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最終更新日:2024/02/20
多くの可能性を秘めたカードサイズのコンピューター「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」に注目が集まっているのをご存知でしょうか。日本ではラズパイと呼ばれることもある「Raspberry Pi」は、プログラミングを行って電子部品を本体に接続することで、さまざまな実装させることができます。そのため、「より手軽にIoT開発を体験できるツール」として注目されているのです。
そんなラズパイは、カメラを活用することによって「画像認識AI」としても利用することができます。今回は、ラズパイとカメラを活用した画像認識AIでできることについて、詳しくご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
AIカメラについて詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
AIカメラとは?できることや活用事例・導入事例をご紹介

ラズベリーパイは、イギリスのラズベリーパイ財団によって開発されたコンピューターです。2012年に発売が開始されてから、徐々に世界中へと知名度が広まっていき、今では世界累計出荷位台数が1,000万台を突破しました。
そんなラズベリーパイは、教育用コンピューターとして開発されたということもあり、リーズナブルな価格で販売されているのが特徴です。たとえば、「Raspberry Pi 3 Model B」の場合、数千円で購入することができるため、学生がコンピューターの勉強を行う上でも最適な製品といえるでしょう。実際、夏休みに行う工作のキットとして利用したり、大学で行われる組み込みプログラミングの授業で利用したりするケースも少なくありません。
ラズベリーパイの仕組みとしては、一枚の回路基盤上に、コンピューターとしての最低限の機能を搭載した「シングルボードコンピューター」となっています。コンピューターを動作させるためには、「マウス&キーボード」「マイクロSDカード」「ディスプレイ&ディスプレイ用のケーブル」「USB電源アダプタ」「マイクロUSBケーブル」が必要です。
ただし、ラズベリーパイにはOSがインストールされていないため、起動する際は「Raspbian(ラズビアン)」というラズベリーパイ用のOSがインストールされているマイクロSDを挿す必要があります。
先ほどもご紹介したように、ラズベリーパイには「価格がリーズナブル」という特徴があります。ただ、特徴はそれだけではありません。拡張性が高いという魅力もあり、さまざまな外部モジュールと連携させることもできるのです。
たとえば、ラズベリーパイとカメラモジュール、そして画像認識ライブラリーの「OpenCV」を利用すれば、カメラモジュールが撮影した画像の中から人の顔を判別して動作するプログラムを構築することもできます。「OpenCV」とは、カメラで撮影した画像の解析を行ったり、パターン認識による物体検出、機械学習などを実現するための画像処理を行ったりと、さまざまな機能を備えた画像認識ライブラリーのことです。
そのため、カメラモジュールを接続したラズベリーパイで写真を撮影し、OpenCVが準備した結果データを参照することで「撮影した写真に人の顔が含まれているかどうか」の判別を簡単に体験することができます。また、この技術を応用すれば、画像解析や画像検査なども手軽に体験することが可能です。
エッジAIとは、AIの学習モデルを利用し、画像認識などの技術を用いてエッジコンピューター上で推論結果を導き出すことです。エッジAIが搭載されている端末のことを「エッジデバイス」と呼びます。スマートフォン、センサー、車などは、まさにエッジデバイスに該当するわけです。
また、端末の近くにサーバーを設置し、データ処理を行うことを「エッジコンピューティング」と呼びます。エッジAIは、このエッジコンピューティングにAIを搭載したものといえるわけです。
最近では、ラズベリーパイを活用したエッジAIカメラも登場するなど、大きな注目を集めています。従来のカメラは、サーバーやクラウド側で映像・画像のAI処理を行いますが、エッジAIカメラはエッジカメラ側でAI処理を行うため、処理結果のみをサーバーやクラウドに送信します。その結果、処理速度の向上や情報漏洩リスクの低減などが期待できるのです。
では、実際にラズベリーパイとUSBカメラを活用した場合、どのようなことが実現できるのでしょうか。ここからは、ラズベリーパイとUSBカメラの活用によって実現できることについて、詳しくみていきましょう。

