生成AI
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最終更新日:2024/03/13
ビジネス文書、メール、表作成やプレゼンテーション資料の作成など、さまざまな業務で欠かせないツールになっているMicrosoft Office。サブスクリプションサービスOffice365(現Microsoft 365)にAI機能を搭載した「Microsoft 365 Copilot」が2023年に発表され、AI業界を中心に話題となりました。
そして同年、Microsoft 365 Copilotの拡張やオリジナルAIシステムの構築に対応したローコードツール「Copilot Studio」が登場し、さらなる注目を集めています。
本記事では、Microsoft 365 Copilotの概要や特徴、WordやExcelにおける変化について詳しく解説します。記事後半では、最新機能「Copilot Studio」の使い方や活用事例も詳しく紹介しますので、日常業務の効率化や生産性向上に向けてぜひ参考にしてください。
生成AIについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
生成AI(ジェネレーティブAI)とは?種類・使い方・できることをわかりやすく解説
Microsoft 365 Copilotは米国時間2023年3月16日に発表され、11月1日より企業顧客向け一般提供が開始されたAIサービスです。大規模言語モデル(LLM)をベースとした、Microsoft 365に実装されるデータ作成・整理を得意とします。
参照:Microsoft – Introducing Microsoft 365 Copilot – your copilot for work
なお、Copilotとは、GitHubとOpenAIが共同でOpenAI Codexを利用して開発したA駆動のコード補完ツールで、Visual Studio Codeなどの一部の統合開発環境(IDE)で利用されています。
短時間でコーディングを作成することが可能なため、ハードウェアやソフトウェア開発を行う開発者の効率化につながるとして大きな注目を集めているツールです。Microsoft 365 Copilotも基本的にはGitHub Copilotと同じ技術が使われています。
具体的には、Word、Excel、PowerPoint、Outlook、Teamsなど日常的にビジネスで利用しているMicrosoft 365に組み込まれた形で提供され、業務効率化や生産性向上を実現します。たとえば、Outlookで数十通のメールでのやりとりを要約したり、過去のメールのやり取りから返信メールの下書きを作成したりすることが可能です。
Microsoft 365 Copilotは、Microsoft Graphと連携し、ユーザーの作業内容や傾向を理解し、それに基づいた最適な提案を行います。
また、Microsoft 365 Copilotのもう一つの新たな機能「Microsoft 365 Chat(旧Business Chat)」も発表されました。これは、大規模言語モデル(LLM)、Microsoft 365アプリ、利用者のカレンダーやメール、チャット、ドキュメント、会議、連絡先などあらゆる情報を利用して業務のサポートをするものです。
たとえば、仕事を休んだ翌日、「昨日一日のプロジェクトの進捗状況を教えて」と入力すると、メールのやり取り、作成されたプレゼン資料、会議予定などの更新内容をまとめて表示します。
これにより、プロジェクトメンバーと進捗状況の確認を行う手間が省け、すぐに今日やるべきことの共有が可能になります。
Github Copilotとは、OpenAIとGithubによって開発された、自動コーディング機能を持つAIツールです。
AIが世界中で公開されているコードから学習を行い、それを基にユーザーの意図を理解し、適切なコードを提案するという仕組みになっています。
多くのプログラミング言語やフレームワークに対応しており、初心者から経験豊富な開発者まで、幅広いユーザーに対して開発のサポートをすることができるという特徴があります。以下に実際に使用した様子をお伝えします。
画像のように、ユーザーがコードを打ち込むと、後に続くと考えられるコードを自動的に生成し、半透明の文字で表示してくれます。特に具体的な指示を与えずとも、何を書きたいのかを予測して提案をします。
ユーザーはCopilotからの提案を承認するだけで、エディタにコードが反映されます。
上記の通り、Copilotはコードを自動生成してくれるため、開発の効率が大幅に上がることが期待できます。
2024年2月現在、Github Copilotは以下の開発環境で利用することができます。
2023年9月21日に、アメリカのMicrosoft本社が「Microsoft 365 Copilot」を11月1日付で企業顧客向けに一般提供すると発表しました。利用料金は、個人向け「Copilot」が月額3,200円、ビジネス向け「Microsoft Copilot for Microsoft 365」は1ユーザーあたり月額3,750円です。
