使う場合、最も注意したいのがデータの扱い、つまりセキュリティの問題です。結論から言えば、個人用アカウントの無料版と職場アカウントの無料版では、データ保護のセキュリティ水準が異なります。
個人向けの無料版(個人用Microsoftアカウント利用時)では、入力した内容がサービスの改善に利用される場合があるとされています。なお、Copilotではモデルのトレーニングへの会話の利用をオプトアウト(無効化)できる設定も用意されていますが、業務の機密情報をそのまま入力するのは避けるのが安全です。
一方、法人向けの無料版「Microsoft 365 Copilot Chat」では、Entra ID(職場・学校アカウント)でサインインすることで、エンタープライズデータ保護(EDP)が適用されます。EDPとは、組織のデータを保護する仕組みのことで、これにより入力した内容がAIの学習に使われないとされています。
業務で無料版を使う前には、次の点を確認しておきましょう。
このように、同じ「無料版」でも、ログインするアカウント次第でデータの安全性は大きく変わります。組織でAI活用を進める担当者の方は、まず自社のメンバーがどちらの無料版を使っているかを把握しておくと安心です。
出典: Microsoft 365 のMicrosoft Copilot (無料) と Copilot の違い|Microsoft Support
Copilot無料版は、複雑な手続きなしで、PCでもスマートフォンでもすぐに使い始められます。利用環境ごとの始め方を紹介します。
お使いのWebブラウザ(Microsoft EdgeやGoogle Chromeなど)で、Copilotの公式サイト(copilot.microsoft.com)にアクセスします。チャット画面の入力欄に質問や指示を入力するだけで利用できます。必要に応じてMicrosoftアカウントでサインインすると、履歴の保存などが可能になります。
Windows 11では、タスクバーやCopilotアプリからCopilotを起動できます。アプリを開いて、入力欄に指示を入力すれば、すぐに使い始められます。
Microsoft Edgeの右上にあるCopilotアイコンをクリックすると、サイドバーが開きます。閲覧中のページの要約や、内容に関する質問をその場で行えます。
App StoreまたはGoogle PlayでCopilotアプリをダウンロードし、Microsoftアカウントでサインインします。テキスト入力に加えて、音声での指示にも対応しているため、外出先でも手軽に使えます。
出典: Microsoft 365 Copilot|Microsoft Store(アプリ)
Copilot無料版は、チャット・Web検索・画像生成・文章作成・翻訳など、日常的な業務を幅広くカバーできるAIアシスタントです。無料版には「個人向けのMicrosoft Copilot」と「法人向けのMicrosoft 365 Copilot Chat」の2種類があり、特に業務で使う場合はデータ保護の仕組みが異なる点に注意が必要です。
無料版で十分か、有料版に上げるべきかの判断軸を整理すると、次のようになります。
まずは無料版で基本的な機能を試し、業務での効果を実感してから有料版を検討するのが現実的な進め方です。
アイスマイリーでは、生成AI のサービス比較と企業一覧を無料配布しています。課題や目的に応じたサービスを比較検討できますので、ぜひこの機会にお問い合わせください。
はい、基本的な機能は無料で利用できます。チャット、Web検索、画像生成などは、料金をかけずに使えます。ただし、利用回数や一部機能には制限が設けられる場合があります。
個人向けの無料版は、サインインしなくても利用できます。ただし、Microsoftアカウントでサインインすると、チャット履歴や長い会話、音声操作など、使える機能が増えるとされています。
利用形態によって異なります。個人用アカウントの無料版では、入力内容がサービス改善に使われる場合があるとされています。一方、Entra ID(職場アカウント)でサインインする法人向け無料版では、エンタープライズデータ保護(EDP)により学習に使われないとされています。
個人向けの「Copilot Pro」は2025年10月に廃止され、「Microsoft 365 Premium」へ統合されました。現在、Copilot Proという名称のプランは新規に提供されていません。
無料版では、Word・Excelなどのアプリ内でAIが直接作業を支援する連携機能は利用できません。これらの機能を使うには、有料版(Microsoft 365 Copilotなど)が必要です。
どちらもチャット形式のAIですが、CopilotはMicrosoft製品との連携を前提に設計されている点が特徴です。また、Web検索の結果に出典が示される点なども違いとして挙げられます。
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