前述の通り、ラズベリーパイとカメラモジュール、そして画像認識ライブラリーの「OpenCV」を利用すれば、カメラモジュールが撮影した画像の中から人の顔を判別して動作するプログラムを構築することもできます。ラズベリーパイとカメラモジュールだけでは顔認識を行えませんので、OpenCVとカスケード分類器をダウンロードしましょう。
OpenCVは、カメラで撮影した画像の解析を行ったり、パターン認識による物体検出、機械学習などを実現するための画像処理を行ったりと、さまざまな機能を備えた画像認識ライブラリーのことです。
また、本来であれば、膨大なデータから機械学習を行い、顔認識を行うためのモデルを作らなければなりませんが、OpenCVでは学習済みモデル(カスケード分類器)をダウンロードすることができます。ホームディレクトリに「./face/model」というフォルダを作成し、学習済みモデルのファイルをダウンロードしましょう。

ラズベリーパイとカメラモジュール、そしてOpenCVやKerasといった画像認識、ディーウラーニング関連ライブラリを利用すれば、人物検出を行うことも可能です。基本的な流れは顔認識を実行する場合と同じですが、人物検出の場合には、カメラに映っている顔が本人なのか別人なのかを検出できるようにしなくてはなりません。
そのため、本人か他人かを区別するための「2値分類モデル」を顔予測モデルとして実装していく必要があります。人物検出の主な流れとしては、以下のようになるでしょう。
1.本人が写っている画像、本人以外が写っている画像をそれぞれ10枚以上用意する
2.画像処理ライブラリOpenCVを利用して、顔画像を抽出する
3.抽出した顔画像をAI(Keras)に学習させていく
4.OpenCVを利用し、テスト画像の中から顔画像を抽出して、学習モデルの精度を確認
5. AI(Keras)に学習させたモデルを活用し、カメラ映像に映っている人物をリアルタイムで認識していく

「KAIBER Lite」というディープラーニングフレームワークを利用すれば、画像分類を行うことも可能です。このディープラーニングとラズベリーパイによって、非接触型のUIを実現している例なども存在しており、さまざまな形で画像分類を試していくことができるでしょう。

ラズベリーパイを活用すれば、ロボットを作ることも可能です。最近ではロボット制作キットなども販売されているため、より手軽にロボットやロボットアームを作ることができます。
ただ、ラズベリーパイを使って自作ロボットを作るのは簡単ではありません。専門知識を持ち合わせている人であれば、二足歩行ロボットを作ったりすることも可能ですが、初心者がいきなり自作でロボットを作るのは難しいでしょう。そのため、ロボット作成キットを用いて、勉強しながら進めていくのがおすすめです。
たとえば「RaspArm」というロボットアームのキットでは、Raspberry Pi 4、3、2B、B+と互換性があり、有線リモコンでアームを制御させることができます。Pythonなどのプログラムを学びながら、人間の腕のようにアームを動かす体験ができるのは大きなメリットといえるでしょう。また、LCDディスプレイモジュールで動作状態を表示できるのも大きな魅力のひとつです。

ラズベリーパイでは、自動運転できるラジコンを制作することも可能です。その仕組みとしては、ニューラルネットワークを用いて、カメラを搭載した車両ロボットに「道の画像」と「ハンドル操作」を学習させていくというもの。
自動運転を実現させるためには、ラズベリーパイの他に、カメラ、ステッピングモーター、シャフト用ハブ、ミニ四駆タイヤ、ブレッドボード、ジャンパワイヤ、ユニバーサルプレート、モバイルバッテリー、電池などが必要となります。
走行できるラジコンとして組み立てた後は、データの収集を行っていきます。自動運転を実現させるためには、大量のデータが欠かせません。そのため、人がラジコンで運転しながらロボットのカメラ画像を取得していくことになります。複雑なコースを用意してしまうと、膨大な学習データが必要となってしまいますので、できるだけシンプルな走行コースで実行していくと良いでしょう。
カメラ画像を保存する際は、コントローラーのどのボタンが押されていたのかも一緒に記録していく必要があります。直進、右、左はもちろんのこと、さらに右、さらに左など、カーブに必要となる情報をできるだけ多く収集させることが大切です。
また、正しい道のりだけを学習しているロボットの場合、少しでも道を外れてしまうと「どのように戻れば良いか」を学習していないため戻れなくなってしまいます。そのため、わざと道を外し、そこから戻るためのデータを収集していく必要もあります。
とはいえ、この方法では膨大な時間を要してしまいますので、カメラを複数台用意して、直進時の右方向、左方向も同時に学習できるようにしておくと、よりスムーズに道を学習することができるでしょう。

