生成AI

最終更新日:2025/11/25
AI・人工知能の導入によって生まれるメリット・デメリット
AI・人工知能技術の進歩に伴い、幅広い業界・分野でAIの活用が進んでいます。
そこで本記事では、AI・人工知能を導入するメリットと、業界別の活用事例を紹介します。また、AI導入のデメリットとその解決法についても分かりやすく解説します。AI導入を検討している方はぜひ参考にしてください。
AIについて詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
AI・人工知能とは?定義・歴史・種類・仕組みから事例まで徹底解説

まず「AI(人工知能)とは何か?」ということについて簡単におさらいしましょう。AIとは、Artificial Intelligence(アーティフィシャル インテリジェンス)の略称で、人間が行う「知的活動」をコンピュータが実現することを指します。
知的活動というのは、例えば「車を運転する」「ゲームをする」など、人間の脳で思考、実行するような活動を総称したものです。
また、AIは与えられた指示を実行するだけでなく、自ら学習することも可能です。

それでは、AI(人工知能)を導入することによって得られるメリットを詳しく解説します。
ビジネスの現場にAIを導入すれば、これまで人間が行っていた業務をAIに任せることができるようになります。もちろん、すべての業務をAIに任せることはできませんが、AIが対応できる業務の数は年々多くなっているため、働き手不足という問題を抱えている企業にとっては大きなメリットです。
また、過酷な労働環境である「きつい」「汚い」「危険」を指す「3K」の仕事においても、AIに任せることで、人間へのリスクを軽減させられるというメリットもあります。
人間の場合、業務の質を一定に保つことは決して簡単ではありません。一人ひとりの経験やスキルによって業務の質に差が生まれることや、日々の体調やモチベーションが影響を与える場合もあります。
その点、AIであれば体調やモチベーションなどに左右されません。ほぼ100%の正確性で業務を遂行できるため、ミスを大幅に減らせます。
AIの活用によって生産性が向上すれば、人間の負担を大幅に軽減し、新たな事業に着手する余裕も生まれるでしょう。
危険を伴う業務や、人間が立ち入れない場所での作業をAIに任せることで、より安全な作業が可能になります。またAIは機械の異常を自動的に検知できるため、故障による事故を未然に防げます。
現在、AIによる自動運転の実用化が進んでいます。自動運転技術がさらに進歩し、一般的に普及すれば、アクセルとブレーキの踏み間違いなどの人為的ミスによる自動車事故を大幅に減少させられるでしょう。
AIやRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を導入し、これまで人間が行っていた作業を自動化して代行させることで、人件費を削減できます。例えばAIチャットボットでは、ユーザーや社内からの質問に自動で対応できます。このような技術を導入して業務を効率化することで、労働時間を短縮でき、残業代や休日手当などの人件費を抑えられます。
AIが最も得意としているのは、大量のデータを分析し、予測する業務です。そのため、市場や顧客のニーズを的確に把握したい場合に有効活用できます。市場のニーズを正確に把握した上で事業を展開できれば、顧客満足度を高め、企業のブランド力向上にもつなげられるでしょう。
先にもご紹介したように、AIは大量のデータを分析し、予測する業務を得意とするため、人間がデータの分析・予測を行う以上に効率良く分析業務を進められるようになります。
分析したデータを自社の経営戦略やマーケティングに反映させていけば、さらなる業績アップも期待できます。実際、日本コカコーラや、三重県でお土産の製造・販売を行っている「株式会社ゑびや」などでは、AIのデータ分析によって売上を伸ばすことに成功しています。
AIを含むIoT技術が発達した現在では、お客様と店員の距離や社員同士の距離は大きく変わりました。AIを活用したリモート接客やリモート会議はコミュニケーションにおける物理的な距離をなくしました。
コロナ禍で需要が高まったビジネスチャット「Microsoft Teams」は、オンライン通話を搭載し、AIによる画像処理で背景にぼかしを入れることが可能であるため、自宅やカフェなど背景を気にせずどこからでもオンラインでのコミュニケーションが可能です。東急ハンズでは産休中やリモート勤務の社員のアバターが店舗のお客様を接客する実証実験が行われました。アバターとの会話の方が気軽で良いと思う人もいるのではないでしょうか。

