機械学習を用いた画像認識AIで検査のナレッジを共有!
最終更新日:2024/04/04
これまで熟練した検査員の目視に頼ってきた外観検査をAI・人工知能で代替すべく、さまざまな検査用画像認識システムが登場しています。匠の技を再現するこれら最新の画像認識システムについてまとめました。
沖縄県で生息する希少種のカメを守れ!NTTドコモらが画像認識を用いたカメ識別アプリを開発
画像認識技術を活用した検査システムには、こんなユニークなものも生まれています。
ドコモは「画像認識エンジン」によって、カメの希少種を特定するシステムを開発しました。
そして環境省沖縄奄美自然環境事務所と19年5月、沖縄県に生息している希少な野生動植物の密猟・密輸防止のため、画像認識システム導入に向けた実証実験を開始しました。
リュウキュウヤマガメなどの国の天然記念物に指定されている、沖縄県にのみ生息する3種類の希少なカメを対象に、パトロールの現場や空港などでの荷物検査、郵便局の受付といった場所に導入して密猟・密輸を防ぎます。疑わしいカメを発見したら、スマートフォンのカメラでカメを撮影します。そして、撮影した画像を画像認識エンジンで分析して希少種かどうかを判別します。アプリを開発するにあたって、3種の希少なカメのほかに飼育用として流通している一般的なカメの画像など、1000枚以上のカメの画像をAIに学習させたということです。
沖縄県は日本でも野生の希少種が多く生息する地域として知られています。こうした希少種はマニア向けに高価で取引されているとみられ、近年野生動植物を狙った違法採集が社会問題化しています。このアプリを使用すれば、希少種の知識がない職員でもすぐに特定できるため、島外・国外へのカメの持ち出しを水際で阻止できると期待されています。
(参照:沖縄タイムス 環境省とドコモ、画像認識AIを活用した希少野生動植物の密猟・密輸対策実証実験を開始 )
(参照:日経XTECH AIとカメラで希少なカメを密輸から守れ、畜産テック番外編 )
検査用画像認識システムの用途広がる
検査用画像認識システムの用途はさまざまな分野へと広がりを見せており、その精度も年々向上しています。熟練した検査員のスキルをAIによって再現する検査用画像認識システムは、今後もますます重要になりそうです。
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