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最終更新日:2024/06/26
SGEとは?検索体験・SEOに与える影響と担当者が取るべき対策
SGEとは、検索結果にAIが生成した要約や説明が表示される新しい検索体験のことです。SGEによって、ユーザーは検索したキーワードに関する要点をすばやく把握し、より簡単に目的の情報にたどり着けるようになります。
| 従来の検索結果 | SGEの検索結果 |
| キーワードに関連するWebページの一覧 | AIによる要約やポイントの表示 |
| 各ページの概要を自分で読み解く必要あり | 要点を即座に把握可能 |
このように、SGEはユーザーにとって検索の利便性が大幅に向上することが期待されています。一方で、検索エンジンとWebサイトの関係性にも大きな変化が生じるでしょう。
本記事では、SGEの仕組みやメリット、検索エンジン・SEOへの影響、そして担当者が取るべき対策をご紹介します。SGEへの理解を深め、対策を立てることで、今後の検索動向の変化に柔軟に対応できるようになります。

SGE(Search Generative Experience)とは、Google検索における生成AIを利用した新しい検索体験のことを指します。
SGEは、ユーザーの検索に対して生成AIが自動で回答を生成し、ユーザーのスピーディーな情報探索を手助けします。
SGEを有効にした検索結果の例は以下の通りです。

このように、生成AIが自動で回答する文章はSERPs(検索結果)の最上部に表示されるため、ユーザーの視認性が高いのが特徴です。
また、それぞれの箇条書きには「参考にした検索上位のページ」や「追加で聞く」などのボタンが設置されているため、視認したユーザーは各ボタンから次の検索行動に移ることができます。
今回は「運動会で速く走る方法」という質問に対する回答の次に、「輪ゴムで足が速くなる方法はありますか?」と質問してみました。
すると「輪ゴムで足を速くするための具体的な方法」を回答してくれました。

これらの回答も実際の検索結果の情報をもとに導き出しているため、ChatGPTのように「回答された情報が古い」といったデメリットがありません。
つまり、ユーザーは1つのWebページに入って記事を読むことなく、目的の情報にダイレクトでアクセスし、追加の情報探索が行えるようになったのです。
SGEは2023年8月30日から試験的に提供が始まっており、今後徐々に普及していくことが予想されています。GoogleはAI技術の進化に伴い、ユーザーにとって最適な検索体験を提供することを目的として、SGEの導入を進めています。
従来のキーワード検索では、膨大な情報の中から目的の情報を見つけ出すのが難しい場合がありました。SGEは検索結果にAIが生成した要約や説明を表示することで、ユーザーがより早く目的の情報にたどり着けるようになります。
また、トピックの要点を素早く把握し、追加の情報へとアクセスできるため、ユーザーにとって大変便利な検索体験が実現されます。普及によって、ユーザーのニーズをより的確に把握し、適切な情報を提供できるようになります。また、パーソナライズされた広告の配信が可能になることで、販売促進効果の向上も期待できます。
Googleは、こういったユーザー体験の向上とともに、検索結果の信頼性向上も目的として、SGEの導入を進めています。
AI Overviewとは、米国でSGEが一般公開されるにあたり、名称を変えて登場したGoogleの生成AI搭載検索エンジンのことです。SGEは2023年8月30日の試験運用から着実にデータを蓄積し、本公開にこぎつけました。AI Overviewは、SGEに比べてより複雑な質問に回答できるようになったほか、さまざまな検索方法が追加された仕様になっています。
このようにアップデートされたAI Overview(旧:SGE)が世界へのリリースの前に、米国のGoogle検索に正式運用されましたが、一部で生成AIが不適切な回答を返す「ハルシネーション」が問題視されています。これに対し、Googleは、AI Overviewがハルシネーションを起こさないように設計されていることを強調し、AI Overviewが誤回答を行うのはユーザー側の質問の仕方に問題があると指摘しています。
本公開を待ち望む日本のユーザーも多いなか、AI Overviewにおけるハルシネーションの話題には引き続き注目していきたいところです。

