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AIと監視カメラの活用で防犯DX!事例やプライバシーの問題点を解説

最終更新日:2024/04/04

近年は、AI(人工知能)技術の発展に伴い、さまざまな企業で積極的にAIが導入され始めています。その中でも特に注目されているのが、AIと監視カメラの活用によるセキュリティ強化です。

2021年には1日あたり1,500件の犯罪が発生しており、防犯という分野におけるAI等の最先端技術の活用は必要不可欠といえるでしょう。また、近年は少子高齢化に伴う人手不足も深刻化しているため、業務効率化にも繋げられるAIはまさに最適な技術といえるのです。

今回は、AIと監視カメラの活用によって防犯に繋げている事例や、プライバシーの問題点などを詳しくご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

AIカメラについて詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
AIカメラとは?できることや活用事例・導入事例をご紹介

AI搭載の防犯カメラとは?

これまでも多くの建物・施設・住宅などで防犯カメラは導入されていましたが、防犯カメラを導入したからといって防犯を高い確率で防止することはできていませんでした。しかし、最近ではAI搭載の防犯カメラが多く普及され始めており、より高い精度で犯罪を防ぐことが可能になりつつあるのです。

では、AI搭載の防犯カメラは従来の防犯カメラとどのような違いがあるのでしょうか。当然、AIが搭載されていること自体が大きな違いの一つではあるのですが、具体的な「できることの違い」として挙げられるのは、「予知・予測を行える」という点です。

従来の防犯カメラは、自動で犯罪を検知することはできません。そのため、防犯カメラの映像をチェックするための管理者を配置しなければ、犯罪そのものを防ぐことはできないのです。その点、AI搭載の防犯カメラであれば、不審な動き(行動)を自動で検知することができます。

これは、AIが過去のデータを蓄積することによって、「通常の行動とは異なるポイント」を高精度に察知できるからに他なりません。また、AIにはデータの蓄積量が増すごとに予測の精度も高まっていくという特徴があるため、常に撮影し続けている防犯カメラは、データの蓄積という点でもAIに適しているのです。

ちなみに、最近では既存のネットワークカメラに組み込むことができるAIカメラも多くなってきています。そのため導入の際、必ずしもカメラを買い換える必要がないという点も、「今後のAI監視カメラの普及」という観点において明るい材料といえるでしょう。

監視カメラにAIを活用するメリット

では、監視カメラにAIを活用した場合、具体的にどのようなメリットが得られるのでしょうか。ここからは、監視カメラにAIを活用するメリットを詳しく紹介していきます。

24時間リアルタイムで異常検知

最も大きなメリットとして挙げられるのは、「24時間365日リアルタイムで異常検知できる」という点でしょう。従来の監視カメラの場合、監視カメラの映像をチェックする管理者が必要になります。当然、その管理者が不審者や異変に察知できなければ、犯罪を防ぐことはできません。そのため、必ずしも犯罪を未然に防げるとは限らないのです。

その点、AI搭載の監視カメラであれば、リアルタイムで異常を検知することが可能になります。従来の監視カメラの場合、犯罪を未然に防ぐことができず、事件発生後の「証拠映像」という形でしか活用できないケースも少なくありませんでした。

また、AI搭載の監視カメラであれば、映像をチェックする管理者は必要ありません。カメラが自動で異常を検知するため、24時間リアルタイムでの監視を実現できるのです。これは、人手不足が深刻化している現代において非常に大きなメリットといえるでしょう。

異常判定の精度向上

2つ目のメリットとして挙げられるのは、異常判定の精度を高められるという点です。従来の監視カメラにも、異常を検知する機能を搭載した製品は存在しますが、高い精度を実現することはできていません。異常とまではいえない動きにもアラートを出してしまうケースも多いのです。

しかし、AI搭載の監視カメラであれば、常に「正常な動き」「異常な動き」という2つのデータを蓄積しながら、その蓄積されたデータをもとに判定を行うことができます。そのため、「どのような動きを異常とみなすのか」の判断をより高いレベルに引き上げることができるのです。これはデータの蓄積によって予測・分析精度を高められるAIが搭載されたカメラにしか得られないメリットといえるでしょう。

顔認証で映像を分析

3つ目のメリットとしては、顔認証によって映像を分析できることが挙げられます。たとえば、オフィスの入り口に顔認証機能を搭載したカメラを設置しておくことによって、より簡単に勤怠管理を行えるようになるわけです。

AIカメラには、あらかじめ社員IDなどの情報を登録しておくことも可能なので、誰がいつ出入口を通過したかを自動で判別できます。そのため、勤怠管理の入力忘れがなくなるなど、事務手続きの削減が期待できるのです。こういった活用の仕方によって、オフィスのDX化も期待できるでしょう。

来客分析などマーケティングにも活用できる

4つ目のメリットとしては、来客分析などのマーケティングに活用できることが挙げられるでしょう。たとえば、スーパーにAI搭載のカメラを導入することで、来店した人物の検知や追跡を行うことが可能になります。そこで得られたデータをもとに、顧客により刺さる売り場づくりが行えるようになるのです。AIカメラでは人物を検知したあと追跡もできるため、来店客がどのように店内を巡回するのか把握したい場合に便利でしょう。

さらに、どんな年齢層の顧客が店舗に訪れたか把握することも可能になります。その上で、顧客がどのルートを通って買い物をするかも把握できるため、動線に基づいて売り場を改善すれば、より顧客に刺さる店舗を目指せるでしょう。

監視カメラにAIを活用する問題点・デメリット

監視カメラにAIを活用するメリットは数多く存在することがお分かりいただけたかと思いますが、必ずしもメリットばかりというわけではありません。ここからは、監視カメラにAIを活用する問題点・デメリットについてみていきましょう。

