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最終更新日:2023/12/10
クラウドPBXとは、電話交換機がインターネット上にある仕組みのものを指します。クラウドPBXを活用すると、さまざまな機器を社内の電話として活用可能です。そのため、外出先でも内線が使える点が大きな特徴となります。
またクラウドPBXには、オムニチャネルに対応したものもあります。オム二チャネルに対応していれば、複数の問い合わせ方法がクラウドPBXに一元化され、より確実で効率のよい顧客対応が可能になるでしょう。本記事では、クラウドPBXの導入メリット・デメリットや選び方、導入事例を紹介します。
PBXとは、電話の構内交換機のことです。正式名称は「Private Branch Exchange」といいます。構内交換機という言葉にもあるように、会社の社内の電話をコントロールする機能があるのが特徴です。
PBXが会社内に設置されていることで、代表電話を受けたり、社内で電話を取り次ぐことが可能です。また、フロアや拠点が分かれている場合でも内線通話が利用できるようになります。
ビジネスフォンとは、会社で使われている電話のシステムの1つです。主装置と呼ばれる小型の交換機と、電話を実際に受ける端末のセットで利用できます。
PBXとビジネスフォンは用途が似ているため、混同してしまいがちです。しかし、以下3つの違いがあるためおさえておきましょう。
1つ目の違いは、接続できる機器が異なることです。PBXでは、会社にあるパソコンやスマートフォンと接続できます。パソコンやスマートフォンを内線として利用可能です。そのため、内線番号で社内と通話できます。ビジネスフォンでは、パソコンやスマートフォンなどのデバイスとつなぐことはできません。
2つ目の違いは、システムの安定性です。PBXは複数のCPUをもっていることが多く、1つのCPUに障害が発生しても、もう1つのCPUで通話が引き続きできます。しかし、ビジネスフォンはCPUが1台しかない場合が多く、障害が発生すると使えなくなってしまうこともあります。
3つ目の違いは、電話機の接続台数です。PBXのほうが接続台数が多く、数千台まで対応可能です。一方、ビジネスフォンは数十台から数百台程度の対応台数です。
ここまで確認すると、ビジネスフォンよりもPBXのほうが多機能であることがわかります。ただし、両者に優劣はなく、利用目的が違うだけということはおさえておきましょう。
PBXの主な機能は、以下の通りです。
それぞれについて以下で解説します。
PBXでは、発着信制御が可能です。発信制御とは、同一の回線で共有している複数番号のうち、使いたい番号を選んで使える機能のことです。たとえば、社外に電話をかける際、同じ電話機で代表電話番号で電話をかけたり、部署の電話番号で電話をかけたりすることもできます。
また、着信制御とは、発信制御と同じく複数の電話番号で着信を受けられることです。代表電話である親番号のほか、部署で使う子番号でも着信ができます。
ダイヤルイン機能は、電話回線が1つの場合でも、いくつかの電話番号を利用できる機能です。ダイヤルイン機能があることにより、親番号のほか、部署やチーム・個人につながる子番号が使えます。親番号・子番号を含めて「ダイヤルイン番号」と呼びます。
仮にダイヤルイン機能がないと、電話番号ごとに回線をひかなくてはならず、維持費がかかります。NTT東日本の「ダイヤルイン基本プラン」の場合、ダイヤルイン機能を使えば、1番号あたり880円で利用可能です。そのため、コストの削減につながるでしょう。利用したいダイヤルイン番号が多いニーズ向けに、さらに上位のプランもあります。
PBXでは、PBXに接続された電話端末同士であれば、内線で通話ができます。内線であれば通話料もかかりません。フロアが分かれていたり、拠点が全国に複数ある場合でも、内線通話が可能です。
内線電話は、通話料の削減のほか電話の取次にも利用できます。内線電話をうまく活用することで、より効率良く電話が取次げるでしょう。
