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最終更新日:2024/04/08
2019年12月18日に東京ビックサイトでオムロン株式会社と株式会社スクウェア・エニックスが行った記者会見を取材してきました。
オムロンの卓球ロボット「フォルフェウス」にスクウェア・エニックスの人気ゲーム「FINAL FANTASY」に用いられた”メタAI”を搭載し「人のモチベーションを高めるAI」の共同研究を行うという内容です。記者会見を通じ、両社はこの共同研究に取り組む意義を話しました。今回の記事では、この挑戦における各社の想いをレポートいたします。


今回の共同研究でオムロンは主にロボティクス技術を担当。
卓球ロボット「フォルフェウス」のプロジェクトリーダーを務める八瀬氏は、オムロンが目指す「人と機械の関係」について話します。機械が人の作業を代わりに行う「代替」、機械と人で作業を分担する「協働」、この先に機械が人の創造性を拡張する「融和」があり本研究はここを目指したプロジェクトだと位置づけました。
この日から、東京ビックサイトで行われている「2019国際ロボット展」で展示されている卓球ロボット「フォルフェウス」はすでに第五世代。これまでの改良で直球だけではなく、今ではスピンボールを打つ・返すことができるようになったといいます。
今回の共同研究による成果は第六世代に搭載予定で、2020年1月にラスベガスで開催されるCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)で発表されるとのこと。
動画では、第五世代のロボットでも非常に高性能だということが窺えますが、第六世代ではここに「モチベーションを高めるAI」が搭載されます。例えば相手(フォルフェウスと打ち合っている人)が「退屈」に感じていると認識した場合は厳しい返球を選択したり相手が「困惑」を感じている認識した場合は優しい返球を選択するといった具合です。
あくまで”卓球”は八瀬氏の話す「融和」をわかりやすく表現するモデルだということですがいち競技の競技力向上においては、第六世代の発表で高い実用性を感じることができそうです。

前項で述べた「モチベーションを高めるAI」の搭載に重要な役割を担ったのが、スクウェア・エニックス。
テレビゲームをプレイしたことがある方には経験があるかもしれませんが最新のゲームではキャラクターがコントローラーでの指示とは関係ない行動を突然起こしたりもう少しで倒せそうなボスキャラクターの行動パターンが変わり手強くなったりします。
スクウェア・エニックスの三宅氏はゲームの世界では既にAIが様々なシーンで活躍しているといいます。その中でも今回は”映画監督”のような役割を担う「メタAI」の技術を、第六世代のフォルフェウスに搭載したと話しました。
「メタAI」はデジタルゲームの世界全体を管理し、キャラクターの行動からユーザーの心理状況を分析し、環境を変化させます。よりドラマチックでダイナミックな状況にするための技術だということです。
今回の研究では、アスリートのいう「ゾーン」を定義し、そこへ誘導するようなイメージだといいます。実はスクウェア・エニックスがこれまでデジタルゲームの中で発展させてきた技術を現実世界に応用するのは初めての試みだと話しました。三宅氏は、厳しい現実の実空間の中で技術を育むことが最終的にはゲーム側での技術向上にも至ると意義を語りました。

八瀬氏はフォルフェウスを「人と技術がともに成長し続けるシンボル」として進化させ続けていきたいと話します。
AIは大きく二つに分けて、
・多くの方を対象とするインフラとしての人工知能
・個人を対象にし、個人を深く理解する人工知能
に分類されるといいます。後者の「個人を深く理解する人工知能」がこれからの潮流だと話しました。
三宅氏は、ゲームではユーザーの環境・心理を限定するため、その時の心理状態を推定しやすい状況を構築しているといいます。それを現実空間に応用するのは難しいが、”卓球”という限定した環境での挑戦には親和性がありデジタルではとることのできない新しいデータを収集できると期待を寄せました。
八瀬氏と三宅氏は、今回の共同研究の先には「身体拡張技術(ロボットスーツのようなもの)」や「個々人に合わせて生成されたゲームをプレイ」など、わくわくする未来が待っていると声を弾ませました。
産業面での実用化や、未来の娯楽を想像できる、期待の大きい研究になりそうです。

オムロン、スクウェア・エニックス 共同研究イベント卓球ロボット「フォルフェウス」における「人のモチベーションを高めるAI」の共同研究発表
主催:オムロン株式会社、株式会社スクウェア・エニックス
会期:2019/12/18(水)
会場:東京ビックサイト
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