Microsoft、小規模言語モデル「Phi-2」を発表
最終更新日:2023/12/20
Microsoftは2023年12月12日、小規模言語モデル「Phi」の最新版「Phi-2」を発表しました。
このAIニュースのポイント
- 「Phi-2」は27億パラメータと小規模な言語モデルでありつつ、優れた推論能力と言語理解能力を有する
- ベンチマークテストによると、Phi-2 は最大 25 倍のモデルと同等またはそれを上回るパフォーマンスを発揮する
- 言語モデルの研究開発を促進を目的に、Azure AI Studioモデルカタログで利用可能
米Microsoftは2023年12月12日、小規模言語モデル(SLM)「Phi」の最新版「Phi-2」を発表しました。パラメーターが130億個以下の言語モデルの中では最先端の性能を持ち、複雑なベンチマークでは、最大25倍の言語モデルを上回りました。
「Phi-2」は他の言語モデルと比べて27億パラメータと小規模言語な言語モデルでありつつも、論理的推論や言語理解で高い性能を発揮しています。トレーニングデータの品質に重点を置いた本モデルは、学習の段階で科学、人間の日常行動や習慣、心理などを教えるため特別に作成されたデータセットを用いており、既存の13 億のパラメータのモデル「Phi-1.5」から「Phi-2」へ知識をスケールすることで、ベンチマークスコアの向上を支えています。
ベンチマークスコアでは、米Metaの「Llama 2」の700億パラメータモデルを幾つかの分野で上回ります。米Googleが12月7日に発表した生成AIモデル「Gemini 1.0」の小規模モデル「Gemini Nano 2」(32億パラメータ)と比較しても、同等あるいは上回る性能を記録しました。
「Phi-2」は、言語モデルの研究開発促進を目的に、AIサービス開発プラットフォーム「Azure AI Studio」のモデルカタログで利用が可能です。
出典:Microsoft
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