ただし、PBXの提供元によって利用できる内線の台数は異なります。上限がある点はおさえておきましょう。
代表番号着信機能とは、代表電話宛の電話を着信した際、指定した電話機につなぐ機能です。また、着信した電話番号に応じて、着信する電話機を選べる機種もあります。電話をつなぐ際は、空き電話に電話をつないだり、番号順につないだりすることも可能です。
ただし、iナンバーと組み合わせての利用はできない点に注意が必要です。
転送機能は、着信した電話機とは別の電話機・スマホなどに通話をつなぐ機能です。転送には6つの種類があります。
パーク保留機能とは、保留にした電話機以外で保留の解除や通話ができる機能です。仮に、電話を受けたA電話機の担当者では対応が難しい場合があるとしましょう。パーク機能があれば、社内にある別の電話機であるB電話機でそのまま保留を解除し、通話を引き継ぐことができます。
もしパーク機能がなければ、折り返し電話をするか、担当者がA電話機まで行き、通話を引き継ぐしかありません。
クラウドPBXとは、PBXをインターネット上に構築したものを指します。クラウド型であることから、インターネット上にPBXを設置するため、PBXの端末を社内に置く必要がありません。そのため、工事が不要です。インターネット環境があれば、従来のPBXと同じような機能を利用できます。
そして、クラウドPBXのサービスの中には、スマホ用アプリが用意されている場合があります。iPhone・Androidのストアで、スマホアプリをダウンロード・インストールし活用すると、スマートフォンがビジネスホンとして利用可能です。スマホ内にアプリが入れば、さまざまな端末で利用できます。
また、クラウド型であることから、ブラウザで専用Webページにアクセスすることで設定変更が簡単にできます。
クラウドPBXには、クラウド化したことによるメリットが多くあります。たとえば、以下の5つのメリットが挙げられます。
クラウドPBXはクラウド上にPBXを設置することから、工事が不要です。回線を増やす・減らすといった場合にも、従来のPBXのような工事がいりません。また、物理的なPBXの保守・点検の必要もないことから、初期費用や運用コストも抑えられます
そして、スマートフォンをはじめとしたさまざまな端末を電話機として利用できるため、便利に使えます。また、従来のPBXよりも多機能であるのも魅力です。
クラウドPBXの一つ目のメリットは、スマートフォンを内線化できることです。従来のPBXの場合には、社内の電話でしか内線に対応できませんでした。そのため、営業職など外で働くことの多い社員には、電話の取次が難しい場合も多いでしょう。オフィスの固定電話の番号のほかに、スマートフォンの番号を取引先に伝えている場合も多いのではないでしょうか。
しかしクラウドPBXであれば、スマートフォンを会社の内線として使用可能です。そのため、外出先などロケーションを問わず内線を利用でき、電話の取次がスムーズになります。また、テレワーク・リモートワーク時にも安心です。
クラウドPBXは、インターネット上にPBXを設置します。そのため、インターネットにつながる端末であれば電話機として利用可能です。
スマートフォンはもちろんのこと、PCやタブレットに専用のアプリを入れれば、ソフトフォンとして利用できるようサポートしている場合があります。また、IP電話機などのSIP端末にも接続できるため、幅広い端末が電話機になるといえるでしょう。
クラウドPBXはさまざまなデジタル端末に対応しているため、契約前に利用できる機器をチェックするのがおすすめです。
クラウドPBXでは、従来のPBXと同じ機能が利用できます。内線・外線転送や保留をはじめ、グループ呼び出しにも対応しているなど、基本的な機能は利用可能です。また、グループ電話帳にも対応している場合があります。そのため、PXBからクラウドPBXに乗り換える場合には、機能面で不便と感じることは少ないでしょう。
また、クラウドPBXは従来のPBXよりも拡張性に優れています。工事が不要であるため、電話機の増減などもしやすいです。簡単に社内の電話ネットワークを構築できます。高機能で拡張性に優れているのは、クラウドPBXならではだといえるでしょう。
