生成AI

最終更新日:2026/08/06
Agentforce(エージェントフォース)とは、Salesforceが提供する自律型AIエージェントプラットフォームです。あらかじめ決められたシナリオに沿って応答する従来のチャットボットと異なり、目的を与えるとAIが状況を判断し、データを参照しながら設定されたタスクを実行します。
本記事では、Agentforceの基本概念・仕組み・主なAIエージェント・Einsteinとの違い・活用例・料金・導入時の確認事項を解説します。
※本記事は、2026年8月時点の情報です。Salesforceの製品名・料金・対応言語・提供時期は変更されることがあります。発表済みで一般提供前の機能やベータ版については、本文中で提供状況を記載しています。導入時にはSalesforceの公式サイトや契約条件もご確認ください。

Agentforceとは、Salesforceが2024年9月の年次イベント「Dreamforce」で発表した、自律型AIエージェントプラットフォームです。日本では2024年10月30日から提供が始まりました。
AIエージェントとは、人が決めた手順だけをなぞるのではなく、与えられた目的を解釈し、必要なデータと利用可能なアクションを選びながら処理を進めるAIを指します。
Agentforceは、用意されたAIエージェントを設定して使うことも、自社の業務に合わせてカスタマイズすることもできます。なお、無制限に動作するわけではなく、企業が設定した業務範囲・権限・ガードレールの中で処理を実行します。
Agentforceは発表以降、推論機能・業務フローへの組み込み・管理機能などを段階的に拡張してきました。主な変遷は次のとおりです。
| 時期 | 名称 | 主な変更点 |
|---|---|---|
| 2024年10月 | Agentforce | 企業向けAIエージェントプラットフォームとして提供開始 |
| 2024年12月 | Agentforce 2 | Atlas推論エンジンを改良し、出力の予測可能性やデータに基づく回答を強化 |
| 2025年3月 | Agentforce 2dx | トリガーや業務フローからAIエージェントを動かせる機能を拡張 |
| 2025年6月 | Agentforce 3 | AIエージェントの相互運用性・監視・ガバナンスを強化 |
| 2025年10月 | Agentforce 360 | AIエージェント・データ・業務アプリケーション・Slackを統合する構想へ拡張 |
日本では、Agentforce 2dxが2025年4月25日、Agentforce 3が同年7月28日に提供開始されました。Agentforce 360については、2025年11月20日に日本市場での提供開始が発表されています。
Agentforce 360は単なる名称変更ではありません。AIエージェント基盤の「Agentforce 360 Platform」・データ基盤の「Data 360(旧Data Cloud)」・業務アプリケーション群の「Customer 360アプリ」・会話インターフェースの「Slack」を統合した、Salesforce全体のプラットフォーム構想です。
従来のチャットボットは、想定問答やシナリオを人が設計し、その範囲内で応答する仕組みが中心でした。一方、AgentforceはAtlas推論エンジンが依頼の意図を解釈し、必要なデータと事前に設定されたアクションを選択します。
質問への回答に加えて、権限の範囲内でレコードの更新・日程調整・ケース処理などを実行できる点も特徴です。
現在のAgentforceでは、LLMによる柔軟な判断だけでなく、「もしAならBを実行する」といった条件分岐をAgent Scriptで定義できます。柔軟な推論と決められた処理を組み合わせられる点が、シナリオ型チャットボットとの違いです。

Agentforceの中核には、「Atlas推論エンジン」と呼ばれる仕組みがあります。依頼を受け取ると、求められている内容を解釈し、必要な情報を取得したうえで、利用可能なアクションを選択します。アクションの実行結果を確認し、必要に応じて次の処理へ進むことで、複数の手順を含むタスクにも対応します。
2026年時点のAgentforceは、LLMによる柔軟な推論と、Agent Scriptで定義する条件分岐・実行順序・引き継ぎルールを組み合わせられます。
そのため、自由度が必要な会話と、手順どおりに処理しなければならない業務を同じAIエージェント内で扱えます。
AIエージェントの回答品質は、参照データの正確性・関連性・鮮度・アクセス権限に左右されます。
Agentforceは、Salesforceのデータ基盤であるData 360(旧Data Cloud)と連携し、CRM(Customer Relationship Management/顧客関係管理)のデータに加えて、PDF・議事録・マニュアルなどの非構造化データも文脈として利用できます。
