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Difyとは?用途から使い方まで詳しく解説

最終更新日:2025/02/28

自社の人手不足が続いているため、AIを使った便利なアプリを開発して業務の効率化を進めたいけれど、ノウハウがなく困っている人はいませんか?

近年、生成AIはビジネスの場でもさまざまな形で活用されるようになりました。

しかし、既存のサービスを利用するのではなく、自社の業務や環境に合ったオリジナルのアプリがあればもっと便利になると感じる人も少なくないのではないでしょうか。

この記事では、そのような人に知ってほしいDifyについて詳しく解説します。

Difyとは?

Difyとは、LangGenius, Inc.が運営する大規模言語モデル(LLM)を活用したアプリを開発するためのオープンソースプラットフォームであり、「Define + Modify」を由来とする名前の通り、AIアプリを定義し継続的に改善できる仕組みを提供しています。

さらに、BaaS(バックエンドを簡単に使えるサービス)と、LLMOps(LLMを運用・管理する仕組み)をセットで提供することで、エンジニア以外の人でも簡単にAIアプリを作成でき、技術を持たない人にもAIアプリ開発の道を開いた画期的なサービスです。

参考:Dify公式ホームページ

参考:Dify「Difyへようこそ」

Difyでできること

Difyでできることは次の通りです。

  • AIアプリを作る時に使うモデルを数百種類の中から選べる
  • プロンプトや質問内容を指定するだけでチャットボットが作成できる
  • RAGをAIアプリに搭載できる
  • 外部のツールやAPIと連携してAIエージェントを作れる
  • タスクを実行するための手順や流れを自動化するワークフローを自由に設計できる
  • プラグインを導入してAIアプリの機能を強化できる
  • AIアプリがどれだけのリソースとコストがかかっているかを管理ツールでチェックできる

APIとは「Application Programming Interface」の頭文字を取った言葉で、異なるソフトウェアやサービス同士のデータ通信を統一するための窓口の役割を果たします。

DifyにもAPIが備えてあるため、他のソフトウェアやサービスとの連携をスムーズに行うことが可能です。

Difyを使うことで、AIアプリの開発に取られていた時間やコストを大幅に削減できます。

参考:Dify「Difyへようこそ」

Difyを使うメリット

Difyを使うメリットは以下の通りです。

  • AIアプリの開発時間やコストを削減できる
  • AIアプリの機能や動作をカスタマイズできる
  • AIアプリの運用や管理を効率化できる

自社向けにカスタマイズされたAIアプリを使いたいけれど、大きな予算や人手はかけられない場合にはDifyを使うことをおすすめします。

Difyの始め方

Difyの始め方の手順をご紹介します。

公式ホームページにアクセスして右上の「始める」をクリックする

Dify

②「GitHub」「Google」いずれかのアカウントかメールアドレスを入力して開始する

Dify

③ダッシュボードにログインできたら成功

Dify

事前準備は必要なく、手順もそれほど難しいものではないため画像を確認しながら試してみてください。

参考:Dify公式ホームページ

Difyの使い方

Difyの公式ホームページには使い方の事例として、以下の4つが紹介されています。

項目 概要
ゼロからAI画像生成アプリの構築方法 Difyを使って画像生成AIアプリを作る方法
AIエージェントの実践:個人のオンライン旅行アシスタントの構築方法 Difyを使ってAIエージェントを作る方法
チャットストリームエージェントを使用したTwitterアカウントの分析方法 Difyを使ってTwitter(現:X)rのデータを分析する方法
ファイルアップロードを使用した記事理解アシスタントの構築方法 Difyを使ってファイルの内容に基づいた対話型AIアシスタントを作る方法