クラウドPBXは工事が不要な場合がほとんどです。従来のPBXのように専用の機器が必要ないことから、最短翌日から使えるクラウドPBXもあります。手続きを終えてしまえば、すぐに利用できるのがメリットです。
実際に導入する際はもちろんのこと、回線の増減や電話機の追加でも工事がいりません。そのため、会社の規模に応じて柔軟に体制を整えられるといえるでしょう。ただし、工事は不要でも端末の設定が必要になったり、端末追加で月額料金がかかったりする場合もあるため注意が必要です。
クラウドPBXは工事が不要な分、初期費用や運用コストが安く抑えられます。また、会社内にPBXや専用のサーバーなどを設置する必要がないことから、PBXの故障時の対応や点検も不要になります。保守・点検の必要がないのは、インターネット上にクラウドPBXがあるからこそのメリットです。
現在従来のPBXを利用している場合には、乗り換えの手間以上にメリットが大きくなります。クラウドPBXは複数のサービスが提供されているため、自社に合うサービスを見つけやすいでしょう。
クラウドPBXにはデメリットとなり得る点もあります。
クラウドPBXの多くは月額課金型なので、利用状況によっては月の負担が大きくなることがあるでしょう。基本料金のほか外線の通話料金もかかります。そのほか、インターネット回線を利用していることから、通信環境によって音声品質が電話線よりも悪いと感じる可能性もあります。また、回線の種類によってはクラウドPBXを利用できないこともあります。
クラウドPBXは、月額料金がかかります。毎月一定額が請求される点がデメリットに感じる方もいるでしょう。電話を利用していない月でも料金が発生します。とはいえ、従来の電話も毎月基本料金が発生している点では同じです。
また、月額料金はアカウントの数によって変わる場合もあります。会社の規模が大きくなりすぎると、月額料金が高額になる可能性もある点はおさえておきましょう。
契約前に、そもそもの月額料金やアカウント数に応じて月額料金がどれくらい上がるのかを確認しておくと安心です。また、同時にオプションの料金も確認しておくとよいでしょう。
クラウドPBXは、アナログ回線のような従来の電話回線ではありません。インターネット回線を利用することになります。そのため、ノイズが入ったり通話の音質が悪くなってしまう場合もあるでしょう。回線状況が悪い場合には、通話が途切れてしまうトラブルの可能性もあります。
音質やノイズが心配な場合には、契約前にクラウドPBXの電話音質を確認しましょう。営業担当者に相談すると、音質を確認できる場合もあるため、一度相談してみるのがおすすめです。
クラウドPBXを利用する場合、回線の種類によって利用できるサービスが変わってきます。回線は光回線とIP回線の2種類です。両方に対応しているクラウドPBXもあれば、片方しか対応していないタイプのものもあります。
そのため、契約を比較検討する際には、どちらの回線を利用できるのか確かめた上で、クラウドPBXを探すのがおすすめです。利用できる回線が決まっていると、導入できるクラウドPBXが絞れます。サービス比較の段階で選択肢が絞れているため、導入の検討がしやすいでしょう。
クラウドPBXを選ぶ際には、以下4つのポイントをおさえておくと安心です。
クラウドPBXは多機能なものが多いです。多機能な分、闇雲にサービスを比較しようとすると、比較軸が多くなり比較しにくくなります。そのため、まずは4つのポイントでサービスを比較するのがおすすめです。
クラウドPBXを選ぶ際には、管理画面の設定・カスタマイズが簡単にできるものを選びましょう。クラウドPBXを導入した後に、管理画面の設定やカスタマイズがしにくいと、自社に合わせた使い方ができません。
また、クラウドPBXの管理画面を設定・カスタマイズできる場合には、どれくらい簡単に
できるかも確認しておきましょう。サービスによっては、複雑なコードを使うのではなく、ノーコードでレイアウト変更できるものもあります。ノーコードの場合、直感的な操作で設定・カスタマイズが可能です。
