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AI-OCRは完成し、データを読み込ませるだけの時代へ「AI inside Conference 2025」会場レポート

最終更新日:2025/10/08

AIIC 2025 会場レポート

AI inside株式会社は2025年10月7日に「AI inside Conference 2025(AIIC 2025)」を開催しました。

「AIでビジネスを獲れ。AIに奪われる前に。」をキャッチコピーにした本イベントでは、データ入力を自動化するAIエージェント「DX Suite」の最新アップデート情報や、データ活用を支援するRAG生成サービスの紹介が行われ、AIが業務だけでなく、日常のあらゆる場面に自然に溶け込む未来を垣間見ることができました。

本イベントではAI inside株式会社 代表取締役 渡久地択 氏による基調講演「Leap Forward with AI Agents」が行われ、「DX Suite」やRAG生成サービス、新製品の詳細が発表されました。

人とAIが協働する「Work with Buddy」の実現を目指して

AI inside株式会社 代表取締役 渡久地択 氏

登壇した渡久地氏は、今年はAIエージェントの年だと語ります。そして「AIの登場により人々の生活は多少便利になりはしたものの、世の中が変わるほどではない。その点について本質を理解しながらも行動できていなかった」と続けます。世の中を変えるため、今年のAIIC 2025は開かれました。

AI insideは「AIIC 2024」で掲げた、人とAIが協働する「Work with Buddy」の実現を目指して「DX Suite」をAIエージェントへと進化させました。エージェント機能群として、帳簿設定の自動化やローカルフォルダ連携、非定型AI-OCR 「PolySphere-3」のアップデート、Critic Intelligenceの実装を行っています。

機能追加によって「DX Suite」のエージェント機能の使用率は、1年前と比較して平均3000%増加しており、この一年でAIエージェントは、人間の代わりに100億回以上の仕事を行いました。その事実を受けて渡久地氏は、AIエージェントは重要な技術だったと話します。

AI-OCRは完成し、データを読み込ませるだけの時代へ

AIエージェントが活躍する状況の中「PolySphere-4」が発表されました。「PolySphere-3」では、帳票に特化し、ハルシネーションを抑制することを目的とした開発でしたが「PolySphere-4」は汎用能力の獲得を目指した開発が行われています。

アップデートされた「PolySphere-4」では、これまでの読み取りや構造化の枠組みだけでなく、情報の認知構造化によるRAG生成と連携や、ウェブ検索とデータベース検索における情報確認、ソースコード生成によるアプリケーション開発機能など汎用的な能力を獲得しました。

読み取り精度も進化しており「PolySphere-4」では「PolySphere-3」が読み取ることのできなかった、複雑で長い帳簿やタイムカード、課税証明書などのデータを読み取り可能になったうえで、平均99.6%の読み取り精度を記録しています。

さらに今までの「DX Suite」では、人間のチェックを組み合わせる必要がありました。しかし今後は「Critic Intelligence」のAIが生成した内容をAI確認し、誤りのある箇所を提示する機能を組み合わせることで、人間によるデータの確認が不要になります。人間の確認精度は60%から80%程度ですが「Critic Intelligence」のチェック率は99.86%を達成しています。

今回のアップデートにより「DX Suite」は「PolySphere-4」によるAI-OCRの読み取り精度99.6%と「Critic Intelligence」のチェック率99.86%を組み合わせることで、99.9993%の正しいデータ化を達成しました。さらに、ウェブや社内データベースと連携したチェック機能を組み合わせ、顧客情報などの社内データを確認することでAI insideは、今後100%の正しいデータ化を目指します。

さらに今までは、入力完了後に後続のシステムにインポートを行う必要がありましたが、今後は「PolySphere-4」のコネクター生成機能によって高速で連携を行うことができます。どのようなツールであっても「PolySphere-4」がその場でコーディングを行い、データ連携用のコネクターを自動開発。これにより、これまで人間であれば数か月を要した作業を劇的に短縮します。

こうした機能追加によって「AI-OCRは完成し、今後データを読み込ませるだけの時代になる」と渡久地氏は語ります。そして、その先のデータ活用としてアーリーアクセスだった「Leapnet」をジェネラルアクセスにすると渡久地氏は発表しました。

「Leapnet」では「DX Suite」で構造化されたデータなどをアップロードするだけで、簡単にRAGの構築が行え、AIによるデータ活用が可能です。

デモ映像では、製造業の現場で問題が発生した場合の活用方法が流れました。過去のデータを「Leapnet」に読み込ませるだけでRAGを作成し、発生した問題について書かれた調査票を読み込ませます。その後、不具合に対する一次対応をエージェントに聞くと、RAGから過去のデータを参照して対応策を出力します。

アーリーアクセス版では、不動産業務や製造業の異常検知などで活用されており、ジェネラルアクセス版では規約の確認などで時間がかかる保険業務などでの活用にも期待が寄せられます。

人類の進化へ貢献するパーソナルAI

最後にもう一つ新製品として「Mee+」が発表されました。AI insideはこれまでBtoB向けのサービスをメインに提供して来ましたが、「Mee+」はコンシューマー向けのサービスです。

AI insideは、「AIで、人類の進化と人々の幸福に貢献する」という理念を掲げており、「Mee+」は人類の進化に貢献するサービスだと渡久地氏は話します。

渡久地氏は、新製品「Mee+」の紹介デモンストレーションとして、AIと会話する様子を披露しました。AIは自然な音声で応答し「Mee+は個人向けのパーソナルAIです。毎日の仕事や生活で出てくる考え事を整理して、そっと支えてくれます」と、Mee+自身の説明を行いました。

「Mee+」は、一般的なチャットボットなどと異なり、使えば使うほど個人のことを覚え、個人に寄り添ったパートナーへと育ちます。同じ質問であっても文脈に合った、好みに沿った提案を行います。考え事の例として、今日の晩御飯といった日常のことから、会議資料のまとめ方といった仕事のことまで相談することができます。

AIアバターは、用意された画像だけでなく自身で用意したイラストや、ペットの写真などの画像から作ることが可能です。音声も標準で用意されているものだけでなく、一から自分で作成することができます。

作成されたAIアバターは、ビデオ通話が行えるトーク機能、テキスト上でのやり取りをするチャット機能、メモなどを残すとAIが自動で提案を行ってくれるnote機能の3つの機能でユーザーをサポートしてくれます。

最後に渡久地氏は「冒頭にも述べたが我々は、今まで本質を知りながらも目を逸らし続けてきた部分がある。これからは一歩を踏み出して行きたい」と自身の考えを明らかにしました。

「AI inside Conference 2025」は、単なる製品アップデートの発表会に留まらず、AIが業務プロセスに深く浸透し、さらには個人の日常に寄り添うパートナーとなる未来像を鮮明に描き出しました。

99.9993%の正しいデータ化を可能にした「DX Suite」の進化はAI-OCRの完成を宣言し、人間を単純作業から完全に解放する時代の到来を告げています。さらに、誰もがAIによるデータ活用を可能にする「Leapnet」と、個人の思考を支えるパーソナルAI「Mee+」は、ビジネスの現場から個人の生活まで、あらゆるシーンでAIが日常へ溶け込む未来が想像されます。

AIsmiley編集部

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