Microsoft 365 Copilot のリリースが最初に発表された2023年3月から、Microsoft では20社の企業とテストを実施しながら、より良い活用方法の実現に向けて改良を試みてきました。
また、2023年5月9日には、招待制の有償プレビュープログラム「Microsoft 365 Copilot アーリーアクセスプログラム」に参加した600社のみが、Microsoft 365上のアプリで利用できる状況にありました。
11月1日以降は、企業側はMicrosoftのアカウント担当者に連絡し、Microsoft 365 Copilot を購入できます。なお、Microsoft 365 アプリ上でも新しい Copilot 機能を追加中であり、11月中に一般提供予定であることも公表されています。
Microsoft 365 Copilot を導入、使用するためには、事前準備が必要です。導入前に、企業組織が特定の機能を有効化し、運用するための技術要件を満たした状態を確立する必要があります。
具体的な準備手順は以下の通りです。
Microsoft 365 Copilot では設計上、取得するコンテンツや情報に対するユーザー固有の権限を尊重しており、ユーザーがアクセス権限を持っている情報に基づいて回答を生成します。内部の機密情報を取得してしまうと、情報漏えいのリスクがあるため、データのアクセス範囲や利用権限を適切に設定した上で使用を開始することが重要です。
Microsoft 365 Copilotの主な特徴は、次の5点です。
それぞれについて詳しく解説します。
Microsoft 365 Copilotは、Microsoft製品のなかでも、特にビジネスで頻繁に利用される、Word、Excel、PowerPoint、Outlook、TeamsなどのMicrosoft 365アプリに組み込まれた形で提供されます。これにより、たとえばWordで作成した文章の校正や要約、カジュアルなトーンからビジネストーンへの変更、Excelで入力したデータを基にした表作成、関数のアドバイスなどが可能です。
ほかにもPowerPointで資料を基にしたスライド作成、画像挿入、レイアウト調整が可能になります。Teamsで会議の要旨・論点のまとめ、議論内容に関する情報検索、次にやるべきことの提示などを簡単な操作で実現します。
また、基本的にそれぞれのツールで使い勝手はこれまでと変わることなく、どのツールも同じ外観、操作性、挙動が提供されるのも特徴といえます。
LMMと自社のビジネスデータを接続する際に問題となるのが、安全でコンプライアンスが配慮され、プライバシーが保護された状態での接続が可能かどうかです。
Microsoft 365 CopilotのLLMは、大規模ではあるものの、限られた言語資料データで訓練されているため、自社のビジネスデータと安全な接続が可能となっています。
利用者からの質問や指示に対し、リアルタイムかつ正確な回答を行うのもMicrosoft 365 Copilotの大きな特徴の一つです。
自然言語によって様々な指示を出せるとしても、回答が遅く、正確性も低ければ意味がありません。ただ文章を自動生成してくれるだけでは、業務効率化も生産性向上も難しいでしょう。
しかし、Microsoft 365 Copilotは、利用者が所有するコンテンツとMicrosoft Graphが持つコンテキスト情報の双方にリアルタイムでアクセスします。
たとえば、Teamsで会議を行っている最中であっても、すぐにトピックの要約を行い、適切かつ会議の文脈に沿った回答をすることが可能です。そのため、会議に途中から参加したとしても会議を中断させることなく情報共有が行え、そのまま本題に入っていけます。
LLMを利用する際の不安点として、情報漏洩があります。WordやExcelで入力した自社データをLLMが訓練に利用し、他社がMicrosoft 365 Copilotを利用した際、自社データが活用されてしまうようでは、安心して利用できません。
しかし、Microsoft 365 CopilotのLLMは、自社のデータや入力されたプロンプトではなく、独自の言語資料データを使って訓練されています。そのため、外部に自社データが漏れてしまう心配はありません。
また、個人レベルにおいても、microsoftがこれまで長年に渡り顧客のデータ保護を行ってきたものと同じテクノロジーを使い、アクセスが許可されたデータのみを提示します。強固なデータ保護による情報漏洩防止を実現できます。
業務の効率化や生産性向上を実現するうえで、Microsoft 365 Copilotのもっとも大きな特徴として、WordからExcel、OutlookからPowerPointなどMicrosoft製品間での横断的な作業に対応できる点が挙げられます。
