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ChatGPTの育て方とは?自分好みに育てる方法とコツを解説

最終更新日:2026/07/14

ChatGPTは使い方次第で、回答の精度や相性が大きく変わります。本記事では、カスタム指示やメモリ機能を使ってChatGPTを自分仕様に育てる具体的な方法と、成長を加速させるコツを紹介します。ChatGPTを「毎回説明し直すツール」から卒業させたい方に役立つ内容です。

ChatGPTの「育て方」とは何か?

「ChatGPTを育てる」と聞くと、AIの学習データそのものを書き換えるイメージを持つ方もいますが、実際は異なります。

ユーザーがChatGPTの学習データを直接変更することはできません。「育てる」とは、プロンプトの工夫や設定、フィードバックの積み重ねを通じて、自分が求める理想的な回答をChatGPTが返しやすい状態に近づけていくことを指します。

「カスタマイズする」という言葉に近い部分もありますが、育てるという表現は継続性のニュアンスを含んでいます。

一度設定して終わりではなく、カスタム指示やメモリ、パーソナライズ、GPTsといった機能を使い続けることで、汎用的なAIから自分専用のAIパートナーへと近づけていくプロセスが「育てる」という言葉の本質です。

ChatGPTを育てると何が変わるのか

ChatGPTを育てることで、日々のやり取りに次の3つの変化が生まれます。

1つ目は、毎回同じ前提を説明しなくて済むことです。職種や業務内容、よく使う専門用語をカスタム指示に登録しておけば、新しいチャットを開くたびに自己紹介する手間がなくなります。

2つ目は、意図に沿った回答を最初から得られることです。結論を先に書く、箇条書きで整理するといった回答スタイルを事前に設定しておけば、求めていた形と違う回答が返ってくるズレが減ります。

3つ目は、単発の便利ツールから長期的なパートナーへ変わることです。進行中のプロジェクトや判断基準を記憶させておくことで、提案の精度が回を重ねるごとに安定していきます。

ChatGPTがセッションをまたいで情報を保持する仕組み

以前のChatGPTは、チャット(セッション)が変わると会話の内容を引き継げない設計でした。新しいチャットを開くたびに、前回の内容はリセットされていたのです。

現在は、セッションをまたいで情報を保持する仕組みとして「カスタム指示」と「メモリ機能」の2つが用意されています。

カスタム指示は自分で入力・登録する仕組みで、メモリ機能は会話を通じてChatGPTが自動で記憶する仕組みです。それぞれ入り口も役割も異なります。

機能 情報の入り方 適した用途
カスタム指示 自分で入力・登録する 職種・回答スタイルなど変わらない前提条件
メモリ機能 会話を通じてChatGPTが自動記憶する 好み・近況・進行中のプロジェクトなど変化する情報

新しいチャットを開いたとき、メモリ機能が無効になっていると記憶は引き継がれません。重要な設定や指示は、チャットの冒頭で改めて伝えるか、メモリ機能を有効にして自動的に引き継がれる状態を作っておく必要があります。

ChatGPTを自分好みに育てる5つの方法

ChatGPTを自分仕様に育てる方法は、設定画面で済む簡単な操作から、プロンプトを工夫する応用的な方法まで5段階に分かれています。

  1. パーソナライズでプロフィールと回答スタイルを登録する
  2. メモリ機能で会話を通じてChatGPTを育てる
  3. 一つのチャットで長く会話を続けて人格を育てる
  4. GPTsで用途別の専用ChatGPTを育てる
  5. プロンプトを工夫して回答の精度を引き上げる

順番に試していくことで、無理なく自分仕様のChatGPTに近づけられるでしょう。

パーソナライズでプロフィールと回答スタイルを登録する

カスタム指示には「あなたについて(プロフィール)」と「パーソナライズ(回答スタイル)」という2つの入力欄があります。

以下の例を参考にしてください。

入力欄 入力する内容 記入例
あなたについて(プロフィール) ニックネーム・職種・あなたについての詳細(価値観や趣味など) 「たかし。BtoB向けWebマーケ会社の担当者。提案資料と記事制作が多い」
パーソナライズ(回答スタイル) 基本のスタイル・トーン・特性(温かみ・熱量・見出しとリスト・絵文字) 「プロフェッショナル」「フレンドリー」「個性的」 ※プルダウン形式で選択