できるだけ簡単に設定・カスタマイズができるサービスを選ぶと、導入後の運用もしやすくなるでしょう。
クラウドPBXを選ぶ場合には、必要な機能をすぐに使えるかも確認しましょう。クラウドPBXは多機能なサービスを提供している場合が多いです。そのため、中には必要な機能を探し出すだけで時間がかかってしまうこともあり得ます。
必要な機能を使うのに時間がかかってしまうと、それだけで時間的なコストがかかります。1回あたりの時間は大したことがなくても、毎回手間取ってしまった場合には、時間のコストが大きくなるでしょう。
クラウドPBXを選ぶ際には、必要な機能がすぐに利用できるかを実際にお試し利用させてもらうことをおすすめします。
クラウドPBXを選ぶ際は、オムニチャネルの顧客対応を想定しているかどうかも重要です。多機能なクラウドPBXの中には、音声通話だけでなく、チャットや、メール、SNSなどに対応しているものもあります。そのため、通話のほかさまざまなチャネルを利用する場合には、オムニチャネルに対応しているものを選ぶのがおすすめです。
オムニチャネル対応のクラウドPBXを選ぶと、クラウドPBXのアプリ上でメールやSNSなどのメッセージのやりとりができます。異なるチャネルのメッセージを確認する度にアプリを変える必要がなくなるので、対応の際の業務効率向上が期待できるでしょう。コールセンターなどの利用におすすめです。
クラウドPBXの中には、チャットボットやボイスボットとシステム連携できるサービスもあります。チャットボットやボイスボットと連携ができると、チャットボットやボイスボットで対応した後、電話対応へスムーズに移行できるでしょう。通話履歴と紐づけられる機能を備えているものもあります。
一次対応にボットを活用している場合には、クラウドPBXと連携できるかどうかを確かめるのがおすすめです。
また、ボット連携のほかにも、外部システムをAPIなどの拡張機能で追加できるクラウドPBXを選ぶとよいでしょう。自社で既に使っているサービスが、クラウドPBXのサービス上で一元管理できる可能性があるからです。
「Genesys Cloud CX」とチャットボットを活用した事例をピックアップして紹介します。ピーシーアシスト株式会社様は全国でパソコン教室を提供する中で、問い合わせから無料体験説明会に至るまでの離脱率が高いことが課題でした。そこでユーザーをスピーディーに無料体験会へと進めるため、無料体験説明会のWeb予約にチャットボットを導入し、予約にかかる時間を1/3に短縮することに成功しています(電話対応の平均3分から1分に短縮)。
さらに、Genesys Cloud CXを活用することで、チャットボットから電話へのスムーズな移行ができるようになりました。またGenesys Cloud CXを利用すると、電話を利用していない手の空いているオペレーターに優先的に電話を割り振れるため、「オペレーター同士の電話対応に対する不公平感の解消」といった副次的効果も得られています。CRMとの連携も行えるため、顧客管理も一元的に行えるようになりました。
そのほか、Genesys Cloud CXは音声ボット(ボイスボット)や対話型IVRの活用にも対応しています。音声ボットや対話型IVRを導入することで、電話の一次対応をスムーズに行うことが可能です。また、Genesys Cloud CXを活用すれば、音声ボット・対話型IVRで対応しきれない部分を適切なオペレーターの電話へ転送します。スピーディーに転送したり、適切な担当者に電話がつながったりすることで、顧客満足度の向上が期待できます。
本記事では、クラウドPBXについて紹介しました。要点をまとめると以下の通りです。
この記事のポイント
チャットボットやボイスボットのテキストデータを扱う際には、検索システムがあると、情報の検索を効率化できます。検索にかかる時間的なコスト削減も可能です。コンサルタントが無料で相談を承りますのでまずはお気軽にご相談ください。
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