川崎フロンターレがサイン入りグッズの転売抑止AIシステムを導入
最終更新日:2024/03/11
エフィシエントは、サイン入りグッズの画像判定を行う「転売抑止AIエンジン」を開発し、2022年5月23日より川崎フロンターレでの導入・運用を開始したことを発表しました。この転売抑止AIエンジンはサイン入りユニフォームの画像からサイン箇所の抜き出しと特徴量抽出を行い、保存している元画像から97%の精度で自動判定を可能にします。
このAIニュースのポイント
- 川崎フロンターレは、エフィシエントが開発した「転売抑止AIエンジン」を導入開始
- 取り込んだ画像からサイン部分を識別し、配布前の画像と照らし合わせ検出
- 今後はNFT技術を導入し、グッズの所有者を管理しながら適正なプロセスでグッズの価値を担保
IoTやAIを融合したソフトウェア開発を得意とする株式会社エフィシエントは、サイン入りグッズの画像判定を行う「転売抑止AIエンジン」を独自に開発し、2022年5月23日より川崎フロンターレでの導入・運用を開始。本転売抑止AIエンジンはサイン入りユニフォームの画像からサイン箇所の抜き出しと特徴量抽出を行い、保存している元画像から97%の精度で自動判定を可能にします。これにより営利目的の転売を抑止し、ファンへサイン入りグッズを適正なプロセスでの購入が可能になります。
サッカークラブやプロ野球チームが公式に提供するサイン入りグッズの営利目的での入手・転売は、スポーツ業界において重要な課題となっています。コロナ禍で選手のサインが直接もらえないことから高額転売につながっていることもあります。選手本人が言及するSNSも散見されるなど転売仲介サイトやフリマアプリでグッズが適正なプロセスでファンに届かない現状は、ファン、選手、スポーツ団体に損失をもたらしています。また、フリマサイトなどに流通するサイン入りグッズの中には、偽物も混在しており、サインを識別するための新たな対処策が急務となっています。
EFFICIENTが開発した独自の転売抑止AIエンジンは、取り込んだ画像からサイン部分を識別・判定し、配布前に撮影した画像データベースと照らし合わせ、検出を行うものです。サイン入りユニフォームを利用した実験で97%以上の精度を達成し、本技術を2022年5月23日よりサッカーJ1リーグ川崎フロンターレで導入、運用を開始します。川崎フロンターレでは、転売仲介サイトやフリマサイトなどで転売されているサイン入りグッズを特定し、転売の状況を把握したうえで今後の対策に役立てます。
類似度計算するモデル構築のために生成画像82000枚、サインを検出するモデル構築のために実画像1000枚、生成画像1000枚の合計2000枚以上を学習させて、精度を上げています。取り込んだ画像からサイン部分を検出し、データベース上から類似度が高い画像を10枚特定。実証実験では正解率が97%であり、ユニフォームの柄などサインが被るケースや、ななめからの撮影にも対応が可能です。
EFFICIENTと川崎フロンターレと実運用を開始し、共同で検出精度の向上および出品者特定を行います。今後も類似度検索の精度向上を進めていきます。加えて、今後はNFT技術を導入し、グッズの所有者を管理しながら適正なプロセスでグッズの価値を担保していくことを検討しています。
出典:PR TIMES
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