SGEは、ユーザーに有益な情報を提供することで、検索体験をより良いものにすることを目指しています。具体的には、以下の3つのメリットがあります。
SGEの大きな利点の一つは、検索目的に合った情報をよりスムーズに得られる点にあります。従来の検索エンジンでは、目的の情報を得るために複数のWebサイトを開いて内容を確認する必要がありました。
しかし、SGEではAIが検索結果を要約して表示してくれるので、ユーザーは目的の情報にすぐたどり着くことができます。
SGEでは、検索結果の一番上に要約された回答が表示されます。ユーザーはこの要約を見ることで、検索したトピックの要点を素早く把握することができます。
例えば「SGEとは」と検索した場合、以下のような要約が表示されるでしょう。
「SGEとはGoogleが提供する新しい検索エクスペリエンスです。検索結果の上部に要約された回答が表示され、より早く目的の情報にアクセスできます。」
このように、SGEは検索トピックの概要をコンパクトにまとめて提示してくれます。ユーザーはこの要約を確認することで、トピックの全体像を把握した上で、さらに詳しい情報が必要かどうかを判断できるようになります。
必要であれば、要約の下に表示されるリンク群から関連サイトに簡単にアクセスし、追加情報を得ることもできます。つまり、SGEを活用することで検索行動が大幅に効率化され、ユーザーは素早く目的の情報へたどり着けるようになるのです。
SGEを活用することで、ユーザーの検索履歴やWeb活動履歴などの情報に基づいて、より適切なパーソナライズ広告を配信できるようになります。
これまでのGoogleの広告配信はサイトのコンテンツと検索クエリに基づいて行われていましたが、SGEではユーザープロファイルに基づく最適化が行われる可能性があります。
例えば、過去に旅行に関連する検索をしていたユーザーには、旅行関連の広告を優先的に表示することができます。このようにパーソナライズ広告を活用することで、ユーザーにとってより関心の高い広告を届けられ、広告の効果が高まることが期待できます。
ただし、プライバシーの観点から課題もあるため、ユーザーの許諾を得ながら適切に運用する必要があるでしょう。

Googleは、ユーザーがより簡単に検索目的を達成できるようにするため、SGEを導入しました。従来の検索エンジンでは、ユーザーは複数のWebサイトを開いて必要な情報を集める必要がありました。
しかし、SGEを使えば、GoogleがAIによって生成したコンテンツを閲覧することで、ユーザーは素早く検索目的を達成できるようになります。
これらを踏まえて、SGEの導入理由は以下の2点にあると推測できます。
Googleは、SGEによってユーザーの検索体験が向上し、ユーザーがGoogleを使い続けることを期待しています。SGEはまだ実験段階ですが、今後さらに進化が見込まれるAI技術を活用した新機能だと言えます。
SGEを検索結果に適用する際は、以下の手順で設定を行いましょう。

Googleアカウントにログインした後、検索トップページ右上の「Search Labs」を選択します。

遷移先の画面でSGE設定がOFFになっていることを確認し、「AIによる概要など」を選択しましょう。

遷移先の画面で、AIによる概要やSGEの試験運用版の適用についての注意事項を確認します。運用方針や制限事項を確認して問題がなければ、SGEトグルをONに切り替えて、「検索開始」を選択しましょう。

その後、検索トップページに遷移するため、適当な検索キーワードを入力しましょう。今回は「針に糸を通す方法」と検索したところ、上の画像のような検索画面が表示されました。
SGEとGoogle Bard(Gemini)は、どちらもAIが回答を行うサービスですが、用途や入力・出力形式に違いがあります。
| 項目 | SGE | Google Bard(Gemini) |
| 概要 | 検索結果にAI生成コンテンツを表示 | 対話型AIアシスタント |
| 用途 | 検索エンジンの機能拡張 | 質問に答えるなどのタスク支援 |
| 入力方式 | キーワード検索 | 自然言語入力 |
| 出力方式 | 検索結果ページ上に表示 | 対話形式の自然文 |
SGEは検索エンジン上で機能するため、ユーザーは検索クエリを入力するだけで、関連する要約的な情報を得られます。一方のBardは、自然言語で入力した質問に対して、自然文で詳細な回答を行うAIアシスタントです。
つまり、SGEは検索の補助を目的としたサービスで、Bardは作業支援を目的としたサービスだと言えます。ただし両者ともAI生成コンテンツを活用する点は共通しています。
関連記事:Google Bardとは?ChatGPTとの違いや利用時の注意点を解説

