生成AI

最終更新日:2024/04/04
人的サービスの側面が強く、IT化の遅れが指摘されてきた不動産業界でも、ここ最近は最新テクノロジーを導入したいわゆる「不動産テック」の活用が進み始めています。カスタマーサービスの心強い味方になりつつあるチャットボットもそのひとつです。
今回は、不動産業界におけるチャットボットの活用についてまとめました。
東京都品川区エリアに拠点を置く、地域密着型のある不動産会社では、会社のホームページにチャットボットを導入したところ、賃貸成約数がなんと50%アップしたといいます。これまで、SEOやリスティング、不動産情報を紹介するポータルサイトなどに自社サイトを登録し、見込み客からの問い合わせを待つというスタイルであったのに比べ、訪問者がリアルタイムで見られ、話しかけもできるようになったことで、双方向でのコミュニケーションが可能になったといいます。
さらに、新規客の獲得だけでなく、既存物件の管理もチャットボットを導入したおかげで効率的になりました。これまで、水漏れなどの連絡は電話で受け付けていましたが、その方法では会社の営業時間内にしか対応することができません。入居者からすれば水漏れは一大事であり、すぐに伝えたい用件のはず。その点、チャットボットであれば24時間、365日受付が可能なのです。
通常の不動産物件探しは、まずポータルサイトから気になる物件を探し、仲介業者にメールや電話で問い合わせ、来店予約をして実際の物件を見学・・・・・・という流れが一般的でしょう。
ただ、営業時間の関係でなかなかメールが返ってこなかったり、一方で急に電話での折り返し連絡があったり、というケースも多く見られ、コミュニケーションがスムーズに行かないことも少なくありません。特に、昨今はLINEなどのコミュニケーションアプリの発達で、時間を拘束される電話よりもチャットなど文字でのコミュニケーションを好む人も増えています。
その点、チャットボットであれば、自分の都合がよい時間に問い合わせができ、簡単な情報であればその場ですぐに得ることが可能です。
また、物件選びはまず複数の候補があり、比較しながら決定したいという希望を持つユーザーも少なくありません。そうした場合、直接電話でコンタクトを取り来店を促そうとすると、「押しが強い」「断りづらい」という印象を与え、ユーザーに心理的なバリアをもたらす可能性があるのです。しかし、普段からコミュニケーションツールとして親しみのあるLINEなどのプラットフォームを活用すれば、顧客が感じる心理的なハードルを引き下げることができるでしょう。
チャットボットの導入は、顧客サービス面だけでなく不動産会社の業務マネジメントという点でもメリットをもたらします。まず、時間外の問い合わせを取り込み、コンバージョン率を引き上げることができるという点。加えて、初期段階の問い合わせをチャットボットに任せることで、問い合わせ内容を選別し、フロントスタッフの業務サポートに役立つという点です。「働き方改革」が叫ばれる中、スタッフの離職を防ぐには業務の効率化と負担の軽減が急務となっており、チャットボットがその一助になると考えられます。
また、チャットボットであれば常に対応品質を均一化し、スタッフのスキルレベルによる対応のばらつきを防ぐことも可能です。
不動産業界は住まいというリアルな商材と密接に結びついていること、さらには法的な規制が厳しいこともあり、他の業界に比べてなかなかIT化が進まない業界とされています。
ただ、顧客サービスを向上するためのチャットボット導入であれば、そうした規制の影響を受けることなく、比較的IT化が進めやすい分野といえるでしょう。
業務の課題解決に繋がる最新DX・情報をお届けいたします。
メールマガジンの配信をご希望の方は、下記フォームよりご登録ください。登録無料です。
AI製品・ソリューションの掲載を
希望される企業様はこちら