ここではDifyを使って画像生成AIアプリを作る方法を解説します。

Stablility API キーの設定

最初に、APIを使って画像生成AIであるStability AIの機能をこれから作る画像生成AIアプリに搭載します。

Stablility API キーを設定することで、APIを通じてStability AIと画像生成AIアプリ同士が通信できるようになる仕組みです。

Stablility API キーをStability AIのホームページからコピーし、Difyに入力して保存すると設定完了です。

モデルプロバイダの設定

次に画像生成AIアプリを動かすためのモデルを選んで設定します。

モデルとはAIにとっての「脳」であり、PCにとってはCPUの働きをするので必ず設定をしなければなりません。

Dify内でモデルを設定することで、画像生成AIアプリはプロンプトを理解し画像を生成できるようになります。

エージェントを作る

エージェントとは、Difyで作成する画像生成AIアプリがどのような役割を果たすのかを定義する部分です。

対話型AIに用いるプロンプトの最初には、AIが自己意識を持たないためよく「あなたはAIの専門家です」といった役割が記載されますが、エージェントはこの部分と同じ働きをします。

プロンプトを入力する

ユーザーが画像生成AIアプリに入力するプロンプトに対して「どう従うか」をプロンプトとして入力します。

ホームページでは「ユーザーのプロンプトに従って、指定された内容を stability_text2image を使用して描画してください。」というプロンプトの例が挙げられています。

上記のプロンプトでは、ユーザーの指示に従いstability_text2image を使って画像生成をするようにと指定しています。

参考:Dify ハンドオン工房「初級編」

参考:Dify ハンドオン工房「中級編」

Difyを使うのにかかる費用

Difyを使うためには、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。Difyの4つのプラン別にご紹介します。

Sandbox

SandboxはDifyを無料で使うことができるプランで、以下のようなことができます。

機能 説明 内容
メッセージクレジット AIとのやり取り(メッセージ)の回数制限 200メッセージ
モデルプロバイダー 利用可能なAIモデルの種類 OpenAI、Anthropic、Llama2、Azure OpenAI、Hugging Face、Replicate
チームメンバー 共同編集できるメンバーの数 1人
アプリ作成数 作成できるAIアプリの最大数 10個
ベクトルストレージ AIがデータを検索するための記憶容量 5MB
ドキュメントアップロード上限 アップロードできるドキュメントの最大数 50件(1回につき1件のアップロードが可能)
ドキュメント処理優先度 AIがドキュメントを処理する速度の優先度 標準
メッセージリクエスト 1日あたりのAIへのリクエスト上限 1日500件
アノテーション上限 AIの出力に注釈(修正指示など)をつけられる回数 10件
ログ履歴 過去の会話履歴を保持する期間 15日間
カスタムツール 独自のツール(API連携など)を組み込む機能 利用不可
サポート ユーザーが受けられるサポートの種類 コミュニティフォーラム
エージェントモード AIの自律的な動作を管理する機能 ワークフロー

SandboxはDifyをお試し利用してから本格的に使い始めたい人におすすめです。

Professional

Professionalは月払いなら59ドル、年払いなら590ドルで使用できるプランで、以下のようなことができます。

機能 説明 内容
メッセージクレジット AIとのやり取り(メッセージ)の回数制限 月に5,000メッセージ
モデルプロバイダー 利用可能なAIモデルの種類 OpenAI、Anthropic、Llama2、Azure OpenAI、Hugging Face、Replicate
チームメンバー 共同編集できるメンバーの数 3人
アプリ作成数 作成できるAIアプリの最大数 無制限
ベクトルストレージ AIがデータを検索するための記憶容量 200MB
ドキュメントアップロード上限 アップロードできるドキュメントの最大数 500件
ドキュメント処理優先度 AIがドキュメントを処理する速度の優先度 高速
メッセージリクエスト 1日あたりのAIへのリクエスト上限 無制限
アノテーション上限 AIの出力に注釈(修正指示など)をつけられる回数 2,000件
ログ履歴 過去の会話履歴を保持する期間 無制限
カスタムツール 独自のツール(API連携など)を組み込む機能 10個まで
サポート ユーザーが受けられるサポートの種類 メールサポート
Webアプリのロゴ変更 Webアプリのロゴを
カスタマイズできる機能
利用可能
LLMロードバランシング AIの負荷分散を最適化し、安定した動作を実現 利用可能
RAG APIリクエスト 外部データを活用した応答生成(RAG)のAPI利用 利用可能(近日公開)

