生成AI

最終更新日:2026/03/02
世界最高峰のAIキャンパス実現へ
Notion Labs Japan合同会社と慶應義塾は、2026年2月25日に慶應義塾が掲げる「世界最高峰のAIキャンパス」実現に向けた戦略的提携の開始を発表し、慶應義塾大学三田キャンパスにて包括的連携覚書(MOU)の調印式を行いました。
調印式では慶應義塾を代表して慶應義塾長 伊藤 公平氏と、Notionを代表してNotion Labs, Inc. Head of Global Sales プラヴェシュ・ミストリー氏による覚書への署名が交わされたほか、詳しい取り組みについてNotion Labs Japan合同会社 ゼネラルマネジャー アジア太平洋地域担当 西 勝清氏より、MOU構想の説明が行われました。

Notion Labs Japan合同会社 ゼネラルマネジャー アジア太平洋地域担当 西 勝清氏
今回の調印式は、慶應義塾が掲げる「AIキャンパス構想」を加速するものです。登壇した西氏より、慶應義塾とNotionで何を目指しているのか、どのようなユースケースを想定しているのか、Notionがどのように貢献できるのかが説明されました。

今回のMOUは、「統合的な知識・業務の管理基盤の構築」「大学全体の生産性向上とAIトランスフォーメーション」「学生のAI活用促進」「成果、ベストプラクティスの国内外への共有」の4つが要点となります。
そのうえで、慶應義塾とNotionが目指すAIキャンパスは「慶應の知をつなぎ、新しい学び・研究・挑戦を生む。人とAIが協働し、次の発見が生まれるキャンパス」です。AIを使って効率化するだけでなく、AIと人が協働して次の発見が生まれる、創造が生まれる、ワクワクするようなキャンパスを目指したいと西氏は話しました。

こうしたAIキャンパスを実現するため、まずはNotionを活用して人間が行っている情報の検索や、会議の記録、報告書の作成など、「仕事のための仕事」を価値創造に変えていく取り組みが始まります。
人間は、「仕事のための仕事」に約6割の時間を割いていると言われています。そうした業務をAIに任せることで、人間にしかできない創造的な教育の設計や、先端研究、チームワークを通した新しい発見といった、価値創造の業務時間を増やしていく環境の構築が最初のステップとして進められます。
Notionは、AIと協働するワークスペースです。規則や議事録、研究成果、プロジェクトなど学内の情報が一か所に集まり、人間にとって情報を参照しやすいだけでなく、AIにとっても情報を参照しやすい場となっています。そうして利活用を進めると、次の知が溜まっていき、新しい価値を生み出していくという特徴を持っています。
しかし、組織において情報や知識というものは各所に点在しているものであり、Notionの中にすべて入っているわけではありません。その点、Notionは既存ツールとの統合性が高く、SlackやGoogleドライブといった外部ツールと連携して、人とAIの両方が点在している情報を参照しやすい設計です。
さらにNotionではOpenAIのChatGPT、GoogleのGemini、AnthropicのClaudeの3つのLLMを提供しています。AIの技術は常に進化を続けており、最適なモデルは日々変化していますが、利用者がその時々の状況に合わせて最適なAIモデルを選択できる点も大きな特徴です。

加えて、Notionでは世界50カ国にNotionを広めるコミュニティが存在します。コミュニティにより、テンプレートの配布やNotionの活用方法の発信などが行われており、こうしたエコシステムによってNotionの利活用がさらに進められています。
西氏は、今回の導入は非常に規模が大きなものであり、導入設計から定着までNotionと慶應義塾で協力する必要があると述べました。こうした中、Notionの専門サービスやコミュニティ、テンプレートといったエコシステムは、慶應義塾の「AIキャンパス構想」を支えられると自身の考えを明らかにしました。

具体的なNotionの活用方法として、まずは問い合わせ対応や会議の運営、報告書の作成など「仕事のための仕事」が集まりやすい領域から着手します。そこから生まれた運用やノウハウを、さらなるユースケースやユーザーへとスコープを広げて展開していく計画となっています。

