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最終更新日:2024/04/11
近年、太陽光発電のイニシャルコストやメンテナンス費用は継続的に下がっています。その要因はさまざまですが、大きな要因のひとつに「AI活用」が挙げられるのです。一見、AIと太陽光発電は関連性が薄いように思えるかもしれません。太陽光発電において、AIは具体的にどのような形で関わっているのでしょうか。
今回は、太陽光発電におけるAIの活用例について詳しくご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
AIの活用事例について詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
AI・人工知能の利用例を解説!機械学習を活用した身の回りの実用例

冒頭でもご紹介したように、近年は世界的に太陽光発電のイニシャルコスト低下が進んでいます。また、同時に保守メンテナンスのコストも継続的に下がっている状況なのです。
これらの要因としては、AIを活用した遠隔監視システムによってデータ分析を効率化できていることが挙げられるでしょう。これまでは、長年の業務によって培った「経験」や「勘」などに頼り、エンジニアが不具合を発見するというのが一般的でした。しかし、AIを活用することで、統計的に不具合を見つけることができるようになり、大幅な業務効率化を実現できるようになったのです。
経済産業省が発表したデータによれば、2013年には37.3万円/キロワットだった太陽光発電のイニシャルコストが、2018年には24~28万円/キロワットにまで低下しています。つまり、約23%ものイニシャルコスト削減を実現しているということです。
メンテナンスには、部品が壊れる前に交換してしまう「予防保全」、壊れそうになったことを察知したときに交換する「予知保全」、壊れてから交換する「事後保全」という3つのポリシーが存在しています。太陽光発電のメンテナンスにおいては、特に大きな影響を与えるパワーコンディショナーなどは予防保全であるものの、太陽光パネルやケーブルなどはリスクが限定的であるという理由から事後保全が採用されている傾向にありました。
しかし、パネルは大量に設置されている物なので、どうしても移動コストや目視検査の手間などが発生してしまいます。そのため、どうしても担当者の負担が大きくなってしまう状況にあったわけです。ただ、AIを導入してコンピューターによる監視を行える体制を整えれば、わざわざ担当者が現場に足を運ばなくても、常時モニタリングすることが可能になります。その結果、大幅な効率化を実現することができるのです。
これまではベテランの「経験」や「勘」といったものに頼らざるを得なかった業務も、こうしてAIに代替させることが可能になってきているため、今後は人手不足などの問題にもしっかりと対応していくことができるのではないでしょうか。

再生可能エネルギーを中心に、太陽発電システムの販売や運用サービスを行っている株式会社Looopでは、AIを活用して太陽光の発電量を予測するモデルを開発しています。同社が開発したのは、深層学習(ディープラーニング)を用いたモデルと、状態空間モデル(カルマンフィルタ)を用いたモデルの2種類です。
深層学習(ディープラーニング)を用いたモデルは、さまざまな気象情報をもとに多数のニューラルネットワークによって発電量を予測するというもので、高精度な予測が期待できます。設備容量のデータ更新は必要となるものの、再学習させることなく高精度な予測結果を得られる工夫が施されている点は大きな魅力といえるでしょう。
また、状態空間モデル(カルマンフィルタ)を用いたモデルは、設備容量のデータ更新を行わなくても「予測値」と「実績値」の差をフィードバックしながら自動で追従学習することが可能です。
同社は、これらの予測技術を利用することによって、より多くの太陽光発電所からの電力を有効活用し、再生可能エネルギーの最大普及の実現を目指していくとしています。

オリックス・リニューアブルエナジー・マネジメント株式会社は2020年8月から、太陽光発電所の診断サービスを国内向けに開始しました。このサービスは、ドローン空撮・解析サービスで世界トップシェアを獲得しているベルギーのソフトウェア会社「SITEMARK.NV」とのパートナーシップによって実現されました。
同サービスでは、遠赤外線サーモグラフィーを搭載したドローンで太陽光パネルを撮影し、AIを搭載したソフトウェアを用いて太陽光パネルの異常を種類ごとに自動分類していくことができます。これまでは目視での確認作業によって異常を発見するのが一般的だったため、太陽光発電所の保守・点検業務には多くの時間が必要とされていました。しかし、これらの業務をデジタル化することで、保守・点検の精度を高めると同時に省人化を実現することもできるわけです。
実際に、オリックス・リニューアブルエナジー・マネジメントが運営・管理・保守業務を受託している福岡県大牟田市の太陽光発電所では、ドローンを用いた空撮と解析業務によって、約1000ヶ所の異常を検知することに成功しています。
さらに、これらの太陽光発電所のうち、修繕費以上の発電収益を見込める修繕を行った結果、日射量が前年と同じだったにもかかわらず、700万円以上の発電収益増加を実現したのです。診断費や修繕費は合計約300万円ですが、それを差し引いても年間約400万円収益増加は、非常に優秀な結果といえるのではないでしょうか。
ちなみに、2019年にドローンによる空撮と解析業務を行ったところ、異常検知は2018年の1117ヶ所から219ヶ所にまで激減したといいます。これは、ドローンによる異常検知の精度が高いことの証拠といえるでしょう。
今回は、太陽光発電におけるAIの活用事例について詳しくご紹介しました。目視で行われるのが一般的だった異常検知を自動化することで、大幅な効率化と省人化を実現できるということがお分かりいただけたのではないでしょうか。とくに昨今は少子高齢化に伴う人手不足が深刻化していますので、AIの活用によって担当者の負担を軽減できるメリットは大きいでしょう。
今後、どのような形でAIが太陽光発電をサポートしていくのか、ますます期待が高まります。
AIについて詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
AI・人工知能とは?定義・歴史・種類・仕組みから事例まで徹底解説
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