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最終更新日:2026/09/08
NTT 解釈可能な自律成膜実証
NTTは、AIとロボット技術を活用することで薄膜成長のプロセスを自律的に最適化し、得られたデータを人が理解しやすい「成膜ルール」へと変換する「解釈可能な自律成膜」を実証しました。成膜から評価までの実験サイクルが従来の約3倍に高速化されるなど、今後の新材料や半導体開発の大幅な効率化が見込まれます。
このニュースのポイント
NTT株式会社は、AIとロボット技術を活用し、薄膜成長(成膜)を自律的に最適化するとともに、その過程で得られたデータを人が理解・転用できる成膜ルールに変換する「解釈可能な自律成膜」を実証しました。
半導体材料の性能を左右する成膜では、温度やガス流量などの多くの条件が薄膜品質に影響するため、効率的な条件探索が重要です。
しかし、従来のAIによる条件探索では最適化過程で得られるデータがブラックボックス化しており、人が理解し、他装置・他材料に展開できる知識としての活用が難しいという課題がありました。

今回構築した自律成膜基盤では、自動スパッタ成膜と自動光学評価、AI(ベイズ最適化)による次の成膜条件決定を連携させ、成膜から評価、次の成膜条件決定までのサイクルを人による判断や解析を介さずに繰り返します。従来の技術者や研究者による実験運用と比べて、成膜・評価サイクルを約3倍に高速化しました。

また、次世代パワー半導体材料の一つであるβ-Ga₂O₃について、スパッタ法としては世界初となる単結晶薄膜を実現しました。スパッタ装置内で基板を自動搬送し、AI(ベイズ最適化)が提案した温度やスパッタ電力、Ar流量、O2流量の条件で成膜し、光学測定データの自動解析結果をもとに次の成膜条件を自動的に選択します。

さらに、最適化過程で得られたデータを、複数の予測モデルを組み合わせるアンサンブル機械学習手法であるランダムフォレストを用いて解析し、各パラメータが薄膜品質に与える影響や相互作用を明らかにしました。
これにより、複雑な多次元の最適化結果を人が理解・転用できる成膜ルールとして抽出することが可能になりました。本技術は、自律実験を科学知識の創出へ発展させる、次世代のAI駆動型ラボの基盤となります。
本技術は、半導体材料、酸化物材料、量子材料など、条件探索が複雑な材料・デバイスプロセスへの活用が期待されます。今後は、複数の評価指標を扱う最適化や、材料物性・成膜プロセスの知識を取り入れたAIモデルの高度化を進める方針です。
NTTは本技術により、新材料や半導体の開発を大幅に効率化し、高性能パワー半導体の実用化を加速することで、省エネ社会や次世代電子機器の実現に貢献するとしています。
出典:NTT株式会社
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