ChatGPTをカスタマーサポートで利用する方法とは? 事例や注意点について解説
最終更新日:2024/04/30
近年、AI技術の進化に伴い、カスタマーサポートの現場でもその恩恵を受ける動きが加速しています。特に、OpenAIが開発したChatGPTは、高度な自然言語処理能力により、多くの企業が注目するツールです。
そこで今回の記事では、以下について解説します。
- カスタマーサポートでのChatGPT活用事例
- ChatGPTをカスタマーサポートで活用するメリット
- カスタマーサポートでChatGPTを利用する際の注意点
- カスタマーサポートに利用できるChatGPT関連サービス
ChatGPTをカスタマーサポートでの利用において検討している方は、ぜひ参考にしてください。
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ChatGPTとは?
ChatGPTとは、OpenAIによって開発された生成AI(Generative AI)であり、自然言語処理を活用して人間と同じような自然な会話が可能です。2023年3月には、より性能が向上した「GPT-4」がリリースされ、ChatGPT Plus(有料プラン:20ドル/月)に課金したユーザーが利用できるようになりました。従来型のモデル(GPT-3、GPT3.5)に比べて出力精度が向上したことで、様々な企業・個人がChatGPT APIを活用してサービス開発を試みたり、コミュニティで活発な議論を行ったりする状況が生まれています。
ChatGPTについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
ChatGPTとは?使い方や始め方、日本語対応アプリでできることも紹介!
カスタマーサポートでのChatGPT活用事例
カスタマーサポートでのChatGPT活用事例は多岐に渡ります。
以下に6つの事例を紹介します。
- FAQの作成
- トークスクリプトの作成
- メール返信文の作成
- VOCの抽出・分析
- コールセンターの対応履歴を電子化
- AIチャットボットによる対応窓口
事例1:FAQの作成
ChatGPTは、FAQ(よくある質問)の作成にも活用されています。ChatGPTは自然言語処理技術を活用して、人間と同じような自然な会話が可能です。そのため、FAQの作成においても、Q&A方式で生成することができます。
例えば、以下のようなプロンプトを設定することで、ホームページ用のFAQを効率的に作成することができます。
役割の設定:あなたは当社のカスタマーサポート担当です
指示:お客様の困りそうな内容をピックアップしてください
背景:ホームページ用(https://aismiley.co.jp/)のFAQを作成するため
条件:5つピックアップし、質問と回答で分けてください
このプロンプトを設定することで、ChatGPTは以下のようなFAQを生成することができます。
事例2:トークスクリプトの作成
ChatGPTは、トークスクリプト作成にも活用されています。
例えば、ホームページのURLをChatGPTに読み込ませて、以下のようなプロンプトを設定することで、顧客対応の台本を効率的に作成することができます。
役割の設定:あなたは当社のコールセンター担当です
指示:問い合わせ内容に対する回答を教えてください
背景:顧客対応の台本を作成するため
条件:対話形式で記載してください
このプロンプトを設定することで、ChatGPTは以下のようなトークスクリプトを生成することができます。
事例3:メール返信文の作成
ChatGPTは、問い合わせメールへの返信文を作成する際にも活用されています。
例えば、以下のようなプロンプトを設定することで、顧客へのメールを効率的に作成することができます。
役割の設定:あなたは当社のカスタマーサポートの文章作成者です
指示:顧客の問い合わせ内容に対する返信文を考えてください
背景:顧客へのメールを作成するため
条件:返信分の内容だけを記載してください
このプロンプトを設定することで、ChatGPTは以下のようなメール返信文を生成することができます。
事例4:VOCの抽出・分析
ChatGPTは、VOC(Voice of Customer)の抽出・分析にも活用されています。VOCは、顧客の声を集め、分析することで、業務改善やサービス向上のためのアイデアを得ることができます。例えば、以下のようなプロンプトを設定することで、業務改善を行うためのVOCを効率的に抽出・分析することができます。
役割の設定:あなたは当社のカスタマーサポートのVOC分析担当者です
指示:顧客の問い合わせ内容から、クレーム、業務改善に役立つご指摘、その他当社の問題点などを抽出してください
背景:業務改善を行うため
条件:ユーザーの感情分析もあわせて回答してください
感情指標:怒っている場合は1、普通は3、喜んでいる場合は5
このプロンプトを設定することで、ChatGPTは以下のようなVOCを抽出・分析することができます。
事例5:コールセンターの対応履歴を電子化
ChatGPTは、コールセンターの対応履歴を電子化する際にも活用されています。
もちろん、コールセンターの対応履歴が音声データのままでは、分析や利用が難しい場合があります。しかし、ChatGPTは、自然言語処理技術を活用して、音声データをテキストデータに変換することができ、問い合わせ内容を要約することも可能です。
そのため、対応履歴を効率的に分析し、顧客対応の品質向上や業務改善を行うことができます。
事例6:AIチャットボットによる対応窓口
ChatGPTは、AIチャットボットとしての利用も可能です。
