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【インタビュー記事】オートメーションラボ 村山社長 請求書100枚をたった3分で処理するAI-OCRでバックオフィス革命!

最終更新日:2022/08/08

人事、経理、法務など会社を運営するためには欠かせないバックオフィス業務。

例えば、経理部門は月末に一斉に送られてくる請求書の処理に追われて残業したり、短い期間で処理するために多くのスタッフをアサインしたり、業務を外部に委託したりするケースも少なくありません。請求書業務の改善で注目を集めてきたOCR技術ですが、これまでのOCRサービスは、読み込ませる請求書すべての帳票定義をしなくてはならないという大きな課題がありました。

そんな中、バラバラな請求書でも読めて、自動で統一されたフォーマットにデータ化してくれるAI-OCRサービスが登場しています。

今回は請求書の会計処理をAIで自動化し、100枚を3分で処理するプロダクト「sweeep」を提供するオートメーションラボ株式会社 代表取締役の村山 毅氏にお話を聞きました。

村山 毅  

オートメーションラボ株式会社 代表取締役 Founder/CEO

慶應義塾大学経済学部を卒業後、会計系コンサルティングファームに入社。
経理・人事を中心にシステム構築、BPO、業務改革等のコンサルティングに従事。
2011年にオートメーションラボ株式会社を設立し、RPAを使った業務コンサルティング事業を開始。
2018年12月に請求書の経理処理を自動化するAI-OCR『sweeep』を開発。

 

会計コンサルから独立、システムとシステムつなぐRPA事業への挑戦

 

――これまでにどのような事業に携わってこられましたか。

――村山氏

「新卒で会計のコンサルファームに入社して、会計システムの開発・導入のためのコンサルをはじめました。それからの10年間、主に会計システムの導入やBPR(Business Process Re-engineering:業務プロセス改善)、BPOのオペレーションの運用改善などに携わってきました。

営業、エンジニア、コンサルと一通りの仕事を経験し、2011年、29歳の時に独立。これまでの経験を活かし、企業の会計や人事などのバックオフィス業務の改善サービスを始めました。

2016年まで、一人でコンサルティングとして大規模なプロジェクトに参画し、会計システムの開発やBPRなどの業務を続けてきました。」

 

――今の事業をはじめたきっかけついて教えてください。

――村山氏

「2016年からRPAブームが到来して、BPRの中に『UiPath』や『WinAutomation』などのRPAを採用し始めました。

RPAの導入支援を行う過程で、紙を使うバックオフィス業務を自動化するためにはOCRが必要不可欠だと思いました。特に経理関連のコンサルティングをしていて、経理部の請求書処理の大変さはずっと気になっていました。請求書の読み込みには、紙というアナログデータを文字化けせずに読み取るというOCRの精度の問題、会社によって請求書のフォーマットがバラバラで非定型という問題がありました。

しかし、請求書の紙をデジタル化する自動化サービスは世の中になかったので、それなら作ってしまおうと自社開発をスタートしたのが請求書AI-OCR『sweeep』です。」

 

AI-OCRが請求書100枚をたった3分で処理、面倒な帳票レイアウト定義は不要!

 

 

 

sweeepは、請求書をスキャンするだけで自動でOCRでの読み取りと仕訳データへの変換があっという間にできるサービスです。

面倒な請求書の会計処理をAIで自動化することで、請求書100枚をたった3分で処理することができます。月末に貯まった請求書を一掃することが可能です。

 

――AI-OCR『sweeep』ならではの強みについて教えてください。

――村山氏

「これまでのOCRサービスと『sweeep』とで大きく異なる点は、バラバラな請求書でも読めて、帳票定義の必要がないことです。これまで、バラバラの請求書をOCRを使って読み込ませる場合、すべての帳票レイアウト定義をしなくてはいけなかったのですが、『sweeep』ではその必要もなく自動で統一されたフォーマットにデータ化されます。

一般的なOCRツールが新規のお客様との取引の度に帳票定義しなければいけないのに対し、『sweeep』は読み込ませた請求書を見て(以下UI参照)、経理の担当者が勘定科目の情報を入力するだけで帳票定義が済んだことになります。以降は、AIが過去の取引内容を学習し、自動で仕分けを行います。業務の延長でAIが学習してくれるので余計なことをする必要がありません。

さらに、科目変換、会計データ作成、会計システムの登録までを一気通貫で任せることが出来るのも、請求書の処理に特化した『sweeep』ならではの強みです。」

 

 

――実際にAI-OCR『sweeep』の処理画面をみると非常にシンプルなデザインですね。

――村山氏

「はい、シンプルで簡単なのがAI-OCR『sweeep』です。

最短で即日の導入が可能です。クラウドベースなのでソフトのインストールや面倒な環境設定が不要です。

企業の担当者は請求書の画像をドラッグ&ドロップするだけ、『sweeep』が請求書の内容を自動判別して仕訳データを作成します。」

 