たとえば、Wordで作成した文章とExcelで作成したデータを使ってPowerPointでスライドを作成することや、Outlookで送られてくる請求書データを取引先ごとにExcelで集計するなどの自動化を可能にします。
ほかにも取引先から送られたメール、プロジェクトチーム内でのチャット、Word文書などを会議で使う資料としてまとめたり、会議の結果を要約して提案書を作成したりすることも可能です。
それぞれのツール単体でMicrosoft 365 Copilotを活用しても効率化は進みます。しかし、多くの場合、複数のツールを使って業務を行うため、Microsoft製品間の横断的な作業にも対応できることで、より効率化が進み、生産性も向上すると考えられます。
従来のMicrosoft 365にMicrosoft 365 Copilotが導入されることで、具体的に日々の業務はどのように変わるのでしょうか。
ここでは「ルーティンワークの負担軽減」「コア業務へのリソース転換」「個人スキルの拡張」といった観点から、Microsoft 365 Copilotによって変革されることを解説します。
たとえば自社製品の地域別売上を分析するには、全国の販売店から売上データを収集し、集計したうえで見やすいようにデータの加工をしなければなりません。利益を上げるための会議を行う際に使用する資料作成にもさまざまなデータの収集・加工が必要です。
これらの作業はどれも決して難しくはありませんが、単調かつ退屈であるのは確かでしょう。しかし、売上や販売データの数値は間違いが許されません。そのため、単調で退屈ではあるものの、ストレスのかかる作業です。
Microsoft 365 Copilotは、このような単調かつ退屈でありながらも間違いの許されない作業も、簡単な操作によって自動で作成してくれます。その結果、退屈な作業のストレスから解放され、負担軽減が可能です。
単調かつ退屈な作業からの解放は、業務にさらに大きな変革をもたらします。それは、コア業務へのリソース転換です。
たとえば、これまで資料作成に2時間をかけていた場合、Microsoft 365 Copilotの活用でその2時間がほぼ自由になるため、より生産性の高いコア業務へ振り分けられるようになります。
また、退屈な定型業務から解放されたとしても、長時間に渡る会議やミーティングが増えては意味がありません。Microsoft 365 Copilotを活用したTeamsでは、会議を行っている最中に、誰の発言か、意見が一致・不一致となったポイント、重要な論点などをまとめ、アクションアイテムを提案します。
これにより、会議時間も短縮され、会議中に出たアイデアをすぐに実行に移すことも可能です。
そもそもMicrosoft 365には数千のコマンドがあり、効果的な活用で高い生産性を実現できるツールです。しかし、多くの利用者は数千あるコマンドのうち、ほんの一握りのコマンドしか使っていないのではないでしょうか?
その理由としては、そのようなコマンドがあることを把握していない、知っていても利用するための方法を知らない、などが考えられます。この課題を解決するのもMicrosoft 365 Copilotの大きな役割です。
Microsoft 365 Copilotは、「AのデータとBのデータを照合して重複するデータだけを抜き出して表にまとめて、Wordで作成した文書に貼り付ける」といった複数の指示が必要な作業も自然言語だけで活用できます。
Microsoft 365 Copilotによって、今までは活用できていなかった機能でも簡単に活用でき、Microsoft 365の機能を最大限に引き出しつつ、個人スキルの拡張も可能となります。
単調かつ退屈な定型業務から解放され、創造的で生産性の高いコア業務へのリソース転換を可能にするMicrosoft 365 Copilot。ここでは、Microsoft 365 Copilotが拡張する代表的なツールの使い方や実現できることについて解説します。
WordでMicrosoft 365 Copilotが実現するのは、文書の下書き、作成、編集、要約、創作などです。
文書管理で手間がかかる作業といえば、提案書や企画書などのたたき台作成、完成した文書のレイアウトやデザイン編集、そして長文の資料やデータの内容を把握することです。
これまでにもWordでは、さまざまな機能でこれらの作業をサポートしてきましたが、あくまでもサポートであり、実際の文書の中身については自分達で作成するしかありませんでした。
しかし、Microsoft 365 Copilotの導入により、会議の議事録や複数資料を基にたたき台を作成したければ、
「○○会議の議事録と商品Aの販売データを使って取引先へ提出する企画書のたたき台を作成してください」
と指示を出すだけです。
また、「作成した文書の一部分を削除して別のデータの解説を追加してください」といった指示で文書の編集も行えます。ほかにも、「10ページの資料の内容を3ページぐらいにまとめてください」「見出しや箇条書きを使って見やすく編集してください」などの指示で編集や要約も可能です。