Data 360は、Salesforce内外のデータを接続し、AIエージェントが必要な情報を参照できる仕組みです。その接続方法の一つに「ゼロコピー連携」があります。
ゼロコピー連携とは、外部のデータウェアハウスやデータレイクに保存されているデータを、Salesforce側へ複製や移行を行わず、元の保存場所に置いたまま参照する方法です。データを何重にも保存する必要がないため、移行作業・保管コスト・データ更新のずれを抑えやすくなります。
なお、利用できる接続先や機能は契約環境によって異なります。
参照:Salesforce「Data 360 Connectivity」
生成AIを企業で使用する際は、顧客情報や機密情報の扱いは非常に重要です。Salesforceは、生成AIへデータを渡す際の保護や、生成された回答の確認を支える仕組み「Einstein Trust Layer」を提供しています。
Einstein Trust Layerとは、Salesforceプラットフォームに組み込まれた、生成AI向けのセキュリティ・データ保護機能の総称です。Agentforce専用の単独製品ではなく、Salesforceの生成AI機能と外部LLMの間に入り、データや回答を保護する役割を持ちます。
なお、Salesforceの新しい公式資料では「Salesforce Trust Layer」と表記される場合もあります。
主な機能には、CRMデータを回答の根拠として使うグラウンディング・機密データのマスキング・有害性の検出・監査証跡の記録などがあります。
また、外部LLM事業者とのゼロデータ保持契約により、送信したデータをモデルの学習や事業者側の長期保存に使わせない仕組みも採用されています。
ただし、Einstein Trust Layerを利用するだけで、回答の正確性や法令への適合が保証されるわけではありません。アクセス権限・参照データ・承認フロー・有人対応への引き継ぎ・ログの確認方法を、自社の情報管理方針に合わせて設定する必要があります。
参照:Salesforceヘルプ「Einstein Trust Layer」

出典:Salesforce「Agentforce:AIエージェントプラットフォーム」
Agentforceでは、営業・カスタマーサービス・マーケティング・コマースなど、用途に応じた製品やAIエージェントが提供されています。ここでは、代表的な機能と提供状況を紹介します。
営業領域で早くから提供された代表的な機能が、Agentforce セールスディベロップメントとAgentforce セールスコーチングです。
Agentforce セールスディベロップメントは、製品に関する見込み客の質問へメールで回答し、返信内容に応じて情報提供や日程調整を行います。営業時間外も対応できるため、見込み客との接点を継続しやすくなります。
Agentforce セールスコーチングは、営業担当者のロールプレイ相手となり、CRMデータに基づくフィードバックをリアルタイムで返す機能です。
これらは発表当初、『Einstein SDR Agent』や『Einstein Sales Coach Agent』と呼ばれていましたが、その後Agentforceブランドに統合され、Agentforce セールスディベロップメントという名称で提供されていました。
2026年8月時点では「Engagement Agent」へ名称が変更されており、Salesforce管理画面や最新の公式資料でも新名称で案内されています。現在の「Agentforce Sales」は旧Sales Cloudにあたる営業向け製品全体の名称です。
2026年には営業プロセスの各段階を支援する機能も拡充されました。主な機能は次のとおりです。
| 機能名 | 機能の説明 |
|---|---|
| Account Research & Meeting Prep Agent | CRM・Data 360・Slackなどの情報を参照し、取引先の調査や面談前の準備資料作成を支援するAIエージェント |
| Pipeline Management Agent | 顧客とのやり取りを基に、商談項目の更新や次に行う対応の提案を支援するAIエージェント |
| 対面ミーティングアシスタント | 対面商談をリアルタイムで文字起こしし、要約や次の対応をSalesforceへ記録する機能 |
Account Research & Meeting Prep AgentとPipeline Management Agentは、2026年3月のグローバル向け公式発表では一般提供済みとされていますが、日本では、いずれもベータ版のみ利用可能です。国内で利用する場合は、日本語対応・利用できるエディションの状況をSalesforceへ確認してください。
