NTTデータ、自律移動ロボットでの移動センシングとAI空調制御実験を実施
最終更新日:2023/02/03
NTTデータは、自律移動ロボットで収集したセンサデータを利用し、NTTの技術を活用したAIによる空調自動制御を行う施設マネジメントのユースケース実証を実施しました。
このAIニュースのポイント
- 自律移動ロボットで収集したデータを利用した、AIによる空調自動制御の実証実験を実施
- 現状はセンサ機器が設置された場所のみのデータ取集しかできていなかった
- 移動センシングデータでも問題なくAIによる空調制御ができるとの結果に
株式会社NTTデータは、三菱電機株式会社とともに、自動移動ロボットで収集したセンサデータを利用し、日本電信電話株式会社(NTT)の技術を活用したAIによる空調自動制御を行う施設マネジメントのユースケース実証を2023年1月16日から27日にかけて実施しました。
実験の背景として「デジタルツイン」の社会実装実現が望まれている中で、デジタルツインにはあらゆる場所・時間のモノ・コト・ヒトの情報を集約し、適切な計画・連携・意思決定に活用できることが求められますが、特に屋内空間ではセンサ等の機器が設置できた場所のものに限られてしまい、網羅的にデータの収集ができていないという課題がありました。
その課題に対し、自律移動ロボットを活用した移動センシングの仕組みは、固定センサの設置にかかるコストや手間を軽減でき、収集可能エリアを拡大することができると考え、有効性の検証を行うに至りました。
実験は、温湿度センサを搭載した「自律移動ゴミ箱」を使い、収集した温湿度の情報と時刻を空間IDにひもづけて空間ID基盤システムに連携、また収集したデータに来館者の数、外気温、空調運転状況などの情報を追加し、AIによる空調制御シナリオ算出技術を活用して、温冷感指標が最適となる空調制御を実施しました。
実証の結果として、移動センシングのデータでも問題なくAIによる空調制御が稼働可能と分かり、3次元空間を人や自律移動ロボットが判読可能な仕様で分割した空間ボクセルに、空間IDを設定し、情報をひも付けることで、自律移動ロボットが自身の走行のために施設のデータを利用することが可能なうえ、施設管理に関するデータ収集の協調型ユースケースの一例になりました。
NTTデータは「今後増える自律移動ロボットが施設管理に貢献するデータ収集の一翼を担うユースケースの拡大を図ることにより、デジタルツインの社会実装実現を実現することで、社会課題の解決を目指していきます」とコメントしています。
出典:NTT DATA
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