ProfessionalはSandboxと比較すると制限が大幅に緩和されているため、個人でDifyの機能をひととおり使いたい人におすすめです。

Team

Teamは月払いなら159ドル、年払いなら1,590ドルで使用できるプランで、以下のようなことができます。

機能 説明 内容
メッセージクレジット AIとのやり取り(メッセージ)の回数制限 月に10,000メッセージ
モデルプロバイダー 利用可能なAIモデルの種類 OpenAI、Anthropic、Llama2、Azure OpenAI、Hugging Face、Replicate
チームメンバー 共同編集できるメンバーの数 無制限
アプリ作成数 作成できるAIアプリの最大数 無制限
ベクトルストレージ AIがデータを検索するための記憶容量 1GB
ドキュメントアップロード上限 アップロードできるドキュメントの最大数 1,000件
ドキュメント処理優先度 AIがドキュメントを処理する速度の優先度 高速
メッセージリクエスト 1日あたりのAIへのリクエスト上限 無制限
アノテーション上限 AIの出力に注釈(修正指示など)をつけられる回数 5,000件
ログ履歴 過去の会話履歴を保持する期間 無制限
カスタムツール 独自のツール(API連携など)を組み込む機能 無制限
サポート ユーザーが受けられるサポートの種類 優先メールサポート
SSO認証(シングルサインオン) 一つの認証情報で複数のサービスにログインできる仕組み 利用可能

Teamは共同編集できるメンバーの数に制限がないため、チームでDifyを利用したい場合におすすめのプランです。

Enterprise

EnterpriseはDifyの営業担当に相談の上契約できるプランで、以下のようなことができます。

機能 内容
SSO(SAMLおよびOIDC) シングルサインオン機能
複数ワークスペース 複数のワークスペースの管理
展開支援 専門的な展開サポート
広範囲なホワイトラベリング ホワイトラベル機能
交渉可能なSLA サービスレベル契約の交渉可能
モデル負荷分散 モデルの負荷分散機能
集中管理のワークスペースおよびユーザー管理 ユーザー管理とワークスペースの一元化
カスタムロール ユーザーの役割をカスタマイズ
専用のSlack、電話、メールサポート 専用のサポートチャネル
エンタープライズレベルの利用インサイト 高度な利用分析とインサイト

Enterpriseは企業で規模が大きく高度な開発を行いたい場合におすすめです。

参考:Dify「プランと価格」

Difyの商用利用について

Difyは商用利用が可能ですが、以下の2つの場合は商用ライセンスを取得しなければなりません。

項目 概要
マルチテナントサービス Difyのソースコードを使用してマルチテナント環境を運営することは、Difyから明示的な許可がない限りできない
ロゴと著作権情報 Difyのフロントエンドを使用する際、Difyコンソールやアプリケーション内のロゴや著作権情報を削除したり変更することはできない

マルチテナントサービスについてはDifyのソースコードを使って、異なるユーザーが同じシステムで独立してデータを管理する環境を作ることは許可されていないという意味を指します。

後々トラブルにならないためにも、ルールを守って商用利用しましょう。

参考:GitHub「Dify LICENSE」

まとめ

DifyとはLangGenius, Inc.が運営する、大規模言語モデルを活用したアプリを開発するためのプラットフォームです。

この記事も参考にして、Difyを用いたAIアプリやチャットボットの開発に積極的に取り組んでみてください。

アイスマイリーでは、生成AIサービスと提供企業の一覧を無料配布しています。課題や目的に応じた計51のサービスを比較検討できますので、ぜひこの機会にお問い合わせください。

AIsmiley編集部

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