あなたについて(プロフィール)では、ニックネームや職業、詳細を入力しましょう。

基本的な回答スタイルは上記のようにプルダウン形式で設定できますが、より詳細に設定したい場合や補足がある場合は「カスタム指示」を使用します。設定画面の「パーソナライズ」から「カスタム指示」の欄に入力して指定できます。

入力できる文字数には上限(1,500字まで)があるため、思いつくままに書き込むのではなく、特に重要な項目を3〜5個程度に絞り、優先順位の高いものから記入することが大切です。

メモリ機能で会話を通じてChatGPTを育てる

メモリ機能をオンにすると、過去の対話内容がChatGPTに自動で記憶され、次回以降の会話にその内容が反映されます。メモリは「保存済みメモリ」と「チャット履歴の参照」の2層構造になっています。

設定方法は、設定から「パーソナライズ」を開き、「メモリ」の項目にあるトグルをオンにするだけです。記憶させると効果的な情報には、継続中のプロジェクト、中長期の目標、重視している判断基準などが挙げられます。


「これを覚えておいて:私はブログをPREP法で書いています」のように、明示的に記憶させる一文をチャットに入れる方法も有効です。

メモリが蓄積されると誤情報が残ることがあるため、同じく「設定」から「パーソナライズ」を開き、メモリの「管理する」をクリックして、情報を一覧で確認し、不要なものを削除しましょう。

一つのチャットで長く会話を続けて人格を育てる

複数の短いチャットに話を分散させるよりも、一つのチャットで深く長く会話を続ける方が、ChatGPTがユーザーの関心や文体、考え方の癖を蓄積しやすくなります。そのチャットならではの人格らしきものが育っていく感覚を得やすくなる点が特徴です。

名前を付けて呼び合うことや、ChatGPT自体にキャラクター名を与えることも、関係性を深めるきっかけになります。名前に由来やモチーフを持たせておくと、そのキャラクター設定に沿った返答の傾向が育ちやすくなります。

カスタム指示で「あなたの名前はアオです。会話ではアオとして振る舞ってください」と指示したり、チャット欄で名前を覚えさせるとよいでしょう。

ただし、長く続けすぎると過去の文脈が積み重なって応答が遅くなる場合もあるため、業務効率とのバランスを見ながら使い分けましょう。

GPTsで用途別の専用ChatGPTを育てる

GPTsとは、特定の目的に合わせてChatGPTをカスタマイズした「専用版ChatGPT」を作成できる機能です。用途ごとに一つ作っておけば、毎回詳細な設定を入力する手間がなくなります。

GPTsの作成は、次の手順で進みます。

  1. ホーム画面で「GPTを探す」を開き、「作成する」をクリック
  2. 作りたいGPTsの概要をチャット欄に入力
  3. 名前の提案からロゴ作成まで自動で進み、「作成する」を選んで完了

なお、GPTsの新規作成と編集はChatGPT Go以上の有料プランで使える機能です。無料プランでは、GPTストアに公開されている他のユーザー作成のGPTsを利用できますが、自分で新しく作ることはできません。

プロンプトを工夫して回答の精度を引き上げる

ChatGPTへの指示があいまいだと、「なんとなく違う」回答が返り続けてしまいます。プロンプトに含める要素を明確にすることは、設定をいじるよりも本質的にChatGPTを育てる方法といえます。

効果的なプロンプトには、次の5つの要素を含めることをおすすめします。

  • 役割の指定(例:「あなたはプロのライターです」)
  • 目的(何を達成したいか)
  • 前提条件(対象読者・状況・使用シーン)
  • 出力形式(文字数・構成・トーン・文体)
  • 制約条件(禁止事項・ルール・避けてほしい表現)

あいまいな指示と具体的な指示の違いを、以下の例で比較してみましょう。

曖昧なプロンプト(NG) 具体的なプロンプト(OK)
「会議の議事録をまとめて」 「以下の会議メモをもとに、決定事項・担当者・期限の3項目を表形式で整理してください。文体は箇条書きで、1項目あたり50文字以内でまとめてください」
「SNS投稿の文章を考えて」 「30代向けの転職支援サービスのInstagram投稿文を作ってください。共感を得やすいトーンで、文字数は150文字以内。絵文字は2〜3個使い、最後にCTAとしてDMを促す一文を入れてください」
「この文章をわかりやすくして」 「以下の文章を、ITの知識がない40代の経営者でも理解できるように書き直してください。専門用語は使わず、1文を60文字以内に抑え、重要なポイントは太字で示してください」