人工知能を導入することで数多くのメリットが得られる一方、デメリットも存在します。以下に挙げるデメリットを導入前に必ず把握しておきましょう。
「労働力不足を解消できる」という点をメリットとして紹介しましたが、これは捉え方によっては「人間の仕事がなくなる」ということも意味します。現段階では人間が行っている業務も、将来的にはAIが担う可能性があるわけです。特に、ドライバー業や工事関連業などの技術職に関しては、AIがメインになっていく可能性が高いと考えられています。
ただ、すべての業務をAIが担うようになるわけではありません。なぜなら、創造力が求められるクリエイティブな業務に関しては、AIより人間の方が得意だからです。そのため、クリエイティブな仕事に関しては雇用ニーズが高まっていくことが予想されています。
AIを活用する場合、ネットワークを利用して顧客情報などの機密情報を取り扱うことになります。それは非常に便利ですが、外部からハッキングされたり、情報漏洩したりするリスクがあるため注意が必要です。
AIの学習機能を悪用し、圧倒的なスピードでシステムへ侵入するサイバー攻撃の事例も多く発生しています。そのようなAI技術を使った攻撃に対抗できるのはAIだけである可能性が高いでしょう。AIを搭載したセキュリティシステムの活用や、多層防御によるセキュリティ対策が必要です。
場合によっては、内部の人間によって情報漏洩が起こる可能性もあります。そのため、AIを活用する際は、社内でセキュリティ関連のルールを確立するほか、社員へのセキュリティ教育も必要です。自社のセキュリティを強化する取り組みとして、AIやセキュリティに関する専門知識を持った担当者を常駐させることも有効です。
AIを活用する企業が増加するに従って、リスク管理の必要性も高まっています。導入しているAIシステムに問題が生じた場合、関連業務がすべて停止してしまう恐れがあり、企業は大きな損害を被る危険性があります。
そのためAIを導入する前に、想定されるリスクや問題が起こる原因、トラブルの影響範囲、対処法を把握しておくことが大切です。AIに関する専門知識を持った人材が社内にいない場合、トラブルへの対応は困難です。
まずは部分的にAIを導入することが望ましいでしょう。AIのリスク管理を行うサービスを利用する方法もあります。
万が一AIを搭載した機器類が事故を起こした場合に、責任の所在が曖昧になってしまう場合があります。
AIを搭載した自動車やロボット、ドローンなどが事故を起こすなどして他者に損害を与えてしまった場合、所有者か製造者のどちらが責任を負うか、不明確になってしまいます。
AIの所有者は「不法行為責任」を負う可能性がありますが、「侵害行為に故意または過失があること」「損害が発生していること」「侵害行為と損害との間に因果関係があること」の3点をすべて満たしていることが条件です。
一方、AIの製造会社は「製造物責任」を負う可能性がありますが、「製造物に欠陥があること」「他人に損害が発生したこと」「製造物の欠陥と損害の間に因果関係があること」の3点がすべて認められる場合に適用されます。
AIによる万一の事故に備えて、どのような責任が生じうるのかを十分に把握し、リスクヘッジしておくことが大切です。
人間の手でさまざまな業務を進めたり、アイディアを出したりする場合には、思考のプロセスまでしっかりと確認できます。しかしAIの場合は、膨大な情報を高速で処理しているため、どのような思考プロセスでその結果に至ったかを人間が把握することはできません。
例えば、2016年にAIがプロの囲碁棋士に勝利しましたが、この試合における「AIの思考プロセス」は明らかになっていないため、AIがプロに勝利できた理由も分からないままです。
これは「AIのブラックボックス問題」と呼ばれています。AIの思考プロセスが不明確であるため、AIが導き出した結論が本当に最適なものなのかが分からず、最終的な意思決定の材料にしにくいことがあります。また、AIにトラブルが発生した際に原因を究明することが難しくなります。
こういった問題に対応するため、AIの思考プロセスを可視化するソリューションを開発している企業もあります。
AIの導入によって人件費などのさまざまなコスト削減ができる半面、AIの導入と維持には別のコストがかかるのも事実です。AIの運用を開始するにあたっては、システムの開発や入れ替えのほか、AIを管理・運用するための人材を採用することが必要な場合もあるため、一時的にコストが増大してしまいます。
また、精度の高いAIを開発するためにはビッグデータを収集する必要もあります。しかし、ただデータを大量に収集すれば良いというわけではありません。AIの精度は、ビッグデータの「質」によって大きく左右するからです。
いくら大量のデータを集められても、そのデータの質が低ければAIの予測・分析精度は高まりません。つまり、量と質の両方を追求していく必要があるということです。
そのため、高精度なAIを導入するためには、質の良いビッグデータ収集のための時間とコストを費やさなければばなりません。導入にかかる費用やランニングコストを見積もり、AI導入によって得られる効果に見合うかを考慮しましょう。

