Notion AIとは?使い方やChatGPTとの違いを徹底解説!
最終更新日:2023/12/19
Notion AIは、文書作成からノーコード開発まで幅広い機能を備えたツール「Notion(ノーション)」に搭載されているAI(人工知能)機能です。自動文章作成や要約をはじめ、プレスリリースや求人メールといった具体的なタスクも簡単に実行でき、業務効率化をさらに進めると注目を集めています。
本記事では、Notion AIでできることや料金、代表的なタスクの事例まで詳しく解説します。ChatGPTとの比較も紹介しますので、生成系AIを比較検討したい方もぜひご覧ください。
Notion AIとは?
Notion AIとは、文章作成やタスク管理、ノーコード開発など幅広い機能を備えたクラウド型ツール「Notion」に実装されたAIツールです。2023年2月23日に正式にリリースされました。
キーワードやテーマを指定してブログ記事を自動作成する、データ情報から表を自動生成する、などNotionでのさまざまな作業をAIがアシストしてくれます。
Notion AIにできること
Notionは文書やメモの作成以外にも多くの機能を備えており、Notion AIを用いて幅広いタスクを実行できます。Notion AIでできることとしては、主に以下のようなタスクが挙げられます。
- 文章作成
- 文章要約・リライト
- ブログ記事作成
- アイデア出し・ブレインストーミング
- SNS投稿文の作成
- 詩・エッセイなどクリエイティブストーリーの作成
- ToDoリスト作成
- 会議のアジェンダ作成
- 議事録の作成・要約
- プレスリリース作成
- ビジネスメール作成
- 求人メール作成
- FAQ作成
- 表・ガントチャート作成
- 職務経歴書作成
- スライドのアウトライン作成
- データ分析
- 出力結果のデータベース化
Notion AIにより上記のような機能が利用でき、業務効率化やプロジェクトの進捗整理などさまざまなシーンで役立ちます。
Notion AIの料金
Notion AIの料金プランには、無料版と有料版の2つが用意されています。機能面での違いはありませんが、無料版は1ユーザーあたり20回という使用制限があり、有料版は無制限です。
有料版は月額$10で、すでにNotionの有料サブスクリプションに参加している場合に年払を選択すると実質20%OFFの月額$8で利用できます。Notion自体とNotion AIの料金プランは別のため、「Notionは無料でいいがNotion AIを使いたい」という人にも向いています。
Notion AIの日本語対応について
Notion AIは日本語にも対応しており、AIツールで日本語のタスクを入力すれば、内容を読み取って回答します。タスクの内容や専門度合いにもよりますが、文章作成程度のタスクであれば、人間が使うような自然な日本語に近いレベルの出力が多い傾向です。
Notionの設定で言語を「日本語」に設定した上で、AIツールに日本語を入力するとよりスムーズです。
Notion AIのテンプレート機能とは?