ExcelでMicrosoft 365 Copilotが実現するのは、関数の組み方や新たな関数の提案、入力したデータの重要な部分の解説、さまざまな分析が可能なシートやグラフの生成、分析の経緯や理由の説明などです。
Excelの活用においては、入力したデータの加工を行う際に、どのような関数を使えば効率的なのかを見つけるだけでも相当な時間を要するケースは珍しくありません。
Microsoft 365 Copilotを活用すれば、やりたいことを自然言語で入力するだけで最適な関数を提示するだけではなく、より効率的な加工が可能な関数の提案も行います。
また、データ分析においてもどこに注目するべきか、データのどの部分を見ればよいのかがわからないケースも多いです。しかし、Microsoft 365 Copilotであれば、「このデータで特に重視すべきポイントをまとめてください」と指示すれば、わかりやすく解説してくれます。
ほかにも、たとえば、全国の販売店での売上データで、特定の地域だけを抜き出し、売上が高いもしくは低い原因を見つけやすくするためのグラフや表の作成、現状のデータから将来的な売上の予測をするモデル分析なども、解説をしながら分析結果までを表示します。
PowerPointでMicrosoft 365 Copilotが実現するのは、Wordや別のPowerPoint、Teamsでのチャット内容や議事録など複数の資料をまとめてスライドを作成する、作成したスライドの編集、レイアウトなどです。また、スライドの内容に合わせた画像の添付やアニメーションの時間設定なども行えます。
PowerPointでもっとも手間がかかるのは、単純に良い内容のスライドを作成する以上に、プレゼンテーションを行うために見栄えよく編集することです。しかしこれもMicrosoft 365 Copilotを活用すれば、いとも簡単に見栄えのよいスライドが完成します。
たとえば、
「複数のWordから、特定の文章をベースにプレゼンテーション用のスライドを作成してください」
「長文のテキストから5つの要点を抜き出し箇条書きにして、1ページにレイアウトしてください」
「ページごとに適切な画像を貼り付けてください」
「100ページのスライドを20ページに再編集してください」
などの指示で簡単に見栄えよくわかりやすいスライドの作成が可能です。
OutlookでMicrosoft 365 Copilotが実現するのは、メールの整理、煩雑になったスレッドのメール内容の要約、過去のやり取りを基にした返信メールの下書きなどです。また、メモ書き程度の文章を取引先に送れるようなビジネスメールへの編集も行えます。
メール管理でもっとも手間がかかるのは、大量に送られてくるメールの整理です。特に休み明けともなると、メールの確認と整理だけで1時間以上かかってしまうことも少なくありません。しかし、Microsoft 365 Copilotであれば、わずか数ステップでメールの整理を行い、重要メールの確認、返信が必要なメールの下書きなどを行います。
たとえば、
「週末に送られてきたメールで未読のものをまとめたうえで、すぐに返信が必要なものにだけフラグを立ててください」
「取引先A社から送付された過去1週間のメールから確認しなければならない項目をまとめてください」
「プロジェクトチームのAさんに金曜日に行う定期ミーティング用の資料作成依頼メールを送り、Bさんには各地の売上データ収集依頼メールを送ってください」
などの指示でメールの下書き、要約などが可能です。
TeamsでMicrosoft 365 Copilotが実現するのは、メンバー間での共同作業の効率化、会議やミーティングでの論点整理、スムーズな会議の進行などです。
対面による会議とは異なり、チャットや画面を通じた会議は意識統一が難しく、ときには会議の円滑な進行を阻んでしまうこともあります。
また、参加する場所によっては集中力の持続ができずに、内容を把握しきれない場合もあるでしょう。Microsoft 365 Copilotでは、このようなビデオ・チャット会議の課題点を解消し、効果的な会議の進行を実現します。
たとえば、
「途中退席した間に話し合われたことについてまとめてください」
「本日の会議でもっとも重要な論点は何ですか? また、その論点について合意が難しいのはどの部分ですか?」
「本日の議題について、解決することで得られるメリットと課題点をまとめて表にしてください」
「本日の会議で決定したことを箇条書きでまとめたうえで、次に何をすべきか、推奨されるアクションを教えてください」
などにより、スムーズな会議進行や情報の共有が可能です。
Microsoft 365 Chat(旧Business Chat)は、Microsoft 365 Copilotによりもたらされた新たな体験で、利用者のデータやツールすべてを横断した作業を可能にする機能です。