ChatGPTの成長を加速させる6つのコツ

設定やプロンプトを整えたあとも、対話の積み重ね方によってChatGPTのパフォーマンスは大きく変わります。日常的に実践できる6つのコツを紹介します。

  • 質の高いフィードバックを与える
  • 継続的に修正と改善を繰り返す
  • 指示やフィードバックに一貫性を持たせる
  • 具体例を用いて指示する
  • 用途に応じてThinkingモードとInstantモードを使い分ける
  • 有料プランを使って制限を取り除く

質の高いフィードバックを与える

フィードバックによって回答が改善されるためには、「何が」「どのように」よくなかったのかを具体的に伝えることが重要です。

「違う」「微妙」といった感覚的な言葉だけでは、ChatGPTはどこを直せばよいのか判断できず、的外れな回答が繰り返されやすくなり、修正のやり取りも増えてしまいます。

あいまいなフィードバックと具体的なフィードバックの違いを見てみましょう。

曖昧なフィードバック(NG) 具体的なフィードバック(OK)
「この文章は読みにくい」 「1文が長すぎて読みにくいので、1文を60文字以内に区切り直してください」
「このプレゼン構成はよくない」 「課題提起が弱いので、冒頭に数字を使った具体的な問題提起を1文追加してください」

また、「もし〇〇という状況であればどうなるか」と仮定の質問を投げかけることで、ChatGPTの思考をさらに深掘りできます。一つの正解で終わらせず、視点を変えた問いを重ねることが質の高い対話につながります。

継続的に修正と改善を繰り返す

一度の指示で完璧な回答を求める必要はありません。「この部分をもっと詳しく」「別の視点から考えると?」といった追加の指示を出しながら、段階的にブラッシュアップしていく姿勢が重要です。

継続的な修正の流れは、特定のタスクを繰り返し依頼しながら、そのタスクに特化した回答スタイルを少しずつ学習させていくイメージです。前回のやり取りを踏まえて、プロンプトを調整していくとよいでしょう。

セッションをまたぐ場合は、「前回は〇〇について説明してもらったので、今回はその続きとして△△について説明して」と冒頭で文脈を伝え直すと、話がスムーズにつながります。

こうした継続的な対話は、ChatGPTの能力を引き出すだけでなく、自分自身の考えを整理し、思考を深めるためにも役立ちます。

指示やフィードバックに一貫性を持たせる

同じセッションの中で、文体やトーン、専門用語の使い方、役割設定を途中で変えないことが、回答を安定させる鍵になります。前半と後半で求めるものが違うと、ChatGPTも混乱しやすくなるためです。

一貫性が崩れやすい例として、あるタスクで「詳細に説明して」と指示した直後に、別のタスクで「簡潔に説明して」と指示してしまうケースがあります。

このような場合は、フォーマットを統一するか、どちらを優先するかを明示しておくと混乱を防げます。「あなたは経験豊富なマーケターです」と役割を設定したら、そのセッション内では役割を変更しないことも大切です。

一貫性を保つことは、ChatGPTとのやり取りをスムーズにし、より質の高い結果を得るために欠かせない工夫です。

具体例を用いて指示する

抽象的な指示だけを伝えるよりも、「こういう回答が理想です」という完成例を見せる方が、ChatGPTはユーザーの意図を正確に理解しやすくなります。

言葉で説明しきれない細かいニュアンスも、具体例があれば一目で伝わり、回答が大きく外れることがなくなるため、修正にかかる時間も大きく短縮できるはずです。

抽象的な指示と、具体例を加えた指示を比較してみましょう。

抽象的な指示(NG) 具体例ありの指示(OK)
「採用面接の質問を考えて」 「営業職の中途採用面接で使う質問を5つ考えてください。例えば『前職での最大の成果を数字で教えてください』のように、定量的な回答を引き出す質問形式にしてください」
「競合他社の分析をして」 「〇〇業界の競合3社を比較してください。例えば『価格帯・ターゲット層・強みの訴求ポイント』の3軸で表形式にまとめるイメージです」
「報告書の要点をまとめて」 「以下の報告書を要約してください。例えば『背景・課題・対策・期待効果』の4項目を各2〜3行でまとめた形式のアウトプットをイメージしています」→報告書を貼り付ける