ここまでAIのメリットやデメリットを紹介しました。デメリットを理解した上でAI導入を進めることでAIのメリットを最大限に活かせるのではないでしょうか。ここでは、AIの導入事例をもとに一歩踏み込んでAIのメリットを紹介します。

順天堂大学とシスメックス株式会社の共同研究グループは、血液疾患鑑別が可能な「統合型AI分析システム」を構築しました。血液疾患の診断においては、血球数算定検査や顕微鏡による血液細胞形態検査、細胞表面抗原検査、さらに遺伝子検査など、複数の検査情報に基づいた総合的な判断が必要です。しかし、これらの検査に携わる熟練した検査技師や医師が不足していることから、AI深層学習技術を用いた血液疾患の診断支援のニーズが高まっていました。
今後、骨髄増殖性腫瘍の鑑別にあたってAI自動分析技術による末梢血を用いた迅速で簡便なスクリーニング検査・診断支援への応用につながると期待されます。

旅行大手のエイチ・アイ・エス(H.I.S.)が運営する「変なホテル」では、深刻な人手不足に対応するためにロボットとAIを積極的に導入し、効率を高めています。
チェックイン業務は恐竜型ロボットやヒューマノイド型ロボットが担い、フロントでの接客を自動化しています。少ない人員でも24時間対応が可能になり、人件費を削減しつつ安定運営を実現しました。
また、一部の客室にはコンパクトなロボット「RoBoHoN」も配置され、照明やエアコン操作、よくある質問への応答などをこなします。
ロボットだけでなく映像で描かれたキャラクターがチェックインを担当する店舗もあり、従業員数を抑えて非対面接客を実現しています。こうした技術はロボットが「24時間稼働する仮想従業員」となって宿泊体験を支え、人手不足を補っています。

株式会社グリッドが提供するReNomは、「現場課題を現場主導で解決すること」をコンセプトに開発されたAIモデル作成プラットフォームです。取締役を務める渡辺氏に製造業への導入事例を教えていただきました。
水処理プラントの製造・販売を手掛けておられる水処理施設では、上下水道を流れる水をきれいにする工程の中で、気泡の形や微生物の有無を目視で判別し、水質を調査するという人の作業をAIが代替しました。また自動車メーカーでは、従来車種ごとに1分で約20種類の確認事項を目視検査で行うという、検品員の方の負担が大きかった作業をAI導入で効率化しました。
このように、製造業における検査工程にAI検査装置を導入することで、熟練スタッフへの依存を解消し、作業負担の軽減や作業効率の向上につながります。
工場・プラントの現場の方必見!次世代のAI導入のスタンダード

