OpenAI新たなAIモデル「o1」とは?使い方や料金、ChatGPT-4oとの違いを詳しく解説
最終更新日:2024/09/19
OpenAIは、最新のAIモデル「o1」を2024年9月12日に発表しました。
新モデル「o1」は、複雑な学術タスクや推論において非常に高いパフォーマンスを発揮しています。
OpenAIの新モデル「o1」とは
このモデルの特徴をOpenAIが以下のように発表しております。
- 物理学、化学、生物学の難しいタスクで博士課程の学生と同等のパフォーマンスを発揮
- 数学とコーディング能力でも優れている
- 国際数学オリンピック予選試験で83%のスコアを獲得(以前は13%)
- コーディングコンテスト「Codeforces」で上位11%(89パーセンタイル)に到達
- 初期モデルであり、Web閲覧やファイル・画像のアップロードなどの機能はまだ未対応
- 複雑な推論タスクでの大きな進歩を示しており、AIの新たなレベルを象徴
出展:OpenAI
物理学、化学、生物学の分野でパフォーマンスを発揮
物理学、生物学、化学の問題のベンチマーク (GPQA=Graduate-level Physical and Quantitative Assessment)ダイアモンドレベルの問題集で、人間の博士レベルの精度を超えました。
各分野の精度をgpt4oとo1で比較
3分野全てo1の方が良い結果を記録しており、中でも化学・物理学に関してはgpt4oの性能を大きく上回った結果になった。
数学分野の能力について
AIME試験※で数学のパフォーマンスを評価した結果、GPT-4oは平均で12%(1.8/15)の問題しか解きませんでした。
o1は、問題ごとに1つのサンプルで平均74%(11.1/15)、64のサンプル間のコンセンサスで83%(12.5/15)、学習したスコアリング関数で1000のサンプルを再ランク付けすると93%(13.9/15)でした。
13.9というスコアは、全国のトップ500人であるとともに数学オリンピックの候補者の能力を超えていました。
※AIME試験=アメリカの最も優秀な高校生の数学に挑戦するように設計された試験
GPT-4o、o1-preview、o1-ioiという3つのモデルでの比較
データセット | gpt-4o | o1-preview | o1-ioi |
競争数学AIME(2024) | 13.4 | 56.7 | 83.3 |
※o1-ioi=国際情報学オリンピック(IOI)用に調整されたo1モデル
「o1」は、まだ初期段階のモデルながらも、学術分野での難解な課題やコーディング分野において優れた成果を上げており、今後の機能強化によって、さらに多くの実用的なシーンでの活躍が期待されています。
o1の使い方・料金について
o1には2つのモデルがあり、上記の機能を備えたものが「o1-preview」、それより高速で80%安価な「o1-mini」があります。
o1-preview使い方
o1-previewはChatGPT Plusとteamユーザーは12日から順次利用可能になると発表されています。
無料のEnterpriseもしくはEduユーザーは来週(9/16?17?)から利用可能になる様です。
ChatGPT Plusでは既に利用可能でした。(2024/9/13現在)
o1-previewの料金
追加料金は必要なくChatGPTのプランが適応されています。
ChatGPTのUIからの利用は1週間に30メッセージとされています。
※o1-miniでは1週間50メッセージ
現時点ではChatGPTのUIだと各モデルを選択する必要がありますが、将来的には特定のプロンプトに対して適切なモデルを自動選択できるとのことです。
o1-previewのAPIについて
現時点で組織のレート制限がティア5の資格であればレート制限が 20 RPM の状態で、API で両方のモデルのプロトタイプを今すぐ開始できます。
(参考:ティア別レート表)
ティアはOpenAI APIの使用量と API への支出が増えると、自動的に次の使用レベルに移行します。
ティア5の利用料金は以下の通りとなっています。
Model | RPM | TPM | Batch Queue Limit |
---|---|---|---|
o1-preview | 20 | 30,000,000 | not currently supported |
o1-mini | 20 | 150,000,000 | not currently supported |
gpt-4o | 10,000 | 30,000,000 | 5,000,000,000 |
gpt-4o-mini | 30,000 | 150,000,000 | 15,000,000,000 |
※o1-preview・o1-miniの API には現在、関数呼び出し、ストリーミング、システム メッセージのサポート、その他の機能は含まれていません。
OpenAIは追加のテストの後、これらの制限を増やす予定と発表しています。
まとめ
新AIモデル「o1」は、現時点で既に学術やコーディングタスクで顕著な性能を示し、博士課程の学生レベルの能力を発揮しています。
OpenAIのo1以外にも生成AI関連の製品リリースは多く、今後も技術発展が期待できる分野となっています。
アイスマイリーでは生成AI関連の製品を数多く取り扱っており、製品別に比較検討する資料を無料提供しています。
この機会に、ぜひご活用ください。
また生成AIを使った製品同士も、こちらのページで比較検討することができます。
AIについてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
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