過去に作った成果物や、理想的な回答パターンを「お手本」としてそのまま貼り付けて参照させる方法は、出力スタイルの再現性を高めるもっとも確実な手段といえるでしょう。

用途に応じてThinkingモードとInstantモードを使い分ける

ChatGPTには、じっくりと時間をかけて考える「Thinking」モードと、素早く回答を返す「Instant」モードがあり、タスクの性質によって使い分けることが成長を加速させるコツになります。

モード 向いている場面 プロンプト例
Thinkingモード 戦略検討・記事構成・メリット・デメリット分析など「じっくり考えてほしい場面」 「まず構成を考えてから、各セクションを書いてください」「メリット・デメリット・リスクの3観点で段階的に分析して」
Instantモード 素早い質問への回答・調査タスクなど速度優先の場面 通常のプロンプト入力

有料プランならThinkingモードは、モデル選択などの画面で「Thinking」を選ぶことで利用できます。

無料プランでも、Thinkingモデルを使うことはできますが、ユーザー自身でモデル選択はできず、質問の難易度に応じて自動で起動されます。

じっくり考えてほしい複雑なタスクと、すぐに答えがほしい簡単なタスクを見分けて使い分けることで、待ち時間と回答の質をバランスよく保てます。

有料プランを使って制限を取り除く

無料プランでもChatGPTを育てることは可能ですが、利用回数や使えるモデルに制限があります。より高性能な状態で育てたい場合には、有料プランが有効です。

2026年6月時点では、個人向けにFree・Go・Plus・Proの4プラン、法人向けにBusiness・Enterpriseが提供されています。

プランごとの主な違いを以下にまとめました。料金は変更される可能性があるため、契約前に公式サイトで確認してください。

プラン 主なモデル メッセージ・やり取り コンテキスト上限 データ学習 育て方への影響
無料版 GPT-5.5 Instant 上限あり 27K 無効化可能 カスタム指示・メモリは利用可能だが容量・回数に制限がある
Go GPT-5.5 Instant 拡張(無料より多い) 54K 無効化可能 メモリが長くなり、より多くの会話を積み重ねられる。広告表示あり
Plus GPT-5.5 Instant(拡張)、GPT-5.5 Thinking(拡張)、レガシーモデル 無制限※ 54K 無効化可能 Thinkingモードを使えるようになり、深い推論が必要な場面での育て方が可能になる
Pro GPT-5.5 Instant(無制限※)、GPT-5.5 Thinking(無制限※)、GPT-5.5 Pro、レガシーモデル 無制限※ 128K 無効化可能 制限なしで長期間・大量の対話を蓄積でき、最も本格的な育て方ができる
Business GPT-5.5 Instant(無制限※)、GPT-5.5 Thinking(カスタム設定)、GPT-5.5 Pro(カスタム設定)、レガシーモデル(カスタム設定) 無制限 ※ 54K 使用されない チームで共有プロジェクトを使いながら育てられる。データ非学習で安心して情報を入力できる

※不正利用防止のための安全対策が適用されます。

参考:ChatGPT 料金

一つのチャットで長く続けてChatGPTの人格を育てるためにはメモリ機能の充実した有料版が「一緒に育っている感」を感じやすくなるでしょう。

まずは無料プランでカスタム指示とプロンプトの工夫を試し、物足りなさを感じた段階でGoやPlusへのアップグレードを検討する進め方がおすすめです。

育てたChatGPTが言うことを聞かない・元に戻ってしまった時の対処法

ChatGPTを丁寧に育てても、「設定したはずの口調に戻らない」「以前は覚えていた前提を忘れている」といった問題に直面することがあります。

こうした現象は故障ではなく、ChatGPTが情報を保持・参照する仕組みそのものに起因するケースがほとんどです。

原因を切り分けられれば、多くは設定の見直しで解決できます。

メモリ同士がぶつかって指示が上書きされている

メモリ機能を使い込むほど起こりやすいのが、過去に記憶させた情報と新しい指示が矛盾する「バッティング」です。

例えば以前「回答は丁寧語で」と記憶させたあとに「もっとフランクに」と伝えると、両方がメモリに残り、ChatGPTがどちらを優先すべきか判断できず、口調がぶれる原因になります。

