生成AI
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最終更新日:2024/04/11
近年、AIやIoTの技術の発展により、さまざまな業界でAIやIoTを活用する動きが見られています。実際にAIを導入することで、業務効率化や生産性向上といった一定の成果につなげている企業も多いため、ますます注目度が高まっている状態なのです。
AIやIoTという言葉の認知度も高まっているため、多くの人にとって身近な存在になりつつあることは予想できるかもしれませんが、「AI市場」の規模はどのような変化を見せているのでしょうか。
今回は、AI業界の市場規模について詳しく解説していくとともに、高いシェアを誇る注目すべき企業についてもご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
AIについて詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
AI・人工知能とは?定義・歴史・種類・仕組みから事例まで徹底解説
世界的にAIへの注目度が高まっている状況ですが、当然日本においてもAIへの注目度は高く、市場規模も拡大傾向にあります。
アイ・ティ・アール(ITR)が2019年12月19日に発表した調査レポート「ITR Market View:AI市場2019」によれば、2018年度時点の国内におけるAI市場規模は、前年度比53.8%増となる199億5,000万円だったといいます。そして2023年度には、その約3.2倍となる640億円にまで達することが予測されているのです。また、2018年度〜2023年度の平均成長率も26.5%で推移するとされており、今後もさらなる成長が見込まれることがお分かりいただけるのではないでしょうか。
なお、AI市場にもさまざまな分野が存在しますが、その中で特に大きな成長が見込まれる分野として「画像認識」と「言語解析」が挙げられています。画像認識分野に関しては、これまで目視で行ってきたインフラや設備の点検作業への活用が進むと見込まれます。
また、言語解析分野では、「コンタクトセンターにおける顧客の声の分析」「文書管理などの実務への適用」といった導入事例が市場の拡大を支えているとされており、今後さらに幅広い分野への拡大も期待されています。
国内のAI市場規模が拡大傾向にあることはお分かりいただけかと思いますが、市場規模の拡大に伴ってAIの導入率が高まっているかというと、そういったわけではありません。キーマンズネットが2019年に行った読者調査によれば、AIを「必要」と考えている人の割合は86%に上ったものの、「実際に活用している」と回答したのはわずか18%だったといいます。
また、矢野経済研究所が2018年に国内民間企業515社に対して行ったアンケートにおいても、AI導入率は2.9%となっており、多くの企業がAI導入に踏み出せていないことがお分かりいただけるでしょう。
さらにMM総研が2018年3月に行った調査においても、AI導入率は4.4%という結果になっていますので、今後の大きな課題といえるかもしれません。
もちろん、上記で挙げた調査結果は、2018年や2019年時点のものなので、現段階では導入率が向上している可能性もあります。しかし、アメリカは2017年の時点でAI導入率13.3%に達していたというデータも存在するため、他国と比べると出遅れていると言わざるを得ないかもしれません。
AI業界の市場規模が拡大している中で、特に大きなシェアを誇り注目を集める企業が多く存在しています。そのひとつが、AI画像認識を活用した物流システムの国内市場でシェア2位を獲得しているAutomagi株式会社です。
AI画像認識を活用した物流システムの国内市場は、近年の通販販売市場拡大や配送件数増加などに伴い、よりニーズが高まっている状況にあります。2020年以降はさらなる急成長も予測されており、2020年の市場規模は2018年の約3.7倍の60億円、2025年には約43.7倍の700億円にまで成長することが予想されているのです。
そういった急成長が予想される市場において、Automagi株式会社は国内2位の22.2%を達成しています。Automagi株式会社が提供しているのは、企業が抱えるさまざまな課題を解決する「AMY INSIGHT(エイミーインサイト)」というAIソリューションです。
人間に代わって画像や映像から特定の物や行動を検知・分析することができるため、「人の目で確認していた作業の自動化」「手書きでの書面文字入力の効率化」「行動分析によるパフォーマンスの向上」「異常検知をリアルタイムで行うことによる安全性向上」「作業の自動化・省人化によるコスト削減」といった効果が期待できるのです。
また、東京大学と共同で開発されていることも大きな特徴のひとつであり、積極的に海外論文からAIの知識を蓄積することで、より高いレベルの画像・映像分析技術を提供することが可能になっています。
ちなみに、このAIソリューション「AMY INSIGHT(エイミー インサイト)」は、千葉県君津市で行われた橋梁点検の実証実験に参画したことでも知られています。この実証実験は、君津市とDアカデミー株式会社、株式会社アイネットの合同で行われたもので、ドローンを活用した橋梁点検によって「人的コストの削減」「人手不足の解消」「社会インフラの維持」といった問題を解消できるかどうかを確かめるために行われました。この実証実験の中で、Automagi株式会社は、AIを活用した画像検知技術を提供しています。
2020年3月末までに君津市の橋梁を撮影し、「ドローンによる撮影の有効性」「ドローンで撮影した映像の解析」「今回の方法で調査を行える橋梁の条件調査」「データ保管」など、一連の実用性が有効なものかどうかの検証が行われるそうです。なお、実証実験が終了した後は2020年度中の本格運用を目指すといいます。
今回は、AIの市場規模について解説するとともに、国内で高いシェアを誇るAI企業の事例についてもご紹介しました。AIという言葉が私たちにとって身近になりつつあると同時に、市場規模も大幅に拡大していることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
AIがより多くの企業で導入されることになれば、私たちの生活の質もさらに向上されていきます。また、多くの企業が問題として抱えている「人手不足」などの問題も解決につながる可能性が高まるのです。そのため、企業にも消費者にも多くのメリットがあるAIには、今後も大きな期待が集まることでしょう。どのような形でAIの技術が進歩していくのか、ますます目が離せません。
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