生成AI
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最終更新日:2024/01/24
早稲田大学とZOZO研究所のメンバーなどで構成される研究グループは、Tシャツやスカートなどの個別アイテムに注目して、曖昧なファッションの表現をAIで自動に解釈し、それらに関する質問に回答可能な機械学習モデル「Partial Visual-Semantic Embedding」を開発しました。
このAIニュースのポイント
早稲田大学大学院創造理工学研究科、および株式会社ZOZO NEXTの研究開発組織、ZOZO研究所メンバーなどで構成される研究グループは、曖昧なファッションへのイメージを自動的に学習・解釈し、服装の個別アイテムに関する質問に回答可能な機械学習モデル「Partial Visual-Semantic Embedding」を開発しました。
ファッションの説明には「カジュアル」「フォーマル」「かわいい」といった曖昧な表現が用いられるため、一般のユーザーがファッションを理解・解釈することは容易ではありません。同研究グループにより2022年に開発されたFashion Intelligence Systemでは、全身の服装の画像を一括で学習していたため、その中に含まれる個別のアイテム(Tシャツ、パンツ、スカートなど)に関する詳細な質問への回答機能を有していませんでした。
今回開発した機械学習モデル「Partial Visual-Semantic Embedding」は、全身で写った1枚の服装画像から、各アイテムに対応する特徴量を個別に抽出した上で、指定したアイテムに対応する特徴量同士の演算ができます。それにより、コーディネート全体に関する問いにより正確に回答できるだけでなく、個別アイテムに関する曖昧な問いにも回答可能です。
これにより「このジャケットはどのくらいカジュアルか」「この服装の上半身をもう少しビジネスカジュアルにするとどのような服装になるか」などの、ファッションに関するより詳細な質問に回答できます。ファッション特有の曖昧性を軽減し、ファッションに関するユーザーのあらゆる選択・行動を支援することが期待されます。
現在のFashion Intelligence Systemから得られる回答は、あらかじめ学習されたデータセットに含まれる服装画像のみですが、今後は実際のサービスと連携を図りデータを増やすなどの方法で、より正確な服装を提案するようなシステムに拡張予定です。
研究グループは「ファッションに苦手意識を持たれている方々が、少しでも快適に過ごせるような世の中を実現できるよう、今後も研究を続けていきます」とコメントしています。
出典:早稲田大学
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