対面ミーティングアシスタントは、日本語を含む複数言語に対応し、iOS・Androidともに2026年4月14日から一般提供されています。
参照:Salesforce「Agentforce Sales」/対面ミーティングアシスタントの国内提供
Agentforce Serviceは、旧Service Cloudにあたるカスタマーサービス向け製品です。
その中で動作するAIエージェントは、問い合わせへの一次対応から問題解決までを担い、AIだけで処理できない場合はオペレーターへ引き継ぎます。
2026年6月には、「Agentforce Help Agent」と「Agentforce Customer Service Portal」が発表されました。
Agentforce Help Agentは、Salesforce Knowledgeや企業のWebサイトなどを参照して質問へ回答するだけでなく、ケース管理・予約変更・注文情報の更新などの処理も行える、カスタマーサービス向けのAIエージェントです。
Agentforce Customer Service Portalは、顧客がHelp Agentを利用するためのポータル画面です。会話を中心とした画面に回答を表示するほか、問い合わせ内容に応じて予約変更や手続きに使うカードを表示し、顧客自身で問題を解決できるようにします。
Salesforceは、両機能について日本では2026年7月より順次一般提供を開始するとしています。最新の提供状況は公式サイトでご確認ください。
参照:Salesforce「Agentforce Help Agent」を発表
Agentforce Voiceは、電話応対に利用できる音声AIエージェントです。従来のIVR(Interactive Voice Response/自動音声応答)を自然なリアルタイム会話へ置き換え、通話内容の文字起こし・Salesforce上のデータ参照・必要な処理の実行・オペレーターへの引き継ぎに対応します。
Amazon Connect・Five9・NICE・VonageなどのCCaaSとの互換性も案内されています。CCaaS(Contact Center as a Service)とは、電話・チャットなどの受付、問い合わせの振り分け、オペレーター管理といったコンタクトセンター機能を、クラウド上で提供するサービスです。
Agentforce Voiceの日本語対応は、2026年6月時点でベータ版です。
参照:Agentforce 360の国内発表/Salesforce「コンタクトセンターBPO」
Agentforce Marketing(旧Marketing Cloud)は、複数のAIエージェントをマーケティング業務へ組み込むための製品です。キャンペーン計画・オーディエンス作成・コンテンツ生成・配信後の分析や調整を支援します。
たとえば、マーケティング目標を基にキャンペーン案を作成する、顧客データから配信対象を抽出する、チャネルごとのコンテンツ案を生成するといった使い方ができます。日本では、Agentforce for Marketingが2025年3月25日から提供されています。
参照:Salesforce「Agentforce for Marketing」の国内提供開始
Agentforce Commerce(旧Commerce Cloud)は、購入者向け・EC運営者向けのAIエージェントを提供します。
2026年6月に発表された同製品では、次の3つのAIエージェントがグローバルで一般提供されています。
日本語や国内向け機能の提供状況は、AIエージェントごとに確認してください。
参照:Salesforce「Agentforce Commerce」
社内向けのAIエージェントは、人事・情報システム部門などに寄せられる定型的な問い合わせへの対応に利用できます。
Agentforce for HR Serviceでは、SlackやEmployee Portal上で人事規程への質問に回答するほか、プロフィール情報の変更・休暇や休職に関する申請状況の確認・人事ケースの管理などをサポートします。
Agentforce IT Serviceは、従業員からのITに関する質問への回答・トラブルへの対処・インシデントの起票などに対応します。顧客向けと従業員向けでは必要な権限や参照データが異なりますが、同じAgentforceの基盤上で構築・運用できます。
参照:Agentforce for HR Service/Agentforce IT Service
用意されたAIエージェントだけでなく、自社の業務に合わせたエージェントを構築することも可能です。Agentforce Builderでは、自然言語・ローコード・スクリプトを使い、設計・テスト・デプロイまでを同じ開発環境で進められます。
新しいAgentforce BuilderとAgent Scriptは、2026年2月20日から日本市場で提供されています。