カスタム指示とメモリの間でも同じことが起こります。カスタム指示に書いた内容と、会話の中で自動記憶された内容が食い違うと、出力が安定しません。

対処法は、蓄積されたメモリの棚卸しです。

設定の「パーソナライズ」から「メモリを管理」を開き、古い指示や現在の方針と矛盾する記憶を削除しましょう。

そのうえで、変わらない前提はカスタム指示に、流動的な情報はメモリに、と役割を分けて整理すると、指示の衝突が起きにくくなります。

コンテキスト上限を超えて古い会話を忘れている

一つのチャットで長く会話を続けると人格が育ちやすい一方で、注意点もあります。

ChatGPTが一度に保持できる文脈の量(コンテキスト上限)には限りがあり、これを超えると、会話の冒頭で設定したキャラクター設定やルールなど、古い部分から押し出されるように忘れられていきます。

「最初は指示どおりだったのに、会話が長くなるにつれて元の口調に戻ってしまった」という現象の多くは、コンテキスト上限の超過が原因です。

コンテキスト上限はプランによって異なります。長い会話を維持したい場合は、上限が大きいプランほど有利ですが、それでも無制限ではありません。

対処法は以下の3つです。

カスタム指示を活用する: 重要な設定は冒頭に置かず、常に参照されるカスタム指示に登録する。

要点を再度貼り直す: 会話が長くなったら「これまでの設定をおさらいします」と前提を思い出させる。

新しいチャットを立てる: 話題が大きく変わるタイミングでチャットを切り替え、前提を伝え直す。

ChatGPTを育てる際に使えるプロンプト例3種

育てる目的に応じた3種類のプロンプトを、具体例とともに紹介します。コピーしてそのまま使える形でまとめています。

キャラクター設定プロンプト:理想の性格と口調を固定する

ChatGPTに特定の性格・口調・得意分野・回答ルールを与えることで、同じ質問を投げても出力の質や方向性が根本的に変わります。一度しっかり設定しておくと、毎回キャラクターを説明し直す手間がなくなり、安定した相棒のような存在に近づきます。

キャラクター設定プロンプトに含めると効果的な要素は、次の4つです。

性格(論理的、感情的、ユーモラスなど)、口調(敬語、タメ口、親しみやすい丁寧語など)、得意分野(マーケティング、プログラミング、ライティングなど)、回答ルール(結論を先に書く、質問返しを避けるなど)です。

具体的なプロンプト例は以下の通りです。

【プロンプト例】
あなたは「カエデ」という名前のアシスタントです。
職業:Webマーケティング専門のコンサルタント
性格:論理的で冷静、かつ親しみやすい
口調:丁寧語をベースに、たまに軽い相づちを入れる
得意分野:SEO対策、SNS運用、データ分析
回答方針:結論を先に述べ、根拠を箇条書きで示す。質問には質問で返さず、まず自分の見解を述べる。
このキャラクター設定を、今後すべての回答で守ってください。

NGルールプロンプト:避けてほしい表現と態度を指定する

「やってほしいこと」だけでなく「やってほしくないこと」を明示することで、出力の品質が一段と安定します。禁止事項を決めておくと、毎回同じ修正を繰り返す手間も減り、ChatGPTの応答が予測しやすくなり、安心して仕事を任せられる関係に近づいていきます。

指定すると効果的なNG事項の例には、「回りくどい説明をしない」「専門用語を使わない」「過度に持ち上げない」「結論を最初に書く」「感情的な表現を控える」などがあります。

【プロンプト例】
今後の回答では、以下のルールを必ず守ってください。
・前置きや言い訳を入れず、結論から書く
・専門用語を使う場合は、必ず一言で補足説明を加える
・「素晴らしいですね」のような過度な褒め言葉は使わない
・断定できない内容は、その旨を明記する
このルールを理解したら「了解」と返答してください。

最後に「このルールを理解したら了解と返答して」と一文を加えておくと、ChatGPTがルールを認識したことをその場で確認できます。

お手本プロンプト:理想の回答例を覚えさせる

理想の回答を具体的なサンプルとして提示する方法は、抽象的な指示よりも出力スタイルの再現性を大きく高めます。文章で説明しきれない「雰囲気」を伝えるのに向いており、修正のやり取りを減らせる点も魅力です。