SGEの導入により、ユーザーの検索行動が変わる可能性があります。SGEが検索結果にスニペットを表示することで、ユーザーはWebサイトを開かずにその場で情報を得られるようになります。そのため、従来のWebサイト訪問が減少し、ゼロクリックサーチが増加する恐れがあります。
また、SGEの評価アルゴリズムによっては、Webサイトの評価方法自体が変わり、検索順位に影響を与えるかもしれません。
さらに、SGEがユーザーのニーズを適切に捉えられなかった場合、インフォメーショナルクエリ(Knowクエリ)に関する検索流入が減少する可能性もあります。
つまり、SGEの導入によって、Webサイトの売上やトラフィックに影響が及ぶ恐れがあり、サイト運営者としてはその影響を注視する必要があります。
SGEの導入により、ユーザーの検索行動が変化する可能性があります。従来の検索では、ユーザーは検索結果から適切なWebサイトを選択し、そのサイトで詳細な情報を得る必要がありました。
しかしSGEでは、検索結果にサマリーが表示されるため、ユーザーが別のリソースにアクセスする必要がなくなる場合があります。つまり、ユーザーが検索結果からWebサイトに移動する機会が減少する可能性があるのです。
例えば、以下のようなシンプルなクエリに対しては、SGEのサマリーだけで十分な情報が得られてしまう可能性が高くなります。
| クエリ | 従来の検索 | SGE検索 |
| ピザの歴史は? | Webサイトを参照 | サマリーで十分 |
| 東京の人口は? | Webサイトを参照 | サマリーで十分 |
このようにユーザーの行動が変わることで、Webサイトへの流入が減少し、企業の収益に影響を与える可能性があります。
SGEの導入は、ユーザーの検索行動に変化をもたらす可能性があります。ユーザーは従来の検索結果ページを閲覧するのではなく、SGEで提示された要約情報で満足してしまう傾向が高まれば、Webサイトへの流入が減少することが予想されます。
そうなった場合、Googleは現在のWebサイト評価基準を見直す必要が出てくるでしょう。例えば以下のような変更が考えられます。
| 従来の評価基準 | SGE導入後の評価基準(想定) |
| コンテンツの質、量 | 要約コンテンツの質 |
| ユーザー体験 | SGEでの表示ロジック |
| Webサイトの信頼性 | 情報源の信頼性 |
このように、SGEの普及によってWebサイトの評価基準が大きく変わる可能性があり、運用方針の見直しが必要になるかもしれません。
SGEによって検索結果にサイト以外の情報が表示されるようになると、ユーザーがWebサイトを訪問する機会が減少する可能性があります。これは「ゼロクリックサーチ」と呼ばれる現象です。
ゼロクリックサーチが増えると、Webサイトを経由した売上が減少するリスクがあります。例えば、次のような影響が考えられます。
| 影響 | 具体例 |
| 直接販売の機会損失 | ECサイトの商品ページが表示されなくなる |
| 広告収入の減少 | サイト訪問者が減るので広告収益が下がる |
| リードの減少 | 資料請求やお問い合わせが減る |
特に検索からの収益が大きいサイトでは、このリスクに注意が必要です。SGEの動向を注視し、対策を講じる必要があるでしょう。
ただしGoogle Japan Blogでも記載があるように、Googleは、生成AIを検索に組み込む工程においても、トラフィックをウェブサイトに送ることに引き続き注力しています。ゼロクリックサーチの増加等によるサイトトラフィック減はGoogleも望んでいないため、SGEによるネガティブな影響が進行し過ぎる場合は、Googleも何らかの対策を講じると推測できます。
SGEがよりわかりやすい情報を検索結果の上位に表示するようになれば、ユーザーが実際のWebサイトを訪問する必要性が薄れる可能性があります。
特に簡単な質問に対する回答のようなインフォメーショナル検索(Knowクエリ)では、SGEの概要が十分な情報となり、Webサイトを開かずに検索を終了してしまうケースが増えると予想されます。
例えば、「アインシュタインの生年月日は?」というような質問の検索では、SGEで生年月日が表示されてしまえば、ユーザーはそれ以上Webサイトを見る必要がなくなります。
| 検索クエリの種類 | Webサイトへの流入減少リスク |
| インフォメーショナルクエリ | 高い |
| ナビゲーショナルクエリ | 中程度 |
| トランザクショナルクエリ | 低い |
つまり、インフォメーショナルクエリではWebサイトへの流入が減少する可能性が高く、SEOの観点から懸念される状況となります。