条件分岐や実行順序を厳密に指定しながら、LLMの柔軟な判断を組み込める点が特徴です。
とはいえ、複雑な外部システム連携・権限設計・カスタムアクションの実装では、Salesforce管理者や開発者の対応が必要になる場合があります。
Agentforce Coworkerは、CRM・Slackを含む270以上のエンタープライズデータソースを横断して検索し、根拠となるデータソースを示しながら回答を生成するAIチームメイトです。質問に答えるだけでなく、専門のAIエージェントを呼び出してタスクを自動実行したり、商談ステータスの変化などを先回りして通知したりする機能も備えています。Lightning・Slack・Teams・ChatGPT・モバイルなど、普段使っているツールの中でそのまま利用できます。
日本では2026年8月5日から一般提供が開始されました。Agentforce for SalesやAgentforce for Service、Agentforce 1 Editionsの利用者は利用分が非課金となり、Flex Creditを利用する場合はAgentforce CoworkerとData 360のクエリー使用量に応じて課金されます(2026年8月時点)。
参照:Salesforce「Agentforce Coworkerの一般提供開始を発表」

Einstein(アインシュタイン)は、Salesforceが長年提供してきたAI機能の総称です。売上予測・リードスコアリング・文章生成・推薦などを通じて、利用者の判断や作業を支援します。
これに対してAgentforceは、EinsteinのAI機能やEinstein Trust Layerなどを利用しながら、企業が設定したアクションを実行するAIエージェントの基盤です。簡略化すると、Einsteinは予測・生成・推薦などを行い、Agentforceはそれらを利用して回答や処理を進める役割を持ちます。
両者は競合する製品ではなく、SalesforceのAI機能を構成する要素として連携しています。
Agentforce関連の名称は、短期間に何度も変更されています。会話型AIアシスタントとして提供されていた「Einstein Copilot」の役割は、2024年のAgentforce発表に伴ってAgentforceへ引き継がれました。Einstein SDR Agent・Einstein Sales Coach Agent・Einstein Service AgentなどもAgentforceブランドへ移行しています。
さらに2025年10月のAgentforce 360発表以降、Sales CloudはAgentforce Sales、Service CloudはAgentforce Service、Marketing CloudはAgentforce Marketing、Commerce CloudはAgentforce Commerceという名称になりました。
過去の資料では同じ製品や機能が以前の名称で記載されている場合があるため、公開日も併せて確認してください。
AIエージェントを構築するサービスは、Microsoftの「Copilot Studio」やServiceNowのAIエージェント機能など、複数のベンダーから提供されています。
その中でAgentforceは、SalesforceのCRMデータ・業務アプリケーション・AIエージェントを同じ基盤上で連携させやすい点が特徴です。
すでにSalesforceを営業・カスタマーサービス・マーケティングなどの中心で利用している企業は、既存データや権限を活用しやすいでしょう。
なお、外部データとの接続・権限設定・既存ワークフローの変更に必要な工数は、利用環境によって異なります。Salesforceの利用範囲が限られる企業は、他社製品との連携費用や運用方法も含めて比較する必要があります。

Agentforceがどのように活用されているか、部門別の導入事例を紹介します。ただし、導入成果はデータ精度や運用体制により異なるため、企業規模にかかわらず、対象業務・データ・費用を限定して検証し、自社に適した利用方法を判断してください。
営業部門では、休眠リードへの連絡・見込み客からの質問への回答・日程調整・面談前の情報収集・商談後のCRM更新などに利用できます。
Salesforceの公表によると、同社がAgentforce セールスディベロップメント(現Engagement Agent)を社内導入した初期の3週間で、約8,000件の休眠リードを再活性化し、50件以上の商談設定につながりました。
参照:Salesforce「Agentforce セールスコーチング」の国内提供開始
カスタマーサービス部門では、問い合わせへの一次回答・本人確認後の手続き・ケースの更新・予約や注文情報の変更・有人対応への引き継ぎなどが想定されます。
