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最終更新日:2024/04/11
株式会社グリッドが提供するReNomは、「現場課題を現場主導で解決すること」をコンセプトに開発されたAIモデル作成プラットフォームです。その簡易的な操作性や高精度のモデル作成を実現したReNomは、今や国内外の100件を超えるプロジェクトで導入が進んでいます。
今回は、取締役を務める渡辺氏にお話を伺いました。

株式会社グリッド 取締役
アメリカの大学を卒業後、外資系人材コンサル会社に勤務。
2006年グループの代表である曽我部氏とともに会社立ち上げに参画。
2009年より現職。近年は、AIプラットフォーム事業において指揮を執る。

――まず、グリッドがどのようにしてAI事業参画に至ったのか、経緯を教えてください。
――渡辺氏
「我々の会社は設立された当初、太陽光の発電所やメガソーラーの建設・運用を中心に事業を展開していました。自社で保有する発電所の日別の発電量予測を、ディープラーニングを活用して取り組んだことがAI開発の最初のきっかけでした。今でも、お客様の多くがインフラ業界や、工場、プラントなどを擁する企業です」
――御社がAI開発事業、ReNomを通して実現したいこととは?
――渡辺氏
「やはり日本の社会・経済を支えてきた製造業への貢献です。昨今は中国や東南アジアの台頭による価格競争など、日本の優位性が失われつつあると感じています。同時に、業界の要である技術者の高齢化や若手人材の不足という課題も抱えており、いよいよ本格的に危機的状況になってきているのではないかと捉えています。そこで、弊社のAIプラットフォームを活用いただくことで、熟練の技術者から若手へのスキル継承、人的リソースの補填などといった根底的な課題解決手法の一手にできないかと考えています」

――製造業の本当の現場課題を知る御社だからこそ、だれでも使いやすいReNomの設計に至ったのですね。
――渡辺氏
「はい、おっしゃる通り、どの工程にどんなAIを活用するべきかを一番理解しているのは、実際に製造に携わるエンジニアや作業員の方であると考えています。ですが、AIを一から開発し、業務に組み込ませようと思うと、開発側が何度もプログラムを調整する際に手間や時間がかかってしまいます。場合によっては、現場のオペレーション自体を変更する必要性も発生します。そのため、従来のオペレーションに対して根本から改革するような役割というよりはむしろ、業務プロセスを分解し、『この作業はReNomで自動化してみよう』というような、現場の方にとって使い勝手の良いAIプラットフォームとして活用いただけるよう設計しています」

――現場の作業員でも使いやすい操作性を目指しているとありましたが、どのように実現しているのでしょうか?
――渡辺氏
「ReNomは業界や個別性の高い課題に特化したりはしておらず、汎用性を意識して提供しています。たとえ同様の業種業態のお客様でも業務内容は現場ごとに異なるため、AI製品の導入によりオペレーションを刷新してしまっては、現場の方々を助けるどころか本末転倒です。よって、現在のオペレーションにAIがフィットしていくようにあえて汎用的につくっています。現場の方々を蔑ろにせず、最も使いやすい形でReNomをその都度調整し、お客様に提供するという手法をとっています。さらに、データの加工から学習まで、マウスとキーボードだけで操作ができ、各画面ごとの丁寧なヘルプにより知識が無くともモデルをつくることが可能です。また使う中でAIノウハウが経験的に身につく為、最終的には現場主導のAI開発を実現できます」

