生成AI

最終更新日:2024/07/16
パナソニック コネクトは、OpenAIの大規模言語モデルをベースに開発した自社向けのAIアシスタントサービス「ConnectAI」の2023年6月~2024年5月までの活用実績と今後の活用への構想を発表しました。
このニュースのポイント
パナソニック コネクト株式会社は、OpenAIのLLMをベースに開発した自社向けのAIアシスタントサービス「ConnectAI」の2023年6月~2024年5月までの活用実績と今後の活用構想を発表しました。生成AIを導入したことで、1回あたり平均約20分の時間が短縮され、1年間で全社員の労働時間が18.6万時間削減しました。
パナソニック コネクトは、生成AIによる業務生産性向上、社員のAIスキル向上、シャドーAI利用リスクの軽減を目的に、ChatGPTをベースとしたAIアシスタントサービス「ConnectAI」を国内全社員約12,400人に展開しています。
生成AIによる業務生産性向上では、1年で全社員18.6万時間の労働時間を削減し、直近3か月の生成AI利用回数は前年の同期間と比較して41%増加しました。
生成AIは検索エンジン代わりのような短時間での質問から、戦略策定や基礎データ作成などの長時間の利用まで幅広く適用され、それに伴い社員のAIスキルも向上しています。
さらに、16か月の間に情報漏洩、著作権侵害などの問題は発生せずシャドーAI利用リスクの軽減をしたことで、生成AI導入時に掲げた3つの目標も達成しています。
また、2024年6月17日より「ConnectAI」にプロンプト添削機能を新たに追加したことで、回答結果の真偽を社員自身が確認できるようになりました。さらに、回答の引用元を表示する機能を実装したことで、ユーザーがより具体的なプロンプトを入力でき、社員はより素早く的確な回答を得ることが可能となり、生産性の向上が期待されます。
パナソニック コネクトは、2023年9月に自社固有の公開情報を元に回答してくれる自社特化AIの試験運用を全社員を対象に実施し、一定の精度で回答できることを確認しています。2024年4月からは自社固有の社外秘情報である品質管理に対しても回答できるAIの活用を開始しています。この取り組みにより、品質管理規定や過去の事例を元に製品設計時の品質についての質問が可能になりました。
パナソニック コネクトは今後の生成AI活用構想として、自社の生成AI活用において、質問への回答や正確性を担保することが課題であるとし、「パナソニックコネクトコーパス」を構築することで、これに取り組む考えを示しています。
今後は、自社データの整備を進め、人事や社内ITサポートなどの分野にも活用範囲を拡大し、研修特化AIの導入や多様なデータ形式への対応を進めています。データ整備が進んだ場合、個人特化AIの導入も検討する方針です。
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