プライバシーの保護問題

監視カメラにAIを活用することによって、24時間リアルタイムでの監視が可能になりますが、その際に懸念されるものとして「プライバシーの保護」という点が挙げられます。監視カメラの映像から取得したデータで個人を識別できる場合、その映像は個人情報ということになるため、場合によってはプライバシーの侵害に該当するケースもあるのです。

過去には、プライバシーの侵害を理由に防犯目的のカメラを撤去することを求めた裁判が起きた例もあります。そのため、セキュリティ強化を目的に監視カメラを設置する場合には、プライバシー保護の観点からデータの取り扱いには十分気をつける必要があるでしょう。

ただ、最近ではモザイク処理を入れる機能を搭載したAIカメラなども普及され始めており、少しずつ「プライバシー保護」への対応も進んできている状況です。そのため、今後はさらにプライバシー保護とセキュリティ強化の両立が進んでいくことが予想されます。

個人情報保護の仕組みをシステムやサービスの企画時点で設計し、組み込んでおくことを意味する「プライバシー・バイ・デザイン」、企画・設計の段階でセキュリティ対策を組み込み、サイバーセキュリティを確保していく「セキュリティ・バイ・デザイン」の考え方が重要になるでしょう。

導入コストとメンテナンス

AI搭載の監視カメラを導入する場合、従来の監視カメラよりも導入コストやメンテナンスコストが高額になる可能性があります。日々データを蓄積していくAIは、適切な学習を行えているかを定期的にチェックしなければなりません。

そのメンテナンス作業にもコストが生じるため、導入を検討する際にはあらかじめ「導入コスト・メンテナンスコストが発生すること」を把握しておく必要があるでしょう。ただし先ほどもご紹介したように、最近では既存のネットワークカメラに組み込む形で導入できる製品も存在しているため、自社の予算に合わせて最適なAIカメラを選択することをおすすめします。

AIを搭載した監視カメラの導入事例

最近では、さまざまな業界でAI搭載型監視カメラが導入され始めています。ここからは、AI監視カメラの導入事例をいくつかご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

阪神電車が営業列車内に監視カメラを設置

阪神電気鉄道は2022年6月、列車内のセキュリティ向上と犯罪の抑制を目的として、営業列車内における防犯カメラ設置試験の実施を発表しました。試験にはアイテック阪急阪神開発の防犯カメラが用いられ、一部の業務は同社に委託されます。

今回の試験で実施されるのは、走行中の営業列車内における映像録画、音声録音、遠隔からのリアルタイム確認です。営業列車内における防犯カメラの実用性の評価、セキュリティレベル向上が検討されるとともに、カメラ搭載のAI画像解析を積極的に活用することで、安心な車内環境の整備、利便性向上につながるサービス提供が期待されます。

吹田市はPanasonic AIで警備を強化

大阪府吹田市でパナソニックグループが展開するスマートシティ事業、Suita サスティナブル・スマートタウンは、パナソニックコネクトが運用する画像センシングを中心としたAIを活用するタウンセキュリティシステムを導入しました。

大阪府吹田市のSuitaサスティナブル・スマートタウン協議会が推進するSuita サスティナブル・スマートタウン(Suita SST)へ、パナソニックコネクト株式会社が運用する画像センシングを中心としたAIを活用するタウンセキュリティシステムを導入しました。

タウンセキュリティシステムはパナソニック コネクトの画像センシング技術のノウハウを活用し、誰もが暮らしやすい・訪れやすいまちの実現、さらに『誰もが幸せに生きられるウェルビーイング社会』を目指し、Suita SSTでのセキュリティ運営をサポートします。

パナソニック コネクトのセキュリティシステムと綜合警備保障株式会社(ALSOK)の警備サービスを掛け合わせることで、見守り事象の把握と自動的で継続的な課題抽出・分析を行い、高精度で効率的なタウンセキュリティシステムの実現を目指していくそうです。

今回導入されたパナソニックのセキュリティシステムは、公共エリア内のセキュリティカメラで撮影した映像に対して画像解析を行うというもの。「滞留」「転倒」「白杖」「車椅子」といった4種類の検知要件を満たす事象を検知した場合、タウンマネジメント機関(TMO)のセキュリティシステムへ、警備行動の要否確認の通知を行う仕組みです。

TMOの職員が該当するカメラ映像と通知内容を確認し、警備の必要があると判断した場合はALSOKへ警備行動を要請、緊急性を伴う場合は110番や119番に連絡します。

Suita SSTは次世代スマートタウンづくりを推進するために、Suita サスティナブル・スマートタウン協議会に参画しているALSOKと共に「誰もがいつまでも安心してくらし、誰もがいつでも安心して訪れることが出来るまち」の実現を目指します。

防犯カメラのAI活用でより安心して生活できる社会の実現へ

今回は、AIと監視カメラの活用によって実現される防犯DXの事例や、プライバシー保護問題などについてご紹介しました。数多くのメリットがある一方で、懸念されるデメリットも存在することがお分かりいただけたのではないでしょうか。

ただ、最近では「プライバシー・バイ・デザイン」「セキュリティ・バイ・デザイン」の考え方が浸透しつつあるため、プライバシー保護とセキュリティ強化を両立することは十分可能です。より安心して生活できる社会の実現は、AIの技術力にかかっていると言っても過言ではないかもしれません。

なお、AIsmileyでは、AI資格を保有したコンサルタントが無料の比較資料や各社の製品をピックアップしております。人の検知はもちろん、人以外の物を検知するAI製品も数多く存在しますので、AIカメラの導入をご検討の際はぜひお気軽にご相談ください。

画像認識について詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
画像認識とは?AIを使った仕組みや最新の活用事例を紹介

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