Salesforceは、自社のヘルプサイトでAgentforceを運用し、2026年6月の発表時点で430万件を超える問い合わせに対応し、そのうち70%を人手を介さずに解決したと公表しています。
マーケティング部門では、キャンペーン案の作成・オーディエンスの抽出・コンテンツ案の生成・配信結果の分析などを補助できます。
すべての工程をAIエージェントだけに任せるのではなく、ブランド表現・法令や広告審査・配信条件を人が確認する運用が必要です。特に外部へ公開する文章や画像は、担当者による承認を組み込むと誤配信を防ぎやすくなります。
三菱UFJ銀行は、2026年3月25日に「Agentforce 360 for Financial Services」の本稼働を開始しました。Salesforce上にある顧客属性・提案履歴・取引履歴などをAIエージェントが横断して参照し、法人・個人営業の担当行員による面談準備や顧客理解を支援します。
参照:三菱UFJ銀行がAgentforce 360 for Financial Servicesを本稼働
東京海上ホールディングスと東京海上日動は、2025年8月にSalesforceとの提携を発表しました。AgentforceやData Cloudを活用し、コンタクトセンター・営業拠点・代理店などにまたがる顧客対応や業務プロセスの見直しを進める方針です。
この事例は、特定の機能を本稼働した事例というより、AIとデータを前提に業務やシステムを見直すための提携事例として位置づけると分かりやすいでしょう。
参照:Salesforceと東京海上ホールディングス・東京海上日動の提携
LINEヤフーは、Yahoo! JAPANのヘルプページを含むカスタマーサポート業務にAgentforceを採用しています。導入前のPoCでは、月間30万件を超える問い合わせへの対応が可能であることに加え、問題解決率の向上や運用の効率化を確認したと公表されています。
既存チャットボットで必要だった会話シナリオの設計・更新作業を減らし、複数部門やシステムに分かれたナレッジをSalesforce上で利用することが目的です。
参照:LINEヤフーがカスタマーサポートにAgentforceを採用
Salesforceは、清水勧業・ジェーイーエル・リージョンデザイン・ホールディングスなど、地域の中堅中小企業によるAIエージェントとデータ活用の取り組みも紹介しています。ただし、公式発表では各社の具体的な導入機能や成果までは示されていません。
参照:Agentforce World Tour Tokyo 2025発表

Agentforceの料金には、アクション数に応じた「Flex Credits」・会話単位の課金・ユーザーライセンス・定額アクセスなど、複数の方式があります。2026年8月時点のSalesforce公式料金ページに掲載されている主な金額は、次のとおりです。
| 区分 | 料金・消費量 | 主な用途・注意点 |
|---|---|---|
| Flex Credits | 100,000クレジットあたり60,000円 | AIエージェントが実行したアクション数に応じて消費 |
| Agentforceの標準アクション | 1回あたり20クレジット | レコード更新・要約・質問への回答など |
| Agentforce Voiceのアクション | 1回あたり30クレジット | 音声対応で実行するアクション |
| 会話単位 | 1会話あたり240円 | 顧客向けAIエージェントを会話単位で利用 |
| Agentforceユーザーライセンス | 1ユーザーあたり月額600円 | 従業員にAgentforceへのアクセスを付与。別途Flex Creditsが必要 |
| 定額料金でのアクセス | 1ユーザーあたり月額15,000円 | 従業員向け機能を定額で利用する選択肢 |
100,000クレジットでは、20クレジットを消費する標準アクションを約5,000回実行できます。1件の問い合わせを完了するまでに複数のアクションを使う場合があるため、問い合わせ件数とアクション数は一致しません。
料金方式を選ぶ際は、顧客向けか従業員向けか、利用者数が多いか、1回の処理で何回のアクションを実行するかを確認します。外部顧客との問い合わせ対応を会話単位で管理したい場合は会話課金、処理内容に応じて支払いたい場合はFlex Credits、従業員が日常的に利用する場合はユーザー単位のライセンスや定額アクセスが候補になります。
対象となるEnterprise Edition以上の顧客は、Salesforce Foundationsに含まれる100,000 Flexクレジットを無料で利用できます。追加クレジットの購入・適用条件・利用可能な機能については、契約時に確認してください。
