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Google Agentspaceとは?機能から料金まで詳しく解説

最終更新日:2025/04/25

Google Agentspaceとは?

自社において、今後データ活用や情報検索をさらに効率化する方針が決まったけれど、具体的に何から始めればよいかわからず困っている人はいませんか?

企業のナレッジマネジメントを行う上でクラウド上の便利なツールを使用したくても、キュリティ面が心配でなかなか踏み込めないという側面もあるかもしれません。

しかし、DXが今後ますます進む以上、ナレッジマネジメントにもツールやAIの導入は不可欠なものとなっていくでしょう。

この記事では、企業のナレッジを安心・安全に活用するためのツール、Google Agentspaceについて詳しく解説します。

Google Agentspaceとは?

Google Agentspaceとは、2024年12月14日にGoogleが発表したGoogle Cloud内で使える企業向けのAIプラットフォームです。

Google Agentspaceでできることは以下の通りです。

項目概要情報分析

項目 概要
情報分析
  • ユーザーの提供した情報をAI搭載の調査アシスタントを用いて整理・要約・分析する
情報検索
  • マルチモーダル機能を搭載した検索エンジンで、テキスト・画像・動画を横断的に検索する
  • サードパーティアプリと連携し、既に整理されたナレッジデータにアクセスする
AIエージェントの作成
  • 企業ごとにカスタマイズしたAIエージェントを作成できる
  • マーケティング・財務・エンジニアリングなど、各分野でのリサーチ・コンテンツ作成・ワークフローの自動化を実現できる

Google Agentspaceは今まで企業が行ってきたナレッジマネジメントをさらに効率化し、従業員が使いやすい形へと進化させるでしょう。

参考:Google Cloudブログ「Google Agentspace のご紹介: AI エージェントと AI を活用した検索を企業に導入」

Google Agentspaceの機能

Google Agentspaceの機能を3つご紹介します。

NotebookLM Enterprise

NotebookLM Enterpriseとは、ユーザーの提供した情報をAI搭載の調査アシスタントを用いて整理・要約・分析する機能です。

個人向けのNotebookLMと比較すると、企業向けのセキュリティおよびコンプライアンス要件に対応している点が特徴的であると言えます。

NotebookLM Enterpriseの仕様は以下の通りです。

項目 概要
ノートブック機能
  • ノートブックおよびノートの作成
  • 情報源の追加・削除
  • コンテンツとのチャット機能
  • 音声生成
  • インタラクティブモード
  • ガイドブック
  • 分析機能(アナリティクス)
データの保存場所
  • データはユーザーのGoogle Cloudプロジェクト内に保存
データセンターの場所
  • 米国とEUのGoogle Cloudデータセンターにデータを保管し、さらにグローバル展開を予定
対応する情報ソース
  • Googleドキュメント
  • Googleスライド
  • コピーしたテキスト
  • 公開 URL
  • YouTube 動画
  • PDF
  • Markdown
  • 音声ファイル
  • DOCX(Microsoft Word ファイル)
  • PPTX(Microsoft PowerPoint ファイル)
使用制限
  • 1ユーザーあたり500ノートブック
  • 1ノートブックあたり300情報ソース
  • 1情報ソースあたり 200MB または50万単語
  • 1ノートブックあたり500クエリ
  • 1ノートブックあたり20個の音声概要
認証方法
  • Google Identity またはサードパーティIDプロバイダー(Azure AD、Okta、Pingなど)
アクセス方法
  • 管理者がGoogle Cloudコンソールを使用して設定
  • ユーザーはプロジェクト & リージョン固有のURLからアクセス
ノートブックの共有
  • 同じGoogle Cloudプロジェクト内のユーザーとだけ共有可能
  • 事前定義されたIAMロールを使用して共有可
  • ノートブックは公開共有不可
コンプライアンス
  • VPC-SC準拠
音声の共有
  • ノートブックにアクセスできるユーザーは音声概要にもアクセス可能(音声のみの別共有は不可)

VPC-SC(Virtual Private Cloud Service Controls)とは、Google Cloudのセキュリティ機能のことで、Google AgentspaceはGoogle Cloud内のサービスのため適用されます。

企業でよく使われる情報ソースに対応し、たくさんのナレッジを保管し分析できる点が特徴的です。

参考:Google Cloud「Google Agentspaceの紹介」

参考:Google Cloud「NotebookLMエンタープライズとは何ですか?」

Google Agentspace Enterprise

Google Agentspace Enterpriseとは企業全体の情報を効率的に検索・発見するためのAIを搭載した検索機能です。

それぞれの機能でできることは以下の通りです。

項目 概要
非構造化データと構造化データ
  • ドキュメントやメールなどの非構造化データ、およびテーブルなどの構造化データの両方に対応
翻訳機能
  • 他の言語から情報が出てきても翻訳機能を使って内容を理解できる
主要なサードパーティアプリの連携
  • Confluence、Google Drive、Jira、Microsoft Sharepoint、ServiceNow など、よく使われるアプリケーションと事前構築されたコネクタで連携
データのインポートと同期
  • 複数のフォーマットやプラットフォームから企業データを取り込み、同期・検索可能
パーソナライズされた検索体験
  • ユーザーごとの役割、権限、検索履歴に基づいたパーソナライズされた検索体験を提供