ドキュメント、プレゼンテーション、メール、カレンダー、メモ、連絡先などにアクセスできるMicrosoft Graph の機能を活用し、業務効率化・生産性向上を図ります。複数のツールやソースから情報を収集するため、メンバー間での認識のずれを防ぎ、共通認識を持って業務を行うことが可能です。
たとえば、
「ある顧客のカスタマーセンターでのメールのやり取りとその後の管理者への報告文書などを1つの文書にまとめて」
「これまでの会議資料や売上データ、企画書などから今回のプロジェクトで次のフェーズに進むうえでの問題点を洗い出してください」
など、多様なMicrosoft製品に蓄積されたデータを横断的に活用し、チーム間の問題点の可視化、共有を可能にします。
Microsoft Vivaとは、Microsoft 365のTeamsに新たな機能を追加するモジュールで、社員の満足度向上を目的として、学習、コミュニケーション、福利厚生などの管理を行うものです。
VivaでMicrosoft 365 Copilotが実現するのは、たとえばコミュニケーションの部分で、上司が部下と会話する際、職場内のコミュニティや会話からトレンドを見つけ、会話の糸口を提案します。新入社員や中途社員、途中からプロジェクトに参加したメンバーに対し、適切なコミュニケーションを取れるためのアイデアを提案し、活発なコミュニティ形成を支援します。
OneNote in Copilot は、Microsoft Bing のAI チャットと同じように、Open AI 社の LLM である「GPT-4」をベースとしたAI搭載サービスです。簡単なプロンプトを入力することで、AIが自動でコンテンツ生成などのタスクを実行します。
OneNote in Copilot が実現するのは、自然言語を用いた自動作業などです。例えば、「ノートの内容をまとめて箇条書きを作成し、新しいページに記載してほしい」といったリクエストに瞬時に対応できます。他にも、原稿作成のサポートや太字などの強調表示、フォーマットの調整といった校正編集も可能です。
社内の資料作成やドキュメント共有・管理、表データの更新・整理など、多岐にわたる作業を Copilot が担うことで、業務効率化につながります。
Copilot in Loop は、Notion の対抗と言われるコラボレーションツール「Microsoft Loop」にAI機能を搭載したサービスです。共有思考を用いたブレーンストーミングやコンテンツ下書きとなるアイデアの創出に役立ちます。
また、Microsoft の Teams や Outlook、Microsoft Whiteboard、Web 上の Word といったすべてのコンテンツを連携し、チームの共創を後押しすることが可能です。
Copilot in Loop が実現するのは、たとえばチームプロジェクトで使用するプロンプトの共同作成などです。他のメンバーが中断した箇所を記憶し、自動更新するため、ドキュメントを常に最新の状態にアップデートしてくれます。
他にも、ポップアップ表示の Copilot 推奨コードブロックを用いることで、プログラミングコードの作成を短時間で完了できます。
「Microsoft Copilot Studio(コパイロット・スタジオ)」とは、Copilotの機能を自由にアレンジし、独自のCopilotをカスタマイズできる機能です。2023年11月15日に開催されたMicrosoftのカンファレンス(Microsoft Ignite 2023)において、Copilotの最新機能として発表されました。
Microsoft製品のWordやExcelだけでなく、幅広いプラグインやGPTと連携し、オリジナルの専用Copilotの構築が可能です。自社のデータベースや会計システムと連携するなど、Copilot以上に幅広い機能を実現できます。
Microsoft Copilot Studioは、Microsoft 365の企業・法人向けプラン(E5、E3、Business Premium、Business Standard)を契約しているアカウントですでに利用が開始されています。現時点で個人アカウントには未対応であり、個人ユーザー向けにいつ頃リリースされるかについては今後のアナウンスを待つ必要があります。
Microsoft Copilot Studioは、企業・法人向けのMicrosoftアカウントを契約しているユーザーは、ブラウザ経由で利用できます。WindowsやMacなどOSの種類によらず誰でも使うことができ、ダッシュボードから各操作が可能です。
最初は公式サイトから「無料で試す」をクリックし、表示される画面の指示に沿って進めていき、「Copilotを作成する」ボタンからオリジナルのCopilotを作成できます。使用する言語では日本語も選べますが、外部サイトを利用した回答生成機能が使えない点に注意が必要です。
必要な情報を入力して「作成」ボタンをクリックすれば、設定が完了するので、ダッシュボードに移動して作成したCopilotをスタートできます。
