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コーディングが得意なAIとは?プロンプトのコツや問題点もご紹介

最終更新日:2025/12/08

コーディングが得意なAIとは?

業務でプログラミングを行っているものの、コーディングにかける時間をできるだけ減らして効率化を進めたいと考えている人はいませんか?

近年ローコードやノーコードといったコーディングの手間を減らす開発手法もありますが、セキュリティリスクや開発の自由度の低さを考えるとなかなか取り入れられない場面も出てくるのではないでしょうか。

この記事では、コーディングが得意なAIとは何かからプロンプトのコツまで詳しくご紹介します。

コーディングが得意なAIとは?

コーディングが得意なAIは以下の2つに分類が可能です。

項目 概要
理系のAIモデル 数学・論理的思考・プログラミング分野に特化して訓練されたAIモデル
AIコーディングツール 人工知能を活用してプログラミング作業を支援するツール

AIモデルはユーザーと会話しながらコーディングをサポートし、AIコーディングツールは開発環境の中で共同作業者として働いてくれるでしょう。

コーディングが得意なAIの選び方

コーディングが得意なAIの選び方を、AIモデルとAIコーディングツールの2つにわけてご紹介します。

AIモデルの選び方

AIモデルの能力はベンチマークで評価されますが、数学・理系・プログラミングの能力を測定できるベンチマークには次のようなものがあります。

項目 概要
GSM-8K
  • 8,500件の高品質な小学校レベルの数学の文章題を集めたデータセット
  • 論理的な計算・推論能力を測る
MATH
  • 12,500問の難解な競技数学の問題を含むデータセット
  • 数学的推論の深さを測定する
MBPP
  • 初心者レベルのプログラマーが解決できるように設計された974件のプログラミングタスクが含まれる
  • Pythonの基本問題をAIがどれくらい正確に書けるかを見る
HumanEval
  • OpenAI がリリースした、Python のコード生成能力を測る164問のベンチマークデータセット
  • プログラムを書かせて正解率を評価するコーディングテスト
ODEX
  • 945件の自然言語とコードのペア、また1,707件の人間が書いたテストケースで構成されるデータセット
  • 人間が書いたテストケースに対してコードを実行することで評価する
SWE-Bench
  • 2,294件のGitHub問題とそれに対応するプルリクエストで構成されるSWE-benchデータセット
  • ソフトウェア開発能力とバグ修正能力を評価する

上記のベンチマークで高い評価を得ているAIモデルは、数式処理やバグ修正、コード生成の精度が高く、実際の開発においても安定したコーディング支援をしてくれるでしょう。

AIコーディングツールの選び方

AIコーディングツールは実際の開発環境の中での使いやすさを考慮して選ぶのがおすすめです。

具体的には以下の6つをチェックしてみるとよいでしょう。

チェック項目 概要
対応する言語・フレームワーク
  • 自分が普段使う言語に強いかどうか
開発環境との連携
  • 自分が使っているエディタで動くか
  • オフラインでも使えるか
  • チームに共有しやすいか
提案の精度・学習スタイル
  • 補完の正確さ(文脈を理解してコードを提案してくるか)
  • 自分の過去のコードスタイルを学んでくれるか
料金体系・利用制限
  • 無料枠でどこまで使えるか
  • 商用利用が可能か
(機密データを扱う場合)セキュリティ・プライバシー設定
  • 会社や顧客コードをクラウドに送らず使える「オンプレ/ローカルモード」があるか
(チームで開発を行う場合)チーム開発支援機能
  • コードレビュー支援が可能か
  • Pull Requestの自動生成ができるか
  • テスト補助が可能か

自分の開発環境と開発するアプリに合わせて、6つのチェック事項の優先順位を決めるのがおすすめです。

コーディングに強いAIのおすすめは?

コーディングに強いAIの中でおすすめのものをAIモデル、AIコーディングツールの2つにわけてご紹介します。

AIモデル

AIモデルの能力はベンチマークで評価されるため、前の項目でご紹介したベンチマークで高い評価を得ているモデルを3つご紹介します。

Claude4

Claude4

画像出典:Anthropic「Claude 4のご紹介」

Claude4は2025年5月23日にAnthropic社が発表したAIモデルで、Opus 4とSonnet 4の2種類があります。

Opus 4は高性能で複雑なタスクをこなすことができ、公式サイトで「世界最高のコーディングモデル」と紹介されるほどコーディング能力の高いモデルで、SWE-benchで72.5%という数値を達成しました。

一方Sonnet 4はコスト効率・スピード重視で日常タスクに適したモデルでありながら、SWE-benchで72.7%を達成しています。

Claude4はClaudeを日常使いしているユーザーがコーディングもしたい場合におすすめです。

GPT-5

GPT-5

画像出典:OpneAI「開発者向け GPT-5 のご紹介」

GPT-5は2025年8月7日にOpenAIが発表したAIモデルで、開発者向けには高精度な推論とコーディングに強いGPT-5、精度と軽さのバランスが良いGPT-5mini、高速・低コストで使えるGPT-5nanoの3つのモデルがあります。

SWE-benchではそれぞれ74.9%、71.0%、54.7%を達成しており、特にGPT-5は公式ホームページでもOpenAIがこれまでにリリースした中で最も優れたコーディングモデルと紹介されているのです。

GPT-5はChatGPTを日常使いしているユーザーがコーディングもしたい場合におすすめです。

Gemini 2.5

Gemini 2.5

画像出典:Google The Keyword「Gemini 2.5: 最もインテリジェントなモデルはさらに向上しています」

Gemini2.5は2025年5月20日にGoogleが発表したAIモデルで、高性能で思考重視な2.5 Proと、速度がアップして効率重視な2.5 Flashの2種類があります。

