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最終更新日:2024/10/08
SoftBank World 2024 レポート
ソフトバンク株式会社は、2024年10月3日(木)に「SoftBank World 2024」を開催しました。今回で13回目を迎える「SoftBank World」ですが、今年は「加速するAI革命。未来を見据え、いま動く。」をテーマとし、AI活用の加速に向けた講演や展示を行いました。
ソフトバンクグループ株式会社 代表取締役 会長兼社長執行役員 孫 正義氏による特別講演や、ソフトバンク株式会社 代表取締役 社長執行役員兼CEO 宮川潤一氏の基調講演をはじめ、各分野の専門家・著名人によるスペシャルセッション、そして展示ブース等も設けられており、最先端のテクノロジーを感じることのできるイベントになっていました。

ソフトバンクグループ株式会社 代表取締役 会長兼社長執行役員 孫正義氏
特別講演に登壇した孫 正義氏は、冒頭に「人間の知能を1万倍超えたレベルのAI、超知性(ASI)が10年以内に実現する」と主張。AGI(汎用人工知能)においては、2、3年で実現すると発言しました。

AGIは5つの進化レベルに分類できるとコメント。レベル1は、まるで人間と会話しているようなやり取りができ、レベル2では複数の科目において博士号を習得できる知能を持ちます。レベル3では、エージェントとして機能し、レベル4ではAGI自体が発明を行い、レベル5では、AI同士が組織的な活動を開始するようになると話しました。
そして、超知性であるASI(Artificial super intelligence)はAGIのレベルを1万倍超えるものだと孫氏は定義します。
また、孫氏は人間の脳内に情報伝達を行うシナプスは100兆個あるが、20万年前から個数の変化はなく、これから先も増えることはないとする一方で、生成AIにおいてシナプスに相当するパラメータ数は急激に増えていると話しました。
強くて賢いものに圧倒的価値があると孫氏は主張し、パラメータ数を数十兆、数百兆と増やしていくのが叡智の進化の本道だと述べました。

ITの情報革命の進化として、今までは膨大な情報の中から「検索」してくることしかできなかったが、GPT(Generative Pre-trained Transformer)モデルの登場により、事前学習で情報の内容を「理解」できるようになったと話します。しかし「理解」はできていましたが「思考」して回答することはできませんでした。
2024年9月にOpenAIが発表した新モデル「o1」の登場により、「理解」に加えて「思考」することが可能になりました。孫氏は「o1」の登場を「ノーベル賞もの」と述べます。

従来は「速さ」を重要視していましたが、「深さ」を重要視するステージに来たとコメント。実際に、博士号レベルの物理・科学・生物の難解問題の正答率だと、「GPT-4o」は56%、人間の専門家で70%、「o1」は78%と人間の博士号レベルを超えています。
他にも、数学の難解問題正答率だと、「GPT-4o」ではわずか13%だったのに対し「o1」では83%の正答率の結果がでており、差は歴然です。
また「o1」の思考の手法として、CoT(Chain of Thought:論理的思考の連鎖)という強化学習方法をとっています。数千のエージェントが並列で数十億回の試行錯誤を同時に行うことで、新たな解決策の「発見」や「発明」ができるようになると孫氏は話します。
それにより「知のゴールドラッシュ」が到来するとし、AIのよる発明は「早いもの勝ち」になると伝えました。

また、2、3年以内に「パーソナルエージェント(PA)」が登場し、拡大していくと孫氏は予想します。
PAとは、例えば自身の健康状態を把握し、状況にあわせて病院を探したり予約をしてくれたりと、自身の代わりに動いてくれるAIです。そして、B to BやB to Cだけでなく、エージェント同士がやり取りをする「A to A」の世界がやってくると話しました。
そしてAGIの進化レベルを超え、さらに8段階まで進化レベルは上がるとコメント。感情を理解し、長期記憶を持つようになったり、最終的には、PAに個性や思いやり、倫理観などの自己意識がつき、パーソナルメンターになるだろうと伝えました。

AIを「人工知能」で終わらせるのではなく、AIの持つゴール(報酬)を「人々の幸せを最大化」することに設定し、社会的文化的な倫理基準で安全機能を考慮しCoTさせることで、「人工知性」「超知性」まで進化させることができるとコメント。そして「超知性」は人々を守り幸せにしてくれるものだとし、最後に孫氏は「一緒に人類の幸せのために頑張りましょう」と訴え、講演を終えました。
孫氏に続いて宮川潤一氏も登壇し「AIは仕事を奪うのか、創り出すのか」をテーマに、AIの未来について講演を行いました。

ソフトバンク株式会社 代表取締役 社長執行役員兼CEO 宮川潤一氏
現在のテクノロジーについて、生成AIは年々進化し、医師免許試験に合格するほど高度な推論レベルに到達していると語りました。AIモデルの進化も加速し、2024年9月に行われたOpenAIの最新モデル「o1」のIQテストではIQ120を超えたといい、これから人間の理解できないところまで進むのではないかと予測します。
AIの進歩は急激に進む一方で、宮川氏は日本のAI活用は他国に比べて遅れをとっていると言います。AI活用率は各国で進んでいるものの、日本は32%と主要31の国・地域の中で最も消極的で「AIに不安を感じているため」や「特に必要性がない」といった意見が多くあると説明。しかし、将来AI時代は必ずやってくると主張しました。

宮川氏は、AIの進化に乗り遅れる企業は仕事(市場)を奪われ、AIの進化をチャンスと捉える企業は仕事(市場)を創り出すと述べ、AI活用をビジネスチャンスと前向きに捉えるかどうかが分かれ道であると述べました。そして、「AI共社会」が人々にとって望まれる社会になることが重要であるとコメントし、壇上を後にしました。
「SoftBank World 2024」では、特別講演や基調講演のほかに、ソフトバンクやスポンサー企業による展示も行われていました。

展示ブースでは、MicrosoftやGoogle Cloud Japan、Salesforce Japanなど企業パートナーが出展。会場内はにぎわっており、各企業がデジタルサイネージを設置するなど、ディスプレイ上で実際サービスを操作しながら説明している様子が伺えました。

今回の「SoftBank World 2024」は、AIの進歩によってこれから起きるであろう近い未来や、加速するAIについてどのように向き合っていけばよいか改めて考察する機会となりました。ビジネスでの活用・導入を進めることによって、企業競争力も向上し、付随して人々の暮らしがより豊かなものになると確信できるようなイベントでした。
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