 

――先日プレスリリースで発表されたAI-OCR「sweeep」の新機能について教えて下さい。

――村山氏

「 『sweeep』 の新機能として振込先情報のOCR機能、振込データを自動作成できる支払機能をリリースしました。

新しいOCRエンジンは、自動的に請求書の振込先情報をデータ化し、全銀フォーマットなど簡単に一括振込できる形式にします。これにより毎月の振込業務の手間を削減することが可能となり、振込業務、経理業務の効率化・生産性向上を実現します。

企業の経理担当者にとって、これまで振込業務は、会計ソフトやインターネットバンキングなど複数にまたがる多重入力や、紙からシステムへの転記ミス、それに伴う支払い漏れの発生など、非常に時間・手間・ストレスのかかる作業でした。またミスなく処理しようとすると時間がかかりすぎてしまうなど、生産性の向上を妨げる課題が多く存在していました。」

 

 

<請求書処理AI-OCR『sweeep』新機能の特徴>

・振込先情報OCR :記載されている口座情報は自動的にデータ化され、入力作業を不要にします。
・非定型レイアウト対応 :バラバラの請求書でもAIが口座情報を判別します。
・支払データの確認 :支払データのチェック、修正も容易です。
・全銀フォーマット対応 :全銀協指定の総合振込データを作成し、あらゆるシステムと連携します。
・振込金額の自動合算 :同一振込先への支払が複数ある場合、支払額を自動で合算します。
・口座の自動選択 :複数の口座が記載されている場合は、振込手数料の安い振込先を自動選択します。
・会計仕訳の作成 :振込にともなう会計仕訳を自動で作成します。

 

――村山氏

「当社が事前に行ったテスト調査では、今回の新機能追加によって、最大90%の振込業務の削減効果が確認されています。今後も会計システム、購買システムとの自動連携、銀行システムとの直接連携などさらなる機能強化を予定しています。」

 

――AI-OCR「sweeep」はどのような企業に利用されていますか。

――村山氏

「どんな企業でも請求書はもらっているので、業種に関わらず請求書の枚数が多い企業に効果的です。

経理部の月次決算では、月初の1営業日に集まってくる請求書を2~3日のうちにいかに早く処理して締めるかが最大の仕事です。請求書の仕事は、請求書受取から、処理、監査の時の見直し、回覧など、請求書を紙を使ってみている時間は1枚当たり少なくともトータルで10分はかかっています。300枚あれば50時間です。

月次決算で経理部が3~4人がはりつきで行う作業を、AI-OCR『sweeep』は100枚読んでも1~3分で処理してしまいます。」

 

バックオフィスは、過去を集計をする仕事から、未来を考える仕事へ

 

 

――将来、AIによってバックオフィス業務の仕事はなくなってしまうのでしょうか。

――村山氏

「私は、バックオフィスの働き方を変えたいと『バックオフィス革命』を掲げてきました。

AIがこれまで人が行っていた仕事をなくすというよりは、『自動化』で浮いた時間を未来のために使って欲しいという思いがあります。過去の集計をする仕事ではなくて、未来をどうするかを考える仕事ができるバックオフィスの新しい働き方を実現したいと考えています。」

 

――今後のオートメーションラボ社の展望についてお聞かせください。

――村山氏

「日本に流通している請求書は月間5億枚と言われていて、その人件費コストは約3兆円に上ります。請求書業務でお困りのどんな企業様でも使っていただけるように、年内に中小企業向けのプランのリリースを予定しています。

また、会計業務の働き方を改革する第1弾のAI-OCR『sweeep』に続く、第2弾のAIサービスを自社開発しています。どのような製品なのかは現時点ではお伝えできませんが、バックオフィスに活用できる新しいAIサービスを考えています。

まずは、AI-OCR『sweeep』をより多くの企業様に導入していただくために注力していきたいと思います。」

 

”「自動化」の先にある未来をつくる”

 

 

オートメーションラボ社は、業務自動化を通じてお客様の生産性の向上、新たな価値の創出に貢献することをミッションとしています。

企業内に潜む非効率な業務を顕在化し改善し、コア業務、創造業務への資源集中を促進する「バックオフィス革命」について語ってくれた村山氏。

オートメーションラボ社が自社開発するAIサービスは、バックオフィスの働き方を変革し、間接部門で働く人の仕事の新しいやりがいまでを創出しようとしています。

手順化できるあらゆる業務はロボットが代替し、人間は人間しかできない価値創出に注力するというワクワク働ける環境がそう遠くない未来に待っています。

オートメーションラボ社は、「自動化」の先にある未来の実現を「目指す」ことが自動化の真の意義だと考えています。

 

AI-OCR「sweeep」の詳細ページ

 

AIsmiley編集部

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