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最終更新日:2024/09/04
OpenAIは8月20日、「GPT-4o」がファインチューニングに対応したと発表しました。カスタマイズ可能な独自のLLMとして、アプリケーションのパフォーマンスや精度向上が実現します。
このニュースのポイント
米OpenAI社は、マルチモーダルAIモデル「GPT-4o」のファインチューニングを可能にする機能を、8月20日に提供開始しました。すべての有料ユーザーが独自データを使ってモデルをカスタマイズできるようになり、アプリケーションのパフォーマンスと精度向上が期待されます。
ファインチューニングは、ChatGPTのダッシュボードから開始でき、コストは100万トークン当り25ドルで、推論のコストは100万入力トークン当り3.75ドル、100万出力トークン当り15ドルです。
「GPT-4o」のファインチューニングに関する最新の成果として、Cosine社のAIソフトウェアエンジニアリングアシスタント「Genie」を紹介。「Genie」は、ユーザーとの協力によってバグを特定・修正し、機能を構築・コードをリファクタリングすることが可能で、特に複雑な技術的問題をより効率的に解決できます。
ファインチューニングされた「GPT-4o」モデルを使用することで、「Genie」はSWE-benchベンチマークで43.8%の最先端スコアを達成し、SWE-bench Fullでも30.08%のSOTAスコアを獲得しました。これは、以前の19.27%からの大幅な改善を示しています。
また「Distyl」は、BIRD-SQLベンチマークで1位を獲得しました。このベンチマークはテキストからSQLへの変換を評価するもので、「Distyl」のファインチューニングされた「GPT-4o」は71.83%の実行精度を達成しました。特にSQL生成において優れたパフォーマンスを示し、クエリの再定式化や意図の分類、思考の連鎖、自己修正などのタスクでも高い成果を上げました。
OpenAIは、ファインチューニング済みモデルの入出力データの所有権がユーザーにあり、ユーザーが使用したデータが他のユーザーやモデルのトレーニングに利用されることはないとしています。また、モデルの悪用を防ぐために、階層化された安全性緩和策を実装しています。
出典:OpenAI
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