生成AI

最終更新日:2026/08/26
ドコモとサムスン AIで速度低下検知
ドコモとサムスンは、AIを用いて通信速度低下の予兆を検知しネットワークを自動で切り替える技術の検証を実施しました。本検証では速度低下の発生頻度を5.9ポイント削減し、有効性が実証されています。
このニュースのポイント
株式会社NTTドコモとサムスン電子株式会社は、AIでスマートフォンの通信速度低下を事前に予測し、通信速度が低下する前により良好な通信環境を提供できるネットワークへ自動で切り替える技術を新たに共同開発しました。
近年、高画質動画やオンラインゲーム、ビデオ会議などの普及により、常時安定した通信が求められています。しかし、従来のネットワーク制御では品質が低下した後にネットワークを切り替えることが一般的であり、ユーザーが不便を感じる前に対処するのは困難でした。
そこで両社は2026年1月、日本国内のローカル5G実証サイトおよび商用LTE環境において実証実験を行いました。サムスンが開発した予兆検知AIモデルと、ドコモが設計したネットワーク切替制御を連携させ、通信速度が低下する前に自動で切り替える制御の有効性を検証しました。

実験では、市販スマートフォンを搭載した車両で1周約10分のコースを走行し、動画視聴と同等の通信で速度低下の発生頻度を4回測定・比較しました。その結果、本技術の適用により速度低下の発生頻度が13.1%から7.2%へ下がり、5.9ポイントの削減効果が確認されました。

本技術は、スマートフォンなどから匿名で収集される過去の通信品質データ(MDT)に加え、ユーザーの移動傾向や利用サービス状況をAIが分析し、通信速度低下の予兆を検知します。
移動や周辺エリアの混雑によって通信速度が低下する場合でも、実際に通信速度が低下する前に、より良好な通信環境を提供できるネットワークへ自動的に接続を切り替えます。
本技術の導入により通信速度低下を抑制することで、移動中の動画視聴での映像途切れや、オンライン会議における音声障害を防ぎ、ユーザーへより安定した通信環境を提供できる可能性が高まります。
また両社は、AI によるネットワークの最適化に必要なデータを効率的に収集する技術についても検討しました。
従来のように情報を一律に大量収集するのではなく、ユーザーごとに発生する通信速度低下などの課題に応じて必要な情報のみを収集します。これにより、ネットワークへの負荷を抑えつつ、AI による通信速度低下予測やネットワーク制御に必要なデータ取得を可能にします。
両社は、今後も本技術のさらなる高度化を進め、2030年代の6G実用化に向けた研究開発を進めます。また、今回検討した通信速度低下予測技術およびデータ収集技術については、移動通信の国際的な標準化団体である3GPPへ共同提案を行いました。
ドコモとサムスンは、今後も継続的な標準化活動を通じて、AI がネットワーク自身を自律的に最適化する「AI-Centric ネットワーク」の実現に貢献する方針です。
出典:株式会社NTTドコモ
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