ラズベリーパイを活用して、MP3ファイルを再生する音楽プレイヤーを作ることも可能です。MP3ファイルを再生させるのは比較的難易度が低めなので、初心者でも簡単に作成することができるでしょう。
音楽プレイヤーを作成する際は、「Volumio2」という音楽再生ソフトをラズベリーパイにインストールする必要があります。ダウンロードしたファイルはマイクロSDに入れるのですが、普通にフォルダとして入れるだけでは音楽プレイヤーを作成できません。起動ディスクとして書き込む必要があるため注意しましょう。

ラズベリーパイを活用すれば、ドライブレコーダーを開発することも可能です。カメラモジュールや広角レンズ、それらを内蔵できるケース、そしてモバイルバッテリーを用意すれば、mp4で動画を撮影したり、定期的に静止画を撮影したりするドライブレコーダーを作ることができます。

ラズベリーパイを活用すれば、メールの送受信を行うことも可能です。メールの送受信を実現するためには、Roundcubeをインストールする必要があります。普段の業務で利用しているメールを、業務用パソコン以外でも受信できるようにしたい場合などに有効活用できるでしょう。

少し応用的な使い方になりますが、ラズベリーパイとカメラモジュール、そしてデジタル光強度センサモジュールを活用すれば、来客通知システムを構築することも可能です。その仕組みとしては、インターホンが鳴ったときにカメラで画像を撮影し、メールを送信して知らせるというもの。
当然、このシステムを構築するためにはインターホンを改良する必要があります。ただ、最近では来客が来たときにメール送信を行ってくれる製品も存在しますので、それらを活用するとより簡単にシステムを構築できるでしょう。

ラズベリーパイの活用によって実現できることは多岐にわたることがお分かりいただけたのではないでしょうか。ただ、ラズベリーパイを利用する際にはいくつか注意しなければならないポイントも存在します。最後に、注意すべきポイントをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ラズベリーパイのCPU温度は、85℃が上限とされています。最新のラズベリーパイ4は高性能が謳われていますが、CPU温度が85℃近くになると、温度の上昇を抑えるためにパフォーマンスが低下する仕組みになっているのです。
そのため、実際にラズベリーパイを利用する際は、発熱用のファンを用意して、CPU温度の上昇を抑えられるようにする必要があるでしょう。
ラズベリーパイは、I2Cやシリアルといったピンヘッダ経由のデジタル信号入力は行えますが、センサー出力等に利用されるアナログ信号には未対応であるため、注意が必要です。
ただし、最近ではアナログ信号をデジタル信号に変換可能なA/D変換モジュールも製品化されています。そのため、その製品を活用すれば問題はないでしょう。また、高精度の計測を行うことができる精度の高いラズベリーパイ専用A/D変換モジュールなども存在しますので、用途に応じて変換モジュールを選択してみてください。
今回は、ラズベリーパイ(ラズパイ)とカメラを活用した画像認識AIでできることについて解説しました。リーズナブルで入手しやすいだけでなく、さまざまな用途で活用できる魅力的なコンピューターであることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
今後、機械学習やディープラーニングは、さらに多くの業界で導入されていくことが予想されます。時代の変化にしっかりと対応していくためにも、ぜひこの機会にラズベリーパイへの理解を深めてみてはいかがでしょうか。
画像認識にラズパイついて詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
画像認識とは?AIを使った仕組みや最新の活用事例を紹介
Raspberry Pi(ラズパイ)の活用法!AIやNordVPNとの組み合わせを解説
ラズベリーパイは、イギリスのラズベリーパイ財団によって開発されたコンピューターです。2012年に発売が開始されてから、徐々に世界中へと知名度が広まっていき、今では世界累計出荷位台数が1,000万台を突破しました。
ラズベリーパイとUSBカメラでできることとして、以下が挙げられます。
ラズベリーパイを利用する際の注意点として、以下が挙げられます。
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