――わずか数日で精度の高いモデルを構築できるサービスをどのようにして実現しているのでしょうか?
――渡辺氏
「コンセプトとして、他社さんが提供されているような、ほぼ自動的に結果を出力するのではなく、ReNomは意図的にアナログでアルゴリズムを選んで頂く手法をあえてとっており、チューニングやパラメータの部分もお客様自身で細かく設定できるようにしています。我々はこれを製造業に伝統的な言葉を借りて、『手の内化』や『内製化』と呼んでいるのですが、要はお客様自身が精度を上げるための試行錯誤を見える化した状態です。一方的にAIが予測結果を出力してくれることは、短期的には楽ではあっても途中過程がブラックボックス化してしまうため、思考が丸投げされた状態になりかねません。そこで、我々は一部のアナログをあえて残し、『なぜその検証結果が導かれているのか』を把握でき、お客様自身でより高精度に調整できたり、オペレーションの変更にも対応できるような設計にしています」
――実際の導入事例について教えて下さい。
――渡辺氏
「水処理プラントの製造・販売を手掛けておられる水処理施設での導入も進んでいます。上下水道を流れる水をきれいにする工程の中で、気泡の形や微生物の有無を目視で判別し、水質を調査するという人の作業がありました。細かい作業かつ、いくつものパターンが存在するので、熟練スタッフに依存していましたが、そういった作業でもReNomで対応できます。ReNomはツールとして提供しているものなので、どんな使い方をしていただいても構いません。お客様自身で試行錯誤していただくことで、より多く、より広く活用いただけます」

――使い方は企業ごとに様々ということですね。それほどまで使いこなせる自信がないという現場の方もいらっしゃるのではないでしょうか?
――渡辺氏
「確かに、そういったお声を頂くことはあります。ただ、ReNomはやはり、専門的なプログラミング知識が無くとも、画面上でクリック等の操作だけで簡単にAIモデルを開発出来るツールだと思ってください。データの前処理などといった面倒な作業もReNom内で完結できますし、管理画面に出てくる用語解説まで入れてあります。是非、広く頻繁にこのツールを使い倒していただき、費用相応、それ以上の価値を体感してほしいと思います。結果得られる手触り感あるAIノウハウはお客様に長期的な価値をもたらすと信じています」
――導入企業からの生の声から、ReNomが評価されているポイントについてどのように考えておられますか?
――渡辺氏
「やはり、高精度なモデルを作れるというところだけでなく、導入までのスピード感も評価いただいております。これは自動車メーカー様の事例ですが、元々オープンソースのソフトウェアをお客様自身で組み上げていたものの精度面で課題が残ったそうです。その際、偶然にもReNomを見つけていただき、商談から『買います』と即決していただいてから、実用化するまでのスピード感には驚いていらっしゃいました。従来は車種ごとに1分で約20種類の確認事項を目視検査で行うという、検品員の方の負担が大きい作業だったので、『こんなに早く高精度にやってもらえるとは思わなかった』と評価いただきました」

――今後、ReNomが目指していることがあれば教えてください。
――渡辺氏
「我々のようなAIモデルをつくる会社の範疇を超えている部分だとは思いますが、モデルを作るところまでではなく、運用も見据えた維持・管理というところまでのサポート体制を作りたいと考えています。既存のフレームワークを使用しているが、実装したモデルの管理・運用というところは、ひとつ今後の課題になってくると感じており、その点をいかにしてサポートできるか、という仕組みも含めて提案していかなければなりません。例えば、試行錯誤によるアルゴリズムの変更などで精度が低下してきたモデルに対して、再学習や追加学習が必要なタイミングの決定方法です。これは運用段階の話になる為、今後はモデル作成に特化したものから、その先の運用も見据えた維持・管理をできるようにチャレンジして参ります」
――御社の今後のビジョンについて教えてください。
――渡辺氏
「ReNomの運用というよりもさらにマクロな視点で、様々なことを『最適化』していくAIに大きな可能性を感じており、AIを社会全体に実装する段階にきています。つまりAIで最適なオペレーションを導き出していくことが求められているのです。これは単なる部分的なものではなく、全体の最適化です。工場のDX化、いわゆるスマート工場と呼ばれるもので、工場内すべてを最適化していくことが今後のAIの活用法になる為、我々はその実現を目指し社会に貢献していきます」
膨大な知見や見識が必要だと思われがちなAI開発ですが、いまやそのノウハウは現場レベルで活用できるまでに落とし込まれています。製造業の本質課題に真正面から向き合うグリッドだからこそ、お客様の課題をも芯に捉え、現場を変えてくれる存在にもなり得るのだと思います。
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