Microsoft Copilot Studioの料金は、月額25,000円(税抜)です。利用にはMicrosoft 365の企業・法人向けプランを契約している必要があり、その費用とは別に月額が発生します。
ただ、ライセンス料金は容量ベースであり、定額使い放題のシステムではない点に注意が必要です。月額分を使い切ってしまった場合は、追加でメッセージを購入することで使用を続けられす。
対象プランを契約しているユーザーには無料トライアルが提供されていますので、お試しとして使ってみましょう。
Microsoft Copilot StudioにてカスタマイズしたCopilotは、さまざまな用途が考えられます。代表的な企業におけるCopilot Studioの活用例を以下に挙げます。
上記以外にも、職種や業務に応じて自由な使い方が可能なため、オリジナルの活用方法を考えてみてはいかがでしょうか。
Microsoft Copilot StudioではAIによる高い性能が期待できますが、注意点もあります。まず、現時点では完全に日本語対応ではないため、他の生成AIのような高度な回答を引き出すためには英語のプロンプトが必要です。
ただ、Microsoft Copilot Studio全体のサポートは日本語に対応しており、将来的に日本語での対応精度が高まっていくと推測できます。
また、他の生成AIサービスに比べて料金が割高である点も懸念点といえます。Microsoft Copilot Studioを利用するためには、Microsoft 365 Officeとは別に月額25,000円(税抜)を支払う必要があります。さらに、使い切ってしまった場合には追加購入が必要になり、継続的に使っていく中で金銭的な負担が増える可能性があります。
Microsoft 365 Copilotとは、大規模言語モデル(LLM)をベースとし、Microsoft 365に実装されるデータ作成・整理を得意とするAIです。日常業務の効率化に欠かせないWordやExcel、PowerPoint、Outlook、Teamsの機能をAIによって最大限に活用できるようになります。また、最新の「Copilot Studio」を用いて独自AIシステムを構築すれば、さらなる効率化や生産性向上が期待できます。
これまでは、プログラムやマクロの知識がなければ使えなかった機能も、自然言語で質問するだけで迅速かつ正確な回答を出力してもらうことが可能です。そのため、業務の属人化防止、人材不足解消にも大きな効果を発揮します。
2023年4月21日時点では、まだ日本での正式なサービス開始のアナウンスはありませんが、今から導入に備え情報収集をしておくことをおすすめします。
アイスマイリーでは、Microsoftの最新AIニュースを提供していますので、定期的なチェックを行い、最新情報の入手に活用してください。
また、大規模言語モデル(LLM)をベースとした「ChatGPT」の連携サービスに興味をお持ちの方は、「ChatGPT連携のサービス比較と企業一覧」の活用をおすすめします。そして、「ChatGPT」そのものの利用を検討されている際には、「ChatGPTの使い方・使いこなし方」を参考にしてください。
ChatGPTとは?使い方や始め方、日本語でできることを紹介!
AIについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
AI・人工知能とは?定義・歴史・種類・仕組みから事例まで徹底解説
「Microsoft Copilot Studio」は、Copilotの機能を自由にアレンジし、独自のCopilotを構築できる機能です。
Office製品のWordやExcelはもちろん、幅広いプラグインやGPTと連携して専用Copilotをカスタマイズできます。 一方、ChatGPTは、自然言語処理能力を使って質問や会話に応答してくれるAIサービスです。
ChatGPTの場合、最新モデル「GPT-4」を使用するためには有料プランの契約が必要ですが、Copilotでは全ユーザーがGPT-4を利用できます。他にも、参照データの鮮度やプラグインの種類などに違いがあります。
Microsoft Copilot Studioの利用料金は、月額25,000円(税抜)です。
Microsoft 365の企業・法人向けプランを契約しているユーザーのみが対象で、契約費用とは別に月額が発生します。 また、ライセンス料金は容量ベースであり、定額使い放題ではないため、使い切ってしまった場合は追加でメッセージを購入する必要があります。
Microsoft 365 Copilotは、Copilotを独自システムとしてカスタマイズすることが可能です。
AIによる自動文書作成をはじめ、プログラミングコードの生成や自動応対システムの構築などさまざまなシーンで活用できます。 既存の自社システムやデータベースとの連携も可能なため、部署や業務に特化したAIチャットボットを作成すれば、各チームの作業負担の軽減や生産性向上につながるでしょう。
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