2.5 Proは競技プログラミングのコード問題からなるLiveCodeBenchで80.4%、2.5 FlashはSWE-benchで60.4%を記録しました。

Gemini2.5はGeminiを日常使いしているユーザーがコーディングもしたい場合におすすめです。

AIコーディングツール

AIコーディングツールの選び方で解説した6つのチェック項目と比較しながら、おすすめのツールを3つご紹介します。

GitHub Copilot

GitHub CopilotはGitHubとOpenAIが共同開発した、AIによるペアプログラミング(2人のプログラマーが1台のPCを共有してコードを書く開発手法)支援ツールです。

開発環境にプラグインとして組み込んで使用するため、ユーザーの開発環境との相性が良ければ心強い相棒となるでしょう。

無料プランで基本機能を試すことができるため、使い方を理解してから有料プランにアップグレードするのがおすすめです。

GitHub Copilotは人手不足の現場や一人開発のエンジニアの方におすすめです。

参考:GitHubドキュメント「GitHub Copilotとは」

Cursor

CursorとはAnysphere Inc.が開発・運営するAIコーディングツールです。

複数のAIモデル(Claude、GPT、Deepseek、Gemini、Grok、独自モデル)を用いて、コード補完、コードに関する質問対応、エージェント機能などが利用できます。

Cursorは学びながらコードを書けるようになりたいプログラミング初心者、AIと分担してより効率よくコードを書きたいプログラマー両方におすすめです。

参考:Cursor「Cursorドキュメント」

Cline

ClineとはCline Bot Inc.が開発・運営するVisual Studio Code内で使えるAIコーディングツールです。

オープンソースでプログラムの中身がGitHubで公開されているため、誰でも内容を確認したり、カスタマイズしたりできます。

Clineは3つのステップで簡単に導入でき、アカウント作成は無料でできるためAIコーディングツールの使用はハードルが高いと感じている人にもおすすめです。

参考:Cline「Clineへようこそ」

Claude Code

Claude Codeとは、Anthropic社が開発したターミナル上で動くAIコーディングツールです。

プロジェクト全体のコンテキストを理解し、コード補完・バグ修正・リファクタリング提案・ドキュメント生成など幅広くサポートしてもらえるのが特徴的です。

Claude Codeは、個人の開発者から大規模開発チームまで幅広くおすすめです。

参考:Claude Code「Build with Claude」

Codex CLI

Codex CLIとは2025年4月にOpenAIが発表した、プロンプトで指示を与えるだけでコード生成から実行まで自律的に行う、オープンソースのAIコーディングツールです。

単にコードを生成するだけではなく、タスクに対して計画を立て、実行し、必要に応じて修正しながら自律的に処理を進めるのが特徴的だと言えるでしょう。

Codex CLIを導入するためには、次のシステム要件を満たす必要があるためあらかじめ確認が必要です。

項目 概要
OS macOS 12+、Ubuntu 20.04+/Debian 10+、Windows 11 via WSL2
Node.js 22 or newer (LTS版を推奨)
RAM 最低4GB (8GBを推奨)

Codex CLIはAIと会話をしながらコーディングを進めたいユーザーにおすすめです。

コーディングをAIで行う場合のプロンプトのコツ

コーディングをAIを用いて行う場合のプロンプトのコツを、AIモデルとAIコーディングツールの2つにわけてご紹介します。

AIモデル

AIモデルにコーディングについて指示する場合のプロンプトのコツは以下の通りです。

コツ 詳細
具体的に指示する プログラミング言語の種類や数値を具体的に指定する
前後の文脈を活用する 会話の流れを利用し「前のコードに〇〇を付け足して」といった形で指示をするとスムーズ
出力形式を指定する 「関数だけを返して」「コメント付きで返して」「テストコードも書いて」といった形でアウトプットの形式を指示する
スモールステップで指示する 複雑な指示は小分けにして段階を踏んで指示する

一度に完成形を求めず、少しずつ指示を重ねて完成に近づけるイメージで使うのがおすすめです。

AIコーディングツール

AIコーディングツールにコーディングについて指示する場合のプロンプトでは、AIモデルにおける指示のコツに加えて以下のことを意識するのがよいでしょう。

コツ 詳細
開発環境の情報を提供する 「VS Codeで使っている」「GitHub Copilotで提案されたコード」など、開発環境の情報を含めると適応性が向上

AIコーディングツールにおいても一度に完成形を求めず、少しずつ指示を重ねてAIと一緒に完成形に近づけるのがおすすめです。

コーディングをAIに任せる場合の問題点

コーディングをAIに任せる場合の問題点とその対策は以下の通りです。

問題点 内容 対策
正確性・バグのリスク
  • 必ずしも実務ベースで望ましいコードが生成・提案されるとは限らない
  • レビューやテストを欠かさない
セキュリティのリスク
  • 外部サービスにコードや機密情報を送信する場合、情報漏えいの可能性がある
  • APIキーや顧客情報などを含むコードは要注意
  • オンプレ/ローカルモードを活用する
依存リスク
  • AIに頼りすぎると、ユーザーのコーディングスキル低下のリスクがある
AIはサポートとして使い、自分でコードを書く経験も積むように心がける

コーディングをAIに任せるのは業務効率化につながるという大きなメリットがありますが、問題点も理解し対策を行った上で活用しましょう。

まとめ

コーディングが得意なAIには理系のAIモデルとAIコーディングツールがありますが、それぞれの特徴やコーディングに使うメリット・デメリットを理解した上で活用しましょう。

この記事を参考に、自分に合ったAIをコーディングに取り入れてみてください。

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