生成AI

最終更新日:2026/10/16
NECなど5者 NEDO実証事業採択
NEC、大鵬薬品、がん研究会、産総研、早稲田大学の5者は、量子計算技術を活用した次世代がん免疫療法の共同研究開発プロジェクトがNEDOの実証事業に採択されたことを発表しました。
このニュースのポイント
日本電気株式会社、大鵬薬品工業株式会社、公益財団法人がん研究会、国立研究開発法人産業技術総合研究所、学校法人早稲田大学の5者は、共同研究開発プロジェクト「量子計算技術を用いた次世代がん免疫療法創出のための計算・評価基盤構築と実証」を開始しました。
本プロジェクトは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業(社会課題解決に向けた量子コンピュータ次世代機開発・実証の加速)/ユースケース創出のための大型実証」に採択されました。
がん免疫療法の有望な標的として期待されるネオアンチゲンを対象に、各機関が有する量子計算やAI、創薬・医療などの技術と知見を融合します。これにより、ネオアンチゲン候補の設計や最適化と、免疫学的な検証を可能にする新たな計算・評価基盤の構築を目指します。
現在のがん治療では、免疫系を利用してがんを攻撃するがん免疫療法が進展しています。代表的な手法である「免疫チェックポイント阻害薬」は、がんに対する免疫応答を高める一方、十分な治療効果が得られない場合もあります。こうした課題へのアプローチとして、がん細胞に特異的に生じるネオアンチゲンを標的とした新たな治療法が注目されています。
ネオアンチゲンは、MHCと呼ばれる分子によって細胞表面に提示され、免疫応答を誘導します。なかでも、MHCクラスIIを介したCD4陽性T細胞応答の誘導は、他の免疫細胞の活性化や免疫応答の維持にも関与します。そのため、強力かつ持続的な抗腫瘍免疫を実現する鍵として期待されています。
一方、MHCクラスIIを介した免疫応答を左右するアミノ酸配列や細胞表面への提示などの要因は、十分に解明されておらず、CD4陽性T細胞の応答を誘導するネオアンチゲン配列を体系的に設計・最適化する手法も確立されていません。
膨大なアミノ酸配列の組み合わせから有望なネオアンチゲン候補を設計するには、複雑な計算が必要です。ここに量子計算技術を活用することで、より高い免疫原性を持つ候補を創出できると期待されます。
本プロジェクトでは、量子計算技術とAIを活用して、多様かつ有望なネオアンチゲン候補の設計・最適化を行い、免疫学的実験によって免疫応答への影響を検証します。さらに、実験で得た知見を計算モデルやAIによる予測・評価手法に反映することで、計算と実験による検証を双方向に連携させた、ネオアンチゲン候補の設計・評価基盤の確立を目指します。
また、AIをネオアンチゲン候補に対する予測やスコアリングに活用するとともに、量子計算技術をネオアンチゲンのコア領域両端に位置するペプチドフランキング領域のアミノ酸配列設計に活用します。
5者は、これらの取り組みを通じて創薬研究におけるネオアンチゲン候補の選定・設計・評価に向けた、計算と実験を連携させたアプローチの有用性を明らかにすることを目指します。
今後、国内発の量子技術による医療・創薬イノベーションの創出に向けて、研究開発を加速するとしています。
出典:大鵬薬品工業株式会社
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