生成AI

最終更新日:2026/02/26
AIインタビュー 開発
株式会社プロダクトフォースは2026年2月25日、数百名規模のデプスインタビュー調査を最短1日で完結させる新サービス「ユニーリサーチ AIインタビュー」を発表しました。
その発表に先駆けて行われたメディアラウンドテーブルでは、代表取締役CEOの浜岡宏樹氏が登壇。AIインタビューの最新動向や、新サービス「ユニーリサーチ AIインタビュー」のデモンストレーションを披露しました。

株式会社プロダクトフォース 代表取締役CEO 浜岡 宏樹氏
株式会社プロダクトフォースは、株式会社LIFULLの社内新規事業として誕生したインタビュープラットフォーム「ユニーリサーチ」をスピンアウトさせる形で創業されました。
代表取締役CEOの浜岡宏樹氏は、「プロダクトフォースはリサーチの民主化を目指しているスタートアップで、現在はスタートアップから大企業まで非常に多くの方々に活用いただいている」と語ります。導入企業は金融、メーカー、製薬、大手IT企業など多岐にわたり、事業会社のみならず広告代理店やコンサルティング会社など、専門的な調査を必要とする現場でも幅広く活用されています。
主力サービスである「ユニーリサーチ」は、企業がセルフでユーザーの声を聞くためのダイレクトリサーチプラットフォームです。従来、調査会社に依頼していた対面調査や家庭内試用テストなどの大規模調査をオンライン化し、企業が直接、迅速に実行できる点が最大の特徴となっています。
現在、マーケティングの現場では、消費者の深いインサイトを特定する「デプスインタビュー」の重要性が高まっています。しかし、従来の手法には「専門モデレーターの不足」「数週間に及ぶリードタイム」「高額な費用」という三つの大きな障壁があり、サンプル数も十数名程度に限定されてきました。
一方、グローバル市場に目を向けると、米国ではListen LabsやOutset.aiといったAIリサーチスタートアップが100億円規模の資金調達を実施するなど、「AIエージェントによるデプスインタビュー」が急速に主流化しつつあります。日本国内においても、生成AIの普及に伴い、ネット上の一般情報ではない「個人の深層心理」をいかに効率的かつ大規模に収集できるかが、市場競争力を左右する鍵です。
浜岡氏は、AIインタビューの開発背景として、従来の定量調査(アンケート)が抱える「情報量の薄さ」と、回答者の「アンケート離れ」を挙げました。
こうした課題に対し、AIを活用することで「デプスインタビューの深さ」と「定量調査の網羅性」を同時に実現することを目指しました。複雑な設問による不適切な回答を排除し、回答者本位の新しい体験を提供することが、開発の根幹にあります。
また、従来のリサーチは専任のモデレーターが1人あたり1時間以上の時間をかけて対話する「労働集約型」の業務でした。通常のインタビューの場合、設計から分析、調査会社への発注といった工程で数週間を要します。
浜岡氏は「リサーチ単体では収益を生まないからこそ、その工数を極限まで圧縮し、ネットにはない一次情報の価値を最大化させる必要がある」と説き、AIによる全自動化という解を導き出しました。
さらに、現代のマーケティングにおいて、ユーザーに選ばれる新しい切り口を見つけ続けるためには、合成ユーザー(AIが生成した仮想の回答者)ではなく、「実在のユーザー」の声を聞くことが不可欠です。本サービスは、AIエージェントがインタビュアーとして実在のユーザーに対し深く問いかけるため、ネット上にない生の本音(インサイト)を拾い上げることができます。
「ユニーリサーチ AIインタビュー」の最大の特徴は、調査の「設計」「募集」「実施」「分析」という全工程をAIが完結させる点にあります。従来手法では約6週間を要していた工程を最短1日で完了させ、調査業務の工数を最大97%削減します。

インタビューでは、事前に「この部分をしっかり聞いて欲しい」と設定した意図に基づき、実際のユーザーの回答内容に合わせてリアルタイムで最適な追い質問をAIが行います。これにより、従来の合成ユーザーでは到達できなかった、実在の人間が持つ複雑なエピソードや矛盾、背景にある心理的要因を的確に引き出します。

また、実査後のプロセスもAIによって強力にサポートされています。AIが内容を即時に文字起こしするだけでなく、録画データと連動したボード集計や、膨大な回答ログの要約・構造化を自動で行います。

調査概要から主要なポイントまでをAIがレポーティングするため、企業担当者は募集開始後すぐに整理された結果を確認することが可能です。

またデモンストレーションでは、ユーザーに配信用のアンケート募集要項の作成から調査票の設計や対象者のスクリーニング、設問の作成など一連の流れをAIで自動的に行う様子が披露されました。
実際のAIアバターとのインタビューでは、AIアバターが浜岡氏に対し、事前に設定された5つの設問に加えてリアルタイムな深掘りを実施しました。
プロダクトフォースは、本サービスの一般公開に先駆けて実証実験を実施しました。その結果、わずか2日間で50名の回答が集まるなど、従来の数週間分に相当する調査を短期間で完了。さらに、AIインタビューを経験したユーザーの81.7%が「再度受けたい」と回答し、不良回答率はゼロを記録しました。

実際に体験したユーザーからは「人に話すより緊張せず、自分のペースで話せる」「人間に話しにくい内容でもAIには回答しやすい」といった声が上がっており、対人インタビュー特有の心理的障壁が解消されたことで、より純度の高いデータが収集される好循環が生まれています。
今後は2026年4月にβ版の先行トライアル、5月に正式リリースを予定しています。
最後に浜岡氏は、本サービスの未来に向けた三段階のロードマップを語りました。

第一のステップは、圧倒的な効率化を通じて「リサーチの民主化」を完成させること。コストや時間、スキルの制約を取り払い、あらゆる企業が顧客の声に日常的にアクセスできる状態を根付かせていきます。
第二のステップとして、AIの多言語対応能力を最大限に活かした「国境を越えたリサーチの民主化」に着手します。多言語でのインタビュー実施から分析までを一気通貫で行うことで、日本企業が世界中のインサイトを瞬時に手に入れられる環境を構築します。
そして最終的なゴールは、リサーチの目的である「意思決定」を支える機能を究めることです。
AIが自律的に競争環境を理解し、分析結果に基づいた具体的な商品戦略・マーケティング施策の提供までを行う。材料の提供に留まらず、企業の施策検討までを一貫して支援する「自律型リサーチエージェント」へと進化させることで、プロダクトフォースは企業の次なる成長を強力にバックアップしていく構えです。
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