西氏は改めてNotionと慶應義塾が目指すAIキャンパスは、「慶應の知をつなぎ、新しい学び・研究・挑戦を生む」ことだと強調しました。効率化するだけにとどまらず、人とAIが協働して次の発見、創造、ワクワクが生まれるキャンパスを作っていく、それが私たちの考えている構想だと締めくくりました。

調印式では、慶應義塾を代表して慶應義塾長 伊藤 公平氏と、Notionを代表してNotion Labs, Inc. Head of Global Sales プラヴェシュ・ミストリー氏が登壇し、両名により覚書への署名が交わされました。
調印にあたっては、代表者2名からの挨拶も行われました。

――伊藤 公平氏
この度Notionと慶應義塾におきまして、「世界最高峰のAIキャンパス」実現に向けて包括的連携を開始することになりました。それにあたり、私たちが目指しているものを改めて確認したいと思います。
慶應義塾では、ChatGPTなどの生成AIが登場する以前から、AIを活用した取り組みを進めてきました。具体的には、2018年に病院における「AIホスピタル」を推進したほか、2019年には学生同士がAIやプログラミングを教え合う「AI・高度プログラミングコンソーシアム」を設立しています。
その後も、2024年には「生成AIラボ」の開設や、カーネギーメロン大学と連携したトップレベルのAI開発拠点「慶應AIセンター」を立ち上げるなど、AIの活用と研究開発を推進しています。
こうした中、慶應義塾が目指すAIキャンパスの根底には、「文明の利器を積極的に正しく活用する」という伝統があります。そのためにAI・デジタルを正しく使いこなす学びと研究の環境を整備し、塾生や研究者にとって最高のAIキャンパスを3年以内に実現することを目標としています。
今回のNotionとの連携は、その目標に向けた「世界トップのプラットフォーム企業との協業」の第一歩となるものです。
世界最高峰の人間中心のAIキャンパスを作る過程においては、単にタイムパフォーマンス、コストパフォーマンスを良くするためだけにAIを使うものではありません。人間としての好奇心に基づいて仕事や研究、人間関係に携わり、その中でAIと勝負しながら自分を高めていく。それが私の考えるAIキャンパスです。

――プラヴェシュ・ミストリー氏
慶應義塾は168年にわたり、日本で多くのリーダーと思想を育ててきました。本日の提携は、学びを次の章へと進めて、変化する世界の未来を担うリーダーを育てるうえで大きな節目の日であると感じています。
Notionのミッションは、「人生の仕事に、美しい道具を」提供することです。考えをクリアにして深く協働し、知識を積み重ねて新しいアイデアへとつなげていく。AIが日々の研究や学習、コラボレーションの一部となっている今、その重要性は高まっています。
慶應義塾とNotionは、過去から受け継いだ知の蓄積にアクセスし、その洞察を基にアイデアを行動に変えることで、進歩が生まれるという信念を共有しています。慶應義塾が目指す「AIキャンパス構想」は大胆ながらも実践的なビジョンであり、我々がその実現を支援できることを非常に誇りに思っています。
今回の慶應義塾との協業は、Notionにとっても世界最大規模の大学導入パートナーシップです。本取り組みは、単にツールを導入するだけではなく、知識を「生きたシステム」として扱い、基準やガバナンスを損なうことなく教育者や研究者がより前に進めるためのモデルケースとなります。この取り組み自体が、他の大学や教育機関にとって北極星のような存在となることを願っています。
今回この場を実現してくださった慶應義塾の皆様に心より感謝を申し上げます。Notionに寄せていただいた信頼に感謝し、その信頼にふさわしい仕事で応えていくことを約束します。本日の重要な節目、誠におめでとうございます。これから共に築き、学んでいけることをとても楽しみにしています。
両者の協業により本格始動した「AIキャンパス構想」。単なるツールの導入にとどまらず、人間とAIが協働して新たな価値を創造するというビジョンは、これからのAI時代における教育機関や企業の理想的なお手本となるはずです。
世界的に見ても極めて先進的なこの取り組みが、今後どのような成果を生み出し、社会全体へ広がっていくのか。3年後に実現する「世界最高峰のAIキャンパス」の姿と、そこから生まれる新しい学びの形に、大きな期待が高まります。
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