農業は、自然という不確実な条件の下で行うため、長年の経験や技術が重視されてきた分野です。近年、そんな農業にもAIを活用する動きが活発化しています。
AI、IoT(Internet of Things)、センサー、位置情報システム、ロボット、ビッグデータなどの技術を活用した農業を「スマート農業」と呼びます。スマート農業の導入により、農作業の省力化と作業者の負担軽減が実現でき、農場の拡大や収量アップにつながります。また農業の技術やノウハウをデータ化できるため、新規就農者への技術継承が容易になり、人手不足を解消できます。

東京電力ホールディングス(HD)株式会社、ブルーイノベーション株式会社、株式会社テプコシステムズの3社は「送電線点検用ドローン自動飛行システム」を開発し、東京電力パワーグリッド(PG)株式会社は、同社が保有する送電線の点検業務に、2021年6月から導入しました。
ブルーイノベーションが独自に開発しているプラットフォーム「Blue Earth Platform (BEP)」は、複数のドローンやロボットと、それらに搭載したセンサーやカメラを同時に制御・管理することで、複数のドローンやロボットに任意の業務を自動遂行できます。
「送電線点検用ドローン自動飛行システム」は、BEPをベースに共同開発したものです。一般的なドローンにも搭載可能な対象物検知センサーで送電線を検知し、カメラを搭載したドローンが自動飛行しながら、最適な画角で送電線の異常(例:腐食、劣化など)を撮影することで、点検作業の大幅な効率化とコスト低減が可能になります。
東京電力、目視で行っていた送電線点検をAIとドローンで効率化

三井情報は創薬において「薬物が作用する対象となるタンパク質」が結合する位置を予測するソフトウェア「DeepSeeker」と、新薬候補化合物と標的タンパク質との結合親和性を予測するソフトウェア「KASSAY」を開発しました。
両ソフトウェアはタンパク質の構造データや過去の実験データを深層学習させたAIを活用し、有望な新薬候補化合物の絞り込み精度と速度を高度化して創薬プロセスの迅速化を支援するものです。
三井情報はかねてより「創薬AI」の開発を進めている産学連携プロジェクトに参画し、創薬におけるタンパク質の原子座標の深層学習に対するニーズから「DeepSeeker」と「KASSAY」を開発しました。
低分子化合物をモダリティとする創薬プロセスでは、数千万種類以上ある候補化合物から絞り込む作業があります。
そこでリード化合物と標的タンパク質の結合親和性と活性化能力を評価するため、データベース「Protein Data Bank」に蓄積されたタンパク質の構造データや過去の実験データを学習させ、画像認識技術を利用したAIを活用することにより、絞り込みの精度と速度を向上させ、創薬プロセスの迅速化が期待できます。
三井情報、AIを用いた創薬プロセスの迅速化に繋がるソフトウェアを開発

警察庁では、2019年度よりAIの導入を開始し、街頭犯罪の予測にもとづいたパトロールの巡回場所の変更や、人混みでのテロの防止といった使われ方が進められています。先立って行われた実証実験では、「車両の判別」「マネーロンダリング」「大規模なイベント時の不審点発見」の3つのテーマが設けられました。
「車両の判別」では、防犯カメラからナンバーや車種、年式といった情報を洗い出し、防犯につなげる目的があります。「マネーロンダリング」では、過去の事例を学習させ、金融機関からの届け出の中に「犯罪の疑いがあるもの」が含まれていないかどうかを振り分けます。「大規模なイベント時の不審点発見」では、犯罪者らが起こすであろう行動データをもとに、スポーツ大会やコンサートなどの会場で監視カメラが不審点を自動的に抽出します。
犯罪発生の時間を予測?警察はAI・人工知能をどう活用しているのか?