AIチャットボットは、顧客からの問い合わせに自動的に応答することができるため、24時間対応可能なカスタマーサポートを実現することができます。
そのため、顧客の問い合わせに迅速に対応することができ、顧客満足度を向上させることができます。
また、ChatGPTは、過去の対応履歴やFAQなどの情報を活用して、より精度の高い応答を提供することが可能です。
ChatGPTをカスタマーサポートで活用するメリット
ChatGPTをカスタマーサポートで活用するメリットは、以下の4つです。
- 業務の効率化
- コスト削減
- カスタマーサポートの品質向上
- 付加価値の提供
それぞれについて以下に解説します。
業務の効率化
ChatGPTをカスタマーサポートで活用することで、業務の効率化が実現できます。例えば、FAQの作成など、人の手で行っていた作業を自動化することで、業務の工数を削減することが可能です。
ChatGPTは、自然言語処理技術を活用して、人間と同じような自然な会話が可能です。そのため、顧客からの問い合わせに対して、適切な応答を提供することができます。
さらに、多くの作業をChatGPTに任せることで、全体として業務効率化に繋がります。このように、ChatGPTを活用することで、ヒトノテで行っていた作業を自動化させることができ業務の効率化を実現することが可能です。
コスト削減
ChatGPTをカスタマーサポートで活用することで、コスト削減が実現できます。
特に、チャットボットとしてChatGPTを導入することは、人件費や設備費、光熱費などの面でコスト削減につながります。なぜなら、チャットボットとしてChatGPTを導入することで、24時間対応可能なカスタマーサポートを実現することができるからです。
このように、人の手で行っていた作業を自動化することで、コスト削減を実現することができます。
カスタマーサポートの品質向上
ChatGPTをカスタマーサポートで活用することで、サポートの品質を向上させることができます。
例えば、トークスクリプトの生成やVOC抽出などの機能を利用することで、顧客対応の品質を向上させることが可能です。
トークスクリプトの生成機能を利用することで、コールセンターの対応履歴を電子化し、対応履歴からトークスクリプトを生成することができ、顧客対応の一貫性を保つことができます。
また、VOC抽出機能を利用することで、顧客の声を抽出し、分析することが可能です。そのため、ChatGPTを活用することで、カスタマーサポートの品質を向上させることができます。
付加価値の提供
ChatGPTをカスタマーサポートで活用することで、顧客に付加価値を提供することができます。例えば、返信に時間がかかっていた業務を素早く行うことが可能です。
これにより、顧客の問い合わせに迅速に対応することができ、顧客満足度を向上させることができます。
また、迅速な対応により、機会損失を削減することができます。顧客が問い合わせをした際に、迅速に対応することで、顧客のニーズにより早く応えることが可能です。
このように、ChatGPTを活用することで、顧客に付加価値を提供することができます。
カスタマーサポートでChatGPTを利用する際の注意点
カスタマーサポートでChatGPTを利用する際の注意点は以下の2つです。
- 生成された情報に誤りがあることを認識する
- セキュリティやプライバシー保護が必要
それぞれについて以下に解説します。
生成された情報に誤りがあることを認識する
ChatGPTをカスタマーサポートで活用する際には、生成された情報に誤りがあることを認識することが重要です。ChatGPTは高度な自然言語処理技術を活用していますが、回答が必ずしも正しいとは限りません。
そのため、生成された情報をそのまま利用するのではなく、人間によるチェックを必ず行うことが必要です。人間によるチェックを行うことで、生成された情報の正確性を確認することができ、顧客に対して正確な情報を提供することができます。
このように、ChatGPTを活用する際には、生成された情報に誤りがあることを認識し、人間によるチェックを必ず行うことが重要です。
セキュリティやプライバシー保護が必要
ChatGPTをカスタマーサポートで活用する際には、セキュリティやプライバシー保護が必要です。
ChatGPTは、取り込んだデータを使って回答を生成するため、カスタマーサポートは性質上、読み込ませるデータが個人情報などが多いです。
そのため、一般的なビジネス用途よりもセキュリティ、プライバシー保護の視点が必要になります。
セキュリティ対策を強化することで、顧客の情報を保護することができ、プライバシー保護の観点からも、顧客の情報を適切に取り扱うことができます。
このように、ChatGPTをカスタマーサポートで活用する際には、セキュリティやプライバシー保護が必要です。
カスタマーサポートに利用できるChatGPT関連サービス
カスタマーサポートに利用できるChatGPT関連サービスは、以下の5つです。
- EXPLAZA 生成AI Partner
- ChatGPT活用支援
- ChatGPT等 生成AI導入支援サービス
- Third AI Contact Center Solution
- yoriaiチャットボットpowered by ChatGPT
それぞれについて以下に解説します。
EXPLAZA 生成AI Partner
EXPLAZA 生成AI Partnerは、経験豊富なメンバーがChatGPTの導入を支援するサービスです。
このサービスのポイントは、以下の3つです。
①セキュアなChatGPT環境を提供してくれる点
②追加パッケージで、カスタマイズが可能な点