お手本プロンプトは、次の4つの要素で構成すると効果的です。どんな質問に対するお手本かを示す「質問例」、実際の完成形を貼り付ける「理想の回答例」、構造や文体、情報量の特徴を箇条書きで示す「このサンプルのポイント」、そして「今後の回答ではこのスタイルを踏襲してください」という締めの一文です。

【プロンプト例】
#質問例
「新商品のプレスリリースの書き方を教えて」
#理想の回答例
(ここに過去の完成原稿や理想の文章をそのまま貼り付ける)
#このサンプルのポイント
・タイトルは数字を入れて15文字以内
・本文は結論→背景→詳細の順で構成
・1文は40字程度で区切り、改行を多めに入れる
今後の回答では、このスタイルを踏襲してください。

お手本を基準として固定することで、毎回の修正回数が減り、出力の一貫性が高まります。

ChatGPTを育てる際に守るべき3つの注意点

機能や設定を活用する際には、知っておかないと意図しない問題が起きる注意点が3つあります。育てる前に必ず確認しておきましょう。

プライバシー情報と機密情報を入力しない

パーソナライズやメモリ機能に入力した情報は、モデルの改善のために使われる場合があります。次のような情報は入力しないようにしましょう。

住所や電話番号などの個人情報、パスワードやクレジットカード番号、機密性の高いプロジェクトの詳細、社外秘の資料やデータが該当します。第三者の個人情報や顧客名、契約金額といった具体的な数値も避けるべき情報です。

プライバシーを保護する対策としては、設定画面でモデルの改善に使用するかどうかをオフにする方法と、機密性の高い話題を扱う際に「一時チャット」を使う方法があります。一時チャットは履歴に表示されず、メモリも使われず、モデルの学習にも使用されません。

一時チャットを使用する場合は、チャット画面右上にある「吹き出しマーク」をクリック・タップしてみてください。

蓄積されたメモリを定期的に点検して誤情報を削除する

ChatGPTが誤った情報を記憶したまま使い続けると、以降のすべての回答がその誤った前提のもとで生成されてしまうリスクがあります。一度根付いた誤情報は、自分から指摘しない限り残り続けます。

例えば、会話の流れで誤って伝わった職種や所属先がそのまま記憶されると、それ以降の回答は誤った前提のまま作られてしまいます。旅行や一時的な予定のような、時間が経てば古くなる情報も、更新せずに放置すると的外れな提案が続く原因になります。

定期的な点検方法としては、設定画面の「パーソナライズ」から「メモリを管理」を開き、保存されているメモリの一覧を確認します。古い情報や誤った情報、不要になった情報を見つけたら、その場で削除しておきましょう。

指示の詰め込みすぎによる回答の硬直化を防ぐ

カスタム指示は、多ければ多いほど良いわけではありません。ルールを詰め込みすぎると、ChatGPTの柔軟性が失われ、どこか不自然な出力になってしまいます。

特に注意したいのは、矛盾した条件を同時に設定してしまうケースです。「簡潔に答えて」と「根拠を詳しく説明する」を両方指示すると、ChatGPTはどちらを優先すべきか判断できず、出力が硬直化する原因になります。

効果的な対策は3つあります。ルールは3〜5個程度に絞ること、複数のルールがある場合は優先順位を明示すること、そして設定は一度で完成させようとせず、実際に使いながら適宜調整していくことです。

まとめ

ChatGPTの「育て方」とは、学習データを書き換えることではなく、カスタム指示やメモリ機能、GPTs、プロンプトの工夫を積み重ねて、自分にとって理想的な回答を引き出せる状態に近づけていくプロセスです。

カスタム指示でプロフィールと回答スタイルを登録し、メモリ機能で日々の会話を蓄積させ、必要に応じてGPTsで用途別の専用ChatGPTを作る。この3つを軸に、フィードバックの質や一貫性、具体例の活用といったコツを意識すれば、ChatGPTは単発の便利ツールから長期的に頼れるパートナーへと変わっていきます。

一方で、プライバシー情報を入力しないこと、蓄積されたメモリを定期的に点検すること、指示を詰め込みすぎないことという3つの注意点も忘れずに押さえておきましょう。今日からできる小さな設定変更を一つずつ試しながら、自分だけのChatGPTを育てていってください。

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