教育分野でもAIの活用が加速しています。子どもの成績データをAIが分析することで、一人ひとりの課題を正確に把握でき、学習レベルに応じた適切なアドバイスを行えます。
リアルタイムで子どもの学習をサポートできることもAIの大きなメリットであり、AIは子どもが回答したテストに対して、即座に採点やフィードバックを行えます。分からないところをすぐに解決できるため、子どものやる気を継続させられる点がメリットです。
その他、採点業務や試験監督業務もAIに任せることで教師の負担軽減にもつながり、授業の理解度や教材への評価をデータ化しての分析も迅速に行えます。
AIを教育現場に活用するメリット・デメリットとは?導入事例を紹介

スポーツのデータ分析は年々重要性を増しており、AIはその中心的な役割を担っています。たとえばサッカーでは勝敗を予想するAIが使われる一方、NFL(アメリカンフットボール)では Amazon と AWS(Amazon Web Services)が開発した「デジタルアスリート(Digital Athlete)」 が選手の健康管理とケガ防止に活用されています。
デジタルアスリートは「Amazon SageMaker」や画像認識AIサービスの「Amazon Rekognition」といったAI 技術を使って、選手の位置、姿勢、速度、接触状態などを分析。練習や試合の映像やトラッキングデータから、選手が怪我をしやすい場面やリスクの高いタックル動作を検出します。さらに、数百万回のシミュレーションを通じて「どのタイミングで負荷を軽減すべきか」「どんな動きを避けたほうがいいか」といったインサイトを可視化します。その分析されたデータを用いて、コーチやトレーナーは選手ごとにケガを避けるための動作改善やリカバリープランを立てられ、脳震とうやその他の重大な怪我のリスクを低減しながら、選手のパフォーマンスと安全性を両立させることが可能になり大きな注目を集めています。

近年は、コールセンターの人手不足解決やオペレーターの業務支援、お客様の声分析などでAIを活用したソリューションが数多く導入されています。AIチャットボットによる自動応答をはじめ、音声認識を活用した文字起こしをしてオペレーターとお客様との会話を可視化するなど、さまざまな活用方法があります。
可視化された会話の文章を要約したり、オペレーターのナレッジを共有したりでき、最近では電話応答を完全自動化するボイスボットがトレンドです。
従来のコールセンター業務でAIソリューションによる課題解決が期待されています。
コールセンター業界は、正規社員が少なくスタッフの流動性が高いため、新人研修に時間と予算がかかってしまう雇用の性質によって、深刻な人手不足に直面しています。
そこでコールセンター業界では、少ない人員でも「効率良く」運営したいという考えのもと、AIソリューションの導入を進めている企業が増えています。

AIマーケティングの先駆的企業のひとつ株式会社アクティブコア代表取締役社長の山田氏にお話を伺いました。従来の分析・予測に関しては、作業自体が属人化してしまっていたり、部署ごとでそれぞれのシステムを持っていたりという状況が多くあるかと思います。
アクティブコアマーケティングクラウドは、AIエンジン(ピタゴラス)搭載のオールインワンなマーケティングプラットフォームです。WEBの行動履歴だけではなく、WEB以外のデータ(顧客データや店舗データ、販売データ、営業データなど) をプライベートDMPに顧客軸で統合し、分析・マーケティングオートメーション・レコメンドをオールインワンで実現します。
AIエンジン「ピタゴラス」はセグメントから、パーソナライズされたより精緻なレコメンド、配信時間の最適化までをカバーし、結果を学習してより高い精度で対応してくれます。
生産管理などのこれまでマーケティングに含まれてこなかった領域にも対応でき、それらを一つの画面で統合管理できる点で評価をされています。

OCR<とは、手書きの文書や非定型の帳票を読み取り、データとして自動的に電子化する技術です。紙ベースで作成された手書きの申請書や申込書、取引先から送られてくる形式がばらばらの請求書などの帳票を電子化するのに役立ちます。最近では、AIによって文字認識の精度が大幅に向上した「AI-OCR」が登場し、従来のOCRでは読み取りが難しかった帳票にも対応できるようになりました。
RPAは「デジタルレイバー」とも呼ばれるように、人間が行ってきた定型的な作業をコンピューターが自動処理する技術です。人手作業で起こりがちな、長時間労働によるミスや作業効率の低下を防ぎ、24時間365日、一定品質でタスクを処理できます。
日本のオフィスでは紙書類が依然として多く、RPA単体では自動化が完結しないケースも少なくありません。しかし、AI-OCRで紙や非定型帳票をデータ化し、その情報をRPAで処理すると、入力から転記、チェックまでを一気通貫で自動化可能になります。その結果、担当者は単純作業から解放され、より価値の高い業務に集中できるようになります。

