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【インタビュー】自動アノテーションツールや画像比較などAI活用で時間短縮! 出版DXに特化したプロフィールドのAI

最終更新日:2024/04/08

機械学習用のアノテーション作業や人の目による品質管理などに多くの時間を割いている企業は多いのではないでしょうか。今回は株式会社プロフィールド代表取締役の植野博氏にアノテーション作業を大幅に短縮する自動アノテーションツールと画像比較やパブリッシングに特化したAI製品をご紹介いただきました。

デジタルパブリッシングのノウハウから生まれたAI

――本日はよろしくお願いします。まずは貴社について簡単に教えてください。

――植野氏

弊社は2002年に創業しました。「プロフィールド」という社名には「プロが育つ土壌」という意味が込められており、プロ品質のサービスを、お客様に提供することをお約束いたします。

米国アドビ社の開発パートナーとして画像処理やレイアウト処理技術を駆使したプログラムを開発し、パブリッシング市場向けのパッケージ製品の販売に多くの実績があります。

10年前より、お客様の業務をさらに効率化させるべく、AI・人工知能に関する研究を開始し数多くの特許を取得しています。2015年より AI 関連事業に参入し、パッケージ製品の販売と、顧客ごとのカスタマイズ開発・コンサルティングサービスの提供を開始しました。

現在、AIチームは海外の博士レベルのグローバルな人材で構成されます。今後も国内エンジニアの育成と海外人材の積極的な採用で事業拡大を目指します。

今回は弊社の特許技術を利用したAI製品を3つ紹介いたします。

AIアノテーション作業をAIで完全自動化へ

――植野氏

まず初めに、自動アノテーションツール「ProLabel」をご紹介します。本ツールは高品質の画像認識AI開発に欠かせないアノテーション作業を効率化します。

機械学習モデルを作成する際、アノテーション作業は膨大な時間を必要とします。実際のところ、弊社がAI開発を行う際にオフショアでアノテーションを発注し、自社でもアノテーションを行いましたが、かなりの時間と労力を要しました。

ProLabelは、弊社も直面した面倒な画像アノテーションの作業コストを大幅に削減するために誕生したアプリケーションです。画像認識AI技術を活用してAIによる自動アノテーションが可能になりました。

プロジェクト単位で作業が管理されており、訓練データの管理からデータの水増しまで、AI学習データ作成のよくある課題をProLabelが解決します。

また、オンプレミスでご提供いたしますので、データを外部に出すことなく、アノテーション作業が実行できます。


――大切な社内データを外部に出さずに済む点は安心ですね。ProLabelの開発で貴社のアノテーション作業に変化はございましたか?

――AIチーム技術責任者

自動アノテーションによって削減される時間コストは、アノテーターが求めるアノテーションの精度の高さによって比例します。オブジェクトに対してピクセル単位で綺麗にバウンディングボックスがついている状態を求める場合では、人によるわずかな微調整が必要になりますが、それでも大幅な時間短縮でアノテーションが完了します。

実例として、弊社の開発チームにProLabel導入した結果、約1ヶ月かかっていた4万枚のアノテーション作業が、1週間で完了しました。

現在、約90クラスに対応しており、AIが自動でバウンディングボックスを付与します。バウンディングボックスが付与されないケースが稀に発生しますが、人間による修正をAIが機械学習するので、アノテーションを行えば行うほど精度が向上し、人間が介入する割合は減少していきます。

今後は、バウンディングボックスの付与だけでなく、キーポイント付与やセグメンテーションといった、対応可能なアノテーションの種類を増やしてまいります。さらに、動画ファイルにも対応するなど、継続的にバージョンアップを実施する予定です。

設計図や図面及びカタログ等の校正やデザインを支援するAI

AI画像比較で見落としがちな差分も的確に検出

――植野氏

次に、画像認識AIで校正の作業時間を圧倒的に短縮する「画像比較ツール」を紹介いたします。

画像比較ツールは、カタログやチラシ、マニュアルの他、バージョン毎の管理が必要な図面や設計図など様々なドキュメントを比較する際に見落としがちな項目を逃すことなくチェックします。AI-OCRで対応できないドキュメントやデザインにも対応できる点が特徴です。

銀行様では、これまで蓄積した紙資産のデジタル化にあたりまして、多くの人で行っていたチェック作業を効率化する用途で導入いただいきました。また、保険会社様からは顧客データの比較や約款のチェックに活用したいといったお問い合わせもいただいております。

その他、製造業様からは工場での品質管理システムの依頼も受けております。

カタログのページデザインをAIが自動生成

――植野氏

最後に「AI Design®」です。 AI が学習した商品販売情報をもとに商品担当者に売上が期待できる商品の提案を行います。また、従来実現できなかった、顧客ごとにカスタマイズされた商品訴求力の高いWeb ページやカタログのデザインを提案します。既に始まっているお客様のプロジェクトでは、最適なレイアウトを自動生成する技術を用いて完全自動化を目指しています。

製造業界や食品業界における商品のカタログやパッケージのほか、デジタルサイネージ用のデザインなど多岐な用途で導入事例がございます。

現在は弊社が提供する「カタログXCMS®」などお客様が利用中の既存システムに連携させて利用する事例が多いですが、今後はクラウドプラットフォーム上で展開し、低料金プランも提供予定です。


――デザインの自動生成と聞くと近未来を感じました。今後AIが発展することでデザイナーの仕事はなくなるのでしょうか。

――AIチーム技術責任者

AI Design®はデザイナーの仕事を奪うことを目的に開発された製品ではなく、デザイナーをサポートするやさしい AIとして開発しています。

今後は、トレンドのカラーやパターンを学習させ、AI Design®がデザイナーにより最適なアドバイスをできるようにしたいと考えております。読者にパーソナライズされたデザインを生成できるよう、今後も開発を推進してまいります。

国内自社開発で顧客との密接関係を構築

――最後に、プロフィールドの展望と植野氏が考えるAIの可能性についてお聞かせください。

――植野氏

今後は、国内自社開発という強みを生かした製品開発やカスタマーサポートを充実させ、楽しみや感動を共感できるような密接したお客様との関係構築を目指します。また、「プロが育つ土壌」としてグローバル人材の採用を積極的に推進いたします。

この10年でハードウェアとソフトウェアの技術が急速に進化しました。日本は様々な業種や業界において、技術継承の課題や後継者不足による黒字廃業が問題になっています。業務プロセスやノウハウを人が吸収してシステム化する作業はかなりの労力が必要ですから、AI がそういった作業を代替していくのではないかと考えております。


――本日はありがとうございました。

多くの人と時間を割いて行われてきた書類作成を支援するプロフィールドのAI。これまで培ってきたデジタルパブリッシングのノウハウが随所で見受けられました。

また、自社のAI開発の課題から生まれたアノテーションツールはアノテーターやエンドユーザーのニーズを反映した製品設計が印象的でした。出版物制作の業務効率化やAIアノテーションに課題がある方はプロフィールドのAI製品を検討してみてはいかがでしょうか。

プロフィールドのAIを見る

中村 優斗

中央大学法学部を経てAIsmileyにジョイン。国内外のAIトピックを日々ウォッチ。2級知的財産管理技能士、日本ディープラーニング協会 (JDLA) G検定2021#2取得、JDLA Generative AI TEST 2023 #1合格。経済産業省主催のデジタル推進人材育成プログラム「マナビDX Quest」2022年度第1ターム「ケーススタディ教育プログラム」Gold修了証。CDLEコアメンバー、「DX情報交換チャンネル」と「DX情報交換+グループ」を運営。

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