SGEの導入によって、検索エンジンの表示方法が大きく変わる可能性があります。そのため、担当者はSGEに対応した適切な対策を取る必要があります。
SGEの登場により、信頼できるコンテンツの重要性がより高まります。SGEは信頼性の高い情報源からコンテンツを要約するため、質の低いコンテンツはSGEの結果に表示されづらくなります。
そのため、以下の点に留意して信頼性の高いコンテンツを作成する必要があります。
例えば、Webサイトに執筆者の経歴や情報の出典を明記したり、コンテンツのアップデート日を記載したりすることで信頼性が高まります。また、事実関係を裏付ける画像や図表、動画なども効果的です。
【取り組み例】
このように信頼できるコンテンツを作ることで、SGEへの掲載機会を高められます。
SGEはWebページの内容を要約して表示するため、ユーザーは検索目的に合った要約された情報を素早く得られるようになります。そのため、SGEに対応するには、Webサイトの各ページに要約コンテンツを用意することが重要です。
要約コンテンツとは、そのページの主要な情報をコンパクトにまとめた文章のことです。要約コンテンツを適切に作成することで、SGEに自サイトのコンテンツが正しく表示される可能性が高まります。
具体的には、以下の点に留意しながら要約コンテンツを作成するとよいでしょう。
要約コンテンツの作成は手間がかかりますが、SGEへの対応を通じて検索流入の確保につながる可能性があります。自サイトの価値を最大化するためにも、積極的に取り組むべき施策の1つと言えるでしょう。
構造化データとは、Webサイトに含まれる情報を分かりやすく整理し、検索エンジンに伝えるためのデータのことです。構造化データを実装することで、SGEがWebサイトの情報をより正確に理解し、検索結果に適切な要約を表示できるようになります。
構造化データを適切に実装することで、SGEに対してWebサイトの情報をわかりやすく伝えられます。SGEはこれらのデータを参考に、検索結果の要約を生成するので、構造化データの実装は重要な対策の1つと言えます。
SGEが有効になっている状態で、自社のWebサイトに関連するキーワードを検索し、SGEの表示状況を確認することが重要です。表示されているコンテンツが自社のものかどうかをチェックし、表示されていない場合は以下の点を見直す必要があります。
SGEに表示されるコンテンツは、信頼性の高い情報源から取得されています。信頼できるコンテンツを作り、適切に構造化データを実装することで、SGEコンテンツとして表示される可能性が高まります。
また、SGEには要約コンテンツが表示されることがあるため、自社の重要な情報を要約した簡潔なコンテンツを用意しておくと良いでしょう。
SGEコンテンツの表示状況を定期的に確認し、表示されない場合は上記の点を見直すことで、SGEに対応したコンテンツ作りができるようになります。
SGEの導入によって、ゼロクリックサーチが増え、自社Webサイトへの検索流入が減少する可能性があります。そのため、検索流入だけに頼らず、メールマーケティングやSNS広告など、複数の集客経路を確保することが重要です。
【集客手段】
このように、検索流入が減少したとしても、適切な集客手段を組み合わせることで、マーケティング施策の多様化を図ることができます。SGEの影響を最小限に抑えるためにも、複数の集客経路の確保が不可欠となります。
SGEの普及によって、検索結果にAI生成のコンテンツが表示されるようになります。ユーザーは検索目的の情報に早くたどり着けるようになる一方で、ゼロクリックサーチが増えることでWebサイトの集客に影響が出る可能性があります。
そのため、担当者はSGE対策として以下の対応が求められます。
このようにSGEの影響を受けるWebサイト運営においては、対策が不可欠となります。SEOのみならずマーケティング全般に影響が及ぶため、適切な準備と対応が重要です。
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