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農研機構、国内初の農業特化型生成AIを開発。農業従事者の高齢化や後継者不足の課題解決

最終更新日:2024/10/24

農研機構は、農業知識を学習させた生成AIを開発し、10月21日より三重県で試験運用を開始しました。新規就農者の育成や既存農業者への技術提供を通じて、農業の持続的発展に貢献していきます。

このニュースのポイント

  • 国内初の農業特化型生成AIを開発し、10月21日より三重県で試験運用を開始
  • 農林水産省や全国の公設試験研究機関、農業法人などと協力して大量の農業データを収集・学習
  • 農業に関する質問に対して、汎用的なAIよりも40%正確に回答

国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構は、農業知識を学習させた生成AIを開発し、10月21日より三重県で試験運用を開始しました。AIの導入は農業従事者の高齢化や後継者不足の課題解決に向けた取り組みの一環で、農業者の知識習得を効率化し、スマート農業の推進を図ります。

日本国内における農業従事者の平均年齢は68.7歳ということから、今後20年間で農業者数が30万人まで減少すると予測されています。このため、新規就農者の早期育成や既存農業者への最新技術の提供が急務となっています。そこで生成AIの活用を検討しましたが、汎用的な生成AIは専門的な質問に誤った回答をすることが多く見られたため、普及まで至らない現状です。

この問題を解決するため、農研機構は農林水産省や全国の公設試験研究機関、農業法人などと協力し、大量の農業データを収集・学習させた農業特化の生成AIを開発しました。農業分野に特化した生成AIの開発事例としては国内初の取り組みで、日本特有の栽培知識や地域ごとの栽培方法にも対応しています。

10月21日から開始したイチゴ栽培に関する生成AIの試験運用では、普及指導員がチャットツールを通じてAIを活用。生成AIの導入により、農業に関する質問に対して、汎用的なAIよりも40%正確に回答できることが確認されました。引き続き、普及指導員のオフィス等での調査時間を削減しつつ、農業者への高度な指導を行うことで、現場での技術支援の強化を目指します。

農研機構は、今後も全国各地に生成AIを展開し、活用した現場からのフィードバックを得ながら農業データの集積と生成AIの精度向上を図ります。また、食品分野においても生成AIを活用した食のデジタルデザインを進めていく予定です。

出典:農研機構

AIsmiley編集部

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