実際の費用には、Agentforceの利用料だけでなく、基本となるSalesforce製品・Data 360の利用量・外部システム連携・構築支援・運用保守などが含まれる場合があります。Digital Walletでクレジットの消費量を確認し、対象業務ごとの費用を把握することが大切です。
参照:Salesforce公式のAgentforce料金ページ/Flex CreditsとSalesforce Foundationsの発表
必要な基本製品・エディション・アドオンは、利用するAIエージェントや料金方式によって異なります。たとえば、2025年4月にAgentforce for Salesの日本語版が提供された時点では、Enterprise Edition・Unlimited Edition・Performance Edition・Einstein 1 Editionのいずれかと、対応するアドオンが必要でした。
一方、2026年4月9日には、中堅・中小企業向けのSalesforce スイートにおいて、Agentforceを基盤としたAI機能がFree・Starter・Proの全プランで提供開始されました。
利用できるAI機能や上限はプランによって異なるため、使用したい機能を先に決め、自社の契約プランで利用できるか、追加ライセンスが必要かを確認してください。
参照:Salesforce スイートの全プランでAgentforceを提供開始

Agentforceは、契約後に設定を行い、参照データや実行できる処理を定義してから公開します。大きく分けると、基盤機能を有効化する段階・AIエージェントを構築する段階・検証して公開する段階の3つです。
ここでは、カスタマーサービス向けAIエージェントを例に、標準的な流れを追います。画面名やメニュー構成は更新されることがあるため、着手時にはSalesforce公式ヘルプの最新手順をご確認ください。
最初に、利用する製品・エディション・権限・Data 360の設定状況を確認します。利用する機能に応じて、Einstein生成AI・Agentforce・Data 360などを有効化し、参照するデータソースを接続します。Einstein Trust Layerでは、機密データのマスキング・ログ・外部LLMへのデータ送信に関する設定を確認し、自社の情報管理方針に合わせます。
有効化と並行して、利用者へ必要な権限を付与します。構築担当者にはAgentforceデフォルト管理者やData Cloudアーキテクトなど、利用機能に応じた権限セットが必要です。実際に必要となる権限は、AIエージェントの種類・データソース・公開チャネルによって異なります。必要以上の権限を与えず、構築者・運用者・一般利用者の役割を分けることも重要です。
設定が完了したら、Agentforce BuilderでAIエージェントを組み立てます。任せる業務範囲をサブAIエージェントとして定義し、指示文と実行できるアクションを設定します。過去の資料や画面では、サブAIエージェントが「トピック」と表記されている場合があります。
指示文には、対応する内容・対応しない内容・確認が必要な条件・有人対応へ引き継ぐ条件を具体的に記載します。レコード更新や申請など、影響の大きい処理では、実行前に利用者や担当者の承認を求める設定も検討してください。
カスタマーサービス向けでは、FAQ・マニュアル・Salesforce Knowledge・アップロードファイル・Webページなどを参照データとして設定します。RAG(Retrieval-Augmented Generation/検索拡張生成)を利用すると、質問に関連する情報を検索し、その内容を根拠として回答を生成できます。古い文書や閲覧権限のない情報が参照されないよう、データの更新日・所有者・アクセス範囲も確認します。
構築したAIエージェントは、公開前にTesting Centerなどで動作を検証します。想定した質問への回答・対応範囲外の質問への反応・アクションの実行結果・権限・有人対応への引き継ぎ・不適切な入力への対応を確認します。問題が見つかった場合は、指示文・参照データ・サブAIエージェント・アクションを修正します。
検証後は、利用する製品が対応しているWeb・メッセージング・メール・音声などのチャネルへ接続して公開します。対応言語・必要なライセンス・本人確認・有人対応への引き継ぎ方法は、チャネルごとに確認が必要です。
最初は対象業務を限定し、回答の正確性・自己解決率・アクション完了率・有人引き継ぎ率・1件あたりの費用を確認します。評価結果を踏まえて、対象となる問い合わせや処理を段階的に広げると、問題を早い段階で発見しやすくなります。

Agentforceを利用すると、営業時間外の問い合わせや見込み客への一次対応を自動化できます。CRMデータや社内ナレッジを回答の根拠として利用できるため、顧客情報や取引状況に合わせた応答も設計できます。