ヤフー株式会社が提供するYahoo!知恵袋は、2005年に開始したQ&Aサービスです。知恵袋レコメンドAIの導入により、質問者と回答者が使いやすい環境を目指しています。質問から7日間経っても回答が0件の場合、自動的に削除されるシステムがありますが、多くの質問が投稿されるため、埋もれてしまうことがあります。
そこで、Yahoo! JAPAN IDごとに知恵袋の閲覧履歴から、ディープニューラルネットワーク(DNN)を使用して、次に閲覧するアイテムを予測してレコメンドする仕組みを導入しました。候補の質問を直近の閲覧数などで絞り込み、多クラス分類でスコアリングしてレコメンドします。絞りすぎないことで、多様な回答の可能性を残しつつ、多くの閲覧履歴を精度よく学習できます。
Yahoo!知恵袋の担当者が語る、ヤフーが独自開発したレコメンドAIを導入した理由
AIを導入してもメリットばかり得られるとは限りません。以下にAIを導入したことでデメリットとなってしまった事例を紹介します。
ある小売業の企業は需要予測AIを導入しました。しかし、過去データの傾向に強く依存するため、流行や天候など突発的な変化に対応できない場合があります。
この企業で導入した需要予測AIでも急激な需要変動を察知できず、AIの予測値に基づいて大量発注した結果、在庫が過剰になり、保管コスト・廃棄ロスが大幅に発生しました。
また、在庫調整のために他店舗間の移動作業が発生するなど、店舗スタッフの負担も増大したということです。
AIが正確に機能すれば大きな効果が期待できる一方、データの前提が崩れると大幅な損失につながるというリスクを示す事例です。
業務自動化を目的にRPAを導入した企業の中には、想定外のコスト増加や業務停滞に直面するケースがあります。特に手順や入力ルールが頻繁に変わる部署では、RPAが対応できずエラーが多発してしまいます。修正作業がIT部門に集中し、本来削減されるはずの工数が逆に増えかねません。
既存業務が標準化されていない環境では、自動化ロボットの動作が安定せず、業務停止につながることもあります。その結果、現場では「人がやったほうが早い」という不満が噴出し、せっかく導入したシステムが使われなくなる事態もあります。投資回収できず、ROIが悪化するおそれもあります。
広報担当が生成AIで文章を作成し、そのまま公開した結果、事実誤認や誤情報が含まれ、SNSで批判を受ける事例があります。
生成AIは「もっともらしいが間違った内容」を生成することがあり、専門性が求められる分野では誤りの混入率が高まります。企業公式発表として誤情報が発信されると、ブランド価値が低下し、訂正・再発信・顧客対応に多くの時間とコストが必要になります。
AI活用の効率性を狙ったはずが、確認不足によって逆に損失が発生する問題が起こり得ます。
AI(人工知能)は、人間の脳のように考えて実行、判断できるシステムです。また、膨大なデータを自ら学習し、精度の向上も可能です。本記事では、AIの導入で業務効率化や生産性の向上などさまざまなメリットが得られる一方で、雇用の減少や情報漏洩のリスクなどデメリットも存在することを解説しました。また、医療・製造・小売・金融・農水産・サービス・教育などさまざまな業界でのAI活用事例を紹介しました。
AIをうまく活用するには、メリットとデメリット両方の理解が不可欠です。AI導入のヒントとして本記事をお役立てください。
AIとは、Artificial Intelligence(アーティフィシャル インテリジェンス)の略称で、人間が行う学習・推論・判断といった「知的活動」をコンピュータが実現することを指します。
AI(人工知能)のメリットとして以下が挙げられます。
AI(人工知能)のデメリットとして以下が挙げられます。
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