Notion AIのテンプレート機能を使うことで、簡単に作業を効率化させることが可能です。Notionの公式サイト上で、カスタマイズ可能なAIテンプレート一覧が公開されています。コピーライティングや動画スクリプトの作成など、多彩な種類の中から用途に合わせてテンプレートを選び、アレンジして使うことをおすすめします。
生成系AIを上手に活用するためには、質問内容の精度を高めることが重要です。AIテンプレートを用いることで、プロンプトと呼ばれる生成系AIのタスク内容を簡単かつ適切に作成できるため、より効果的な使い方が可能になります。
Notion AIの代表的な使い方・活用例
ここからはNotion AIの活用例を具体的に見ていきましょう。代表的な用途と実際にNotion上でAIツールを使用した画面も合わせて紹介しますので、参考にしてください。
文章の添削・改善
Notionは、メモや文書の作成機能が広く知られていますが、Notion AIツールで文章の添削や校正が可能です。誤字脱字やつづりのミスは、自分ではなかなか気づけない場合もありますが、AIを使えば短時間で自動チェックを実施でき、業務効率化に役立ちます。
Notion上で文章を作成し、チェックしたい箇所をハイライトして「AIに依頼」メニューから「文章を改善する」を選ぶと実行できます。
文章の要約
Notion AIでは、文章の要約も可能です。長文の資料やWebサイトの記事を読む時間がないとき、簡潔に理解したいときなどに役立ちます。なお、インターネット上の情報を読み取ることはできないため、文章をNotion上に貼り付けた上で要約機能を使う必要がある点に注意しましょう。
任意の文章を選択してから「AIに依頼」を選び、AIメニューの「要約する」を指定するか、「この文章を要約してください」と入力すれば自動で要約してくれます。
ブログ記事作成
Notion AIを使うことで、ブログの記事作成も効率的に行えます。記事の執筆はもちろん、記事の構成(アウトライン)のみの作成も可能です。記事テーマなどによって変わる場合がありますが、約1,000文字程度の文章が作成されます。
Notion AIの入力欄でブログの文章作成も指定できますが、AIのメニューで「ブログ投稿」を使う方法もあります。ブログ投稿を選択すると「次についてブログ記事を執筆」と表示されるので、記事のテーマやキーワードなどを入力しましょう。
SNS投稿用文章の作成
ブログ記事のような長い文章だけでなく、SNS投稿用の短いテキストもNotion AIを利用して自動生成できます。文字数を指定して、コンパクトな短文を出してもらうこともできますが、細かく指定すれば上限ギリギリの文章も作成可能です。
AIメニューで「SNSの投稿」を選び、タイトルを入力することで、SNS投稿を前提とした短い文章が出力されます。
アイデア出し
Notion AIのブレインストーミング機能を用いることで、アイデア出しが簡単に行えます。問題解決方法や新規企画に関するアイデアが思い浮かばない場合に、Notion AIにキーワードやテーマを投げるだけで、アイデアを提案してくれます。
AIメニューで「アイデアのブレインストーミング」を選び、入力欄に「〜〜のアイディア」と入れることで、提案を一覧表示してくれます。自分だけでは考えつかないような斬新なアイデアが見つかる可能性もあるので、ぜひ活用してみることをおすすめします。
プレスリリース作成
AIメニューには「プレスリリース作成」機能があります。Notion AIツールで「プレスリリース」を選び、入力欄に内容となるキーワードやテーマを入力します。または、AIツールの入力欄に「2,000文字程度で〜〜のプレスリリースを作成してください。」といったタスクを入力することでも実行できます。
表作成
Notion AI上で表を自動作成することが可能です。Notion上のデータや文章を一括選択し、AIツールの入力欄で「表を作成してください」と指定するだけで表を自動作成してくれます。また、表の作成を依頼する際に追加したい列や行などがあれば、合わせて指定できます。
Notion AIによってサポートされているデータベース機能により、Notion上データから表を作成することもできます。Notionの新規ページからテーブルビューのテンプレートを用いることで、シンプルな表だけでなくガントチャートにも対応可能です。
翻訳
複数の言語で書かれた文章をNotion AIで翻訳することが可能です。現在、Notion AIでは英語や日本語を含む14言語のみに対応しています。
任意の文章を選択しAIツールの入力欄に「この文章を英語に翻訳してください」と入力するか、AIメニューで「翻訳する」にカーソルを合わせ、どの言語に翻訳したいかを選択します。
翻訳された文章の置き換えだけでなく、挿入も選べます。また、翻訳された文章に満足できない場合は、やり直しを依頼できる点も特徴です。Notion以外の翻訳ツールを使う必要がなくなり、作業の効率化が進むでしょう。
依頼メール作成
