生成AI

最終更新日:2026/06/25
カゴメなど5者 AI選果機共同開発
カゴメなどの5者は、生鮮トマトの品質不良による廃棄ロス削減を目指し、AI選果機の共同開発と、そのデータを活用した最適な栽培・流通モデルの構築の実証成果を発表しました。
このニュースのポイント
カゴメ株式会社、シブヤ精機株式会社、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)、株式会社 AGRI SMILE、いわき小名浜菜園株式会社の5者は、生鮮トマトの品質不良による廃棄ロス低減を目指してコンソーシアムを形成し、AIでトマトの品質を判定する選果機の共同開発と、栽培・流通データを統合した最適モデルの実証結果を発表しました。
本研究は「令和5年度 戦略的スマート農業技術の開発・改良事業」に採択され、2023年から2026年3月末までの3年間にわたり実施されました。

近年、農産物において、収穫時には正常品として出荷されたにもかかわらず、流通過程で品質が劣化し、消費者に届く前に廃棄せざるを得ないケースが発生しています。こうした「潜在的な品質不良」は、収穫時に人の目で判別することが難しい課題でした。
この課題を解決するため、5者は人工知能の深層学習を活用したAI選果機を開発し、2024年4月にカゴメブランドの生鮮トマトを栽培する「いわき小名浜菜園」の選果場に実装しました。

本選果機は、トマト果実一つひとつの外部・内部の品質について、20項目以上の情報を高速かつ破壊せずに収集可能です。現在までに蓄積したデータは、1,000万点を超えています。

実証試験では、本選果機から得られた品質データと栽培環境データを時系列で総合解析し、色ムラや微細傷などの不良が生じる条件を特定しました。
その要因に基づいた栽培条件で実証試験を行った結果、不良果が減少し、販売可能な収穫量が増加しました。これにより、本選果機および選果データが生鮮トマトの栽培管理ツールとして広く活用できることが示されています。
さらに流通過程においては、品質データと流通データの解析により、保管中の品質劣化の予測が可能になりました。この予測に基づき、微細傷などのリスクを持つ果実を前倒しで出荷する実証実験を行ったところ、流通段階での廃棄量を約30%低減できるとの試算結果が得られました。
今回の実証により、AIを活用したデータ分析が、収穫物の歩留まり向上と廃棄ロス低減に直結することが明らかになりました。
この成果を受け、カゴメとシブヤ精機は、今後も本選果機の活用方法を検討し、カゴメブランドの生鮮トマトを栽培する菜園への導入を進めるとしています。今後は、データ収集・解析から仮説立案・実証に至るサイクルを継続的に回し、農業の持続的成長を支える仕組みの構築を目指す考えです。
コンソーシアム加盟各社は、農業における生産性向上と食品ロスの極小化を図るとともに、消費者に安心・安全で高品質な生鮮トマトをお届けできるよう、引き続き取り組みを進める方針です。
出典:カゴメ株式会社
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