セガサミーホールディングス、玩具デザイン案・アンケート集計にAI導入

最終更新日:2024/06/21

セガサミーホールディングスは、「自社製品画像を学習した画像生成AI環境」と「アンケート分析機能を有した生成AI環境」を新たに構築し、セガフェイブToysカンパニーに展開しました。

このニュースのポイント

セガサミーホールディングス、玩具のデザイン案・アンケート集計にAIを活用
デザイン案制作とアンケート分析業務の効率化を実現
今後も生成AIを全社導入や各種業務に活用予定

セガサミーホールディングス株式会社は、「自社製品画像を学習した画像生成AI環境」と「アンケート分析機能を有した生成AI環境」を新たに構築し、2024年5月7日より、株式会社セガフェイブToysカンパニーに展開しました。Toysカンパニーでは、玩具のデザイン案制作やアンケート集計業務において実証実験を行い、業務の効率化および精緻化を実現しました。また、今後Toysカンパニーは、生成AI環境を全社へ展開する予定です。

これまでToysカンパニーでは、デザイン案制作やアンケート分析作業が製品開発全体の約20%の工数を占めていました。

そこで、デザイン案の制作業務効率化のため、「自社製品画像を学習した画像生成AI環境」を構築し、バラエティ豊かなデザイン案を迅速に生み出すことを実現しました。アンケート分析業務では、今回構築した「アンケート分析機能を有した生成AI環境」により、顧客感情等も含めた信頼性の高い分析結果を、社内のシステムでより早く得ることができます。

なお、今回の実証実験では、自社製品の「動く絵本プロジェクター Dream Switch」を題材に検証しています。

「自社製品画像を学習した画像生成AI環境」では、自社製品の画像を学習させた画像生成AIを活用し、既存製品のデザインを踏襲した改善案等を短時間かつ幅広く生成します。デザイナーは、AIが生成したデザイン案を基に、一層洗練されたデザインを制作するなど、クオリティを高める業務に集中することが可能です。画像生成AIの活用により、デザイン案は100倍もの件数となりました。今後、他の玩具のデザイン案制作においても選択の幅が大きく広がります。

「アンケート分析機能を有した生成AI環境」では、数万件におよぶアンケートの回答から、自由記入欄を含めた分析を実行します。顧客からの意見や背景にある感情まで生成AIが抽出・分類し、製品改善案の提案まで行います。これにより、担当者の主観やバイアスを排除した信頼性の高いデータ取得と効率化を実現しました。なお、今回の実証実験において、アンケート分析業務は約80％の効率化を実現しています。

今後もセガサミーグループは、各種業務において生成AIの活用を進め、生産性向上を目指すとともに業務品質を高め、新たな価値創造に取り組んでいきます。

出典：セガサミーホールディングス