Google Agentspace Enterpriseは従業員一人ひとりの業務に合わせて適切なナレッジを提供するため、企業全体の情報検索の効率化に役立ちます。

参考:Google Cloud「Google Agentspaceの紹介」

参考:Google Cloud「Google Agentspace Enterpriseの概要」

Google Agentspace Enterprise Plus

Google Agentspace Enterprise Plusとは、業務自動化や専門的なアシスタンスを提供するAIエージェント機能です。

Google Agentspace Enterprise Plusでできることは次の通りです。

項目 概要
情報発見
  • 従業員に統一された企業ブランドのマルチモーダル検索エージェントを提供し、組織全体の情報の信頼できる中心的な情報源を作成
  • Googleの検索機能を活用し、会話型支援、複雑な質問への回答、積極的な提案、企業固有の情報に基づいたアクションを実行
エキスパートエージェント
  • 企業の業務機能を自動化するエキスパートエージェントを提供
  • カスタムAIエージェントによって、マーケティング、ファイナンス、法務、エンジニアリングなどで効率的なリサーチやコンテンツ作成、繰り返し作業の自動化を支援
スケーラビリティ
  • 地理的な範囲、言語、ピーク時のボリューム要求に対応できる
リアルタイムフィードバックと適応
  • 大規模な機械学習ベースのシステムにより、リアルタイムでフィードバックを受けて結果を改善できる
ブレンドされたRAG
  • 企業データを複数のフォーマットやプラットフォームにわたってカスタマイズ可能なRAG(データ取得と生成)で活用

Google Agentspace Enterprise Plusは、従業員の業務内容に応じて定型タスクの自動化や業務改善をサポートしてくれます。

参考:Google Cloud「Google Agentspace Enterpriseの概要」

Google Agentspaceを企業が活用するメリット

Google Agentspaceを企業が活用するメリットは以下の通りです。

  • テキスト、音声、画像、動画といった多種多様なデータ種別の情報ソースを使える
  • ユーザーごとの役割や権限に基づいてパーソナライズされた検索体験ができる
  • 企業固有のデータを安全に活用できる
  • セキュリティのしっかりしたAIエージェントを活用できる

Google Agentspaceはナレッジマネジメントをクラウド上で行いたいけれど、セキュリティやプライバシーにも配慮したい企業におすすめです。

参考:Google Cloud「2025 年 – エンタープライズ領域における AI エージェント元年に向けて」

Google Agentspaceの申込方法

2025年2月現在、Google Agentspace公式ホームページにアクセスすると早期アクセスプログラムに申し込めるようになっているため、以下の手順で申込をします。

①「早期アクセスに申し込む」をクリックする

②「登録して申し込む」に必要な事項を記載して「リクエストを送信」をクリックする

それほど手順が複雑ではないため、使いたい人は早めに申込をしましょう。

参考:Google Agentspace公式ホームページ

Google Agentspaceの利用にかかる料金

2025年2月現在、Google Agentspaceの利用にかかる料金は、公式ホームページでは発表されていません。

また、Google Cloud料金計算ツールの項目としても登録されていないため、正確な料金を知るには見積をリクエストする必要があります。

見積をリクエストする手順は次の通りです。

「Google Cloudの料金」ページにアクセスして「見積もりをリクエストする」をクリックする

②必要事項を入力して「リクエストを送信」をクリックする

申込と同様それほど難しい手順ではないため、料金を知りたい人は見積をリクエストしましょう。

参考:Google Cloud「Google Cloud の料金」

Google Agentspaceの企業での活用事例

Google Agentspaceを企業がどのように活用しているか、実際の事例をご紹介します。

FairPriceはシンガポール最大の日用必需品を扱う小売業者で、1万3千人の従業員が毎日50万人以上のお客様にサービスを提供しています。

デジタル&テクノロジー担当最高責任者であるデニス・シア氏は、従業員が毎日最高のパフォーマンスを発揮できるようにするため、Google Agentspaceを活用していると話します。

具体的には、FairPriceでは「知識発見の向上と企業全体でのプロセスの効率化」という目標を掲げて、Google Agentspaceを導入したのです。

FairPriceはGoogle Agentspaceを活用して、手作業を減らすことを目指した組織全体の研究・支援プラットフォームを構築しました。

またGoogle Agentspaceを用いて、従業員に対しすべての文書、内部システム、さらにはサードパーティアプリケーションを横断的に検索できるシームレスなリサーチアシスタントと、自然言語でタスクをサポートするアシスタントを提供したのです。

デニス・シア氏は従業員が自社のナレッジに手軽にアクセスし、共有できるようにすることで、より良い顧客体験と業務効率の向上を促進することができると述べています。

参考:FairPriceグループ公式ホームページ

参考:Google Cloudブログ「Google Agentspace のご紹介: AI エージェントと AI を活用した検索を企業に導入」

まとめ

Google Agentspaceとは、2024年12月14日にGoogleが発表したGoogle Cloud内で使える企業向けのAIプラットフォームで、その企業に合わせた情報分析、情報検索、AIエージェントの活用ができます。

この記事も参考にして、ぜひ積極的にGoogle Agentspaceの導入を進めてみてください。

アイスマイリーでは、AIエージェントサービスと提供企業の一覧を無料配布しています。課題や目的に応じたのサービスを比較検討できますので、ぜひこの機会にお問い合わせください。

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