Notion AIメニューの「その他」にカーソルを合わせると、依頼メールなどのビジネスメールの作成も選択できます。例えば、「営業メール」機能では、売り込みたい商品やサービスと宛先となる役職や企業名などの情報を、入力欄に入力するだけで営業担当としてメールを作成してくれます。
また、自社の強みや魅力を追加することで、情報を盛り込んだメール文章を提案してくれます。
求人メール作成
営業メールと同様に、求人募集メールもNotion AIを使った自動作成が可能です。AIメニューの「その他」から「求人募集メール」を選び、募集するポジションや役職と年収や勤務地などの条件を入力することで、メール形式でまとめてくれます。
採用したい人物像が明確になっている場合は、具体的な情報を盛り込むよう指示すれば、ある程度形になったメールを出力します。1件ずつメールを書く手間が省けるため、採用担当の生産性向上にもつながります。
Notion AIとChatGPTの違い
Notion AIの特徴や使用例を知ったところで、生成系AIとして有名なChatGPTとの違いが気になる人もいるでしょう。Notion AIとChatGPTを比較するために、それぞれの仕様や主な機能を以下の表にまとめました。
比較項目 | Notion AI | ChatGPT |
料金プラン | 無料版・有料版(月額$10) | 無料プラン・Plusプラン(月額$20) |
回数制限 | 無料版は20回まで | 無制限 |
文章要約 | 〇 | 〇 |
文章作成 | 〇 | 〇 |
文章校正 | 〇 | 〇 |
リライト | 〇 | 〇 |
言語翻訳 | 〇 | 〇 |
会話 | 〇 | 〇 |
表作成 | 〇 | 〇 |
画像生成 | × | × |
アイデア出し | 〇 | 〇 |
コード生成 | × | 〇 |
画像分析 | 〇 | × |
タスク管理 | 〇 | × |
いずれのツールでも無料版と有料版の2つのプランから選択できますが、Notion AIでは無料版は20回までしか試せません。
一方、ChatGPTは無料版でも回数制限なく利用できますが、使える機能が限られているため、高度な機能も使いこなしたい方は有料プラン「ChatGPT Plus」に登録する必要があります。
機能面に関して、Notion AIとChatGPT両方で文章作成や多言語翻訳、会話などテキストに関する基本的な機能が共通しています。Notion AIでは、画像分析やタスク管理、ChatGPTではプログラミングのコード生成にそれぞれ対応可能です。
Notion AIの利用がおすすめな人
Notion AIとChatGPTの違いを踏まえると、Notion AIはある程度特定のタスクに特化しており、長文の文書やメールの作成などビジネスユースに向いています。Notion上のテキストデータからAIが統計パターンを学習し、文章作成や要約、校正といった作業を行います。
また、Notionのプラットフォームでは、AI機能に関わらずNotion上での操作が可能です。ToDoリストの作成やタスク管理機能を部署で共有すれば、マネジメント業務の効率化に役立つでしょう。
ただし、無料版には使用回数制限があり、継続的に活用したい場合には有料版に移行する必要があります。加えて、Notion AIはNotion上でしか利用することができないため、Notionを使う機会が少ない人にとっては別のAIツールの方が便利かもしれません。
ChatGPTの利用がおすすめな人
ChatGPTでも自然言語処理によって精度の高い文章を自動生成できますが、ビジネスユース以外にもエンターテイメントや教育などでもよく使用されています。また、Notion AIと違って、無料プランの回数制限がないため、コストをかけずに高精度な生成系AIツールを使いたい場合におすすめです。
なお、ChatGPTはチャット形式でやり取りするため、タスクを追加していくとデータがどんどん流れていってしまいます。Notionのようにテキストや画像、表などのデータをドキュメント形式にまとめたい場合には不向きでしょう。
とはいえ、ChatGPTのAPI連携により、多くの外部サービスと簡単に行き来できるため、使用環境によっては不便を感じることは少ないと考えられます。
Notion AI まとめ
Notion AIは、万能ツールとも呼ばれるNotion上で使えるAI機能です。文章作成や要約、翻訳などテキストに関する機能を中心に、タスク管理やブレインストーミングなど幅広い機能を搭載しています。
ChatGPTとは活用シーンや料金プランなどに違いがあります。Notion AIの無料版は20回までしか試せませんが、有料プランの料金はChatGPTの半額なので、コスパの良い有料AIツールを選びたい場合にもおすすめです。
Notion AIによるテキスト作成やタスク管理を通して、業務効率化を進めましょう。
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