標準テンプレート・Agentforce Builder・ローコード機能を使えば、ゼロから開発する場合より構築作業を減らせます。定型的な質問や処理をAIエージェントへ任せることで、担当者は例外対応・顧客との調整・最終判断など、有人対応が必要な業務に時間を振り向けられます。
とはいえ、回答品質は参照データ・指示文・権限・アクション・公開前の検証に左右されます。複雑な外部連携や厳格な承認が必要な業務では、Salesforce管理者・開発者・法務や情報セキュリティの担当者を含めた設計が必要です。
導入前には、利用条件・料金と利用量・参照データ・安全管理・評価方法を確認します。
最初に確認するのは、利用したい機能に必要なエディションとライセンスです。同じAgentforceという名称でも、営業・カスタマーサービス・音声・コマースでは、必要な基本製品や追加契約が異なります。ベータ版や提供予定の機能を前提にせず、現在利用できる機能に基づいて導入範囲を決めてください。
料金については、Flex Credits・会話単位・ユーザーライセンス・定額アクセスのどれが適しているかを比較します。対象業務を限定したPoC(Proof of Concept/概念実証)を行い、アクション数・会話数・自己解決率・有人引き継ぎ率・1件あたりの費用を測定すると、運用開始後の費用を見積もりやすくなります。
参照するCRMデータや社内ナレッジについては、古い情報・重複・誤記・閲覧権限・更新担当者を確認します。参照元に誤りがあると、AIエージェントが不正確な情報を根拠として回答する可能性があります。
安全管理では、AIエージェントに許可するアクション・実行前に承認が必要な処理・有人対応へ切り替える条件・監査ログの保存期間・問題発生時の停止方法を決めます。公開後も回答や実行結果を確認し、参照データと指示文を更新する運用体制が必要です。
Agentforceは、Salesforceが提供する自律型AIエージェントプラットフォームです。2025年10月以降はAgentforce 360として、AIエージェント基盤・Data 360・Customer 360アプリ・Slackを統合する構想へ発展しています。
Einsteinは予測・生成・推薦などのAI機能を提供し、Agentforceはそれらを利用しながら、企業が設定した範囲で回答やアクションを実行します。料金にはFlex Credits・会話単位・ユーザーライセンス・定額アクセスなどがあり、必要なエディションや追加契約は利用する機能によって異なります。
製品名・料金・対応言語・提供時期の変更が多いため、導入時には公式情報を確認してください。対象業務を限定して検証し、回答品質・処理結果・有人引き継ぎ・費用を確認しながら利用範囲を広げることが重要です。
アイスマイリーではAIエージェントのサービス比較と企業一覧を無料配布しています。課題や目的に応じたサービスを比較検討できますので、ぜひこの機会にお問い合わせください。
従来のシナリオ型チャットボットは、あらかじめ設定した分岐に沿って回答する仕組みが中心です。Agentforceは依頼の意図を解釈し、参照データと利用可能なアクションを選びながら、レコード更新・日程調整・ケース処理なども実行できます。ただし、企業が設定した権限・ガードレール・アクションの範囲内で動作します。
Einsteinは、予測・分析・文章生成・推薦などを行うSalesforceのAI機能の総称です。Agentforceは、EinsteinのAI機能やEinstein Trust Layerを利用しながら、回答と設定済みのアクションを実行するAIエージェントの基盤です。
代表的な料金には、100,000クレジットあたり60,000円のFlex Creditsと、1会話あたり240円の会話単位課金があります。このほか、1ユーザーあたり月額600円のAgentforceユーザーライセンスや、月額15,000円の定額アクセスなども用意されています。基本となるSalesforce製品・Data 360・外部連携・構築支援の費用が別途発生する場合があるため、利用範囲を決めて見積もりを取得してください。
Agentforceは日本語に対応していますが、対応状況は機能によって異なります。営業向けのAgentforce for Salesは2025年4月から日本語で提供され、Agentforce 3では日本語が対応言語として案内されています。一方、Agentforce Voiceの日本語対応は2026年6月時点でベータ版です。Account Research & Meeting Prep AgentやPipeline Management Agentも、日本向け公式記事ではベータ版のみ利用可能とされています。Help AgentやCommerceの各機能を含め、国内での提供時期と日本語対応を個別に確認してください。
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