生成AI

最終更新日:2026/10/09
豊田自動織機 破面解析自動化
豊田自動織機は、AIを活用して金属の破面解析を自動化する技術を開発しました。熟練技術者の解析データを学習したAIと電子顕微鏡の自動操作技術を組み合わせ、観察箇所の特定から破損原因の推定、報告書作成までを自動化します。
このニュースのポイント
株式会社豊田自動織機は、金属が破損した原因を破断面から推定する破面解析において、AIを活用し、一連の業務を自動化する技術を開発しました。観察すべき箇所の特定から破損原因の推定、解析結果報告書作成までの業務を自動で行います。
破面解析は、自動車などの金属製品の開発・試作過程で発生した破損の原因をナノレベルから推定し、設計条件や材料選定の改善につなげる重要な業務です。近年、電動化や自動化技術の急速な進展に伴い、より迅速な製品開発が求められ、業務の標準化や効率化が課題となっています。
同社は、1947年に材料研究を専門とする部署を立ち上げ、約80年にわたり鉄やアルミなどの金属の解析ノウハウを蓄積しています。今回開発した技術は、熟練技術者が解析した過去10年分の画像データを機械学習させたAIと、電子顕微鏡の自動操作技術を組み合わせたものです。

本技術は、これまで熟練者の知見に依存していた破面解析を自動化し、直径数センチメートルの破断面から、1マイクロメートルほどしかない破損原因の痕跡を見つけ出して解析します。観察サンプルを電子顕微鏡にセットすると、分析業務の主要工程を自動で実行します。
これにより、1件あたり8〜20時間かけていた解析工程が2時間程度となり、最大90%短縮されます。依頼の受付から報告までの業務全体でも、1〜2週間の作業を2〜3日に短縮しました。

本技術は運用を通じて得られた新たなデータを継続的に学習し、モデルの信頼性を向上させる「MLOps」を構築しています。これにより、判定精度を自律的に高める仕組みを実現しています。
現在、熟練技術者との判定一致率は、観察すべき箇所の特定で95%以上、破壊の種類の判定では90%以上を確保しています。同社調べでは、破面解析における一連の業務を自動化する技術は世界初としています。
豊田自動織機は、2027年度内をめどに実際の分析業務への適用を開始予定としています。運用を通じて得られるデータをもとに、精度のさらなる向上や解析可能な材料の拡大を進める方針です。
出典:株式会社豊田自動織機
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