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戸田建設、「山岳トンネルAI発破設計システム」開発。装薬量の最適化で暗黙知依存からの脱却を目指す

最終更新日:2026/07/30

戸田建設 トンネル発破AI開発

戸田建設は、切羽精度や岩サイズを予測して装薬量を最適化する「山岳トンネルAI発破設計システム」を開発しました。熟練者のノウハウを形式知化し、現場の安全性や生産性向上を実現します。

このニュースのポイント

  • 戸田建設、切羽精度と岩サイズを予測し最適な装薬量を導出する「山岳トンネルAI発破設計システム」を開発
  • 3つの評価指標を統合して約30秒で装薬量を算出することで、熟練技術者の暗黙知に依存しない現場運用を実現
  • 今後は次回発破の事前計画機能への拡張、バルクエマルション爆薬への適用拡大を計画

戸田建設株式会社は、掘削断面精度と岩サイズの総合的な予測に基づいて装薬量を導出する「山岳トンネルAI発破設計システム」を開発しました。本システムにより熟練技術者のノウハウを形式知化するとともに、安全性・経済性・生産性の向上を実現します。

現在、山岳トンネル工事では安全性や生産性向上のため施工の自動化が進められています。発破作業ではコンピュータージャンボの導入により自動削孔が可能となったものの、爆薬の装薬量設定は熟練技術者の経験的判断に依存している点が課題です。

そこで同社は、熟練者の経験に頼らないAI発破設計システムをさらに高度化させ、現場の安全性・経済性・生産性を高める新たなシステムを開発しました。

「山岳トンネルAI発破設計システム」では、コンピュータージャンボの削孔エネルギーなどのデータを入力し、過去の実績を学習したAIが発破後の切羽における周面精度・垂直面精度・岩サイズを予測して最適な装薬量を導出します。

本システムでは切羽周面と垂直面の精度、岩サイズという3つの評価指標すべてを統合し、装薬量の最適化を図ります。これにより、切羽面の安定化や適正な岩サイズの確保が可能となり、安全性や経済性、生産性の向上が実現されます。

本システムは坑内環境でAIの演算処理を短時間で実行できるよう、高性能PCとタブレット端末をローカルWi-Fiで接続する形を採用しました。タブレット画面上では、導出された最適な装薬量が孔ごとに円の大きさと色で表示されるほか、岩サイズが30cm以下となる割合の推定値も把握できます。

実際の現場で本システムの試験運用を実施した結果、削孔データのアップロードから出力までが約30秒で完了し、切羽作業の中断時間を最小限に抑えられることが分かりました。また、坑内環境下においても一連の動作が問題なく機能することが確認できました。

同社は今後、現場データを蓄積してAI学習を深め、予測精度のさらなる向上を図るとしています。さらに次回以降の発破における削孔位置や装薬量を事前に予測・計画できる機能への拡張に加え、自動化機械で安全に取り扱えるバルクエマルション爆薬への適用拡大も進める計画です。

戸田建設は、これからも施工の自動化や無人化を進めることで、安全性・経済性・生産性の向上に貢献していく方針です。

出典:戸田建設株式会社

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