③コンサルから導入まで一気通貫のサービスである点
これらのポイントにより、ChatGPTを安全かつ効果的に活用することができます。
EXPLAZA 生成AI Partnerの価格については、以下の通りです。
- 利用料金:要問合せ
- 初期費用:要問合せ
- 無料プラン:要問合せ
- 無料トライアル:要問合せ
EXPLAZA 生成AI Partnerについて詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。
ChatGPT活用支援
ChatGPT活用支援は、ChatGPTの基礎情報の理解から自社業務への導入までや、ChatGPTを活用した社内業務のDX化を効率的に実現することをサポートするサービスです。
ChatGPT活用支援のサービスのポイントは、以下の3つです。
①経験豊富なプロフェッショナルによるプロジェクト推進
②多様な業界におけるDX推進・ビッグデータ解析の知見
③最前線のノウハウ共有による内製化推進・自走化後押し
これらのポイントにより、ChatGPTを活用した社内業務のDX化を効率的に実現できます。
ChatGPT活用支援の価格については、以下の通りです。
- 利用料金:ChatGPT活用コンサル(10万円/月2回)、ChatGPT利用料金(実費)、アカウント作成代行(10%)
- 初期費用:ChatGPTを使ったLINE bot等の開発(100万円~)※運用(15%/月)
- 無料プラン:あり
- 無料トライアル:あり
ChatGPT活用支援について詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。
neoSmartChat
neoSmartChatは、neoAIが提供する法人向けのChatGPTシステムです。
neoSmartChatのポイントは、以下の3つです。
①任意のpdfをノーコードで読み込ませて、即座に独自の生成AIを利用することが可能
②neoLLMモジュールで独自機能を素早く開発することが可能
③エンタープライズ向けのセキュリティレベルを実現
これらのポイントにより、最新技術を常にキャッチアップ・活用できる体制を生み出しています。
ChatGPT等 生成AI導入支援サービスの価格については、以下の通りです。
- 利用料金:月額10万円~
- 初期費用:要問合せ
- 無料プラン:要問合せ
- 無料トライアル:あり
neoSmartChatについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
Third AI Contact Center Solution
Third AI Contact Center Solutionは、AI技術を活用してコンタクトセンターの業務を効率化するためのソリューションサービスです。
Third AI Contact Center Solutionのポイントは、以下の3つです。
①対応履歴の要約生成など幅広い活用で品質向上
②AIから人へ切替できるハイブリット対応も実装
③お客様のご要望を生かした万全なサポート体制
これらのポイントにより、お問い合わせ一次受けにおいてオペレータの負担を削減できます。
Third AI Contact Center Solutionの価格については、以下の通りです。
- 利用料金:200,000円~
- 初期費用:1,000,000円~
- 無料プラン:なし
- 無料トライアル:なし(有料PoCプラン有)
Third AI Contact Center Solutionについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
Third AI Contact Center Solution
yoriaiチャットボットpowered by ChatGPT
yoriaiチャットボットは、ChatGPTを活用した社内・社外問わず様々なシーンでコミュニケーションコストの軽減を助けるサービスです。
yoriaiチャットボットのポイントは、以下の3つです。
①社内・社外問わず、様々なシーンで活用できる高い汎用性
②月額1,980円~最短10分で導入
③圧倒的シンプルで、専門知識不要
これらのポイントにより、社内の業務効率化を実現できます。
yoriaiチャットボットの価格については、以下の通りです。
- 利用料金:1,980円~
- 初期費用:0円(プランによる)
- 無料プラン:あり
- 無料トライアル:あり
まとめ
ChatGPTをカスタマーサポートで活用することで、業務の効率化、コスト削減、カスタマーサポートの品質向上、付加価値の提供などのメリットがあります。
しかし、生成された情報に誤りがあることを認識し、セキュリティやプライバシー保護が必要です。ChatGPTを活用する際には、自社での文章作成・推敲のうえ、正確な内容を完成させることが必要です。
また、ChatGPT関連サービスを利用することで、さらに効果的なカスタマーサポートが可能となります。
よくある質問
ChatGPTとは何ですか?
自然言語処理を活用して人間と同じような自然な会話が可能な生成AIです
ChatGPTをカスタマーサポートで活用するメリットは何ですか?
業務の効率化やコストを削減することができます。また、カスタマーサポートの品質が向上したり付加価値の提供ができます。
カスタマーサポートでChatGPTを利用する際の注意点はありますか?
生成された情報に誤りがあることを認識し、セキュリティやプライバシー保護が重要であることを認識する必要があります。
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